18 / 41
♡♀ 第八章 二度死ぬ彼女と湯けむり彼女 ♀Zzz
17話
しおりを挟む
水音と桶のカランという音だけが響く中、エルテが話し出す。
「やっぱり女の子に興奮する?シホは何か我慢してるとき黙るから分かりやすい」
「んぐ!わ、私は誰でも見境なくって訳じゃないからね⁉仕方ないじゃない、エルテとお風呂に入るなんて思ってもなかったし」
「メリランダと違って欲望のまま動かないのは分かった」
「あ、ありがと」
「背中流してあげる。友達ならこれくらいするんでしょ?」
「だと思う。私も友達とお風呂なんて初めてだから。村に居た頃は水浴びで済ませる事が多かったし」
「確かに。こんなに大きいお風呂なかなか無い」
体を洗い終えた二人が湯船に入ろうとした時、離れた所から聞き慣れた声が響いてくる。
「お姉様!何故私に知らせてくれないのです!」
ドタドタと足音が近づいてくると風呂場の戸が勢いよく開く。メリランダは服を脱ぎ捨て一目散に二人目掛けて飛び込んでくる。
「うほぉぉぉ!これは素晴らしい光景ですぅ!」
二人はそれをサラリと避けると、湯船に大きな水柱が上がった。湯船に浮かんでくるメリランダのお尻を二人は呆れ顔で見下ろしている。
「ぶくぶくぶく(酷いです)。ぶくぶくぶくっ(避けるなんて)」
手は見える場所にとの条件付きで、二人に挟まれ入浴時間を過ごすご満悦なメリランダ。
「もしやエルテさんとの秘め事の邪魔してしまいましたか?シホさん」
「隙あらば友達にも手を出すメリランダとは違うって」
「人聞きが悪いですね。いいではありませんか、女の子同士減るものではありませんし」
「そういう事は大事に取っておきたいの!」
「それも結構ですが、私の様に楽しんでおけばいいのです。次の機会なんていつ来るかわかりませんよ?人生は一度きりです。まぁ、お二人は一度死んでいますけど」
◆そうか、魔物として目覚めなかったら私は何の願いも成就せずにただ人生に幕を閉じていたんだ。
二人の境遇を聞いて、それなりに恵まれて生きてきた私はどこか遠慮していたのかもしれない。私も幸せになっていいのかな?
でもエルテは大事にしたい。好きになるとしたら男の人って言ってたし、やっぱり私なんかに言い寄られて困ってるんじゃ?
シホがそんな事を悩んでいるとエルテがボソッと漏らす。
「メリランダは死んでる女の子とシてちゃんと満たされてるの?」
「私の美少女を愛でる気持ちと想像力は本物ですよ。それは素晴らしいものです」
「そうなんだ。私は近所のお兄さんとシた時は特に何も感じなかったから」
「おっと、これは・・・・」
お湯から勢い良く立ち上がったシホをメリランダは少し心配そうに見上げる。そこには、心ここにあらずな血色の無い顔があった。
「わ、わた、私のエルテが・・・・。も、もう、お、大人の女に・・・・」
エルテは前を見たまま話を続ける。
「ただ必要とされたかっただけ。その時は言われるがまま。乱暴にはされなかったけど、別に良いものじゃなかったし何か違った。多分必要とされてたのは体だけ」
◆エルテが経験済み・・・・。私の心のどこかにある男性性みたいなものが特大ダメージを受けた気がする。いや、死んだ。
それも痛いが、「別に良いものじゃなかった」?なら尚更あんな事を言っちゃって、エルテを傷つけていたかもしれないじゃない・・・・。
崩れそうなシホをメリランダは支えながら、珍しく少し慌てた様子で、
「エルテさん!恋する乙女をこじらせた処女のシホさんには今の話は重過ぎます!しかもエッチしたいなんて言ってしまっている手前、自責の念に耐えられるかどうか。ほら、呼吸も心臓も止まってますよ!」
「それは元から。友達同士ならこんな話もするのかなって。それにシホ真剣に向き合ってくれてるから、隠すのも悪いと思って。傷つけるつもりは無かった」
「清純そうなエルテさんの口からそんな事を聞くなんて、私も少しビックリしましたけど、一途なシホさんには相当堪えてますよ」
