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重要なことに気が付いた

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神が言葉を唱えると俺の体が光に包まれる。

「ばいば~い!」

「じゃあな。」

そういって俺の意識は暗転した。

 

 

明転。

意識が覚醒すると俺は広い野原にいた。あるあるだ。

さて、最初にやることはステータス確認だ。

 

名前 :ゼン・トガ

種族 :人間

職業 :勇者

性別 :男

レベル:1

【Low】

HP:100/100 MP:10000000/10000000

物理攻撃:102 物理防御:98 魔法攻撃:112 魔法防御:110

うん:10

【High】

HP:100/100 MP:10000000/10000000

物理攻撃:1102 物理防御:1098 魔法攻撃:1112 魔法防御:1110

うん:100

〈装備〉

武器:神剣カタストロフィ—封印

 世界創造の杖—封印

身体:聖鎧プロス—封印

〈スキル〉

アイテムボックス ステータス表示 万物鑑定 全属性の心得 最高神の加護

アナウンス・ウィズ スロースタート

……ん?Low?High?封印?スロースタート?見覚えのない単語が4つもある。なんだろうか。

その瞬間頭の中に音が鳴り響いた

「あ~。あ~。聞こえる?一つ大きな問題が発覚したの!もう確認したかもしれないけど、このLow、High、封印、スロースタートっていう文字なんだけど。」

「ああ。今疑問に思ってたことだ。」

「これなんだけど、どうも転生特典を全部受け取っちゃったのが原因みたいなんだよね~。」

「ん?まったく意味が分からん。」

「あのね?君は特典全部受け取っちゃったから強くなりすぎたの。その状態で転送門をくぐっちゃったもんだから世界が君の能力を改変して弱体化させて均衡を保つようにしちゃったの!!多分この世界の脅威になりうる奴が違う世界から来たって誤認したんだと思うの。」

「ちなみに、弱体化の内容は何だ?」

「弱体化の内容は装備の機能を封印すること、スキル:スロースタートの追加だよ。」

「ああ、それで封印か。で、スロースタートってなんだ?」

「スロースタートていうのは戦闘開始から30分後までステータス【High】にならないってことだよ。」

「要するに戦闘が始まってからのステータスは【Row】で30分経つと【High】になるってことか?」

「うん~!そういうこと!流石の理解度だね~。」

まだ戦ったことがないからわからんが、それはきっとやばいことなんだろう。

「なあ、その30分ってどうやって稼げばいいんだ?」

「ん~、主な方法としては、敵と対峙すると戦闘開始判定になるから…例えば仲間に代わりに戦ってもらうとか、召喚魔法で召喚獣を呼び出して契約して戦ってもらうっていうのがあるよ~?」

「召喚魔法?」

「まだ見てないのかな~?まあそれは後から全知の書で見てみてよ。」

「分かった。」

「それじゃあね~!また何かあったら連絡するから~!」

「ああ。ありがとう!またな。」

……声が聞こえなくなった。接続が切れたんだろう。

「よし。とりあえず全知の書で魔術について調べてみるか。」

えぇっと全知の書はっと。あ、アイテムボックスに入ってるのかな?

自分の手を前に突き出し、

「アイテムボックス」

と唱える。すると、目の前の空間に亀裂が入り、真っ黒な丸い穴を作り出した。

その中に手を入れ、全知の書と念じると、開いていた手に何かが当たったのでつかんで出してみる。

黒い穴から出てきた手には古びた一冊の本がつかまれていた。

たしか全知の書の使い方は、表紙を見たまま知りたいことを呟けばよかったはずだ。

表紙を表にして、

「魔術の属性について」

と呟く。すると、全知の書はペラペラーっとめくれて魔術の属性について書かれているページを開いた。

 
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