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最終章 決戦
【六十六】共闘(才蔵)
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「幸景殿、ワシはどれくらい眠っておりましたか?佐助は…」
目覚めると、小太郎殿の洞窟に寝かされており周りには幸景殿以外の人間は確認出来なかったことから既に最期の戦いが始まっているものと思われた。
『才蔵、無理をして起き上がる必要はない。佐助はあの戦いの時に致命傷をおった上、私の姿を見て失神してしもうたのだ。その隙に弥助達が縛り上げた故、今は城跡の小屋で大人しくしておるはず。…あやつの心には未だに亡霊が住み着いておるようだ。』
「姫様や弥生はどちらへ?」
『姫が、左京の事が気になると仰りそちらへと先程向かわれた。呪印のことが気になっておるようだ。』
そうか、呪印を施した本人が来ておるということはもしかすると既に左京の中の右京は呼び起こされておると考えるのが妥当。あの、容赦のない右京が敵に付くとなると厄介じゃな…あやつを連れて行くべきか…
「幸景殿、佐助のところに行こうと思います」
幸景殿は黙って頷き、城側の通路より佐助が幽閉されている小屋へと案内してくれた。入口の所で千鶴とお華に幸景殿の護衛を頼んで一人中に入る。
「佐助よ、具合はどうじゃ?」
夕刻の西日が差し込む小屋の中に、横たわっていた佐助。ワシの顔を見ると起き上がってきたが、昨日までの殺気は感じられなかった。
『ふん、才蔵よ、とどめでも刺しに来たのか?俺は見ての通りあの亡霊を見たことで完全に熱が覚めた。そして、生きることに疲れてしもうたのだ…殺すなら殺せ、今なら簡単であろう?』
生気が感じられず、抜け殻のようになっている佐助に驚いた。こやつの生い立ちには同情すべき所も多いが、姉上を殺め暁国を滅ぼそうとしたことは決して許されることではない。
「佐助よ、ワシはお主を許すことなどできぬ。お主が少しでも姉上や暁国に対して申し訳ないと思う気持ちが少しでもあるのならば、力を貸せ。傷をおっているとはいえ動けるのじゃろ?後生の頼みじゃ、最期くらいワシと力を合わせてやってみぬか?」
下を向き、沈黙が続く。
そして暫く考えた佐助が声をあげた。
『才蔵よ、お主はやはり甘ちゃんだな。安倍晴明の不老不死の秘密を探ってやろうと思っておったが、気が変わった。最期くらいお主の言う事を聞いてやるとするか。俺はお前の敵のフリをして戦場に向かう。本当に俺が裏切っていないかを信じるか信じないかはお前次第。』
「ワシはお主を信じる!何度も言うておくが、許すわけではないからな。最期くらい親らしい行動を見せて死ね!それだけだ。」
初めて河川敷で会った時の事を思い出した。子供だというのにいつも母親の影におびえ、色々な事を我慢しておった佐助。初めて出来た友と最初で最期の任務に出ることになろうとは…長生きはしてみるものだなと思った。
城跡下の門の前では右京と弥助が戦い、安倍晴明軍と小太郎殿が交戦中であった。
「姫様、弥生!怪我はないか?」
影で機を窺っていた二人に声をかける。
『才蔵殿!お怪我は大丈夫なのですか?それに、その後ろの方は…』
ワシの後ろから続いて姿を現した佐助を見て弥生の表情が曇った。しかし、この場を制するには佐助の力が必要だ。
「なーに、心配するな。こやつは命に替えてもワシ達を守ってくれるそうじゃ。のぉ?佐助よ?」
話を振られた佐助は”やかましい!”と一言だけ答え、右京の元へと向かっていった。さて、ワシは小太郎殿のところへ向かうとするか。
「小太郎殿!遅くなりすみませぬ!」
声をかけると、小太郎殿はこちらを向いてニヤリと笑っていた。
『老兵にあまり、無理をさせるんじゃないぞ才蔵よ。まぁ安倍晴明はワシが倒すがな。』
元気に振舞ってはおられるが、やはりお千代殿の事が気になっているのだろう。小太郎殿からは強烈な殺気が感じられた。そして、佐助を連れてきた事を手短に伝え戦闘体制に入る。
「周りの雑魚はお任せくだされ!小太郎殿は安倍晴明を!!」
『ふふふ、才蔵よ、戦とは楽しいものじゃな。久々に血が沸いてきたわ。全力でいく!覚悟致せ!!』