「シホ、リズさんみたいな女性もいる。だから元気出してほしい」
「何のフォローにもなってませんよ?エルテさん・・・・。比較対象が良くありません。我が姉ながら尻軽で申し訳ないです」
意気消沈したシホを引き上げ、風呂から上がるとロビーに食事の席が設けられていた。一人浮かない顔が居るのにリズは気付く。
「ん?どした?シホちゃん」
メリランダの遠慮のないお喋り口が、リズに一連の事情を伝えた。
「そっかぁ、シホちゃんはエルテちゃんが好きなのかー。ごめんねー、気づかなくて。お風呂で変な気遣いさせちゃったわね」
「いえ、リズさんが謝る事では。というかまじまじと言われると恥ずかしいのですが・・・・」
「でもそんな事で傷つくなんて可愛いわね。もしかして、処女の生血なんて物を使うの見たから余計意識してしまったのかしら?あれはね、女の生血なら何でも良かったのよ」
食事をむせそうになるメリランダは姉を睨む。
「はあ⁉騙したのですか⁉お姉様!」
「どれくらいお友達を思ってるか知りたくてね。躊躇なく指を切ってたわね、あなた」
「高潔なる血とか自慢してしまったではありませんか・・・・」
「まぁ、何はともあれ物質的な価値では処女性なんてそんなものよ。シホちゃんはエルテちゃんが誰かのものになってしまった悔しさと、そんな事を気にする自分を恥じて苦しんでいる。といったところかしら?」
シホは太ももの上に置いた手をぎゅっと握った。
「それもあります・・・・。それに私がエルテを求めちゃう事で傷つくんじゃないかと・・・・」
「好きになった相手と肌を重ねたいと思うのは健全な感情よ?ここまでエルテちゃんの気持ちは尊重してきてるんだし、これからもそうするつもりなんでしょ?」
「当然です」
「なら問題無いと思うわよ。シホちゃんは苦しい事もあるかもしれないけれど、気持ちを伝えてある上でお友達を続けられてるなんて素敵な関係じゃない。あ、こんな事話してるからエルテちゃんはさっきから恥ずかしいよわよね?ごめんね」
ティーカップを持つ手が落ち着かないでいたエルテは、ようやくその事に触れられ手を止めると話しだす。
「村でのあの話は、自分に嘘ついて生きてた私が勝手に傷ついただけ。だからシホは気にする事無い」
口ごもるシホに代わりリズが合の手を入れる。
「でも気になっちゃうのよねー?誰かを愛するって自分の半身がその人になったみたいで、痛みも喜びも半分半分。エルテちゃんの気持ちは、既にエルテちゃんだけのものじゃないのよ。もし愛する人が居なくなりでもしたら、残るのは抜け殻だけなのよね・・・・」
シホが頷く一方でメリランダはため息をつく。
「何となく良い事言ってるように聞こえますが、お姉様は殿方が途絶えたことがないじゃないですか」
「私はそんなの耐えられないからねー」
「やれやれ」
エルテはまだ割り切れないシホの顔を見る。
「シホの中にも私が居るなんて考えもしなかった。シホの胸痛くしてごめん。私嘘つきだったけど友達からって言ったの、あれは嘘じゃない」
「エルテ・・・・」
「シホは素直なくせに細かい気持ち伝えるの下手。今日はそれ知った」
「ん、私もエルテを知って、今日は痛かった。それでも私はもっとエルテの事知りたい」
いつもの表情に戻って来たシホを見てメリランダは愛想を振りまく。
「シホさん、例えエルテさんにフラれても私、メリランダがおりますよっほぉぉぉえぶっ!」
リズは微笑みながらメリランダの頭をテーブルへ片手で押し付けた。
「調子に乗って水を差すような事言うんじゃないの、まったくこの子は。ところで可愛い子ちゃん達は深層部を目指すつもりでいるんでしょう?それならもっと強くなりなさい。大切な誰かを守りたいならね」
「しょの可愛い妹きゃら手を放しゅていただきぇると助きゃります、お姉しゃま」
「メリランダ、あなたも明日から特訓よ?」
「ふぁい・・・・」
◆あれ?メリランダには優しいって言ってなかったっけ・・・・?
