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17・江戸川区編14・ハナシテミタ
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「ソヨコ・・・ホント似合わないね」
「じゃあ着せるな!」
髪をちゃんとしてリサは美人だ。ゴスロリ服も全然似合っている。どちらかというと可愛い系の顔をしているし。
ゴスロリ服を着て闇市商店街を歩く私とリサ。
「で、何食べる?」
「何があるの?」
キョロキョロと街を見回す。
どうやら蕎麦屋が多い。江戸川区と言ったら蕎麦が名物とケゲンくんが言ってたっけ。
「ソバは食べ飽きた!」
私の心を読んだのかリサはそう言った。
「じゃあリサは何かあるの?」
「あるよ!あれ!」
とリサが指差した店はうどん屋。
「蕎麦じゃないならうどんって・・・・」
「ここは美味しんだよ!」
そのうどん屋は少し変わっていてセルフを謳っていた。
システム的にはうどん注文、カウンターのようになってる長い机を進む、うどんを受け取り、天ぷらが並ぶ中から自分でえらび、最後にお会計をして席で食べる。
まぁ特別食べたい物があるわけでもないし、私たちはその『セルフうどん屋楽』に入る事にした。
私はぶっかけうどん(冷)にエビ天、リサはワカメうどんにちくわを注文した。
席に着き食べながらリサは言う。
「ソヨコはまだあのビルを目指すの?」
「ん~一応」
「なんで?」
「一番遠くまで見渡せそうだから」
「バカ?」
「うるさい!バカじゃないよ!」
「だってバカでしょ。そもそも何してたの今まで?」
私は最初から全て話すか悩んだ。
リサには服を買ってもらい、助けてもらい、ご飯も奢ってもらった。
けれど100%信用出来るかと言ったらそうじゃない。
世の中そんなに甘くない。
だから悩んだ。どうしよう。全て話すか、適当に濁すか。
良心と感謝の心と身の安全の考えがせめぎ合っているなぁ。
リサには悪い人じゃないと思うんだけとなぁ。
それが罠かもしれないし。
私を騙して何か価値があるかは分からないし何にも価値はないかもしれないけど、私の知らない世界では何かに使えたりするかもしれない。
どうしよう。どうしよう。どうしよう。
リサは誘拐されたって言ってたなぁ。
それに維新の人間だって赤の人だって。
シンノジョウさんの仲間なのか。
・・・・それも確証ないし、それも嘘かもしれない。
本当は青の人間かも。
と考えていると答えなんて出ないし、私にリサの嘘を見破る事なんてどうやっても出来ない。
ならど真ん中勝負!女は度胸!!
・・・・古いかな。
「私はね、リサ」
私はこの旅の全てを話した。
それを聞いたリサの第一声は。
「やっぱりシンノジョウといると良い事ないね」
「は?」
「アイツは高校の時からそうなんだよなぁ。バカだし~。アイツ嫌い」
「そんなハッキリ言わなくても」
リサはやっぱりケゲンくんとシンノジョウさんの言ってたリサらしい。
「ケゲンかぁ。懐かしいなぁ。卒業式以来かぁ」
リサの目が出会ってから初めて見る優しい目をしていた。
「ソヨコの考えは間違ってないよ。ビルを目指す事。上手くすれば2人と会えるかも」
「どう言う事?」
「あのビルは青の奴らの本部なんだ」
「じゃあ着せるな!」
髪をちゃんとしてリサは美人だ。ゴスロリ服も全然似合っている。どちらかというと可愛い系の顔をしているし。
ゴスロリ服を着て闇市商店街を歩く私とリサ。
「で、何食べる?」
「何があるの?」
キョロキョロと街を見回す。
どうやら蕎麦屋が多い。江戸川区と言ったら蕎麦が名物とケゲンくんが言ってたっけ。
「ソバは食べ飽きた!」
私の心を読んだのかリサはそう言った。
「じゃあリサは何かあるの?」
「あるよ!あれ!」
とリサが指差した店はうどん屋。
「蕎麦じゃないならうどんって・・・・」
「ここは美味しんだよ!」
そのうどん屋は少し変わっていてセルフを謳っていた。
システム的にはうどん注文、カウンターのようになってる長い机を進む、うどんを受け取り、天ぷらが並ぶ中から自分でえらび、最後にお会計をして席で食べる。
まぁ特別食べたい物があるわけでもないし、私たちはその『セルフうどん屋楽』に入る事にした。
私はぶっかけうどん(冷)にエビ天、リサはワカメうどんにちくわを注文した。
席に着き食べながらリサは言う。
「ソヨコはまだあのビルを目指すの?」
「ん~一応」
「なんで?」
「一番遠くまで見渡せそうだから」
「バカ?」
「うるさい!バカじゃないよ!」
「だってバカでしょ。そもそも何してたの今まで?」
私は最初から全て話すか悩んだ。
リサには服を買ってもらい、助けてもらい、ご飯も奢ってもらった。
けれど100%信用出来るかと言ったらそうじゃない。
世の中そんなに甘くない。
だから悩んだ。どうしよう。全て話すか、適当に濁すか。
良心と感謝の心と身の安全の考えがせめぎ合っているなぁ。
リサには悪い人じゃないと思うんだけとなぁ。
それが罠かもしれないし。
私を騙して何か価値があるかは分からないし何にも価値はないかもしれないけど、私の知らない世界では何かに使えたりするかもしれない。
どうしよう。どうしよう。どうしよう。
リサは誘拐されたって言ってたなぁ。
それに維新の人間だって赤の人だって。
シンノジョウさんの仲間なのか。
・・・・それも確証ないし、それも嘘かもしれない。
本当は青の人間かも。
と考えていると答えなんて出ないし、私にリサの嘘を見破る事なんてどうやっても出来ない。
ならど真ん中勝負!女は度胸!!
・・・・古いかな。
「私はね、リサ」
私はこの旅の全てを話した。
それを聞いたリサの第一声は。
「やっぱりシンノジョウといると良い事ないね」
「は?」
「アイツは高校の時からそうなんだよなぁ。バカだし~。アイツ嫌い」
「そんなハッキリ言わなくても」
リサはやっぱりケゲンくんとシンノジョウさんの言ってたリサらしい。
「ケゲンかぁ。懐かしいなぁ。卒業式以来かぁ」
リサの目が出会ってから初めて見る優しい目をしていた。
「ソヨコの考えは間違ってないよ。ビルを目指す事。上手くすれば2人と会えるかも」
「どう言う事?」
「あのビルは青の奴らの本部なんだ」
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