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それから三日後には、五郎君のお友達で…
同じ…陰陽師っていう人が来たんだ。
こういう動物の術を使うのが得意なんだって言ってた。
少し光ちゃんはぼおっとしてる。
実は光ちゃんが密かに悩んでる事、知ってるんだ。
どうして自分の怪我が完治してたのか…って。
ご飯、食べている時、すっごく聞きたそうなのをわざと言わせないようにしたんだもん。
…実はね、五郎君が治したの。
近い内に話さなくちゃって知ってるけど。僕や皆を心配させた罰だから…
もぉ少しは悩んでてね。
そう…あと、光ちゃんが倒れた時…なんで五郎君が治してくれなかったのは…たまたまお出かけしてたんだ。
お仕事仲間の人と会ってたらしくて…
帰ってきた時には、光ちゃんは家を出てしまった後だったの。
五郎君も…自分が居れば、飛び出させてしまう事なんてなかったのに…って僕に言ってくれたんだ。
優しい人だよね。
ちょっと不思議な所もあるんだけど。
この家に住んでる人達は、本当に良い人ばかり…
僕はご主人様に出会えて…光ちゃんに会えて、良かったって思う。
これからも…ずっと一緒にいるからね。
逃げ出したら、探し出して捕まえるって言ってくれたし。
しっかり覚えてるんだよ。
そんなこと、絶対にあるわけ無いのにね。
もしもね、光ちゃんが僕から逃げても、今回みたく探し出しちゃうから。
その人が…何か呪文みたいなのを言ってる内に…何か凄く眠くなってきた。
光ちゃんの肩に自分の頭を乗せて、
『光ちゃん…ずっと一緒に居ようね…』
そう呟くと、光ちゃんの手がぎゅっと握り締めてきて、頷いてくれた。
光ちゃん、一人にしてなんかあげないから…覚悟しててね。
そう心に決めると…周りの空間が白く輝いた。
--------------------------------------
それから半年後…
「あぁ~甲斐にはじめ!
それはダメだよぉ~!」
ばりばりとノートを破られて悲鳴をあげているのは猛。
「夏生・達郎・誠・俊平・ヤマト・タケル~
ご飯食えよぉ~」
大騒ぎの中の家の…一日の始まり…最近では日課となりつつある。
「しっかし…
まっさか、こうなるとはな~」
一息をついた正広は顎に手を当てて、小さく呟いた。
「あの棒のおかげなんかなぁ…」
リビングのソファに座りながら新聞を見ていた五郎が、ふいに顔を上げた。
ふふ…と楽しそうに笑いながら、
「そうかもしれないね~
今度、剛と光で実験してもいい?」
ポツリとこぼした言葉に、正広はぶんぶんと首を振る。
「絶対にダメだ!
こいつらを実験材料なんかにさせないね!」
殆ど、喧嘩しているような正広達を尻目に、横でコーヒーをコクリと飲んで、
「ま、いいじゃん。
幸せなんだから…
きっとこういう事はさ、言うのって恥ずかしいかもしれないけど。
奇跡っていうんだよ、ね?」
慎が嬉しそうに言った。
その側には、シャムと三毛の子猫が纏わりついている。
光と剛は相変わらず、窓際に二匹べったりとくっついて眠っていた。
自分の子供達の事で、大騒ぎをしてるとは少しも気付かずに…
END
同じ…陰陽師っていう人が来たんだ。
こういう動物の術を使うのが得意なんだって言ってた。
少し光ちゃんはぼおっとしてる。
実は光ちゃんが密かに悩んでる事、知ってるんだ。
どうして自分の怪我が完治してたのか…って。
ご飯、食べている時、すっごく聞きたそうなのをわざと言わせないようにしたんだもん。
…実はね、五郎君が治したの。
近い内に話さなくちゃって知ってるけど。僕や皆を心配させた罰だから…
もぉ少しは悩んでてね。
そう…あと、光ちゃんが倒れた時…なんで五郎君が治してくれなかったのは…たまたまお出かけしてたんだ。
お仕事仲間の人と会ってたらしくて…
帰ってきた時には、光ちゃんは家を出てしまった後だったの。
五郎君も…自分が居れば、飛び出させてしまう事なんてなかったのに…って僕に言ってくれたんだ。
優しい人だよね。
ちょっと不思議な所もあるんだけど。
この家に住んでる人達は、本当に良い人ばかり…
僕はご主人様に出会えて…光ちゃんに会えて、良かったって思う。
これからも…ずっと一緒にいるからね。
逃げ出したら、探し出して捕まえるって言ってくれたし。
しっかり覚えてるんだよ。
そんなこと、絶対にあるわけ無いのにね。
もしもね、光ちゃんが僕から逃げても、今回みたく探し出しちゃうから。
その人が…何か呪文みたいなのを言ってる内に…何か凄く眠くなってきた。
光ちゃんの肩に自分の頭を乗せて、
『光ちゃん…ずっと一緒に居ようね…』
そう呟くと、光ちゃんの手がぎゅっと握り締めてきて、頷いてくれた。
光ちゃん、一人にしてなんかあげないから…覚悟しててね。
そう心に決めると…周りの空間が白く輝いた。
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それから半年後…
「あぁ~甲斐にはじめ!
それはダメだよぉ~!」
ばりばりとノートを破られて悲鳴をあげているのは猛。
「夏生・達郎・誠・俊平・ヤマト・タケル~
ご飯食えよぉ~」
大騒ぎの中の家の…一日の始まり…最近では日課となりつつある。
「しっかし…
まっさか、こうなるとはな~」
一息をついた正広は顎に手を当てて、小さく呟いた。
「あの棒のおかげなんかなぁ…」
リビングのソファに座りながら新聞を見ていた五郎が、ふいに顔を上げた。
ふふ…と楽しそうに笑いながら、
「そうかもしれないね~
今度、剛と光で実験してもいい?」
ポツリとこぼした言葉に、正広はぶんぶんと首を振る。
「絶対にダメだ!
こいつらを実験材料なんかにさせないね!」
殆ど、喧嘩しているような正広達を尻目に、横でコーヒーをコクリと飲んで、
「ま、いいじゃん。
幸せなんだから…
きっとこういう事はさ、言うのって恥ずかしいかもしれないけど。
奇跡っていうんだよ、ね?」
慎が嬉しそうに言った。
その側には、シャムと三毛の子猫が纏わりついている。
光と剛は相変わらず、窓際に二匹べったりとくっついて眠っていた。
自分の子供達の事で、大騒ぎをしてるとは少しも気付かずに…
END
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