異世界転移したんだけど周りが全員過保護なホモだった件

メル

文字の大きさ
123 / 160
権力系ホモ★グリス王国編

番外編 君がいたクリスマス③

 
 
ピピピッピピピッピピピッ

12月25日、朝の8時。
俺は勇輝のスマホから響く電子音で目を覚ました。
しばらくぼーっとしてから、ぬくぬくの布団を惜しみつつも布団を捲ろうとして、それが出来ない事に気付く。
隣で寝ている勇輝が、布団ごと俺を抱き締めているから。

「むむ……ゆぅき、朝…」
「ぐぅ……ぐぅ……ぐぅ……」
「ゆぅき…」
「ん……」

頭を動かすとカーテンの隙間から差し込む光が目元に直撃し、顔をしかめる。
うるさく鳴り続けるスマホに手を伸ばそうとするも、勇輝にガッチリ捕まっていて身動きが取れない。

「ゆぅき起きて…。朝………」
「……うるせぇ…、幸せな時間を堪能させろ…」
「……勇輝幸せなの?」
「お前との朝はいつでも幸せだボケ…」
「………寝惚けてる? …まぁ嬉しいんですケド…」

俺を更にぎゅうううっと抱き締めて俺の頭に顔をうずめ、クンカクンカしている勇輝。
寝ている間に汗くらいかいているだろうだから、止めてほしいんだけど…。ま、幸せそうだから良いか。

「ゆーきぃ、起きて朝飯…」
「…んーーーーーー……、起きるからハグしろ…」
「もうしてんじゃん」
「康治郎の方から」
「…するから起き上がれ」
「ほいっ」
「素早いなオイ。……ぎゅう」
「おぉ。…ふぅ満足。よしっ、着替えて朝飯じゃー!!」
「おっしゃーー!!」

朝からハイテンションな俺達。理由としてはやっぱり、2人一緒だから。
楽しいんだぜ、親友との朝って。

「ワッフルの他に食いたいもの、あるか?」
「アイス!」
「…マジで?」
「……ダメ?」
「いくらでも食え。いや訂正。腹を壊さない程度に食え」
「やった!」

お母さん、あなたの言う通りでした。勇輝、すっごく俺に甘々だ。
普通、朝飯にアイスとか俺でもダメって言うのに…。

「ま、今日はクリスマスだしな。アイスだけならともかく、ワッフルも一緒に食うなら良いだろ。あ、ワッフルにアイス乗せて生クリームかけるか」
「なんなのお前天才!? …チョコも乗せて良い?」
「チョコアイスの上にチョコ…???」

勇輝、好き嫌いがなくて甘いものもばくばく食うんだけど、流石に朝からチョコレート&アイス&生クリームオンザワッフルは食べれないようで、目玉焼きをジュージュー…。

「普通の朝飯も作るけど、ラピュタパンとハウルのベーコンエッグ、どっちが良い?」
「!! ベーコンエッグ!!!」
「おう」

みんな大好きジ○リ飯!!




********************




「ハンカチ!」
「持った!」
「ティッシュ!」
「持った!」
「携帯!」
「持った!」
「財布!」
「持った!」
「カイロ!」
「持った!」
「迷子札!」
「持っt…持つかアホ!」
「チッ」
「舌打ち!?」

勇輝と持ち物点検! 迷子札とか訳の分からんものを言いやがったが、とりあえず忘れ物はなし!

「モールはとにかく人が多いからな。コミケ程度には覚悟しとけよな」
「えぇ? そんなに…?」
「クリスマスだぞ? そんな中の娯楽施設や飲食店が詰まった大型モールだぞ? カップルがうじゃうじゃいるぞ?」
「俺死ぬかもしれない…」
「守ってやんぜ」

玄関でスニーカーを履いて、お出かけ用のリュックを背負う。中には一応、上記のもの以外にマフラーや手袋を入れている。
朝は快晴らしいんだけど、昼過ぎの天気予報は雪だから念のためな!
電車止まったら困るけど、まぁ歩けぬ距離ではないので、楽しんで行きましょう!

