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期末テスト 2
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このことについて1人で考え続けたら勉強が進まなくなりそうだ。
そもそもなんの証拠もないわけだし、これ以上考えるのはやめにする。
そのあとはお互いあまり喋らず、集中して勉強ができた。
2時間ほど勉強をして、そろそろ飲み物も無くなってきたので家に帰ることにした。
「また一緒に勉強しようねー! ばいばーい!」
「うん、じゃあね!」
さなは駅の方に、私は反対の方に歩いた。
夜7時なのにまだ日の入り前なので夕方くらいの明るさだ。
こんな時間ならもう真っ暗でもいいはずなのに。
なんだか夜なのに夜じゃないような感じがしてしっくりこない。
でもすぐに真っ暗になってしまうのも嫌だから、ずっと中間でいてほしいものだ。
私の家は駅とは反対方向なので一緒に帰る人がなかなかいない。
だからこんな風にわけわからないことを考える暇ができてしまうんだろうな。
「あれ、ゆり?」
不意に後ろから声をかけられる。
駅とは反対方向のこの場所で声をかけてくる人は1人しか居ない。
「あきら!」
振り向くと同時にそう呼ぶとすぐに駆け寄って来てくれる。
私には走るなってあれほど言うくせに自分は走るんかいと突っ込みたくなった。
「俺、駅の方で友達と勉強してたんだ。ゆりは?」
「私も、友達と勉強してた」
「そっか」
2人で並んで帰る。
こうしているとなんだか昨日の夜、2人で草原を歩いたことを思い出す。
なぜかそれと同時に、さなに言われたことも思い出した。
あきらが、私を……
「ゆり? なんか悩み事?」
「え?」
「なんかそんな顔してたから」
悩み事……かぁ。
悩んでいるといえば悩んでいるのかな。
「何かあるなら俺でよければ聞くけど」
あぁ、さなの言っていた優しさってこういうことなのかな。
さなの言葉を思い返すとなんとなくそう感じてしまった。
それともただ私がさなの言葉を意識しすぎているだけなのかな。
「勉強中に友達と恋愛の話になって、恋愛って難しいんだなーなんてちょっと思っただけ」
「なるほどな」
「あきらもやっぱり恋愛とか、興味ある?」
こんなこと聞いたら、ずるいかな。
「そうだな。ゆりよりも可愛くて運動も勉強も完璧な子と付き合いたいな」
「うわ、あきらには絶対無理だわ! それよりも先に私があきらよりもイケメン見つけてやる!」
「なんだとー!」
そう言って追いかけっこが始まった。
家に着く頃には走った勢いでなにかが吹っ切れた気がした。
テストまでの残り何日かは1人で黙々と勉強をした。
あきらとは登下校でたまに一緒になったが、今までと変わらずふざけ合って過ごした。
高校のテストは中学の時と違って、5日もかけて行う。
選択教科によっては早く帰れる日やテストがない日もある。
そして私は4日目でテストが終わり、1日早くゲームができることになった。
もともと理系よりも私たち文系の方がテストの数が少ない上に、私はほかの選択授業もたまたまテストをしない科目だった。
何という幸運。
ほかの友達は1つテストを受けるためだけに明日学校に行くと嘆いている子もいた。
そんな友達には申し訳ないが、私は一足先にテスト後のお楽しみタイムといこう。
そもそもなんの証拠もないわけだし、これ以上考えるのはやめにする。
そのあとはお互いあまり喋らず、集中して勉強ができた。
2時間ほど勉強をして、そろそろ飲み物も無くなってきたので家に帰ることにした。
「また一緒に勉強しようねー! ばいばーい!」
「うん、じゃあね!」
さなは駅の方に、私は反対の方に歩いた。
夜7時なのにまだ日の入り前なので夕方くらいの明るさだ。
こんな時間ならもう真っ暗でもいいはずなのに。
なんだか夜なのに夜じゃないような感じがしてしっくりこない。
でもすぐに真っ暗になってしまうのも嫌だから、ずっと中間でいてほしいものだ。
私の家は駅とは反対方向なので一緒に帰る人がなかなかいない。
だからこんな風にわけわからないことを考える暇ができてしまうんだろうな。
「あれ、ゆり?」
不意に後ろから声をかけられる。
駅とは反対方向のこの場所で声をかけてくる人は1人しか居ない。
「あきら!」
振り向くと同時にそう呼ぶとすぐに駆け寄って来てくれる。
私には走るなってあれほど言うくせに自分は走るんかいと突っ込みたくなった。
「俺、駅の方で友達と勉強してたんだ。ゆりは?」
「私も、友達と勉強してた」
「そっか」
2人で並んで帰る。
こうしているとなんだか昨日の夜、2人で草原を歩いたことを思い出す。
なぜかそれと同時に、さなに言われたことも思い出した。
あきらが、私を……
「ゆり? なんか悩み事?」
「え?」
「なんかそんな顔してたから」
悩み事……かぁ。
悩んでいるといえば悩んでいるのかな。
「何かあるなら俺でよければ聞くけど」
あぁ、さなの言っていた優しさってこういうことなのかな。
さなの言葉を思い返すとなんとなくそう感じてしまった。
それともただ私がさなの言葉を意識しすぎているだけなのかな。
「勉強中に友達と恋愛の話になって、恋愛って難しいんだなーなんてちょっと思っただけ」
「なるほどな」
「あきらもやっぱり恋愛とか、興味ある?」
こんなこと聞いたら、ずるいかな。
「そうだな。ゆりよりも可愛くて運動も勉強も完璧な子と付き合いたいな」
「うわ、あきらには絶対無理だわ! それよりも先に私があきらよりもイケメン見つけてやる!」
「なんだとー!」
そう言って追いかけっこが始まった。
家に着く頃には走った勢いでなにかが吹っ切れた気がした。
テストまでの残り何日かは1人で黙々と勉強をした。
あきらとは登下校でたまに一緒になったが、今までと変わらずふざけ合って過ごした。
高校のテストは中学の時と違って、5日もかけて行う。
選択教科によっては早く帰れる日やテストがない日もある。
そして私は4日目でテストが終わり、1日早くゲームができることになった。
もともと理系よりも私たち文系の方がテストの数が少ない上に、私はほかの選択授業もたまたまテストをしない科目だった。
何という幸運。
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そんな友達には申し訳ないが、私は一足先にテスト後のお楽しみタイムといこう。
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