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第41話 誓い合う未来へ
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「う、う~ん……こ、ここは……?」
次に目を覚ました時、そこは見知らぬ部屋だった。
豪勢な白い部屋の中にある巨大なベッドにてオレは眠っていた。
横を見ると、そこにはベッドに上半身を預けるシュナの姿があった。
「シュナ……か?」
「どうやら目が覚めたようね」
「! お前は!」
声のした方を振り向くとそこにはアリアの他にもう一人、意外な人物がいた。
「やれやれ、目を覚まさないかと心配しましたよ。なにせ一ヶ月も眠り続けていましたから」
「聖十騎士団統括ギルバート……!」
オレは慌てて剣を取り出そうとするが、それより早くアリアが静止する。
「待って、真人。彼はもう敵じゃないわ」
「? どういうことだ、アリア?」
「それには私が順を追って説明しましょう。あなたが我らが神ネプチューンを倒してより一月、この聖都に――いえ、この国全土に大きな変化が起きたのです」
そうしてギルバートはオレが眠り続けていた間の一ヶ月に何が起きたのかと説明した。
◇ ◇ ◇
「つまりこういうことか。オレがネプチューンを倒したことによってこの聖都は『四聖皇』の加護より見放された。それどころか他の四聖皇より、この地は不要とされ、北と南、更には東の王国から軍が攻め始めたと、こういうことか」
「ええ、そうです。民衆もその多くが動揺し、この聖都から離れる者が多くなりました。我々を統治していた神がいなくなり、それがいきなり敵となれば国が混乱するのも仕方ありません。せめて、国王なり神の代わりにこの国を導く者がいればよかったのですが、王族を廃した弊害がここに出た感じでしょうか」
なるほど。予想よりもかなり大変なことになっているな。
「しかし、それならなんでオレを生かしてるんだ? オレはその四聖皇を倒した張本人だぞ?」
その疑問を口にするオレであったが、ギルバートはさもつまらぬこととばかりにメガネを指で押しながら答える。
「愚問ですね。だからです。あなたはあの神々と称された『四聖皇』を倒した。それほどの戦力をなぜ手放すのですか? こうした状況になった以上、私達にはあなたこそが必要なのです。他の四聖皇に対抗し、この国を守るために」
そういうことか。
思ったよりもこのギルバートという男は冷静というか、物事を客観的に捉えているなと感心するが、そんな彼のセリフに対し「くつくつ」と笑い声が響く。
「くくくっ、よく言うわ。ギルバート。お主、前々から四聖皇の統治に疑問を持っておったじゃろう。そもそもネプチューンに対しても、姉を殺せと命令を下してから本当に神かどうか疑っていたはずじゃ。本心では自分ができなかった仇討ちをその小僧がしてくれたので小僧のことを気に入っているのじゃろう」
「なんのことですか、ミネルヴァ」
見るとそこにはあのダークエルフのミネルヴァさんと、それから双子の姉妹ルルとネネもいた。
「あー! お兄さん、やっと目を覚ましたアルー!」
「本当ネ! 私達も心配したアルよー!」
「わっ、き、急に飛びつくなよ」
「えー、だってーお兄さん、私達を打ち負かした騎士だしー」
「というか、今やお兄さんは私達にとっての希望アルー」
そう言ってオレに抱きつく姉妹達であったが、それを後ろにいたアリスが双子の首根っこを掴まえてオレから引き剥がす。
「アリス。無事だったのか」
「まあね、それに今のこの状況じゃ私達聖十騎士はこの国を守れる唯一の人材だし、うかうか寝ていられないよ」
とオレへの当てつけなのか、そう告げる。
「いずれにしても、このままでは我々の国は他の四聖皇によって滅ぼされます。故にそうさせないための手段は一つ。それは真人さん、あなたの力と――帝国に協力を頼むことです」
「帝国?」
「はい。帝国とは百五十年前の『四聖皇』降臨より、唯一彼らの支配を拒み続けた国です。彼らの力を借り、同盟を結ぶことができれば四聖皇とも対抗できるかもしれません」
四聖皇に対抗。
それが本当ならば、その帝国との同盟は真っ先にするべきだろう。
ギルバートのその意見には他の聖十騎士団達も賛成の様子だった。