「いってきまーす!」
「誰もいないんだぜ?」
「や、気分的に」

ガチャン

「電車って何時だっけ」
「25分」
「歩いて余裕だな」
「ゆっくり行くか」
「どーせあの駅からじゃ座れねぇもんな」

るんたったーるんたったー、清々しい朝であーる! お腹も八分目でちょうど良しっ! いやー、勇輝って半熟目玉焼き作るの超上手いんだよな! 成功率、驚異の97%!
良い主夫になるよ、うん。

「寒いなぁ」
「寒いなぁ」
「手袋使う?」
「手が繋げないだろ」
「………手、繋ぐ?」
「ん」

ぎゅっと手を繋いで駅に向かう俺達。住宅街はあんまり人がいなくって、静かで手を繋ぐ事に躊躇いはいらない。
吐く息は真っ白で、横にぴとっと並んでいるから、勇輝の吐息と混ざって空に上っていく。
青空は澄み渡っていて、薄く月が輝いている。

平和だなぁ。

ま、そんな感想は駅周辺を見た途端についえたんですがね!

「うへぇ…」
「平日の9時20分だし、通勤の奴らとカップルと冬休みの学生が入り交じってんな」
「…行けると思う?」
「行けるか行けないかじゃねぇ…。行くんだよ……」
「カッコいいセリフの割に覇気がねぇよ勇輝」
「あれ見て覇気なんざ出せるかよ…。三駅なんだから、はぐれるなよ。俺に掴まってろ。乗り過ごしたら間に合わないからな」
「う、うっす!」

勇輝の腕をガッチリ掴んで、駅に突入。人混みに半ば流されかけながら改札口を通った。

「うぐぐ…」
「こっちだ」
『扉が閉まります。ご注意下さい』

プシュー

「むぎゅう」
「あ、不細工な潰れ顔外に見せてんじゃねーよ」
「むちゃゆーにゃ…」

ぎりぎりに入り込んだ電車の出入口付近。俺は勇輝の胸板と扉のガラスに顔を前後に押し潰されて、電車が発車するまで、だいぶ酷い顔を外に晒していた。
電車が発車すると同時に、揺れに合わせて勇輝が俺をくるっと回転させてくれたが、俺が不細工顔を外に晒したという事実は変わらない。

「ふがふが」

そして回転した所で俺が勇輝の胸板に顔を潰されるという事も変わらない。

「もがぁ…」
「息出来てるか?」
「ふが」
「幸いな事に目的の駅までこっち側の扉が開く事はないから、ちょっと耐えてろよ」
「ふがふが」

いわゆる壁ドン。密着型壁ドンをされている。しかも車両内のギッチギチに詰まった人から、自分の大きな体で俺を守ってくれている。
……これは惚れますわ。




********************




「阿山くーん! 吉川くーん! こっちこっち!」
「あっ勇輝、三島と瀬戸いたぜ!」
「おう」

駅を出てちょっと進んだ自動販売機前。まだ約束の時間の10分前なのに、2人は来ていた。

「ごめん、待った?」
「いや、一本前の電車で来たところ。おはよ、じろちゃん。ついでに勇輝も」
「俺はついでかよ」
「阿山氏阿山氏ぃ~」
「なんだい三島氏~」
「昨夜、俺キャラストのガチャ引いたんですね」
「ほうほう。戦果は?」
「キャラも装備もサブ装備も、☆5一個も出ませんでしたよ…。ははは…」
「…Oh……」

力無く笑う三島を慰めながら、俺達はとりあえず映画施設のあるモールへ歩いていく。
やっぱりどこもかしこもカップルばかりで、なんか俺まで泣けてきた。

「見事にカップル一色だな…」
「いや、ちらほら俺らみたいな友達同士みたいな奴もいるよ。少数派だけど」
「…ずっと気になってたんだけど…あれってさ、田中だよな」
「田中だね」
「田中だな」
「1人でキョロキョロして何やってんだ?」
「嫌な予感がする。遠回りしよう」
「え?」
「瀬戸に賛成。時間に余裕はあるだろ。あっちから行こうぜ」
「えー…、なんか避けてるみたいで悪いような…」
「避けてるんだよ阿山クン。吉川クンと瀬戸クンがここまで言ってるんだから遠回りした方が良いと思うな。だってアイツに遭遇したら面倒そうだし…」
「あッ! 阿山ーーーーッッッ!!」
「チッ、遅かったか…」
「クソ、面倒な奴に…」

勇輝と瀬戸が嫌そうに顔を歪めたけど、田中は笑顔で手を大きく振って、まるでタコやイカ…つまりは軟体動物みたいににょろんにょろんと人混みをすり抜け、俺達に近付いてきた。
関節どうなってんの? 外れてない?

