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5、綾覇視点
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寝室で枕に思考を沈める度にあの出来事を思い出す。
本来なら私達は突如起きた異常事態に対応できず、ブラックドラゴンの餌食となり死んでいた。
アルパカさんに助けてもらったあと、Sランク冒険者の方も2人駆けつけていただきダンジョンから生還した時のカメラフラッシュの数。
ニュース番組から取材を受け、鸚鵡返しのようにひたすら感謝の定型文。
SNS上では今回の出来事を引き金に【黒猫ハーバリウム】とアルパカさんが日本に収まらず世界規模でバズっているらしい。
今もまるで別世界にいる感覚だ。本当はもう死んでいて天国にいるのかな?
これまで地に足をつけて碧ちゃんりゅみちゃんさやかとダンジョン配信活動を頑張って手に入れた登録者70万という人気。
あの数字は間違いなく私達の努力の結晶だったけど突然3倍以上に膨れ上がった登録者数はなんか怖い。
私達黒猫ハーバリウムの担当マネージャー・南月さんからはもう十分知名度・人気を稼いだからこれからは無理してダンジョン配信しなくていいと言われた。
人気・認知度・好感度さえ獲得出来たらあとはもう企業やCMスポンサーによるタイアップやコラボ商品で稼ぐのが元々は老舗の芸能事務所だった【研能】の方針だ。
事務所の人達だって死の危険が伴うダンジョン配信を好きでやらせている訳じゃない。
もしも所属する配信冒険者が死ねば当然管理責任を問われるから。
私だって女の子だしファッションモデルみたいなキラキラした仕事に興味はあるけど。
――でも私が求めているのはそれじゃない。
本当はあの時アルパカさんが助けに来なければ私の望みは成就したかもしれない。
もしかしたら碧ちゃんやりゅみちゃんには気づかれたかも。物凄い剣幕で怒られた。
さやかにももうあんな事しないでとわんわん泣かれた。ごめんね。
それでも私はダンジョンに潜る。
私の意志を南月さんに伝えたら驚かれた。
驚きはしたもののブラックドラゴンの素材で新しい装備を用意してくれるみたい。
私が大手配信冒険者事務所に応募した理由がこの配信冒険者への支援力。
ただの小娘がブラックドラゴンの素材を持って行っても特別な鍛冶師には門前払いが関の山だ。
サポートを約束してくれた南月さんから最後にはっきりと言われた。
「あなたの意志と黒猫ハーバリウムが配信活動を続けるかどうかは全く別問題よ。あの子達にもそれぞれの意志がある。最悪ソロも覚悟しなさい」
最悪解散もあるなと覚悟して大事な仲間に自分の気持ちを伝える事にした。
***
「そう。冒険者続けるんだ」
事務所のミーティングルームで私の話を聞いたりゅみちゃんは素っ気なくそう返した。
「こっちも正直に言わせてもらうけど私は降りたい。あのブラックドラゴンは私の魔法でどうにか出来る存在じゃなかった」
あの事を思い出したのか彼女の肩が若干震えている。
「魔法は好き。大好き。黒猫も好き。でも5年10年どれだけ研鑽を積んだとしても竜に勝る魔法を自力で習得できるとは思えない」
「うん」
りゅみちゃんは限界を感じてしまった。
もう階層踏破は諦め、黒猫は50層辺りで配信を続けるのがベストだというのが彼女の意見だ。
それで視聴者から飽きられてしまったとしても仕方ない、50層よりも下へ行くなら私は抜けると。
「わたしも正直死を覚悟して、今を生きれてる事実に感謝して自分の魔法で誰かを助ける仕事に就くのが一番なんじゃないか?と思っています」
そう話すのは碧ちゃん。
「でも、わたしは綾覇さんをソロにしたくないです。だから黒猫続けます」
なんだろう碧ちゃんの瞳が綺麗すぎてドキドキする。私百合属性なの?