「実は帝国への同盟にはぜひあなたに参加して欲しかったのです。あなたは『四聖皇』を倒した人物として帝国からも高く評価されています。我々聖十騎士団は四聖皇ネプチューン配下の騎士でしたが、今やそれは過去のもの。あなたが一緒に帝国に来てくれれば彼らの協力も仰ぎやすいです。ぜひ力を貸してくれませんか?」
「それはもちろん、それにその帝国にはオレも一度行ってみたいと思っていたからな」
もうだいぶ前の話になったが、以前ドラゴンが帝国に湊達が向かったという話をしてくれた。
あの時は色々あって帝国に行くのは不可能だったが、こうしてチャンスが巡ってきたのならそれを利用しない手はない。
オレの返答にギルバートは微笑み、オレは彼らと握手を交わし、その後は他愛もない雑談で時を過ごすのだった。
◇ ◇ ◇
夜。
窓の向こうから見える満月を見ながらオレは考える。
一月前にネプチューン――俊と戦った際、奴は言った湊達は生きていると。
正直、もういないだろうと覚悟していた中でのそのセリフはオレに希望を与えてくれた。
あの三人と再び合流し、四聖皇――俊いわくイノベイターを倒すこと。
それがオレの目的。
まだわからないことはたくさんある。
それでも湊達が生きているというその希望だけでもオレはこれから先も戦っていける。
そう強く拳を握り締めると、誰かが部屋に入ってくるのを感じる。
振り向くとそこにいたのはシュリとアリアであった。
「シュリにアリアか。どうしたんだ?」
「あ、あの、真人さん。今、大丈夫ですか?」
「もちろん、大丈夫だよ」
オレがそう答えるとシュリがほっとしたように微笑み、オレの傍に駆け寄る。
「その、遅くなりましたけれど、私の命を救っていただき、ありがとうございました!」
そう言ってオレに頭を下げると、隣にいたアリアもオレの傍に来て頭を下げる。
「アタシからもお礼を言わせて。本当にありがとう、真人。全部アンタのおかげよ」
「おいおい、今更そんなのよせってオレ達もう友達だろう?」
オレのそのセリフに二人は慌てたように頭を上げ、顔を見合わせる。
すると嬉しそうな顔をしてオレを見つめる。
「私達、もう真人さんの友達でいいんですか!?」
「当然だろう。むしろ、これからもよろしくだよ。シュナ、アリア」
そう言ってオレが手を差し出すとシュリは嬉しそうにその手を握り、アリアはどこか気恥ずかしそうにそっぽを向く。
「ふんっ、ま、まあアタシの一番の親友はシュリだけどアンタなら二番目くらいにしてあげるわよ」
「はは、そう言ってもらえるとオレも嬉しいよ」
笑い合うオレ達三人だが、しばらくするとアリアが真剣な表情でオレを見つめる。
「……で、アンタ的には勝算はあるの? 今度の相手は一人じゃない。四人の神々、『四聖皇』そのものなのよ」
「さあな」
「なによ、アンタらしくないわね。そこは余裕って返しなさいよ」
「はは、まあでも“オレの仲間達”が揃えば確かに余裕かもな」
オレがそう告げるとシュリとアリアは少し驚いた様子を見せる。
だが、すぐに何かに納得するように頷く。
「……そっか。まあ、確かにアンタの仲間ならアンタと同じかそれ以上の化物だろうし、そいつら揃えば無敵でしょうね」
「ああ、だからオレはこの先もやっていける。四聖皇と戦い合っていれば、いずれ必ずあいつらとも再会できるさ」
それは予想でも願望でもない、確かな実感。
オレはこの先の未来において、必ずあの三人と再会できるとなぜか確信できた。
それはあの時の俊のセリフがそれに実感を与えていた。
いずれにせよ。
オレの本当の戦いはこれからだ。
窓の外から見える月を眺めながら、オレは空に向かって複合スキル『花火』を打ち上げる。
それを見たアリアやシュナが歓喜の声を上げ、また空を見上げていた民衆、聖十騎士団達も夜空に打ち上がるその光の花に見惚れていた。
スキル『睡眠』より目覚めてから百五十年以上。
その世界はオレが知る世界とは変わっていた。
それでも、そこで知り合った仲間達。そして、かつての仲間達の足取りと希望がオレに前に進む力を与えてくれる。
たとえ、この先、どんな苦難が待っていようとオレはそれを乗り越え、必ず――『仲間』達と合流してみせる。
夏の日の夜。
縁日の祭りにて湊や花澄達と見上げたように、この異なる異世界にてオレは彼らと同じ今いる大事な仲間と共にあの日と同じ花火を見上げる。
いつかまた再び、必ずこの花火を“彼ら”とも共に見よう。