「おぉ田中、昨日ぶり!」
「なんだよぉ阿山ぁ~。みんなで映画に行くらしいじゃねぇか! 俺も誘えよ~!」
「はいはい時間ないから田中ばいばい」
「えちょちょちょ! 今会ったばっかりじゃん!」
「じろちゃん、行こ」
「えっ瀬戸っ、わっ」

瀬戸と三島にグイグイと引っ張られて、身長差のせいでまったく抵抗出来ない俺。
不満そうな顔で瀬戸や勇輝を睨み付ける田中に、勇輝が何かをボソッと呟いている。
…『待ち伏せしてた』……? うーん、そこだけしか聞こえなかったな。
ま、田中にも予定とかあっただろうし、あそこで話ていても長くなる予感しかしなかったし…。
というか田中、何してたんだろう。彼女との待ち合わせだったら滅せよ。

「あの野郎、思った通りだ。俺らが映画に行くって学校で聞いていたらしい」
「鉄拳制裁がいるね」

俺と瀬戸と三島に追い付いた勇輝が、腹立たしげに言った。その言葉に反応したのか、瀬戸もなんだか雰囲気ブリザード…。
一体何故こんな恐ろしげな空気に…!?
教えて! 三島先生!!

「阿山クン。何の事か分からないかも知れないけど、これだけは知っておいてほしいな。田中を雑に扱ったのは、別に田中に意地悪したかった訳じゃない。吉川クンも瀬戸クンも、本当は独占したかったけど、阿山クンにとって何が一番楽しいか考えて、最大限に譲歩したのがこのメンバーなんだよ。だから、これ以上一緒に遊ぶ人を増す事は出来ないんだ。ごめんね」
「───…???? おう…??」

本当に何の事か分からない…。でも、三島や勇輝たちがこのメンバーで遊びたいって思っている事は分かった!!
じゃあみんなの言う通り、このメンバーだけで遊ぼう!!

「あ、あれ? もしかして阿山先輩? いや~偶然ですね!」

………先は長そうだ。





********************




「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…」
「げほっ、…撒けたか……?」
「じろちゃん…、生きて、る?」
「(死ーン…)」

映画施設のあるモールの、比較的人が少ない出入口。
俺達は、肩で息をしていた。

何故なら一度は逃げた田中や偶然出会った後輩の東くん、樹先輩と華原先輩、そして杉山。俺を見付ける度に『一緒に遊ぼう』って言い出して、やんわり断っても付いてきて、ダッシュで逃げても全力で追い掛けてきたから。
いやぁ…、みんな足速いね……。俺、途中から勇輝に引っ張られてたよ……。
そして何故みんな全力で追いかけてくるんだ…。クリスマスだからテンション高いのか…。俺は瀕死だよ……。

そんな思いで勇輝にグデーと寄り掛かっていると、瀬戸が呆れたように物陰を見て、そっちに向かって言葉を発した。

「で…、俺達かなり頑張って走ったと思うけど…、なんでまだいるのかな、谷川」

…………え? 谷川サン?

「あちゃー、バレちゃってましたかー」

そう声がして柱の影から出てきたのは、スマホとビデオカメラを手に持った、お腐れ女子の谷川だった。

「えっ…、えぇ!? 谷川!? なんでここに…、というよりなんだそのカメラ!」
「おかしいな…。俺ら、全力で600mぐらい走ったんだけど。まさか同じスピードで撮りながら付いてきてたの?」
「萌えの前では【距離】など風の前の塵に同じ…」
「かっけぇ…!!」
「かっけぇか?」
「つか何でいるんだよお前」
「やだなぁ吉川。この私が萌えの【気配】を逃すと思って…?」
「かっけぇ…!!!!」
「だからかっけぇか…?」
「一応聞いておくけど、データ、消してくれる気は?」
「皆無!!!!」
「でしょうね」

