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04 龍の巣
インタヴュー エヴァンゲルブルグ
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03
2020年7月15日。
デウス公国首都、エヴァンゲルブルグ。
マット・オブライアンはかつてのデウス空軍のエースのひとりを訪ねて、首都のハイスクールを訪れていた。
応接室に通されてしばし、長身の黒髪の男が入って来る。
今年30歳を迎えるはずだが、驚くほど若く見える。
本日の取材対象だ。
「ゲオルグ・“リッター”フラー。
元デウス国防空軍第4航空師団第11航空隊、通称“ルビン隊”1番機。
開戦と同時に当時の南部戦線に投入され、多大な戦果を上げる。
戦後は軍を退役。ハイスクールの教師を務める」
マットはレコーダーに人物紹介を吹き込み、インタヴューを開始する。
「“龍巣”の雷神。
今でも忘れることができないよ。
僕は僕なりにパイロットとして経験もプライドもあるつもりだった。
でも、そんなもので倒せる相手じゃなかった。
ひたすらに強い」
フラーはそこで言葉を句切り、アイスティーで口を湿らせる。
「彼女のイーグルとこちらのトムキャットは性能はほぼ拮抗している。
僕も自分の全てを出し切ったよ。
いい線行ってたと思ったんだけどね。
だが、気がついたら機体が炎に包まれていた」
苦笑いを浮かべながらも、フラーはどこか懐かしそうだった。
「脱出して基地まで戻られた後、地上勤務に配置転換になったとか?」
「ああ、僕が希望したんだ。
完膚なきまでにやられて部隊は全滅、もう飛ぶ気がしなくなっていた。
なんと言っても女に負けたんだからね」
フラーは誤解を受けることを言ったかと、言葉を句切る。
「誤解しないでくれ。
女を馬鹿にしているつもりはない。
ただ、戦闘は男の仕事だとずっと思ってきた。
女が子をなし育てるためには、男が外で戦うことになる。
男までが家の中で女と同じことをしていたら、誰が家庭を、国を守るのか、とね。
まあ、思い違いだったかも知れないが。
とにかく潮時だと思った。
ずっと男としてなすべきと思っていたことさえできなかったんだ。
もう一度空で彼女と戦っても結果は同じだろう。
そろそろ転職を考えるべき時だってね」
フラーは気さくだが自虐的な笑みを浮かべる。
自分ならどう思ったろう?とマットは思う。
恐らく彼と同じことを思うだろう。
力で女に負けると言うことは、理屈でなく男として自信を失うに充分だろうと。
フラーはデウス北部の農家の次男坊だが、軍での功績が認められて叙爵されている。
“リッター”というTACネームもそれに由来するようだ。
女、しかもまだ若いパイロットに負けたことは、戦いを捨てる潮時と考えるきっかけとなったのだろう。
「そして、戦後は退役なさった。
差し支えなければ、教職を選んだ理由をうかがえますか?」
「そうだね。
まず、元々教員資格を持っていたというのがひとつ。
もう一つは、罪滅ぼしかな」
そう言って、フラーは外を見る。
外では、生徒たちが放課後の部活に打ち込んでいる。
「大学の教育実習を受けたとき、内心で愕然としたよ。
当時の文部省は、子供たちに洗脳同然の教育を施していたんだ。
こんな教育を受けていたら、子供たちはおかしくなってしまう。
そう思ったんだが、当時の国家警察に目をつけられるのが怖くて見て見ぬ振りをしてしまった。
デウスが負けたのはいい機会だ。
洗脳教育によって偏った思想を子供に持たせるようなことは止めなければ。
そう思ったんだ。
それが、あの時我が身可愛さに逃げてしまった罪滅ぼしだとね」
そう言って外を見たフラーの顔には根深い悔恨が刻まれていた。
マットも釣られて外を見る。
(なかなか風通しは良さそうだ)
子供たちの表情を見れば、その国の土地柄がわかるという。
マットは大学を卒業してからの2年、海外の取材も経験した。
体制によって自由が制限された国家は、子供たちの表情がそれを映し出す。
子供は国を映す鏡だ。
大人たちは、身の保身や利益のために無理に笑うことができる。
飯の種だと思えば、“自分は幸せだ”と無理に言うこともできる。
だが、子供にそれはできない。
抑圧されたり偏った教育がなされていれば、それは表情という形で出てしまう。
デウス公国では、かつて政権を握った極右政党によって、相当に歪んだ教育制度が構築されたと聞いている。
偏った教育を受けた子供たちは当然のように偏る。
(この国は変われたのだろうか?)
