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第一部 スプリングシリーズ
第18話 静と動の対立
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控室からログアウトした後で、雪葵の元に夏灯からメッセージが届く。個別チャットシステムのチャットルームの招待メッセージだった。
先ほど彼女が言いかけた考えとやらについて聞かせてもらえるのだと思い、雪葵はその招待を受諾してチャットルームへと参加した。
[立花雪葵 さんが入室しました]
そのシステムログが表示されて、すぐに夏灯からメッセージが届く。
『ごめんね、すぐ呼び出しちゃって』
『大丈夫だよ。さっきの話がしたかったんでしょ?』
『うん。さっきはありがとね。あの空気の中で言うのかぁ~と思ってたから、助かったよ~!!』
『こちらこそ。花凪さんがあそこで切り出してくれなかったら、どうなっていたか……』
あの地獄のような空気が延々続いていたかと思うと、雪葵は思わず身震いしてしまう。あの居心地の悪さは、できれば二度と体験したくはない。
『それで、考えがあるっていうのは? まさかはったりじゃないよね?』
『もう、違うよ! 前に虎野くんとも一度話したことがあったんだけど、チームを二つに分けるっていうのもありなんじゃないかなって思って。部長と虎野くん、いっつも衝突してて、たぶんどちらかの言うことをどちらかが受け入れるって、無理だと思うんだ。だからいっそ、部長が指示を出す部隊と、虎野くんの考えで動く部隊とを作っちゃえばいいんじゃないかなって』
チームを二つに分けると聞いて、最初は何を言い出すのかと雪葵は思った。しかしよくよく聞いてみると、理には適っているように思われた。
景の判断で動く合理的部隊と、アイの直感で動く順応性の高い部隊。どちらにもメリットはある。どちらかを諦めるくらいなら、いっそ両立させた方が良いという考えは、一歩間違えればチームの崩壊を招く危険はあるものの、その分嵌れば強力な構成だとも感じた。
『それは……あの場で言ってたら、ちょっと大変なことになってたかもね』
『だ、だよね……。だからすっごい言い出しにくかったの! ホントにありがとね』
『率直な感想を言うと、とても実用的で面白い意見だと僕は思う。取れる戦術は少なくなるかもしれないけれど、常に変化する状況に対しての即応力は高い。それに両極端な編成になるから、どちらかにとって苦手な相手はどちらかにとって得意である可能性も高いと思う』
堅実さの景と、柔軟さのアイ。この二つを尖らせて、いずれかにとって得意な相手にぶつけた時の突破力は計り知れないだろう。それこそ、今回の試合の来夜のような活躍ができてもおかしくない。雪葵はそう考えていた。
『良かったぁ……。雪葵くんにダメ出しされてたら、心折れてたよ……。ね、美瑚ちゃんも呼んでいい?』
『もちろん、いいよ』
このタイミングで彼女が美瑚を呼ぼうと言い出したのは、もし雪葵が彼女の意見に対して否定的な考えを述べていたら、そのまま意見を引っ込めるつもりだったからだろうか。
美瑚なら雪葵が否定的な意見を言えば、きっと代わりに肯定的な意見を述べてくれる。しかしそれは、論理的な考えのうえに成り立った肯定ではない。夏灯の気持ちに寄り添った肯定だ。
今の夏灯はそれを求めていないから、あえて美瑚を呼ばずに一対一で意見を求めたのだろう。
[珊野美瑚 さんが入室しました]
美瑚からは彼女が入室する以前のやり取りを見ることができないので、夏灯が再度自身の考えを美瑚に説明した。
『なるほど~……夏灯ちゃん、そんなこと考えてたんですね。ちょっとくらい、私にも相談してくれれば良かったのに~』
『あ、ごめん……。本当は私、誰にも相談しないで直接部長に言おうって思ってたから……』
その発言を聞いて、短絡的なバカなのか、それとも度胸があるのか、雪葵は彼女のその恐れ知らずさに呆れていた。
『でもそうすると、実際の編成をどうするかですよね~』
『そう、そこなんだ。今と同じく虎野をフェーズⅡから出すんだと、あまりこの作戦のメリットを活かせない。虎野を“竜殺し”にすることになるから、結局役割が固定されてしまうからね』
『ということは、アイくんをフェーズⅠから使うんですか? “傭兵”か……“道化師”あたりですか?』
『鋭いね、珊野さん。僕もそのどちらかが良いと思う』
自分を置いて雪葵と美瑚で話を進めていってしまうので、夏灯は少しだけ寂しい気持ちになり、“わたし、いらない……?”というスタンプを送り付ける。
