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22.さあ、始めましょう

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 続いてメーランド様、シアエスタ様とも順調に挨拶を終えます。他の方々とも挨拶をして、会議で予定していた場所へと移動しました。程なくして、学年主任が挨拶をして開会を宣言します。

 「では、学年集会を楽しんでください」

 その一言を皮切りに会場がザワザワとし始めました。周りを見ると、バレンタ様、メーランド様、シアエスタ様も近くにスタンバイしてくれています。

「こんにちは、カミラーネ様」

「こんにちは!」

 急に知らない人に話し掛けられてびっくりしました。そういえば、私も侯爵家なので位が高いんでしたわ。

「カミーラ様の妹様ですよね。私は…」

「妹がどうかしましたか?」

 お姉様が助けてくれました。いいタイミングで抜けられなかったらどうしよう、と不安だったので、すごく助かりました。

 そこから順調に時間が流れ、学年集会も少し盛り上がってきました。そろそろ時間かな、と思って周りを見渡すと、メーランド様が視線に気づいて頷きました。深呼吸をして、予め全員で決めておいたお菓子を食べます。皆様がこちらを見た事を確認して、階段へ足を向けました。階段についた所で、会場がより一層ザワザワしました。思わず足がすくみます。その時、皆様がそっと囁いてくれました。

「大丈夫ですよ」

「そばに居ますから」

「…ありがとうございます」

 深呼吸をもう一度して、階段を上り始めます。一番上についた時、全員がこちらに注目している事に気づきました。

「あれは…カミーラ様の妹様?」

「ええ…バレンタ様もシアエスタ様もいらっしゃるわよ」

「メーランド様まで!どうしたのかしら?」

 こんな声がヒソヒソと聞こえてきます。震えそうになる足にぐっと力を入れて、声を出しました。

「楽しい学年集会をお邪魔してしまって申し訳ありません。しかし、どうしても伝えたい事がありますのでこの場を借りて伝えさせていただきます」

 スムーズに一言目を言うことが出来ました。その事に安心して、続けて言いました。

「私、ルダノーナ・カミラーネは、メデラウス・デーロウ様と婚約破棄させていただきます!」

  水を打ったように静かだった会場が、一気に騒ぎ出しました。突然、人でごった返す会場に穴が空いたように、一部の人が離れました。

 中央にいたのは…メデラウス様でした。突然の出来事にオロオロしているのが見て取れます。

「初めまして、メデラウス・デーロウ様。あなたの婚約者、ルダノーナ・カミラーネと申します」

「私はメデラウス様の恋人のリサ・メーランドと申します」

「同じくロゼ・バレンタです」

「同じくウル・シアエスタです」
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