諦め気味にため息を吐いた瀬戸。対する谷川は華麗にジョジョ立ちを決めた。

「ストーカー染みた攻めらから逃げるも追い詰められて若干怯える受け阿山とデートを邪魔されて不機嫌MAXな凶悪面の攻め①吉川!! 迫りくるストーカーを睨み付けて田中達を恐怖で凍らせる攻め②瀬戸!!! 『自分は友人』と言っておきながら受け阿山を傷付ける奴は何があっても許さない攻め候補三島!!!! そして自分に向けられているドロドロした好意にまっっったく気が付かない受け阿山!!!! 萌えの真骨頂ーーーーッッッ!!!!」
「ちょっと谷川ストップ」
「はいはい?」
「オメーあんまり康治郎が察しそうな事言うなよ…」
「あらぁ、気付かれたくないのね?」
「じろちゃん混乱して泣いちゃうでしょ」
「瀬戸の中で俺って赤ちゃんなの?」

という俺のツッコミは当然スルーされ、谷川は『ぐふふ』とか言ってスマホの画像を勇輝と瀬戸と三島に見せている。

「このじろちゃん半泣き可愛い。画像ちょーだい」
「わははw阿山クン死にそうな顔してるwwww」
「谷川、これくれ」
「はいはいはい! 全部ラインで送っちゃうよー! ついでに自作の阿山受けの小説も送っちゃうよーー! 攻めはあんたらだよーーー!」
「…一応小説も送って。あっこれ俺とじろちゃん? これも欲しい」


…………………………。


「俺にも見せて!!」





********************



~3時間後~

「ぐすっ…、ぐすっ………」
「康治郎、こっち向け。ほらチーン」
「ぐず…チーン」
「そんなに泣いたら目ぇ溶けちゃうよ?」
「阿山クン感受性高いね~!」
「だっでぇ…まさか…まさか…らくg…うわぁ~~~~ん!」
「あらあら。阿山どったの」
「だにがわぁ…」
「はしっこぐらし観て泣いてんの」
「あー。あれちょっとシリアス入ってるもんね」
「う"ぇ"~~~~」

通路から外れて壁のすみっこで不細工に泣く俺。
みっともないとか言ってくれるな…。

「よぉ~しよしよし。よしよぉ~し。よしよしよし」

俺を撫でまわす勇輝。多分、気分はムツゴローさん。撫でまわされた摩擦熱でほかほかになって、俺の涙も徐々に引っ込んできた。

「ところで谷川、お前俺らが映画観てた時、何してたの?」
「いやぁ、流石に席取れなかったから、モール内にいるホモホモしい男達を観察していました!」
「クリスマスに1人で?」
「クリスマスに1人で!」
「かっけぇ…!」
「これはかっけぇ…」


俺らの尊敬の視線を受けて、谷川は『崇めよ崇めよ。ついでに全員阿山にキスして押し倒しなさい』と言ったけど勇輝がチョップして黙らせた。
………受けって…なんか恥ずかしいな……。

「じゃ、じろちゃんも泣き止んだし、これからお昼ご飯食べに行こっか」
「フードコートはダメだな。人多すぎて席があるか分からないし、田中達に見付かる可能性がたけぇ」
「え、どーすんだよ。レストラン通りも家族連れとか多そうだけど」
「………じゃ、誰かの家に行ってピザとか頼む? 近くに焼肉と寿司もあったけど」
「ピザ! 焼肉!! 寿司!!!」
「焼肉と寿司覗いてみて、1時間以上待つようならピザ頼むか」
「うぇーい!」
「その場合、谷川は付いてくるなよ」
「殺生な!!?」
「俺らの視界に入らなければ構わんぜ」
「おぉっ勇輝大明神様!!」


そんなこんなで、俺らは焼肉屋でご飯を食べる事になった。
やっぱり焼肉は美味しくて、昨日から続いて最高のクリスマスだった!

来年も、こうやって過ごせると良いなぁ。




********************




はぁい(* ̄∇ ̄)ノ
メルです。


なんでこんないきなり終わったのかって?ははは、あと2時間で新年だからですよ。




感想 963

あなたにおすすめの小説

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放

大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。 嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。 だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。 嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。 混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。 琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う―― 「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」 知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。 耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って? いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!