『ああ、ごめんね、花凪さん。花凪さんは、もし部長か虎野のいずれかの部隊に入るとしたら、どちらがいい?』
『私は……そうだなぁ、虎野くんの方かも。もし虎野くんをフェーズⅠから使うなら、私は“竜殺し”か“戦乙女”になるんでしょ? どっちも状況を見て動くことになると思うし、虎野くんの部隊の方が動きやすいかなぁ』
言葉にはしなかったが、夏灯のその判断から、雪葵は彼女が内心では景の作戦指示に否定的だったのだろうと思った。
『確かにそうだね。前衛を務めてもらう可能性が高い花凪さんは、虎野の部隊が良いと僕も思う。僕も虎野の部隊になるだろうから……珊野さんは、どうしたい?』
景とアイで部隊を分けるにしても、景は元々司令塔としての役割をこなしているから良いが、アイはそうはいかない。ある程度彼の自由にはさせるが、いざとなれば彼を止める役割の理論派が付いていなければならない。
フェーズⅠからアイを使うとなれば、必然的にその役割は雪葵が適任になるだろうことは目に見えていた。
『配属先の希望、という意味では、私はアイくんの方が心配ですけど……ただ部長も頭が固いですからねぇ。誰かが支えてあげないと、無理するタイプですから』
『わかる! そしたらさ、美瑚ちゃんは両方のサポートっていうのはどう? 雪葵くんは、それどう思う?』
『できるだけ今の形に近い編成にするなら、フェーズⅠは部長と真宙、僕と虎野で行動。フェーズⅡは珊野さんと冠原先輩が入るわけだけど……冠原先輩はどちらかというと部長側かな。フェーズⅢで花凪さんが入るとすれば、部長の部隊も虎野の部隊も三人ずつになるし、珊野さんは両方のサポートでも良さそうだね。フェーズⅢになるまでは虎野の部隊は僕と虎野の二人だけど……まあ、そこはどうにかするよ』
美瑚も夏灯も、雪葵の流れるような説明を聞いていたが、そこで違和感に気付いたのは美瑚だけだった。
『あの、雪葵くん。……“竜殺し”は、どうするつもりですか?』
『えっと……珊野さん、やりたい?』
そこで夏灯もようやく気付いた。雪葵の案は、“竜殺し”を切ろうというものだと。
フェーズⅡから参入できるポジションは“竜殺し”、“祈祷師”、“建築士”の三つ。その内最低でも二つのポジション、つまり最低二人は参入させなければならない。これまでは“竜殺し”を担っていたアイがフェーズⅠからになり、美瑚と粕久がそのままとなれば、“竜殺し”は空席となる。
“竜殺し”を切るということは、すなわち対ドラゴン戦におけるポイント争奪戦から降りるということだ。
先ほど彼女が言いかけた考えとやらについて聞かせてもらえるのだと思い、雪葵はその招待を受諾してチャットルームへと参加した。
[立花雪葵 さんが入室しました]
そのシステムログが表示されて、すぐに夏灯からメッセージが届く。
『ごめんね、すぐ呼び出しちゃって』
『大丈夫だよ。さっきの話がしたかったんでしょ?』
『うん。さっきはありがとね。あの空気の中で言うのかぁ~と思ってたから、助かったよ~!!』
『こちらこそ。花凪さんがあそこで切り出してくれなかったら、どうなっていたか……』
あの地獄のような空気が延々続いていたかと思うと、雪葵は思わず身震いしてしまう。あの居心地の悪さは、できれば二度と体験したくはない。
『それで、考えがあるっていうのは? まさかはったりじゃないよね?』
『もう、違うよ! 前に虎野くんとも一度話したことがあったんだけど、チームを二つに分けるっていうのもありなんじゃないかなって思って。部長と虎野くん、いっつも衝突してて、たぶんどちらかの言うことをどちらかが受け入れるって、無理だと思うんだ。だからいっそ、部長が指示を出す部隊と、虎野くんの考えで動く部隊とを作っちゃえばいいんじゃないかなって』
チームを二つに分けると聞いて、最初は何を言い出すのかと雪葵は思った。しかしよくよく聞いてみると、理には適っているように思われた。
景の判断で動く合理的部隊と、アイの直感で動く順応性の高い部隊。どちらにもメリットはある。どちらかを諦めるくらいなら、いっそ両立させた方が良いという考えは、一歩間違えればチームの崩壊を招く危険はあるものの、その分嵌れば強力な構成だとも感じた。
『それは……あの場で言ってたら、ちょっと大変なことになってたかもね』
『だ、だよね……。だからすっごい言い出しにくかったの! ホントにありがとね』
『率直な感想を言うと、とても実用的で面白い意見だと僕は思う。取れる戦術は少なくなるかもしれないけれど、常に変化する状況に対しての即応力は高い。それに両極端な編成になるから、どちらかにとって苦手な相手はどちらかにとって得意である可能性も高いと思う』