暫くした後、リズは一人になるとメリランダの無事を伝える手紙を書き、籠の中に居たコウモリを外に出すと、その足にそれを括りつけ宿の外へと放った。
そうして三人はリズの指導の下、翌日から数日間にわたり戦闘訓練を受ける事となった。
「やっぱり女の子に興奮する?シホは何か我慢してるとき黙るから分かりやすい」
「んぐ!わ、私は誰でも見境なくって訳じゃないからね⁉仕方ないじゃない、エルテとお風呂に入るなんて思ってもなかったし」
「メリランダと違って欲望のまま動かないのは分かった」
「あ、ありがと」
「背中流してあげる。友達ならこれくらいするんでしょ?」
「だと思う。私も友達とお風呂なんて初めてだから。村に居た頃は水浴びで済ませる事が多かったし」
「確かに。こんなに大きいお風呂なかなか無い」
体を洗い終えた二人が湯船に入ろうとした時、離れた所から聞き慣れた声が響いてくる。
「お姉様!何故私に知らせてくれないのです!」
ドタドタと足音が近づいてくると風呂場の戸が勢いよく開く。メリランダは服を脱ぎ捨て一目散に二人目掛けて飛び込んでくる。
「うほぉぉぉ!これは素晴らしい光景ですぅ!」
二人はそれをサラリと避けると、湯船に大きな水柱が上がった。湯船に浮かんでくるメリランダのお尻を二人は呆れ顔で見下ろしている。
「ぶくぶくぶく(酷いです)。ぶくぶくぶくっ(避けるなんて)」
手は見える場所にとの条件付きで、二人に挟まれ入浴時間を過ごすご満悦なメリランダ。
「もしやエルテさんとの秘め事の邪魔してしまいましたか?シホさん」
「隙あらば友達にも手を出すメリランダとは違うって」
「人聞きが悪いですね。いいではありませんか、女の子同士減るものではありませんし」
「そういう事は大事に取っておきたいの!」
「それも結構ですが、私の様に楽しんでおけばいいのです。次の機会なんていつ来るかわかりませんよ?人生は一度きりです。まぁ、お二人は一度死んでいますけど」
◆そうか、魔物として目覚めなかったら私は何の願いも成就せずにただ人生に幕を閉じていたんだ。
二人の境遇を聞いて、それなりに恵まれて生きてきた私はどこか遠慮していたのかもしれない。私も幸せになっていいのかな?
でもエルテは大事にしたい。好きになるとしたら男の人って言ってたし、やっぱり私なんかに言い寄られて困ってるんじゃ?