「さやかも黒猫続けるッ!!でも死にたくない。だから――」
さやかの言葉に私達は仰天した。
本来なら私達は突如起きた異常事態に対応できず、ブラックドラゴンの餌食となり死んでいた。
アルパカさんに助けてもらったあと、Sランク冒険者の方も2人駆けつけていただきダンジョンから生還した時のカメラフラッシュの数。
ニュース番組から取材を受け、鸚鵡返しのようにひたすら感謝の定型文。
SNS上では今回の出来事を引き金に【黒猫ハーバリウム】とアルパカさんが日本に収まらず世界規模でバズっているらしい。
今もまるで別世界にいる感覚だ。本当はもう死んでいて天国にいるのかな?
これまで地に足をつけて碧ちゃんりゅみちゃんさやかとダンジョン配信活動を頑張って手に入れた登録者70万という人気。
あの数字は間違いなく私達の努力の結晶だったけど突然3倍以上に膨れ上がった登録者数はなんか怖い。
私達黒猫ハーバリウムの担当マネージャー・南月さんからはもう十分知名度・人気を稼いだからこれからは無理してダンジョン配信しなくていいと言われた。
人気・認知度・好感度さえ獲得出来たらあとはもう企業やCMスポンサーによるタイアップやコラボ商品で稼ぐのが元々は老舗の芸能事務所だった【研能】の方針だ。
事務所の人達だって死の危険が伴うダンジョン配信を好きでやらせている訳じゃない。
もしも所属する配信冒険者が死ねば当然管理責任を問われるから。
私だって女の子だしファッションモデルみたいなキラキラした仕事に興味はあるけど。
――でも私が求めているのはそれじゃない。
本当はあの時アルパカさんが助けに来なければ私の望みは成就したかもしれない。
もしかしたら碧ちゃんやりゅみちゃんには気づかれたかも。物凄い剣幕で怒られた。
さやかにももうあんな事しないでとわんわん泣かれた。ごめんね。
それでも私はダンジョンに潜る。
私の意志を南月さんに伝えたら驚かれた。
驚きはしたもののブラックドラゴンの素材で新しい装備を用意してくれるみたい。
私が大手配信冒険者事務所に応募した理由がこの配信冒険者への支援力。
ただの小娘がブラックドラゴンの素材を持って行っても特別な鍛冶師には門前払いが関の山だ。
サポートを約束してくれた南月さんから最後にはっきりと言われた。
「あなたの意志と黒猫ハーバリウムが配信活動を続けるかどうかは全く別問題よ。あの子達にもそれぞれの意志がある。最悪ソロも覚悟しなさい」
最悪解散もあるなと覚悟して大事な仲間に自分の気持ちを伝える事にした。
***
「そう。冒険者続けるんだ」
事務所のミーティングルームで私の話を聞いたりゅみちゃんは素っ気なくそう返した。
「こっちも正直に言わせてもらうけど私は降りたい。あのブラックドラゴンは私の魔法でどうにか出来る存在じゃなかった」
あの事を思い出したのか彼女の肩が若干震えている。
「魔法は好き。大好き。黒猫も好き。でも5年10年どれだけ研鑽を積んだとしても竜に勝る魔法を自力で習得できるとは思えない」
「うん」
りゅみちゃんは限界を感じてしまった。
もう階層踏破は諦め、黒猫は50層辺りで配信を続けるのがベストだというのが彼女の意見だ。
それで視聴者から飽きられてしまったとしても仕方ない、50層よりも下へ行くなら私は抜けると。
「わたしも正直死を覚悟して、今を生きれてる事実に感謝して自分の魔法で誰かを助ける仕事に就くのが一番なんじゃないか?と思っています」
そう話すのは碧ちゃん。
「でも、わたしは綾覇さんをソロにしたくないです。だから黒猫続けます」
なんだろう碧ちゃんの瞳が綺麗すぎてドキドキする。私百合属性なの?
「さやかも黒猫続けるッ!!でも死にたくない。だから――」
さやかの言葉に私達は仰天した。
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