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「人が増えたのに忙しくなるなんて何か間違っている」
この世界の住民どもは俺に頼ることしかできないのか?
もっと冒険者を増やすべきなのかもしれないが質が悪い奴らばかりだからな。
下手な人間を雇うとギルドの評判が落ちてしまう。
「とりあえずマーシオはもっと死ぬ気で働け」
「はいっ!」
嬉しそうな顔をしていた。
俺の役に立てることが嬉しいのだろう。
だからもっと働け。
もう少し有能になれ。
いつまでも無能で許されるほど社会は甘くはないぞ。
「魔物素材販売部門も好調のようだな」
「はいっ!」
担当は新入りの女だ。
名前は知らないが仕事をできるなら問題はない。
気が向いたらまた相手をしてやってもいいな。
そうやってモチベーションを引き出してやるのが名経営者というものだろう。
「にーちゃんのところの肉は最高だからな」
いつも露店に肉を売っていたときからの常連の店主も買いにきている。
わざわざ露店で売るようなことをしなくなったので肉が欲しければギルドまで来て買わなくてはならない。
それくらい苦労して当然だろう。
こっちは命懸けで魔物を狩っているんだからな。
「タレ、まだある?」
「ありますよ。こちらになります」
俺が毎回お取り寄せ魔法を使うのも面倒なので一気に大量に確保しておいて売るようにした。
このようにギルドは盛況だ。
冒険者ギルドというよりも商会みたいになっているけど。
まあ別にいいだろう。
俺は決まった枠組みに納まるような男ではないからな。
「俺がユータだ!」
「さすがですユータ様!」
よし、名前も知らない販売員は合格だ。
それにしても仕事量に対して職員が足りていないな。
それに冒険者もだ。
このままだと本格的に小売店になってしまうではないか。
「優秀な冒険者が欲しいな」
「ユータ以上に優秀な冒険者なんていないでしょ?」
「そうだな」
「ユータだもの」
「まあな」
リンの言うことが正解だな。
まあいい。
忙しかったら無理に仕事を受けなければいいだけだ。
異世界に来てまでブラックな職場では働きたくないからな。
「食堂も見るか」
結局居住スペースは俺だけではなくてギルド職員向けの居住スペースになった。
それと所属する冒険者にも食堂は解放している。
「どうだバーバラ?」
「もっと大きくて太いのが欲しいわ」
「いいだろう」
報酬としてディルドを渡しておいた。
これでもバーバラは俺よりも優れた料理スキルを持っているからな。
職員の食事が困ることはない。
変態が作ろうが味は不味いから問題ない。
職員はそんな食事でも喜んで食べるから問題ない。
無料だしな。
俺とリンは好きなものをお取り寄せ魔法で取り寄せているから問題ない。
「今のところは順調だな。だがもう少し人手が欲しいな」
まあ数日待てば解消されているかもしれないし。
採用担当のカレンのモチベーションを上げてやるか。

がんばっているカレンにご褒美で1発口内射精しておいた。
よし、こぼさずに全部飲み込めたようだな。
「ありがとうございます、ユータ様」
「職員の採用と冒険者の勧誘、頼んだぞ」
「がんばります!」
カレンのがんばりに期待しておこう。
がんばればまた飲ませてやってもいいぞ。
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