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第60話 誓い、古代龍の隣で
村に人々が集まり始めてから、幾年にも満たない日々しか経っていないというのに、ニーベル村はもう二百人を超える住人を抱えるまでに膨らんでいた。
畑は整い、果樹園には実りがたわわに連なり、市場には商人が集まり、子どもたちが声を揃える学び舎の姿もある。酒は王都に名を轟かせ、診療所には薬師と回復術士が共に並ぶ。ほんの数年前まで、荒れ果てた地に放り出されたアルフが一人で鍬を振るっていた頃を知る者は、今の繁栄を夢想だにできなかっただろう。
そして今、この地には古代緑龍カノンと古代青龍シオン、さらに森の主であるドライアドのノンナまでもが並び立ち、村を見守っている。村人たちは囁くようになった。
――ここは伝説の地だ、と。
夜。広場から離れた屋敷の窓辺に立ち、アルフは畑と村全体を見下ろしていた。夜空に灯る篝火の明かりが、まるで星のように大地を彩っている。酒場の笑い声、子どもたちのはしゃぐ声、家々からこぼれる灯火。その全てが「生きている」という証のようで、胸の奥に熱いものがこみ上げた。
――父に捨てられたこの地で、ここまで育った。
そんなアルフの背に、ふと声がかかった。
「感慨に浸っているのか?」
振り返れば、並んで立つのはカノンとシオンだ。緑と青、二体の古代龍が人の姿を取りながらも、どこか人外の気配を隠しきれずにいる。
「お前はもう立派な“主”だ。胸を張れ」
シオンの言葉に、カノンも頷く。
「そうよ。私たちがここに居たいと思えるのは、あんたが居るからなんだから」
アルフは照れ臭く笑った。
「……そうか。なら、俺はもっと強くならなきゃな」
その翌日、いつものように畑に出ていたアルフの前に、数台の荷馬車がやってきた。先頭に座るのはクレオスだった。
「やぁ、アルフ様。少し話をさせてもらえますか」
馬車から降り立った彼の顔はどこか硬い。市場の取引や新しい商品の到着を告げに来たときの、軽やかな笑顔とは違っていた。
屋敷の応接室に通すと、既にルカとルナが待っていた。シーナもお茶を運び、サリーやラファも席につく。クレオスは一同を見渡し、声を低めた。
「実は……辺境伯家の現状について、お伝えしなければならないことがあります」
語られたのは深刻な報告だった。辺境伯領では農作物の不作が続き、領民の不満が爆発しつつある。流民が増え、飢えに苦しむ声が溢れ出している。
「領の統治はもはや限界に近い。ですが――」
クレオスは一呼吸置いてから言った。
「領民に罪はありません。彼らを救う手立てを考えるべきではないかと、私は思うのです」
アルフは眉をひそめ、しばし黙り込んだ。父への思いは複雑だ。追放された日の屈辱は決して忘れてはいない。しかし領民には罪は無い。生まれた場所を選べず、ただ生き延びようとする人々を見捨てることはできない。
ルカが口を開いた。
「兄さん、どうするの?」
ルナも真剣な眼差しで続ける。
「私たちは、この村だけ守れればいいって思う? でも、あの領民たちだって、きっと必死に生きてる」
アルフは深く頷いた。
「……父に恩を売るつもりはない。だが領民を救えるなら、手を差し伸べる」
その答えを待っていたかのように、クレオスは懐から一枚の羊皮紙を取り出した。そこには複雑に入り組んだ交易路の地図が描かれていた。
「アルフ様。物資をただ辺境伯領に届ければ、すぐに察知されます。ですが――こうすれば自然に浸透させられるのです」
彼は地図の一点を指で示した。
「まずは隣領の交易路を経由し、そこに物資を運び込みます。表向きは“その領での余剰分”として帳簿に記録する。その後、辺境伯領に流すのです」
ルカが目を丸くする。
「そんなこと、本当にできるの?」
クレオスは笑みを浮かべた。
「商人にとって帳簿は命です。その帳簿をどう書くかは私の腕の見せ所。辺境伯家に届く頃には、正規の取引として処理されているでしょう。しかも複数の領を経由すれば、追跡はさらに困難になる」
ルナが警戒の色を見せた。
「でも、もし疑われたら……?」
クレオスは首を振った。
「問題ありません。代金のやり取りも全て整えます。支払いはこちら持ちで、辺境伯家は“商品を買った”としか思わない。慈善だとは誰も気づきません」
アルフはその策を聞き、ようやく息を吐いた。
「……そこまで考えていたのか。頼む、クレオス」
クレオスは胸に手を当て、恭しく頭を垂れる。
「お任せください。必ずや、自然な形で物資を行き渡らせてみせます」
会談が終わった後、夜の屋敷の広間で、アルフは一人窓の外を見つめていた。そこへカノンとシオンが並び立つ。
「人間はややこしい策を考えるものね」
カノンが肩を竦める。シオンは真剣な目でアルフを見た。
「だが、そのややこしさで救える命もある。アルフ、お前はすでに人の主であり、この地を束ねる者だ。自らの手で守ろうとするその姿勢こそが、我ら古代龍を惹きつける」
アルフは深く頷き、胸に誓いを新たにする。
「俺は必ず、この村を守り抜く。そして……たとえ父に何を思われようと、領民を救う手を止めはしない」