全力の風魔小太郎を止めたものはいない。鬼神の如き闘志を燃やした小太郎殿は安倍晴明に向かって突き進んでいった。
目覚めると、小太郎殿の洞窟に寝かされており周りには幸景殿以外の人間は確認出来なかったことから既に最期の戦いが始まっているものと思われた。
『才蔵、無理をして起き上がる必要はない。佐助はあの戦いの時に致命傷をおった上、私の姿を見て失神してしもうたのだ。その隙に弥助達が縛り上げた故、今は城跡の小屋で大人しくしておるはず。…あやつの心には未だに亡霊が住み着いておるようだ。』
「姫様や弥生はどちらへ?」
『姫が、左京の事が気になると仰りそちらへと先程向かわれた。呪印のことが気になっておるようだ。』
そうか、呪印を施した本人が来ておるということはもしかすると既に左京の中の右京は呼び起こされておると考えるのが妥当。あの、容赦のない右京が敵に付くとなると厄介じゃな…あやつを連れて行くべきか…
「幸景殿、佐助のところに行こうと思います」
幸景殿は黙って頷き、城側の通路より佐助が幽閉されている小屋へと案内してくれた。入口の所で千鶴とお華に幸景殿の護衛を頼んで一人中に入る。
「佐助よ、具合はどうじゃ?」
夕刻の西日が差し込む小屋の中に、横たわっていた佐助。ワシの顔を見ると起き上がってきたが、昨日までの殺気は感じられなかった。
『ふん、才蔵よ、とどめでも刺しに来たのか?俺は見ての通りあの亡霊を見たことで完全に熱が覚めた。そして、生きることに疲れてしもうたのだ…殺すなら殺せ、今なら簡単であろう?』
生気が感じられず、抜け殻のようになっている佐助に驚いた。こやつの生い立ちには同情すべき所も多いが、姉上を殺め暁国を滅ぼそうとしたことは決して許されることではない。
「佐助よ、ワシはお主を許すことなどできぬ。お主が少しでも姉上や暁国に対して申し訳ないと思う気持ちが少しでもあるのならば、力を貸せ。傷をおっているとはいえ動けるのじゃろ?後生の頼みじゃ、最期くらいワシと力を合わせてやってみぬか?」
下を向き、沈黙が続く。
そして暫く考えた佐助が声をあげた。
『才蔵よ、お主はやはり甘ちゃんだな。安倍晴明の不老不死の秘密を探ってやろうと思っておったが、気が変わった。最期くらいお主の言う事を聞いてやるとするか。俺はお前の敵のフリをして戦場に向かう。本当に俺が裏切っていないかを信じるか信じないかはお前次第。』
「ワシはお主を信じる!何度も言うておくが、許すわけではないからな。最期くらい親らしい行動を見せて死ね!それだけだ。」
初めて河川敷で会った時の事を思い出した。子供だというのにいつも母親の影におびえ、色々な事を我慢しておった佐助。初めて出来た友と最初で最期の任務に出ることになろうとは…長生きはしてみるものだなと思った。
城跡下の門の前では右京と弥助が戦い、安倍晴明軍と小太郎殿が交戦中であった。
「姫様、弥生!怪我はないか?」
影で機を窺っていた二人に声をかける。
『才蔵殿!お怪我は大丈夫なのですか?それに、その後ろの方は…』
ワシの後ろから続いて姿を現した佐助を見て弥生の表情が曇った。しかし、この場を制するには佐助の力が必要だ。
「なーに、心配するな。こやつは命に替えてもワシ達を守ってくれるそうじゃ。のぉ?佐助よ?」
話を振られた佐助は”やかましい!”と一言だけ答え、右京の元へと向かっていった。さて、ワシは小太郎殿のところへ向かうとするか。
「小太郎殿!遅くなりすみませぬ!」
声をかけると、小太郎殿はこちらを向いてニヤリと笑っていた。
『老兵にあまり、無理をさせるんじゃないぞ才蔵よ。まぁ安倍晴明はワシが倒すがな。』
元気に振舞ってはおられるが、やはりお千代殿の事が気になっているのだろう。小太郎殿からは強烈な殺気が感じられた。そして、佐助を連れてきた事を手短に伝え戦闘体制に入る。
「周りの雑魚はお任せくだされ!小太郎殿は安倍晴明を!!」
『ふふふ、才蔵よ、戦とは楽しいものじゃな。久々に血が沸いてきたわ。全力でいく!覚悟致せ!!』
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