その誓いを胸にオレは未来のこの世界で戦い抜くのだった――。
次に目を覚ました時、そこは見知らぬ部屋だった。
豪勢な白い部屋の中にある巨大なベッドにてオレは眠っていた。
横を見ると、そこにはベッドに上半身を預けるシュナの姿があった。
「シュナ……か?」
「どうやら目が覚めたようね」
「! お前は!」
声のした方を振り向くとそこにはアリアの他にもう一人、意外な人物がいた。
「やれやれ、目を覚まさないかと心配しましたよ。なにせ一ヶ月も眠り続けていましたから」
「聖十騎士団統括ギルバート……!」
オレは慌てて剣を取り出そうとするが、それより早くアリアが静止する。
「待って、真人。彼はもう敵じゃないわ」
「? どういうことだ、アリア?」
「それには私が順を追って説明しましょう。あなたが我らが神ネプチューンを倒してより一月、この聖都に――いえ、この国全土に大きな変化が起きたのです」
そうしてギルバートはオレが眠り続けていた間の一ヶ月に何が起きたのかと説明した。
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「つまりこういうことか。オレがネプチューンを倒したことによってこの聖都は『四聖皇』の加護より見放された。それどころか他の四聖皇より、この地は不要とされ、北と南、更には東の王国から軍が攻め始めたと、こういうことか」
「ええ、そうです。民衆もその多くが動揺し、この聖都から離れる者が多くなりました。我々を統治していた神がいなくなり、それがいきなり敵となれば国が混乱するのも仕方ありません。せめて、国王なり神の代わりにこの国を導く者がいればよかったのですが、王族を廃した弊害がここに出た感じでしょうか」
なるほど。予想よりもかなり大変なことになっているな。
「しかし、それならなんでオレを生かしてるんだ? オレはその四聖皇を倒した張本人だぞ?」
その疑問を口にするオレであったが、ギルバートはさもつまらぬこととばかりにメガネを指で押しながら答える。
「愚問ですね。だからです。あなたはあの神々と称された『四聖皇』を倒した。それほどの戦力をなぜ手放すのですか? こうした状況になった以上、私達にはあなたこそが必要なのです。他の四聖皇に対抗し、この国を守るために」
そういうことか。
思ったよりもこのギルバートという男は冷静というか、物事を客観的に捉えているなと感心するが、そんな彼のセリフに対し「くつくつ」と笑い声が響く。
「くくくっ、よく言うわ。ギルバート。お主、前々から四聖皇の統治に疑問を持っておったじゃろう。そもそもネプチューンに対しても、姉を殺せと命令を下してから本当に神かどうか疑っていたはずじゃ。本心では自分ができなかった仇討ちをその小僧がしてくれたので小僧のことを気に入っているのじゃろう」
「なんのことですか、ミネルヴァ」
見るとそこにはあのダークエルフのミネルヴァさんと、それから双子の姉妹ルルとネネもいた。
「あー! お兄さん、やっと目を覚ましたアルー!」
「本当ネ! 私達も心配したアルよー!」
「わっ、き、急に飛びつくなよ」
「えー、だってーお兄さん、私達を打ち負かした騎士だしー」
「というか、今やお兄さんは私達にとっての希望アルー」
そう言ってオレに抱きつく姉妹達であったが、それを後ろにいたアリスが双子の首根っこを掴まえてオレから引き剥がす。
「アリス。無事だったのか」
「まあね、それに今のこの状況じゃ私達聖十騎士はこの国を守れる唯一の人材だし、うかうか寝ていられないよ」
とオレへの当てつけなのか、そう告げる。
「いずれにしても、このままでは我々の国は他の四聖皇によって滅ぼされます。故にそうさせないための手段は一つ。それは真人さん、あなたの力と――帝国に協力を頼むことです」
「帝国?」
「はい。帝国とは百五十年前の『四聖皇』降臨より、唯一彼らの支配を拒み続けた国です。彼らの力を借り、同盟を結ぶことができれば四聖皇とも対抗できるかもしれません」
四聖皇に対抗。
それが本当ならば、その帝国との同盟は真っ先にするべきだろう。
ギルバートのその意見には他の聖十騎士団達も賛成の様子だった。
「実は帝国への同盟にはぜひあなたに参加して欲しかったのです。あなたは『四聖皇』を倒した人物として帝国からも高く評価されています。我々聖十騎士団は四聖皇ネプチューン配下の騎士でしたが、今やそれは過去のもの。あなたが一緒に帝国に来てくれれば彼らの協力も仰ぎやすいです。ぜひ力を貸してくれませんか?」
