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本編
不理解
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娘の理論は彼女なりの系統図によって組み立てられており、少なくとも本人の中では一切矛盾していないようだ。
彼女の人格を俺が分析して解析して蓄積するのは簡単だったのかもしれない、でもそれは彼女の肉体をバラバラに切り刻むのと同じことなのではないか。
人間はパズルじゃない。
父親たることはマラソンであって、短距離走ではないのだから、彼女の言い分がどれほど支離滅裂であり、恣意的で世間に対する甘えでしかなくても、わざわざ指摘する気にはならなかった。
俺が今までにしたどんなことも、娘にとって父親であること以上の喜びと報いは与えてくれない。
俺は分からないままにすることを選んだ。
何一つ分からないのに、娘は可愛いかった。
娘は、ちっとも俺に似ていない。
茶色がかっている少し癖っ毛な髪、白い肌は柔らかくて弱っちくて、しかし日本人にしては明るい瞳の色だけは生き写しみたいにそっくりだった。
娘の双眸は大きくて丸っこくて、つぶらな瞳、という真新しさの欠けらも無い表現がふと脳裏に浮かんだ。
数多の人間が吐いてきた手垢まみれの言葉というのは、つまり真理なのだろう。
ある日、家の階段で足を滑らせ落下してきた娘と頭を激突させて、俺と娘は肉体が入れ替わってしまった。
娘は喜んだ。
俺のことは憎んでいたものの、娘はサッカーが大好きだったからだ。
しかし、俺の身体になった娘はサッカーが上手く出来たと言われたら、そんなことはなかった。
どうしてか、全く出来ない。
つまり、俺と違って娘には愛したものの才能がなかった。
俺は若い頃は日本代表にも選ばれたプロサッカー選手で、サッカーに触れてきた人間ならば、俺の名前を知らない人間など居ない。
会う人会う人が、フィールド上での俺の活躍を語りながら娘を取り囲み、娘と俺を似ていないと言って、視線に大なり小なり落胆の色をのせて離れていく。
そんな幼少期が、娘のパーソナリティ形成に多大な影響を与えたのは想像に難くない。
俺は、昔から他人に執着が持てなかった。
自分のチームメイトの名前も今となっては朧気で、つまりは愛せなかったし、興味を持たなくて、サッカー以外はどうでも良くて、人間として最低な分類だと自覚している。
俺はサッカーの才能がなければ、ただの社会不適合者だ。
今の妻だって、既成事実を作られなければ結婚なんてしなかっただろう。
ただ不思議と、妻が俺を繋ぎ止める為だけに産まれたはずの娘を初めて見た瞬間、咄嗟に、可愛い、と思った。
他人を愛することも正しい在り方も生きる意味は未だにわからないけど、それでも可愛い。
日曜日だったので時計のアラームは切っており、目を覚ましてからしばらく天井をぼんやり眺めて、適当なタイミングでベッドを降りる。
トーストとオニオンスープを作っていると娘もリビングにやってきて、無造作に伸びた髪を鬱陶しそうにかき上げながら椅子に座った。
中年男性の身体とはいえ、そろそろ美容院に行って欲しい。
「お父さんのこと、許さないから。絶対に」
「急に。どうしたの?」
「うるさい。お父さんが悪いんだ。私がこうなったのは。お父さんが全部悪い。私は好きでこんな性格になったわけじゃない」
「悪い夢でも見たのかな。きみは怖がりだからね。あ、髭伸びてるね。剃ってあげようか?」
「馬鹿にしてんのか?私はお母さんが良かった。お父さんなんかじゃなくて、お母さんと一緒が良かったのに」
「ああ、今日は妻が居ないね。出かけてるのかな。きみは行き先を知ってる?」
時間と共に冷めていくトーストに手早くピーナッツバターを塗りつけて角の部分から齧りつく。
甘さに届かない生地は十七種類の雑穀が練り込まれているらしく、香ばしさがある。
「お母さんが……、…お父さんの姿の私といるの嫌だって、見たくもないって。お父さんが落ちぶれた姿を見てるみたいで、辛いからって。しばらく、北の方に行くって……家を空けるみたいで」
「へえ、あの人も酷い女だね。勝手に夢見て勝手に失望するくらいなら。きみじゃなくて、俺に八つ当たりしたらいいのに」
しばらくの間があって、殺意と嫌悪に染まっていた瞳が訝しげな色に変わった。
