異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった

藤いろ

文字の大きさ
38 / 72

第38話・チームシンドバッド1[教王アル・ラシード]

しおりを挟む
これは王宮に戻ってからアラジンさん、アーズさん、バイコさん、バイオさ聞いた話をまとめたもの。
それぞれがそれぞれの視点で話すから(しかも一斉に)一人一人の話はよく分からなかった。
俺と別れた後、北門集合したチームシンドバッド。
別れてからずーっと文句を言っていたのはアーズさんとバイコさんだと。
アラジンさん、バイオさんはそれを無視。
シンドバッドさんは気にせず出発の準備。
5人は昨日と同じく魔法の絨毯で北側の千夜一夜物語があると噂の場所、教王の街に向かった。
教王とは昔シンドバッドさんの家庭教師をしていた人で教えるのがグランドで一番上手いらしい。
シンドバッドさんもその教える技術は認めて、教王の二つ名と街を一つ与えた。
教王の治める街は学問に特化していてあらゆる所に本屋、図書館、学校、と学ぶ為にはこれ以上の場所はない街になっている。
街の人気のない所に降り、街の中心通りに出る。
「うあ~なんだこりゃ!本しかない!」
チームシンドバッドの街に着いての第一声はバイコさん。
「バイコ君は教王の街は初めてぇ?」
「コイツは本は読まない」
「そんな感じにするねぇ」
「バイコ、テメーここでグランド語勉強してけよ。俺もう通訳すんの面倒くせぇ」
「アーズィム、それ必要か?」
「必要だから言ってんだろ!」
「お前面倒見良いよな、ボクは諦めたのに」
「黙れ、盗賊コンビ!」
「仲良いねぇ~君達」
「というか王様のその顔は何だ?」
その時のシンドバッドさんは布で顔グルグル巻きにしていた。かろうじて目が出てるくらい。
「これは顔バレ防止、イキナリ王様来たら皆んなビックリするでしょ」
「確かに」
「シンドバッド、早く行きましょう」
「アラジン、君は混ざらなくて良いのかいぃ?」
「それはどういう意味ですか?」
「そのままの意味だよぉ」
5人はそんな会話をしながら街を進み、目的の教王の城に辿り着いた。
「デカい城!」
またも第一声はバイコさん。
「これ私が立ててあげたんだよぉ」
「王様は教王の知り合いか?」
バイオさんが聞く。
「まぁねぇ、昔家庭教師してもらってんだぁ」
「ハッ王族様は贅沢だな!」
「教える事に関してグランドで教王に右に出る者はいないよぉ。アーズィム君も教えてもらうかいぃ?」
「いやマジでバイコに付けてやってくれ」
「ホントに通訳疲れてるんだねぇ」
城に入ろうとすると門番に止めれ、シンドバッドさんが顔を見せると門番は跪いてスグに教王の元に案内されたという。
城の一番奥が教王の部屋。
「や、アル・ラシード。元気かいぃ」
5人が部屋に入ると教王アル・ラシードは大泣きして床に頬ずりしていた。
「うわーん!ウワーン!うわわーん!!」
「オイ、コイツが教王か?」
アーズさんが指をさす。
「そうだよぉ。またフラれたのぉアル?」
「うわー・・・ややっ!これはシンドバッド様!シンドバッド様の幻覚が見えるー!うわーん!」
「泣くのを止めてぇ。幻覚でもないよぉ」
「幻覚じゃないー!これは現実~!うわーん!」
「うるさいな、コイツ」
「切るか」
「おお、やるかバイコ」
「シンドバッド、教王様が千夜一夜物語の居場所を知っているんですか?」
「君達クールだねぇ。まぁそうだねぇ」
「うわーん!!」
その後教王アル・ラシードは30分は泣き続けた。
シンドバッドさん達が何もしても泣き止まなかったらしい。
30分後、教王は訳を話し始めた。
「実は私、この間理想の方を見つけて。あ、シンドバッド様2年振りお久しぶりです。それでその方にアタックしようと思ったのですが。あ、これはアラジン様もお久しぶりで、アラジン様も2年振りで」
「話すか挨拶かどっちかにしろよ!ってか床に正座ってなんだよ!」
「これはガラの悪い方、初めまして。ではそちらのソファにどうぞ」
ソファに座り話の続き。
「初めましての方が多いでね。シンドバッド様の友人で?」
「まぁそうねぇ、それでぇ」
「オイいつからお友達になった、俺たちヨォ」
「そうだ、ボクはご主人様の為に来たんだぞ」
「アーズィム、バイオ、友人でもない者が教王様の部屋に無断で入ったら即死刑だ」
「シンドバッド様の親友のアーズィムです」
「同じくバイオです。コイツも親友のバイコです」
言葉の分からないバイコさんはとりあえず合わせて良い笑顔をする。
「私が教えてた頃より友人が増えたのですねシンドバッド様」
「他にも面白い友達いるよぉ、今は南の方にいるけどぉ」
「それはそれは家庭教師をしていた身としては嬉しい限りです」
「それでぇ?理想の子にアタックしようとしてだっけぇ?」
「そうです!そうです!それで手紙を書いてそれを詩人のアブー・ヌワースに託し、渡してもらおうと思ったのです。が、アブーがもう1週間戻らないのです。これはダメだったという事ではないのかと思い泣いていました!」
「戻らないと失敗なのぉ?」
「いえ分かりません。がアブーが私に気を遣って戻らないのかと思い・・・・」
「んだよ、じゃあそのアブーって奴ん所に行って確かめりゃ良いじゃねぇか」
「いやそもそも自分で渡しに行け」
「酷い!ガラの悪い方に前髪の方!そんなの怖くて出来ませんよ!」
また泣きそうになる教王。
「ん~まぁ好きな人からの答えって聞きたくて聞きたくないからねぇ。気持ちは分かるよぉ」
「シンドバッド様~!」
「教王、そのアブー君の所に私達が言ってあげようぅ。その代わりに頼みがあるんだぁ」
「おぉ!本当ですか!?何なりと!」
「この街にある本の中から変な本を探して欲しいぃ」
「変な本?この街の本の数はグランドで一番。変な本だらけですよ」
「体感型って言うのかなぁ。その本の話を読むんじゃなくて見る近い感じのぉ」
「見る??」
「教王なら開けば分かるよ」
「この街の本全て開いて探せと!?何万冊あるとお思いですか!」
「知らないぃ」
話を聞いた時はなんてえげつない頼みなんだろうと思った。
「君の恋の為だよぉ。さ、皆んなも何か頼みがあるなら頼んどくと良いよぉ」
「まだあるんですか!?」
その時同時にアーズさんととバイオさんが言った。
「「バイコにグランド語を教えてくれ!!」」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