シホがそんな事を悩んでいるとエルテがボソッと漏らす。
「メリランダは死んでる女の子とシてちゃんと満たされてるの?」
「私の美少女を愛でる気持ちと想像力は本物ですよ。それは素晴らしいものです」
「そうなんだ。私は近所のお兄さんとシた時は特に何も感じなかったから」
「おっと、これは・・・・」
お湯から勢い良く立ち上がったシホをメリランダは少し心配そうに見上げる。そこには、心ここにあらずな血色の無い顔があった。
「わ、わた、私のエルテが・・・・。も、もう、お、大人の女に・・・・」
エルテは前を見たまま話を続ける。
「ただ必要とされたかっただけ。その時は言われるがまま。乱暴にはされなかったけど、別に良いものじゃなかったし何か違った。多分必要とされてたのは体だけ」
◆エルテが経験済み・・・・。私の心のどこかにある男性性みたいなものが特大ダメージを受けた気がする。いや、死んだ。
それも痛いが、「別に良いものじゃなかった」?なら尚更あんな事を言っちゃって、エルテを傷つけていたかもしれないじゃない・・・・。
崩れそうなシホをメリランダは支えながら、珍しく少し慌てた様子で、
「エルテさん!恋する乙女をこじらせた処女のシホさんには今の話は重過ぎます!しかもエッチしたいなんて言ってしまっている手前、自責の念に耐えられるかどうか。ほら、呼吸も心臓も止まってますよ!」
「それは元から。友達同士ならこんな話もするのかなって。それにシホ真剣に向き合ってくれてるから、隠すのも悪いと思って。傷つけるつもりは無かった」
「清純そうなエルテさんの口からそんな事を聞くなんて、私も少しビックリしましたけど、一途なシホさんには相当堪えてますよ」
「シホ、リズさんみたいな女性もいる。だから元気出してほしい」
「何のフォローにもなってませんよ?エルテさん・・・・。比較対象が良くありません。我が姉ながら尻軽で申し訳ないです」
意気消沈したシホを引き上げ、風呂から上がるとロビーに食事の席が設けられていた。一人浮かない顔が居るのにリズは気付く。
「ん?どした?シホちゃん」
メリランダの遠慮のないお喋り口が、リズに一連の事情を伝えた。
「そっかぁ、シホちゃんはエルテちゃんが好きなのかー。ごめんねー、気づかなくて。お風呂で変な気遣いさせちゃったわね」
「いえ、リズさんが謝る事では。というかまじまじと言われると恥ずかしいのですが・・・・」
「でもそんな事で傷つくなんて可愛いわね。もしかして、処女の生血なんて物を使うの見たから余計意識してしまったのかしら?あれはね、女の生血なら何でも良かったのよ」
食事をむせそうになるメリランダは姉を睨む。
「はあ⁉騙したのですか⁉お姉様!」
「どれくらいお友達を思ってるか知りたくてね。躊躇なく指を切ってたわね、あなた」
「高潔なる血とか自慢してしまったではありませんか・・・・」
「まぁ、何はともあれ物質的な価値では処女性なんてそんなものよ。シホちゃんはエルテちゃんが誰かのものになってしまった悔しさと、そんな事を気にする自分を恥じて苦しんでいる。といったところかしら?」
シホは太ももの上に置いた手をぎゅっと握った。
「それもあります・・・・。それに私がエルテを求めちゃう事で傷つくんじゃないかと・・・・」
「好きになった相手と肌を重ねたいと思うのは健全な感情よ?ここまでエルテちゃんの気持ちは尊重してきてるんだし、これからもそうするつもりなんでしょ?」
「当然です」
「なら問題無いと思うわよ。シホちゃんは苦しい事もあるかもしれないけれど、気持ちを伝えてある上でお友達を続けられてるなんて素敵な関係じゃない。あ、こんな事話してるからエルテちゃんはさっきから恥ずかしいよわよね?ごめんね」
ティーカップを持つ手が落ち着かないでいたエルテは、ようやくその事に触れられ手を止めると話しだす。
「村でのあの話は、自分に嘘ついて生きてた私が勝手に傷ついただけ。だからシホは気にする事無い」
口ごもるシホに代わりリズが合の手を入れる。
「でも気になっちゃうのよねー?誰かを愛するって自分の半身がその人になったみたいで、痛みも喜びも半分半分。エルテちゃんの気持ちは、既にエルテちゃんだけのものじゃないのよ。もし愛する人が居なくなりでもしたら、残るのは抜け殻だけなのよね・・・・」