マットは思う。デウスに入国して2週間。
彼なりにデウス国内を取材し続けて来た。
少なくとも、政府のプロパガンダや思想誘導を目的とするポスターが町中に貼られているということはなかった。
だが、それだけでは本当に独裁体制を脱却できたと判断はできなかった。
その意味では、かつてのデウス軍のエースが今はハイスクールの教師をしているというのは嬉しい誤算だった。
彼を通して、この国がいかにして戦争に突き進んでしまったのか。そして敗戦を経て変わることができたのか、知ることができる気がしたのだ。
「フラーさん。
あなたから見て、この国は変わることができたと思いますか?
教育者の視点からは、過ちを修正できたと感じますか?」
「ふむ。
それは、まだ道半ばというところだね。
多くの国民を失って、あの戦争が結局は誤っていたことはみなが理解したと思う。
だが、極右政党が牛耳る政府から洗脳教育を受けて育った世代が正に今社会に出ているところだ。
SNSでは、独裁国家だった時代を懐かしむような会話をしている若者もいると聞く。
彼らを頭ごなしに否定するつもりはないが、二度と悲惨な戦争を繰り返さないようにするためには、まだまだ努力が必要だ。
僕はそう思っている」
含蓄ある言葉。マットはそう思う。
“龍巣”から生還した後地上勤務に移動こそしたものの、フラーは戦争の深部に関わり続けていたという。
忘れることができないのだろう、その悲惨さと残酷さを。
そしてそんな戦争を決断した独裁体制を。
「ところでオブライアンさん。
“雷神”のことはなにか掴んでいるのかね?」
「いえ、残念ながら今のところなにも。
アキツィア防衛省に問い合わせても、機密事項に指定されていました。
当時の関係者もなかなか見つからないんです」
マットの返答に、フラーは残念そうな顔になる。
「そうか。
できたら一度顔を見たい。
そして知りたいんだ。
あの時“龍巣”で、僕になくて彼女にあったものはなんなのか。
もしそれを知ることができたら、もっとこの国に、そして生徒たちに対していろいろなことができる。
そう思うんだ」
フラーは、自分と国、そして生徒たちを重ね合わせているようだった。
なにかが足りなかったために戦いに敗れ、一度地に落ちた。
その足りなかったなにかを知りたいのだと。
「私もさらに詳しく取材を進めていく予定です。
この後もかつてのパイロットのみなさんたちに取材をさせて頂く予定です」
「おお、是非そうして欲しい。
終戦後、何か見えない力が働いていたように思う。
あの戦争のかなりの部分が多くの人間に伝わっていない。
軍を辞めて一市民になってそう感じたんだ。
君があの戦争の暗部を明らかにしてくれると嬉しい」
「ありがとうございます。
全力を尽くそうと思います」
その後、いくつか質問をして、取材は終わる。
だが、フラーは思い出したように口を開く。
「そうだ。
彼にも取材をしてみたらどうかな。
アウグスト・バロムスキー元中佐。
あの戦争では一緒に飛んだこともあったが、最後は“自由と正義の翼”に参加してしまった。
だが、まだ生きているはずだ」
そう言って、フラーはメモ用紙に名前とおおまかな居場所を書き込んでいく。
だが、マットは耳慣れない言葉の方に注意を引かれた。
「“自由と正義の翼”?
それはなんですか?」
「おいおい、デウス戦争のことを調べているのに知らないのか?