「それはもちろん、それにその帝国にはオレも一度行ってみたいと思っていたからな」
もうだいぶ前の話になったが、以前ドラゴンが帝国に湊達が向かったという話をしてくれた。
あの時は色々あって帝国に行くのは不可能だったが、こうしてチャンスが巡ってきたのならそれを利用しない手はない。
オレの返答にギルバートは微笑み、オレは彼らと握手を交わし、その後は他愛もない雑談で時を過ごすのだった。
◇ ◇ ◇
夜。
窓の向こうから見える満月を見ながらオレは考える。
一月前にネプチューン――俊と戦った際、奴は言った湊達は生きていると。
正直、もういないだろうと覚悟していた中でのそのセリフはオレに希望を与えてくれた。
あの三人と再び合流し、四聖皇――俊いわくイノベイターを倒すこと。
それがオレの目的。
まだわからないことはたくさんある。
それでも湊達が生きているというその希望だけでもオレはこれから先も戦っていける。
そう強く拳を握り締めると、誰かが部屋に入ってくるのを感じる。
振り向くとそこにいたのはシュリとアリアであった。
「シュリにアリアか。どうしたんだ?」
「あ、あの、真人さん。今、大丈夫ですか?」
「もちろん、大丈夫だよ」
オレがそう答えるとシュリがほっとしたように微笑み、オレの傍に駆け寄る。
「その、遅くなりましたけれど、私の命を救っていただき、ありがとうございました!」
そう言ってオレに頭を下げると、隣にいたアリアもオレの傍に来て頭を下げる。
「アタシからもお礼を言わせて。本当にありがとう、真人。全部アンタのおかげよ」
「おいおい、今更そんなのよせってオレ達もう友達だろう?」
オレのそのセリフに二人は慌てたように頭を上げ、顔を見合わせる。
すると嬉しそうな顔をしてオレを見つめる。
「私達、もう真人さんの友達でいいんですか!?」
「当然だろう。むしろ、これからもよろしくだよ。シュナ、アリア」
そう言ってオレが手を差し出すとシュリは嬉しそうにその手を握り、アリアはどこか気恥ずかしそうにそっぽを向く。
「ふんっ、ま、まあアタシの一番の親友はシュリだけどアンタなら二番目くらいにしてあげるわよ」
「はは、そう言ってもらえるとオレも嬉しいよ」
笑い合うオレ達三人だが、しばらくするとアリアが真剣な表情でオレを見つめる。
「……で、アンタ的には勝算はあるの? 今度の相手は一人じゃない。四人の神々、『四聖皇』そのものなのよ」
「さあな」
「なによ、アンタらしくないわね。そこは余裕って返しなさいよ」
「はは、まあでも“オレの仲間達”が揃えば確かに余裕かもな」
オレがそう告げるとシュリとアリアは少し驚いた様子を見せる。
だが、すぐに何かに納得するように頷く。
「……そっか。まあ、確かにアンタの仲間ならアンタと同じかそれ以上の化物だろうし、そいつら揃えば無敵でしょうね」
「ああ、だからオレはこの先もやっていける。四聖皇と戦い合っていれば、いずれ必ずあいつらとも再会できるさ」
それは予想でも願望でもない、確かな実感。
オレはこの先の未来において、必ずあの三人と再会できるとなぜか確信できた。
それはあの時の俊のセリフがそれに実感を与えていた。
いずれにせよ。
オレの本当の戦いはこれからだ。
窓の外から見える月を眺めながら、オレは空に向かって複合スキル『花火』を打ち上げる。
それを見たアリアやシュナが歓喜の声を上げ、また空を見上げていた民衆、聖十騎士団達も夜空に打ち上がるその光の花に見惚れていた。
スキル『睡眠』より目覚めてから百五十年以上。
その世界はオレが知る世界とは変わっていた。
それでも、そこで知り合った仲間達。そして、かつての仲間達の足取りと希望がオレに前に進む力を与えてくれる。
たとえ、この先、どんな苦難が待っていようとオレはそれを乗り越え、必ず――『仲間』達と合流してみせる。
夏の日の夜。
縁日の祭りにて湊や花澄達と見上げたように、この異なる異世界にてオレは彼らと同じ今いる大事な仲間と共にあの日と同じ花火を見上げる。
いつかまた再び、必ずこの花火を“彼ら”とも共に見よう。
その誓いを胸にオレは未来のこの世界で戦い抜くのだった――。
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