無防備に感情を晒して、俺だけを見つめる姿がどうしようもなく愛おしくて目を細める。
「きみもさ、悩むくらいなら好きにしたらいいんだよ」
俺の肉体に入った娘は予想以上にコンプレックスをこじらせていたらしく、妻が旅行から帰ってくる前に俺の肉体と共にこの世を去った。
警察の方曰く、遺体は漁師の方が見つけてくれて、冬の海の冷たさのおかげか損傷は少なかったようだ。
見つけた漁師の方がトラウマになってないといいけれど。
仮にも一世を風靡したサッカー選手の自殺なのだから、メディアはこぞって憶測を書き連ねる。
俺の肉体が死んで、沢山の記者が家に押しかけてきたせいで、帰宅早々に妻はノイローゼになってしまい、引っ越しせざるを得なくなった。
娘のクラスにまで押しかけてきてインタビューされることもあったし、俺が娘の肉体でプレーする姿を見た記者は娘の肉体の向こうに生前の俺を見つけて、天才の再来だと好き勝手に祭り上げる。
娘は昔からサッカーが下手くそで、そんな娘が急にプロ顔負けのサッカー技術を手に入れるなんておかしな話だろう。
でも、俺は人でなしのロクデナシだから、娘の肉体を使ってサッカーをした。
プロ時代の全盛期とまではいかないが、中学生の中では全国でもトップレベルのプレーが出来る。
子供の頃に戻ったような気分だ。
何も変わらない、俺がサッカーに愛されていることは変わらなかった。
変わったのは見た目と、俺を呼ぶ名前と、月に一度くるようになった身体の不調。
俺という人格は何一つ変わらなくて、この身体は娘が出て行った部屋のようにも思える。
このままずっと待ち続けたら、娘が帰ってくるような気もするけれど、当然帰ってくるわけもない。
当たり前だ、死んだんだから。
亡くなってから六回目を迎える娘の誕生日に、俺は一人でお墓参りに来ていた。
娘が好きだったショコラドーナツをお線香と供える。
この肉体は今日でちょうど二十歳だから、お酒を持って来ようかと思ったけど、やめた。
娘がどんなお酒が好きか分からなかったからだ。
代わりに、娘の墓石に向かって頭を血が出るぐらいぶつける。
もしかしたら、あの日みたいに入れ替われるんじゃないかと考えたけど、まあ、そうはならなかった。
それがどうしようもなく、さみしい。
▼ E N D
彼女の人格を俺が分析して解析して蓄積するのは簡単だったのかもしれない、でもそれは彼女の肉体をバラバラに切り刻むのと同じことなのではないか。
人間はパズルじゃない。
父親たることはマラソンであって、短距離走ではないのだから、彼女の言い分がどれほど支離滅裂であり、恣意的で世間に対する甘えでしかなくても、わざわざ指摘する気にはならなかった。
俺が今までにしたどんなことも、娘にとって父親であること以上の喜びと報いは与えてくれない。
俺は分からないままにすることを選んだ。
何一つ分からないのに、娘は可愛いかった。
娘は、ちっとも俺に似ていない。
茶色がかっている少し癖っ毛な髪、白い肌は柔らかくて弱っちくて、しかし日本人にしては明るい瞳の色だけは生き写しみたいにそっくりだった。
娘の双眸は大きくて丸っこくて、つぶらな瞳、という真新しさの欠けらも無い表現がふと脳裏に浮かんだ。
数多の人間が吐いてきた手垢まみれの言葉というのは、つまり真理なのだろう。
ある日、家の階段で足を滑らせ落下してきた娘と頭を激突させて、俺と娘は肉体が入れ替わってしまった。
娘は喜んだ。
俺のことは憎んでいたものの、娘はサッカーが大好きだったからだ。
しかし、俺の身体になった娘はサッカーが上手く出来たと言われたら、そんなことはなかった。
どうしてか、全く出来ない。
つまり、俺と違って娘には愛したものの才能がなかった。
俺は若い頃は日本代表にも選ばれたプロサッカー選手で、サッカーに触れてきた人間ならば、俺の名前を知らない人間など居ない。
会う人会う人が、フィールド上での俺の活躍を語りながら娘を取り囲み、娘と俺を似ていないと言って、視線に大なり小なり落胆の色をのせて離れていく。
そんな幼少期が、娘のパーソナリティ形成に多大な影響を与えたのは想像に難くない。
俺は、昔から他人に執着が持てなかった。
自分のチームメイトの名前も今となっては朧気で、つまりは愛せなかったし、興味を持たなくて、サッカー以外はどうでも良くて、人間として最低な分類だと自覚している。
