詩《うた》をきかせて

生永祥

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★第50話 NO.2

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夜の空気は
張りつめて薄くて
何も言葉は
浮かばずに俯く

この部屋を包み込む
気だるい気配が
息づく今日だとしたら
いらないよ

一番にならなければ
この想いは届かないのでしょう?

赤く色づいた頬に残してよ
キスの跡



街の明かりは
儚くて遠くて
何故か息さえ
出来なくて戸惑う

この部屋に染み付いた
私の想いが
際立つ明日あすだとしたら
消えないよ

一番にならなければ
あの願いは叶わないのでしょう?

黒く広がった空に全て
解き放つ恋のたが



二番目でも構わないと
嘘をつく
だけれど本当はね

気づいてよ



一番にならなければ
この想いは届かないのでしょう?

赤く色づいた頬に残してよ
キスの跡

一番にならなければ
あの願いは叶わないでしょう?

黒く広がった空に全て
解き放つ恋の箍



――『NO.2・倉松紅』
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