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15.衝撃の事実
しおりを挟む「道具って…魔法具ですよね?そんな簡単に買えるものなんでしょうか?」
素直に疑問を口に出してみました。リデイザ様が答えてくださいます。
「いいえ。ただでさえ魔法は貴重で、1万人に1人程度の確率です。私たちの国の総人口は約50万人ですから、50人程しかおりません。さらに魔法を結晶にして一般人が使えるようにするとなると…米粒ほどの大きさで数百万はくだらないですわ」
「ひええ…」
衝撃的すぎて、間抜けな声が出てしまいました。さらに驚く事をメーランド様に告げられます。
「ちなみに、あなたの侍女も魔法を使えますよね?」
「え!?」
思わずヴェーラを振り返ってしまいました。ヴェーラは少し気まずそうな顔をしています。
「ヴェーラ、そうなの?なんで教えてくれなかったの?」
「はい。旦那様にはルダノーナ様には内密にと言われておりました。旦那様は、ルダノーナ様はまだ幼くていらっしゃるので、魔法の重要性は理解できないであろう、と考えておられました」
私のことを考えての事だったんですね。それなら納得です。でも、リデイザ様に教えていただいたおかげで、しっかり理解出来たからもう大丈夫です。そこで私は気づきました。
「浮気の証拠の映像を簡単に手に入れたのも、お父様がヴェーラに信頼を置いているのも、そういう事だったのね!」
「はい」
「でも、メーランド様はどうしてヴェーラが魔法を使えると分かったのですか?」
私のこの問いにメーランド様はこう答えます。
「それは侍女の数が少ないからですよ。カミラーネ様、あなたの侍女はヴェーラさん1人ですよね?」
「はい」
「普通、侯爵家であれば2、3人の侍女が付くはずです。しかし、私がいつ面会の手伝いに来てもあなたのそばに控えているのはヴェーラさん1人。ですから、もしかして、と思ったのです。確信はありませんでしたけれど」
考えた事もありませんでした。確かにお姉様はいつも2人の侍女がそばにいます。
「でも、どうやって証拠の映像を手に入れているの?」
「校内の監視カメラを操って、目的の映像をこちらで用意した別の媒体に複製するのです。複製するので、監視カメラの映像も消えません。カミラーネ侯爵家では媒体として映像石を使用しております。こちらも1つで3000万円程ですが、何度も使えるように私が記録された映像を削除している上、私の魔力で作る事ができますので、お金はかかりません。ご安心ください。」
ヴェーラって私が思っているよりすごいんですね…。
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