俺はサッカーの才能がなければ、ただの社会不適合者だ。
今の妻だって、既成事実を作られなければ結婚なんてしなかっただろう。
ただ不思議と、妻が俺を繋ぎ止める為だけに産まれたはずの娘を初めて見た瞬間、咄嗟に、可愛い、と思った。
他人を愛することも正しい在り方も生きる意味は未だにわからないけど、それでも可愛い。
日曜日だったので時計のアラームは切っており、目を覚ましてからしばらく天井をぼんやり眺めて、適当なタイミングでベッドを降りる。
トーストとオニオンスープを作っていると娘もリビングにやってきて、無造作に伸びた髪を鬱陶しそうにかき上げながら椅子に座った。
中年男性の身体とはいえ、そろそろ美容院に行って欲しい。
「お父さんのこと、許さないから。絶対に」
「急に。どうしたの?」
「うるさい。お父さんが悪いんだ。私がこうなったのは。お父さんが全部悪い。私は好きでこんな性格になったわけじゃない」
「悪い夢でも見たのかな。きみは怖がりだからね。あ、髭伸びてるね。剃ってあげようか?」
「馬鹿にしてんのか?私はお母さんが良かった。お父さんなんかじゃなくて、お母さんと一緒が良かったのに」
「ああ、今日は妻が居ないね。出かけてるのかな。きみは行き先を知ってる?」
時間と共に冷めていくトーストに手早くピーナッツバターを塗りつけて角の部分から齧りつく。
甘さに届かない生地は十七種類の雑穀が練り込まれているらしく、香ばしさがある。
「お母さんが……、…お父さんの姿の私といるの嫌だって、見たくもないって。お父さんが落ちぶれた姿を見てるみたいで、辛いからって。しばらく、北の方に行くって……家を空けるみたいで」
「へえ、あの人も酷い女だね。勝手に夢見て勝手に失望するくらいなら。きみじゃなくて、俺に八つ当たりしたらいいのに」
しばらくの間があって、殺意と嫌悪に染まっていた瞳が訝しげな色に変わった。
無防備に感情を晒して、俺だけを見つめる姿がどうしようもなく愛おしくて目を細める。
「きみもさ、悩むくらいなら好きにしたらいいんだよ」
俺の肉体に入った娘は予想以上にコンプレックスをこじらせていたらしく、妻が旅行から帰ってくる前に俺の肉体と共にこの世を去った。
警察の方曰く、遺体は漁師の方が見つけてくれて、冬の海の冷たさのおかげか損傷は少なかったようだ。
見つけた漁師の方がトラウマになってないといいけれど。
仮にも一世を風靡したサッカー選手の自殺なのだから、メディアはこぞって憶測を書き連ねる。
俺の肉体が死んで、沢山の記者が家に押しかけてきたせいで、帰宅早々に妻はノイローゼになってしまい、引っ越しせざるを得なくなった。
娘のクラスにまで押しかけてきてインタビューされることもあったし、俺が娘の肉体でプレーする姿を見た記者は娘の肉体の向こうに生前の俺を見つけて、天才の再来だと好き勝手に祭り上げる。
娘は昔からサッカーが下手くそで、そんな娘が急にプロ顔負けのサッカー技術を手に入れるなんておかしな話だろう。
でも、俺は人でなしのロクデナシだから、娘の肉体を使ってサッカーをした。
プロ時代の全盛期とまではいかないが、中学生の中では全国でもトップレベルのプレーが出来る。
子供の頃に戻ったような気分だ。
何も変わらない、俺がサッカーに愛されていることは変わらなかった。
変わったのは見た目と、俺を呼ぶ名前と、月に一度くるようになった身体の不調。
俺という人格は何一つ変わらなくて、この身体は娘が出て行った部屋のようにも思える。
このままずっと待ち続けたら、娘が帰ってくるような気もするけれど、当然帰ってくるわけもない。
当たり前だ、死んだんだから。
亡くなってから六回目を迎える娘の誕生日に、俺は一人でお墓参りに来ていた。
娘が好きだったショコラドーナツをお線香と供える。
この肉体は今日でちょうど二十歳だから、お酒を持って来ようかと思ったけど、やめた。
娘がどんなお酒が好きか分からなかったからだ。
代わりに、娘の墓石に向かって頭を血が出るぐらいぶつける。
もしかしたら、あの日みたいに入れ替われるんじゃないかと考えたけど、まあ、そうはならなかった。
それがどうしようもなく、さみしい。
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