神様は身バレに気づかない!

みわ
BL
異世界ファンタジーBL 「神様、身バレしてますよ?」 ――暇を持て余した神様、現在お忍び異世界生活中。 貴族の令息として“普通”に暮らしているつもりのようですが、 その振る舞い、力、言動、すべてが神様クオリティ。 ……気づかれていないと思っているのは、本人だけ。 けれど誰も問いただせません。 もし“正体がバレた”と気づかれたら―― 神様は天へ帰ってしまうかもしれないから。 だから今日も皆、知らないふりを続けます。 そんな神様に、突然舞い込む婚約話。 お相手は、聡明で誠実……なのにシオンにだけは甘すぎる第一王子!? 「溺愛王子×お忍び(になってない)神様」 正体バレバレの異世界転生コメディ、ここに開幕!

悪役キャラに転生したので破滅ルートを死ぬ気で回避しようと思っていたのに、何故か勇者に攻略されそうです

菫城 珪
BL
サッカーの練習試合中、雷に打たれて目が覚めたら人気ゲームに出て来る破滅確約悪役ノアの子供時代になっていた…! 苦労して生きてきた勇者に散々嫌がらせをし、魔王軍の手先となって家族を手に掛け、最後は醜い怪物に変えられ退治されるという最悪の未来だけは絶対回避したい。 付き纏う不安と闘い、いずれ魔王と対峙する為に研鑽に励みつつも同級生である勇者アーサーとは距離を置いてをなるべく避ける日々……だった筈なのになんかどんどん距離が近くなってきてない!? そんな感じのいずれ勇者となる少年と悪役になる筈だった少年によるBLです。 のんびり連載していきますのでよろしくお願いします! ※小説家になろう、アルファポリス、カクヨムエブリスタ各サイトに掲載中です。

某国の皇子、冒険者となる

くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。 転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。 俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために…… 異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。 主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。 ※ BL要素は控えめです。 2020年1月30日(木)完結しました。

異世界召喚チート騎士は竜姫に一生の愛を誓う

はやしかわともえ
BL
11月BL大賞用小説です。 主人公がチート。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 励みになります。 ※完結次第一挙公開。

【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件

白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。 最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。 いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g
ファンタジー
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」 20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。 一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。 毎日19時更新予定。

処理中です...