精霊たちが肩に舞い降りる。まるで「その通りだ」と告げるかのように、小さな光を瞬かせていた。
畑は整い、果樹園には実りがたわわに連なり、市場には商人が集まり、子どもたちが声を揃える学び舎の姿もある。酒は王都に名を轟かせ、診療所には薬師と回復術士が共に並ぶ。ほんの数年前まで、荒れ果てた地に放り出されたアルフが一人で鍬を振るっていた頃を知る者は、今の繁栄を夢想だにできなかっただろう。
そして今、この地には古代緑龍カノンと古代青龍シオン、さらに森の主であるドライアドのノンナまでもが並び立ち、村を見守っている。村人たちは囁くようになった。
――ここは伝説の地だ、と。
夜。広場から離れた屋敷の窓辺に立ち、アルフは畑と村全体を見下ろしていた。夜空に灯る篝火の明かりが、まるで星のように大地を彩っている。酒場の笑い声、子どもたちのはしゃぐ声、家々からこぼれる灯火。その全てが「生きている」という証のようで、胸の奥に熱いものがこみ上げた。
――父に捨てられたこの地で、ここまで育った。
そんなアルフの背に、ふと声がかかった。
「感慨に浸っているのか?」
振り返れば、並んで立つのはカノンとシオンだ。緑と青、二体の古代龍が人の姿を取りながらも、どこか人外の気配を隠しきれずにいる。
「お前はもう立派な“主”だ。胸を張れ」
シオンの言葉に、カノンも頷く。
「そうよ。私たちがここに居たいと思えるのは、あんたが居るからなんだから」
アルフは照れ臭く笑った。
「……そうか。なら、俺はもっと強くならなきゃな」
その翌日、いつものように畑に出ていたアルフの前に、数台の荷馬車がやってきた。先頭に座るのはクレオスだった。
「やぁ、アルフ様。少し話をさせてもらえますか」
馬車から降り立った彼の顔はどこか硬い。市場の取引や新しい商品の到着を告げに来たときの、軽やかな笑顔とは違っていた。
屋敷の応接室に通すと、既にルカとルナが待っていた。シーナもお茶を運び、サリーやラファも席につく。クレオスは一同を見渡し、声を低めた。
「実は……辺境伯家の現状について、お伝えしなければならないことがあります」
語られたのは深刻な報告だった。辺境伯領では農作物の不作が続き、領民の不満が爆発しつつある。流民が増え、飢えに苦しむ声が溢れ出している。
「領の統治はもはや限界に近い。ですが――」
クレオスは一呼吸置いてから言った。
「領民に罪はありません。彼らを救う手立てを考えるべきではないかと、私は思うのです」
アルフは眉をひそめ、しばし黙り込んだ。父への思いは複雑だ。追放された日の屈辱は決して忘れてはいない。しかし領民には罪は無い。生まれた場所を選べず、ただ生き延びようとする人々を見捨てることはできない。
ルカが口を開いた。
「兄さん、どうするの?」
ルナも真剣な眼差しで続ける。
「私たちは、この村だけ守れればいいって思う? でも、あの領民たちだって、きっと必死に生きてる」
アルフは深く頷いた。
「……父に恩を売るつもりはない。だが領民を救えるなら、手を差し伸べる」
その答えを待っていたかのように、クレオスは懐から一枚の羊皮紙を取り出した。そこには複雑に入り組んだ交易路の地図が描かれていた。
「アルフ様。物資をただ辺境伯領に届ければ、すぐに察知されます。ですが――こうすれば自然に浸透させられるのです」
彼は地図の一点を指で示した。
「まずは隣領の交易路を経由し、そこに物資を運び込みます。表向きは“その領での余剰分”として帳簿に記録する。その後、辺境伯領に流すのです」
ルカが目を丸くする。
「そんなこと、本当にできるの?」
クレオスは笑みを浮かべた。
「商人にとって帳簿は命です。その帳簿をどう書くかは私の腕の見せ所。辺境伯家に届く頃には、正規の取引として処理されているでしょう。しかも複数の領を経由すれば、追跡はさらに困難になる」
ルナが警戒の色を見せた。
「でも、もし疑われたら……?」
クレオスは首を振った。
「問題ありません。代金のやり取りも全て整えます。支払いはこちら持ちで、辺境伯家は“商品を買った”としか思わない。慈善だとは誰も気づきません」
アルフはその策を聞き、ようやく息を吐いた。
「……そこまで考えていたのか。頼む、クレオス」
クレオスは胸に手を当て、恭しく頭を垂れる。
「お任せください。必ずや、自然な形で物資を行き渡らせてみせます」
会談が終わった後、夜の屋敷の広間で、アルフは一人窓の外を見つめていた。そこへカノンとシオンが並び立つ。
「人間はややこしい策を考えるものね」
カノンが肩を竦める。シオンは真剣な目でアルフを見た。
「だが、そのややこしさで救える命もある。アルフ、お前はすでに人の主であり、この地を束ねる者だ。自らの手で守ろうとするその姿勢こそが、我ら古代龍を惹きつける」
アルフは深く頷き、胸に誓いを新たにする。
「俺は必ず、この村を守り抜く。そして……たとえ父に何を思われようと、領民を救う手を止めはしない」
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