シホが頷く一方でメリランダはため息をつく。
「何となく良い事言ってるように聞こえますが、お姉様は殿方が途絶えたことがないじゃないですか」
「私はそんなの耐えられないからねー」
「やれやれ」
エルテはまだ割り切れないシホの顔を見る。
「シホの中にも私が居るなんて考えもしなかった。シホの胸痛くしてごめん。私嘘つきだったけど友達からって言ったの、あれは嘘じゃない」
「エルテ・・・・」
「シホは素直なくせに細かい気持ち伝えるの下手。今日はそれ知った」
「ん、私もエルテを知って、今日は痛かった。それでも私はもっとエルテの事知りたい」
いつもの表情に戻って来たシホを見てメリランダは愛想を振りまく。
「シホさん、例えエルテさんにフラれても私、メリランダがおりますよっほぉぉぉえぶっ!」
リズは微笑みながらメリランダの頭をテーブルへ片手で押し付けた。
「調子に乗って水を差すような事言うんじゃないの、まったくこの子は。ところで可愛い子ちゃん達は深層部を目指すつもりでいるんでしょう?それならもっと強くなりなさい。大切な誰かを守りたいならね」
「しょの可愛い妹きゃら手を放しゅていただきぇると助きゃります、お姉しゃま」
「メリランダ、あなたも明日から特訓よ?」
「ふぁい・・・・」
◆あれ?メリランダには優しいって言ってなかったっけ・・・・?
暫くした後、リズは一人になるとメリランダの無事を伝える手紙を書き、籠の中に居たコウモリを外に出すと、その足にそれを括りつけ宿の外へと放った。
そうして三人はリズの指導の下、翌日から数日間にわたり戦闘訓練を受ける事となった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
放課後の約束と秘密 ~温もり重ねる二人の時間~
楠富 つかさ
恋愛
中学二年生の佑奈は、母子家庭で家事をこなしながら日々を過ごしていた。友達はいるが、特別に誰かと深く関わることはなく、学校と家を行き来するだけの平凡な毎日。そんな佑奈に、同じクラスの大波多佳子が積極的に距離を縮めてくる。
佳子は華やかで、成績も良く、家は裕福。けれど両親は海外赴任中で、一人暮らしをしている。人懐っこい笑顔の裏で、彼女が抱えているのは、誰にも言えない「寂しさ」だった。
「ねぇ、明日から私の部屋で勉強しない?」
放課後、二人は図書室ではなく、佳子の部屋で過ごすようになる。最初は勉強のためだったはずが、いつの間にか、それはただ一緒にいる時間になり、互いにとってかけがえのないものになっていく。
――けれど、佑奈は思う。
「私なんかが、佳子ちゃんの隣にいていいの?」
特別になりたい。でも、特別になるのが怖い。
放課後、少しずつ距離を縮める二人の、静かであたたかな日々の物語。
4/6以降、8/31の完結まで毎週日曜日更新です。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
台風のよる、君ひそやかに、魔女高らかに
にしのくみすた
ファンタジー
【空を飛ぶ魔女たちの、もちもち百合ファンタジー・コメディ!】
台風の夜、魔女はホウキで空を翔け――嵐と戦う!
この街で台風と戦うのは、ホウキで飛ぶ魔女の仕事だ。
空を飛ぶ魔女に憧れながらも、魔法が使えない体質のため夢を諦めたモチコ。
台風の夜、嵐に襲われて絶体絶命のピンチに陥ったモチコを救ったのは、
誰よりも速く夜空を飛ぶ“疾風迅雷の魔女”ミライアだった。
ひょんな事からミライアの相方として飛ぶことになったモチコは、
先輩のミライアとともに何度も台風へ挑み、だんだんと成長していく。
ふたりの距離が少しずつ近づいていくなか、
ミライアがあやしい『実験』をしようと言い出して……?
史上最速で空を飛ぶことにこだわる変な先輩と、全く飛べない地味メガネの後輩。
ふたりは夜空に浮かんだホウキの上で、今夜も秘密の『実験』を続けていく――。
空を飛ぶ魔女たちの、もちもち百合ファンタジー・コメディ!
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる