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サイバーテロ

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 十一 サイバーテロ

 2022年3月30日正午、秋津銀行日本橋支店。

 メガバンク、秋津銀行の窓口には人が殺到し、ATMの前には長蛇の列が出来ていた。
「一体いつまで時間が掛るんだ。ネットバンクが動かなくなって、窓口に来てみたら
この有り様だよ。参ったよなぁ」
「私もよ、来てみたら、こんなんで驚きました」
 銀行の窓口前は、人でごった返していた。
 朝から銀行のネットワークシステムがダウンし、年度末を控えた繁忙期に銀行の
決済が出来なくなっていた。しかも完全にシステムダウンしたわけでは無く、復旧と
ダウンが繰り返され、そのことが混乱を一層激しいものにしていた。
一行のメガバンクが起こしたシステムダウンから生じた混乱は、午後に入ると他の銀行
へと波及していった。三時前には日本全体の銀行の決済システムがダウンしてしまう。
「おい、どうしてくれる。年度末の決済が出来ないなんて、どうなってるんだ! 
責任者を出せ、支店長はいないのか!」
 終了時間を前に、さすがに顧客も焦っていた。
 当初、メガバンク一行単体の不具合かと思われたが、営業時間終了間際になってそれは、
サイバーテロによるシステムダウンと判明する。



 日本銀行本店。

 日銀では急きょ政策委員会が召集され、今回のテロに対する対応策が決定されていた。
 その決定の発表を前に、日銀総裁が首相官邸に電話を入れている。
 総裁の有吉雄二は石葉の盟友とも言える存在で、経済政策については互いに共通した
認識を持ったいた。
「石葉総理、今回の非常事態に関し日銀では、『システム復帰時点までの決済猶予』
と言う、超法規的措置を決定しました。どうかご理解いただいたうえで、
ご支持頂きたく連絡させて頂きました」
「決済猶予とは具体的にどう言う措置を取るのかね」
「はい、簡単に言いますと、全ての金融決済に関しシステム回復までの期間を無かった
ことにする、と言う措置です。その間に発生する金利や損金は日銀が負担することに
なります。ようするに回復するまでこのシステム障害による被害を無かったことにする、
そう言うことになります」
「随分思い切ったことを考えたもんだな、有森さん。実際、そんなことが出来るのか?」
「はい、政策会議で検討した結果、違法の疑いはあるものの出来る、との結論に
なりました。年度末で時期が悪すぎます。日本経済に与える影響が大きすぎますので、
特例としてやむを得ないかと」
「分かった。日銀発表のあと、即時に支持声明を出しましょう」
「日銀では今回のテロに対処する方法を持ち得ませんので、どうか早急な事実解明と
対処を宜しくお願いします」
「わかった。そちらも全力で日本経済を守って下さい」

 銀行の待合室に設置された大型モニターに、臨時ニュースのテロップが流れ始めた。
「おっ、なにか発表があるみたいだぞ」
 普段では見られない騒然とした待合室の喧騒が静まる。
「臨時ニュースを申し上げます。現在日本の銀行の決済システムが不具合を起こし、
本日年度末の決済が午前中から出来ない事態が発生しています。このことに関しては
先ほどから街の様子を伝えていますが、今回の事態について、三時十分から日銀総裁の
声明が出されると言う発表がありました。では日本橋の日銀からの映像に切り替えます」
 日銀の記者会見場は、つめかけた取材陣で大混乱の様子を呈していた。会場はごった
返し、足の踏み場もない状態で人の熱気が充満している。集まった記者たちも、今回の
事件がサイバーテロであることは、発生当初から感じていた。しかし年度末と言う、
特殊な日を狙って行われたテロが及ぼす影響を測りかねていたのだ。

 有吉日銀総裁が登場し、会場が静まり返った。
「本日発生した日本の金融システムの不具合、システムダウンはサイバーテロによる
ものと判明しております。現在日銀といたしましてもその事態に対処すべく行動して
おります。しかし本日が年度末と言う特異日でもあることから、政策会議において
以下の措置を決定いたしました」
 会場がざわめくも、みな、総裁の次の言葉を待っていた。
 総裁が発表した決定は驚きを持って迎え入れられたが、概ね好評であった。
しかし騒ぎは金融システムだけでは納まらなかった。
 攻撃は日本の省庁や大企業のウェブサイトや通信システム、交通輸送やマスコミの
配信などに至る多岐に渡っていた。
日本社会全体のシステムがダウン寸前になるのでは? と言う恐れが広がりつつあり、
危急の対応が求められている。既に攻撃してきたサーバーの拠点・経由地は中国だと
特定されていた。



 その日の夕方・NSC会議室

 六人の男が額を寄せ鳩首会談、そんな様子だった。
「参ったな、このままいったらどうなる? なにか有効な対抗策はないのか」
 石葉の言葉に、大町がこたえる。
「銀行の決済システム以外への攻撃は嫌がらせ程度のもので、大きな不具合は起きて
いません。際限の無い量的な攻撃など不可能ですので、ご安心ください。問題は金融
システムへの攻撃です」
「確かにそのようだな」
 石葉が頷く。
「発信元が露骨に中国のサーバーだと判っているのに、中国が開き直っていますから、
対処しようがありません。我々の工作に対するしっぺ返しとも思えないのですが……」
「そうだな、確かに露骨に過ぎる。いったいどう言うことなのか、君たちの諜報網にも
中国は引っかかってこなかった、そう言うことなのだな?」
「仰る通りです。いま我々のスタッフで、早急な解析を急いでおります。
しばしの猶予をお願いします」

 大町が言う『我々のスタッフ』とは著名なハッカーだった。
 大町が登用した男、小暮憲次はIT業界では古くから知られて存在で、今や伝説と
化した男と言える。
 サイバー空間の先駆者としてPC通信時代から先進的なソフト開発を進め、
公開してきた。
 本来のハッカーとは優秀なソフト開発者などエンジニアを称する名称だったが、
いつの間にかサイバー空間で不正に攻撃をしかける者の名称に転じていた。
 小暮は正義感の強い男で、今でもフリーのウィルスソフトを開発・提供するなど
業界では知られた存在だった。

 小暮が開発したソフトには、笑える名前が付いている。
 忍者ウィルス『つけ馬』
 つけ馬、つまり遊郭などで遊び、金を払えなくなった男に家までついていく、
いわば借金取りのことだ。
 それをウェブサイトに仕込んでおくと、攻撃してきた対象に自律的に辿り着く、
優れものスパイウィルスだった。大元に辿り着いた『つけ馬』は、
そのPCやサーバーに関する全てのデータ、属性を情報として送り返してくる。
 特に攻撃中のものに対しては、即効性があった。

PC情報を盗み出すウィルスで有名なのは、トロイの木馬など潜伏型のウィルスだった。
『つけ馬』は文字通りそのウィルスに、『つけ馬』のごとく後をつけていった。
『つけ馬』が持ち帰った情報は、意外なものだった。
「大町さん、おかしなことが判明しました」
「え、どうした? 小暮くん」
「今回のサイバーテロを追跡した所、最終的にアメリカのネバダにある、CIAの
部局に行き着きました」
 大町の顔色が曇る。
「なんだ? 中国からじゃなかったのか。CIA……呆れたな」
「中国にあるサーバーの殆どは旧式のものでセキュリティがなっていません。
米国が中国のサーバを利用しただけです。中国はエライ迷惑だったでしょうが」

 大町は深刻な顔で問い直した。
「アメリカがサイバーテロ……信じられんが、そうなんだな?」
「はい、最初の仕掛けは間違いなくCIAです。ですが、彼らが仕掛けたのは、日本の
防諜システムの脆弱性の確認。まぁ実験的に、つまり我々をターゲットにした攻撃を
仕掛けたのです」
「ではいったい今回の騒ぎはなんなんだ?」
「これはアメリカの攻撃を察知した、中国軍の一部と北朝鮮の諜報関係者が仕掛けた
サイバーテロ、そう言うことです。相乗りと言うか悪乗り、そのものですね」
 大町の顔色は冴えない。
「なんという連中だ。中国の管理下にある北朝鮮と言うなら中国による攻撃、
そう言うことになるのじゃないか?」
「中国そのものの意志かどうかは別にして、確かにその通りです」

 大町は暫く考えて、
「で、どうにか出来るのか?」
「ええ、多分この一両日で解決できると思います」
「一両日って政治家みたいな言い方をしてもらっては困る。そんなに待てないぞ。
被害が大きすぎるからな」
 小暮が笑いながら、
「じゃぁ、今日中ってことで」
「間違いなく、頼んだぞ」
 小暮は、さらに強力なウィルスを開発していた。
『つけ馬』に攻撃用のウィルスを仕込んでいたのだ。

 二時間後。

「許可は得ていませんでしたが、『つけ馬改』を使いました」
「『つけ馬改』? なんだ、それは? とにかく事前に報告して欲しいもんだな」
「ええ、そうですね。でも、ちょっとした反撃が出来るウィスルなんですよ」
「ふ~ん、とにかく日本のシステムの保全を図ってくれ」
「多分、もう大丈夫ですよ」
「え、そうなのか?」
 それは、ちょっとした反撃などではなかった。
 ターゲットとなるPCやサーバーが持つデータの全てを破壊し、
システムダウンさせる、強烈な報復攻撃を可能とするものだった。
『つけ馬改』の反撃をうけた、米国と中国のサーバーとPCはタダの箱と化していた。
後日検証してみると、中国と米国のミサイル防衛網システムの一部を半日以上ダウン
させるなど、甚大な被害を与えていたことが判明する。無論両国からの抗議などは無い。
 同じ日、大町の抗議を受けた中国の馬は早急な対処を約束し、日本のシステムは
全て復旧することになる。



 二日後・『海神』作戦会議室。

『海神』の五人のスタッフが集まり、今回のサイバーテロの評価、今後の対応について
検討をしていた。
「雪虫のお陰とはいえ、これだけ情報量が多くなると、分析に時間が掛り過ぎるように
なってしまったな」
「そうです、今回のサイバーテロの情報の一端は掴めていたのに、それを見過ごす
結果となりましたからね」
 松本や神田二尉には忸怩たる思いがあった。
 大町が珍しく、ため息をついて言う。
「ふ~、全てを分析することは、この人員では無理なんだろうな。そうかと言って、
人を増やすのも問題があるし……」
「専門の情報分析官が必要なのでは?」
 松本二尉が提案する。
「適当な人材は、難しいだろうな」
 大町は厳しい顔をつくる。
 少数精鋭で『海神』を運営してきたのは、情報漏洩対策のためであった。
情報に関わる人間は少ないほど、防諜対策に効果的なのは当たり前のことだ。

「いますよ、外務省とか警察庁で、燻ってる優秀な奴が」
 松本二尉の顔が明るくなった。
「優秀な奴が燻ってるって、どういうことだ?」
「ようするに、出る杭なんですよ」
「ふ~ん、出る杭か……、打たれちゃったってわけだな。民間じゃぁ、『出過ぎた杭は
打たれない』って言うそうだぞ」
「えー! そんな言い回しあるんですか? こっちは縦割り・前例主義の
公務員ですぜ。優秀すぎて、組織に馴染めないっていうか、はみ出した奴らです」
 大町は笑っている。
「へぇ~、使えるのか?」
「ええ、使えます。興味が有ることには夢中になりますから。部長が雇ってきた
ゲーマーと変わりませんよ」
「ははは、そうか、扱いに苦労しそうだな。任せる、引っ張ってきてくれ」
「了解!」



 一週間後。
『海神』作戦会議室。
 会議室のモニターには二分割された画面、『海神』の入り口ゲートと中庭の様子が
写っていた。
 新任のスタッフ・佐藤秀、情報分析官がモニターを見つめていた。
「部長、来ました……」
「ああ、君の指摘通りだったな。サイバーテロの次は自爆テロか。たまらんな中国は。
組織の様相を呈していない、まるで軍閥のようだな。爆弾を抱かせたロボット
なんてのは、勘弁して欲しい」
 一台の大型バンが正門の前で停まり、中から三人の男女が降り立った。なにかその
動きがぎこちない。
「不出来なロボットですね。さしずめ偽ブランド商品というところかな。
似て非なるもの、そのものですわ」
 佐藤分析官が苦笑している。

 モニターには二人の門衛が銃を手に、相対している様子が映る。
 女性はカジュアルな格好をし、手にバックを持っていた。
 一人の門衛が女性に近寄っていく。
「なにか御用でしょうか?」
「大町さんのお会いしたいのですが」
「大町といいますと、どの部署の?」
「私達、大町さんにリクルートされたのですが」
「確認してみます。少々お待ちください」
「わあ!」
 三人が門衛に襲いかかり、二人の門衛は一瞬で倒されてしまう。

「お! 来たぞ、正門を突破してきた。館内にいれてから始末しろ、判っているな」
 松本二尉がモニターを見つめて言う。
「了解っす」
 ゲーセンでは『のび太』のオペレーターが、笑いながらゴーグルのモニターを
見ていた。『海神』も三体の『のび太』を投入する。
「これって中国製なんですね。動きがぎこちなさ過ぎます。明らかにアメリカの
モノより質が落ちますね」
「証拠に取っておく必要があるから、最低一体は無傷で残しておけよ。判っているな」
「了解っす」
 スルスルっと一体の『のび太』が忍び寄る。
「ガッ! ガ・ガ・ガッ!」
 空手の型をとった『のび太』は、一瞬で二体のロボットの首を飛ばし、
一体のロボットを抑え込んでしまう。
「おーっと」
遅れた二体の『のび太』『アキラ』がジャンプし、宙に飛ばされた爆弾を受け止めた。
戦いは呆気なかった。
 あまりにも人型ロボットの性能差があり過ぎたと言える。



 後日、馬と大町の電話会談。

「大町さん、今回の件は本当に申し訳ありあませんでした」
「それで、どういうことだったのですか?」
 大町の声は憮然としていた。
「はい、時間は掛りましたが、李孔明の残党一派が仕組んだものと判明しました」
「又、李の話しですか。処分された筈の李孔明の影響力がまだ残っていた、
そう話になるのですかな? サイバーテロに自爆テロ。いったいお国の管理体制は、
どうなっているのでしょう? 自爆テロなど日中間における人的交流の、
大きな阻害要因に成りかねません。相変わらず、軍の統制が出来ていないようですな」
 大町は本当に腹を立てていた。
「仰る通りです。内部の管理体制については、至急見直しを始めており、
今後このようなことは起こさないと、お約束します」
 馬はあくまでも低姿勢だった。
「それで今回の結末はどうつけてくれるのですか? 日本は甚大な被害を被っています」
「まず李孔明の残党は全て調べ上げ、指導的立場にあった者は処断いたしました。
中国の朝鮮族系の軍人と、北朝鮮の軍人とが組んで仕掛けたのが今回の攻撃です」

 大町が畳み掛ける。
「それで、どう始末を付けるのです?」
「中国、北朝鮮で関係した全ての人間を拘束しています。当方として出来ることは、
残念ながらここまでです。どうか、これで許して頂きたい、そう思います。
そちらで処分したければ引き渡します」
「実際の被害に対する補償と言うか、なんらかの形での弁済措置を取る気は無い、
そういうことですか?」
「お気持ちは充分わかりますが、今回の件を明らかにすることは、大町さんたちに
とっても困ることになるのではありませんか? 
何しろ、ことの発端はアメリカなのですから」

「そんな脅しめいた話をされても、納得がいきません」
 大町に譲歩する気はなかった。
「これについては苦情を言う資格はありませんが、そちらの反撃によるダメージは
計り知れません。ミサイル防衛網は立て直す必要に迫られています」
「それに関しては、ノーコメントと言うしか無いですね」
「では日本と同じように我国のシステムを一日ダウンさせる、それなら良いのですか? 
ネットを遮断する、中国を一日混乱させる、我々にとっては可能かつ簡単な作業です。
我々も甚大な損害を被る、本当にそんなことをお望みなのですか?」
 言われてみて大町には、返す言葉がなかった。
確かにそんな報復じみたことを望んでいたわけではない。ただ腹の虫が収まらないだけ、
そのことに大町は気が付いた。
「解かりました。今回のことは『大きな貸し』とする、それで良いですね?」
「ありがとうございます。『借り』と言うことにさせて下さい。必ずお返しします」
 大国中国、今でも、これからも、やっかいな相手だった。



 後日、『海神』

「なにか戦場が際限なく広がっていくようだな」
 石葉がため息交じりに、話し出す。
「本当にこのままの体制で良いのか? リアルの世界からバーチャルの世界まで、
戦線が拡大しているのだぞ」
「まだまだ広がりますね。情報戦に関して言えば、現状プラス宇宙と言ったところに
なるのでしょう。仰る通り、今一度体制を考え直す必要があるかも知れません。
統括管理する司令部を除いて、分野別の縦割り組織を作る。
民間で言う事業部制ですか。必要になるのかも知れませんね」
 石葉が怪訝な顔をする。
「何だ、縦割り組織って。これまで君が一番批判してきた対象だろう。
本来の目的を離れ、組織のことしか考えなくなると言って」
「そう言われると困るのですが、情報の集約の方法については、エンジニアの小暮が
新しいシステムを考えてくれています」
 大町達は既に、終わること無い戦いの領域に踏み込んでいた。

「東西冷戦終結後、平和が訪れると思われた世界は、より混沌とした争いの場と化して
います。宗教、民族、カルトが巻き起こす争いは予想が付きません。これまで幸運にも
起きていなかった、戦術核によるテロも、いずれ起きるのは時間の問題と思われます。
これまでの規範、常識が役に立たなくなっているのです」
「物騒な事を言うものだ。なにか具体的な問題でもあるのか?」
「真偽のほどは不明ですが、旧ソ連の管理の手を離れ、行方不明になっている戦術核は
百発以上と言われています。危機はどこにでもある、そう思って対処していくしか
ありません」
『人間がいて、国家が存在し続ける限り、戦いは無くならない』
 それが大町の確信する世の中だ。その争いに同胞を巻き込まずに済ますには、
不断の努力を重ねるしかない、それが信念と言えた。 
 果てしない戦いを続ける、大町にはそれしか考えられなかった。


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