堅実さの景と、柔軟さのアイ。この二つを尖らせて、いずれかにとって得意な相手にぶつけた時の突破力は計り知れないだろう。それこそ、今回の試合の来夜のような活躍ができてもおかしくない。雪葵はそう考えていた。
『良かったぁ……。雪葵くんにダメ出しされてたら、心折れてたよ……。ね、美瑚ちゃんも呼んでいい?』
『もちろん、いいよ』
このタイミングで彼女が美瑚を呼ぼうと言い出したのは、もし雪葵が彼女の意見に対して否定的な考えを述べていたら、そのまま意見を引っ込めるつもりだったからだろうか。
美瑚なら雪葵が否定的な意見を言えば、きっと代わりに肯定的な意見を述べてくれる。しかしそれは、論理的な考えのうえに成り立った肯定ではない。夏灯の気持ちに寄り添った肯定だ。
今の夏灯はそれを求めていないから、あえて美瑚を呼ばずに一対一で意見を求めたのだろう。
[珊野美瑚 さんが入室しました]
美瑚からは彼女が入室する以前のやり取りを見ることができないので、夏灯が再度自身の考えを美瑚に説明した。
『なるほど~……夏灯ちゃん、そんなこと考えてたんですね。ちょっとくらい、私にも相談してくれれば良かったのに~』
『あ、ごめん……。本当は私、誰にも相談しないで直接部長に言おうって思ってたから……』
その発言を聞いて、短絡的なバカなのか、それとも度胸があるのか、雪葵は彼女のその恐れ知らずさに呆れていた。
『でもそうすると、実際の編成をどうするかですよね~』
『そう、そこなんだ。今と同じく虎野をフェーズⅡから出すんだと、あまりこの作戦のメリットを活かせない。虎野を“竜殺し”にすることになるから、結局役割が固定されてしまうからね』
『ということは、アイくんをフェーズⅠから使うんですか? “傭兵”か……“道化師”あたりですか?』
『鋭いね、珊野さん。僕もそのどちらかが良いと思う』
自分を置いて雪葵と美瑚で話を進めていってしまうので、夏灯は少しだけ寂しい気持ちになり、“わたし、いらない……?”というスタンプを送り付ける。
『ああ、ごめんね、花凪さん。花凪さんは、もし部長か虎野のいずれかの部隊に入るとしたら、どちらがいい?』
『私は……そうだなぁ、虎野くんの方かも。もし虎野くんをフェーズⅠから使うなら、私は“竜殺し”か“戦乙女”になるんでしょ? どっちも状況を見て動くことになると思うし、虎野くんの部隊の方が動きやすいかなぁ』
言葉にはしなかったが、夏灯のその判断から、雪葵は彼女が内心では景の作戦指示に否定的だったのだろうと思った。
『確かにそうだね。前衛を務めてもらう可能性が高い花凪さんは、虎野の部隊が良いと僕も思う。僕も虎野の部隊になるだろうから……珊野さんは、どうしたい?』
景とアイで部隊を分けるにしても、景は元々司令塔としての役割をこなしているから良いが、アイはそうはいかない。ある程度彼の自由にはさせるが、いざとなれば彼を止める役割の理論派が付いていなければならない。
フェーズⅠからアイを使うとなれば、必然的にその役割は雪葵が適任になるだろうことは目に見えていた。
『配属先の希望、という意味では、私はアイくんの方が心配ですけど……ただ部長も頭が固いですからねぇ。誰かが支えてあげないと、無理するタイプですから』
『わかる! そしたらさ、美瑚ちゃんは両方のサポートっていうのはどう? 雪葵くんは、それどう思う?』
『できるだけ今の形に近い編成にするなら、フェーズⅠは部長と真宙、僕と虎野で行動。フェーズⅡは珊野さんと冠原先輩が入るわけだけど……冠原先輩はどちらかというと部長側かな。フェーズⅢで花凪さんが入るとすれば、部長の部隊も虎野の部隊も三人ずつになるし、珊野さんは両方のサポートでも良さそうだね。フェーズⅢになるまでは虎野の部隊は僕と虎野の二人だけど……まあ、そこはどうにかするよ』
美瑚も夏灯も、雪葵の流れるような説明を聞いていたが、そこで違和感に気付いたのは美瑚だけだった。
『あの、雪葵くん。……“竜殺し”は、どうするつもりですか?』
『えっと……珊野さん、やりたい?』
そこで夏灯もようやく気付いた。雪葵の案は、“竜殺し”を切ろうというものだと。
フェーズⅡから参入できるポジションは“竜殺し”、“祈祷師”、“建築士”の三つ。その内最低でも二つのポジション、つまり最低二人は参入させなければならない。これまでは“竜殺し”を担っていたアイがフェーズⅠからになり、美瑚と粕久がそのままとなれば、“竜殺し”は空席となる。
“竜殺し”を切るということは、すなわち対ドラゴン戦におけるポイント争奪戦から降りるということだ。
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