本当に、あの戦争はあらゆるものが隠蔽されているんだな。
わかった。
滞在先を教えてくれれば、後で資料を送るよ」
デウス戦争は、自分が想像していたよりもずっと裏が深い。
マットは滞在先を書いたメモをフラーに渡しながらそう思う。
後日、送られて来た資料に目を通したマットは、すぐにアシュトンにある事務所に電話をかけた。
どうやら、取材期間が延びることになりそうだと。
「くれぐれも用心しろ。お前さんの危険度は跳ね上がったと思っていい」
ロッドマンはわざわざ社外の公衆電話からかけ直してそう言った。
マットは、いよいよ自分が“引き返せない”場所に入ったと実感する。
たけなわだと思っていた取材は、実はまだ入口に過ぎなかったのだ。
ゲオルグ・フラー。
祖国と子供たちに残酷な歴史を繰り返させないことを誓った男。
飛行服を脱いで教鞭を執っても、やはり彼は騎士だった。
今は教育者として、日々生徒たちを教え導いている。
2020年7月15日。
デウス公国首都、エヴァンゲルブルグ。
マット・オブライアンはかつてのデウス空軍のエースのひとりを訪ねて、首都のハイスクールを訪れていた。
応接室に通されてしばし、長身の黒髪の男が入って来る。
今年30歳を迎えるはずだが、驚くほど若く見える。
本日の取材対象だ。
「ゲオルグ・“リッター”フラー。
元デウス国防空軍第4航空師団第11航空隊、通称“ルビン隊”1番機。
開戦と同時に当時の南部戦線に投入され、多大な戦果を上げる。
戦後は軍を退役。ハイスクールの教師を務める」
マットはレコーダーに人物紹介を吹き込み、インタヴューを開始する。
「“龍巣”の雷神。
今でも忘れることができないよ。
僕は僕なりにパイロットとして経験もプライドもあるつもりだった。
でも、そんなもので倒せる相手じゃなかった。
ひたすらに強い」
フラーはそこで言葉を句切り、アイスティーで口を湿らせる。
「彼女のイーグルとこちらのトムキャットは性能はほぼ拮抗している。
僕も自分の全てを出し切ったよ。
いい線行ってたと思ったんだけどね。
だが、気がついたら機体が炎に包まれていた」
苦笑いを浮かべながらも、フラーはどこか懐かしそうだった。
「脱出して基地まで戻られた後、地上勤務に配置転換になったとか?」
「ああ、僕が希望したんだ。
完膚なきまでにやられて部隊は全滅、もう飛ぶ気がしなくなっていた。
なんと言っても女に負けたんだからね」
フラーは誤解を受けることを言ったかと、言葉を句切る。
「誤解しないでくれ。
女を馬鹿にしているつもりはない。
ただ、戦闘は男の仕事だとずっと思ってきた。
女が子をなし育てるためには、男が外で戦うことになる。
男までが家の中で女と同じことをしていたら、誰が家庭を、国を守るのか、とね。
まあ、思い違いだったかも知れないが。
とにかく潮時だと思った。
ずっと男としてなすべきと思っていたことさえできなかったんだ。
もう一度空で彼女と戦っても結果は同じだろう。
そろそろ転職を考えるべき時だってね」
フラーは気さくだが自虐的な笑みを浮かべる。
自分ならどう思ったろう?とマットは思う。
恐らく彼と同じことを思うだろう。
力で女に負けると言うことは、理屈でなく男として自信を失うに充分だろうと。
フラーはデウス北部の農家の次男坊だが、軍での功績が認められて叙爵されている。
“リッター”というTACネームもそれに由来するようだ。
女、しかもまだ若いパイロットに負けたことは、戦いを捨てる潮時と考えるきっかけとなったのだろう。
「そして、戦後は退役なさった。
差し支えなければ、教職を選んだ理由をうかがえますか?」
「そうだね。
まず、元々教員資格を持っていたというのがひとつ。
もう一つは、罪滅ぼしかな」
そう言って、フラーは外を見る。
外では、生徒たちが放課後の部活に打ち込んでいる。
「大学の教育実習を受けたとき、内心で愕然としたよ。
当時の文部省は、子供たちに洗脳同然の教育を施していたんだ。
こんな教育を受けていたら、子供たちはおかしくなってしまう。
そう思ったんだが、当時の国家警察に目をつけられるのが怖くて見て見ぬ振りをしてしまった。
デウスが負けたのはいい機会だ。
洗脳教育によって偏った思想を子供に持たせるようなことは止めなければ。
そう思ったんだ。
それが、あの時我が身可愛さに逃げてしまった罪滅ぼしだとね」
そう言って外を見たフラーの顔には根深い悔恨が刻まれていた。
マットも釣られて外を見る。
(なかなか風通しは良さそうだ)
子供たちの表情を見れば、その国の土地柄がわかるという。
マットは大学を卒業してからの2年、海外の取材も経験した。
体制によって自由が制限された国家は、子供たちの表情がそれを映し出す。
子供は国を映す鏡だ。
大人たちは、身の保身や利益のために無理に笑うことができる。
飯の種だと思えば、“自分は幸せだ”と無理に言うこともできる。
だが、子供にそれはできない。
抑圧されたり偏った教育がなされていれば、それは表情という形で出てしまう。
デウス公国では、かつて政権を握った極右政党によって、相当に歪んだ教育制度が構築されたと聞いている。
偏った教育を受けた子供たちは当然のように偏る。
(この国は変われたのだろうか?)
マットは思う。デウスに入国して2週間。
彼なりにデウス国内を取材し続けて来た。
少なくとも、政府のプロパガンダや思想誘導を目的とするポスターが町中に貼られているということはなかった。
だが、それだけでは本当に独裁体制を脱却できたと判断はできなかった。
その意味では、かつてのデウス軍のエースが今はハイスクールの教師をしているというのは嬉しい誤算だった。
彼を通して、この国がいかにして戦争に突き進んでしまったのか。そして敗戦を経て変わることができたのか、知ることができる気がしたのだ。
「フラーさん。
あなたから見て、この国は変わることができたと思いますか?
教育者の視点からは、過ちを修正できたと感じますか?」
「ふむ。
それは、まだ道半ばというところだね。
多くの国民を失って、あの戦争が結局は誤っていたことはみなが理解したと思う。
だが、極右政党が牛耳る政府から洗脳教育を受けて育った世代が正に今社会に出ているところだ。
SNSでは、独裁国家だった時代を懐かしむような会話をしている若者もいると聞く。
彼らを頭ごなしに否定するつもりはないが、二度と悲惨な戦争を繰り返さないようにするためには、まだまだ努力が必要だ。
僕はそう思っている」
含蓄ある言葉。マットはそう思う。
“龍巣”から生還した後地上勤務に移動こそしたものの、フラーは戦争の深部に関わり続けていたという。
忘れることができないのだろう、その悲惨さと残酷さを。
そしてそんな戦争を決断した独裁体制を。
「ところでオブライアンさん。
“雷神”のことはなにか掴んでいるのかね?」
「いえ、残念ながら今のところなにも。
アキツィア防衛省に問い合わせても、機密事項に指定されていました。
当時の関係者もなかなか見つからないんです」
マットの返答に、フラーは残念そうな顔になる。
「そうか。
できたら一度顔を見たい。
そして知りたいんだ。
あの時“龍巣”で、僕になくて彼女にあったものはなんなのか。
もしそれを知ることができたら、もっとこの国に、そして生徒たちに対していろいろなことができる。
そう思うんだ」
フラーは、自分と国、そして生徒たちを重ね合わせているようだった。
なにかが足りなかったために戦いに敗れ、一度地に落ちた。
その足りなかったなにかを知りたいのだと。
「私もさらに詳しく取材を進めていく予定です。
この後もかつてのパイロットのみなさんたちに取材をさせて頂く予定です」
「おお、是非そうして欲しい。
終戦後、何か見えない力が働いていたように思う。
あの戦争のかなりの部分が多くの人間に伝わっていない。
軍を辞めて一市民になってそう感じたんだ。
君があの戦争の暗部を明らかにしてくれると嬉しい」
「ありがとうございます。
全力を尽くそうと思います」
その後、いくつか質問をして、取材は終わる。
だが、フラーは思い出したように口を開く。
「そうだ。
彼にも取材をしてみたらどうかな。
アウグスト・バロムスキー元中佐。
あの戦争では一緒に飛んだこともあったが、最後は“自由と正義の翼”に参加してしまった。
だが、まだ生きているはずだ」
そう言って、フラーはメモ用紙に名前とおおまかな居場所を書き込んでいく。
だが、マットは耳慣れない言葉の方に注意を引かれた。
「“自由と正義の翼”?
それはなんですか?」
「おいおい、デウス戦争のことを調べているのに知らないのか?
本当に、あの戦争はあらゆるものが隠蔽されているんだな。
わかった。
滞在先を教えてくれれば、後で資料を送るよ」
デウス戦争は、自分が想像していたよりもずっと裏が深い。
マットは滞在先を書いたメモをフラーに渡しながらそう思う。
後日、送られて来た資料に目を通したマットは、すぐにアシュトンにある事務所に電話をかけた。
どうやら、取材期間が延びることになりそうだと。
「くれぐれも用心しろ。お前さんの危険度は跳ね上がったと思っていい」
ロッドマンはわざわざ社外の公衆電話からかけ直してそう言った。
マットは、いよいよ自分が“引き返せない”場所に入ったと実感する。
たけなわだと思っていた取材は、実はまだ入口に過ぎなかったのだ。
ゲオルグ・フラー。
祖国と子供たちに残酷な歴史を繰り返させないことを誓った男。
飛行服を脱いで教鞭を執っても、やはり彼は騎士だった。
今は教育者として、日々生徒たちを教え導いている。
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