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シーシャ・ヴェルバック
6 脱いだら凄いんです
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シーシャ様は細マッチョだった。
あんな儚げな美人顔なのに、細マッチョだった。
「脱いだら凄いんです」がまんまで、腹筋も割れていた。
リラクは新米従者として、湯上がりのシーシャ様にタオルを渡しながらその筋肉に衝撃を受けていた。
湯で上気した肌は桃色で。
そこに白金の滝が長く逞しい首に流れている。
くっきり浮いた喉仏と、窪んだ鎖骨。
首飾りの細い銀の鎖が、鎖骨の窪みでたわんでいる。
厚みのある胸。
腹はなだらかで割れた腹筋が影を浮かべている。
エロい。
何故シーシャ様をたおやかな方だと思ってたんだっ⁉︎
自分より頭一つは背が高い。
何故小柄だと思ってたんだ⁉︎
幼い頃からマッチョで劇画調のおっさん達に囲まれていたリラクは、久しぶりにその匂いを感じて呆然とした。
顔か?美顔の補正の為か?
首が片手で掴めるかと思ってた!
腰は細い。
て言うか、無駄な肉が無いせいでするりと細い。
後ろからこの細腰を見たら、確かにアホ王子なんかムラってするだろう。
でもシーシャ様は脱いだら凄いのだ‼︎
羨ましい…
湯上がりの色気満載の細マッチョを前に、リラクは引き絞られる様な妬みを感じた。
牛乳も飲んでる。
筋トレもしてる。
だから今頃、こんなキレてるマッチョボディを手に入れてる筈だったのに。
そしてじいちゃんとワハハと筋トレしていた筈だったのに。
シーシャは、タオルを差し出したまま目を見開いて固まったリラクに、ちょっとがっかりした。
今まで先祖返りと言われたこの顔を、誰もかれもが熱の籠った目で見てくる。
面倒くさい。
リラクの目は深いエメラルドグリーンだった。
それが従者という立場も忘れて、主人の裸をガン見している。
この子は今でも俺を保護対象として見ているんだろうか。
なんで誰もがこの俺に雌で保護される者を当て込んで来るんだろう。
この子はちょっと面白いな。
って思ったけどやっぱり同じなのか。
観察するように見返して、リラクの目がギラギラしていない事に気がついた。
いや、むしろ緑の洞窟と化している。
そのふっくりした唇が、ふるふると動いているので。
シーシャは邪魔な髪をかき上げてそっと聞いてみた。
「上腕二頭筋もこんなに育ってやがる。」
「腹直筋の上部も下部も仕上がってるし…」
「身長もあってこの筋肉かよ。チクショウ」
……あれ?
なんか思ってたのと違う。
自分の世界に入ったリラクに、シーシャは自分でタオルで拭いた。
その目は興味深そうにリラクを見ている。
「いや、僕にはじいちゃんの血が流れている!」
「大器晩成なんだ‼︎」
「今に見ていろ!ぐんと伸びて見下ろしてやる‼︎」
根本ポジティブなリラクは、最終的にそう決意した。
自己暗示をかけながらイキっている姿は、ちょっと不気味で面白かった。
シーシャの肩はくっくっと揺れた。
あんな儚げな美人顔なのに、細マッチョだった。
「脱いだら凄いんです」がまんまで、腹筋も割れていた。
リラクは新米従者として、湯上がりのシーシャ様にタオルを渡しながらその筋肉に衝撃を受けていた。
湯で上気した肌は桃色で。
そこに白金の滝が長く逞しい首に流れている。
くっきり浮いた喉仏と、窪んだ鎖骨。
首飾りの細い銀の鎖が、鎖骨の窪みでたわんでいる。
厚みのある胸。
腹はなだらかで割れた腹筋が影を浮かべている。
エロい。
何故シーシャ様をたおやかな方だと思ってたんだっ⁉︎
自分より頭一つは背が高い。
何故小柄だと思ってたんだ⁉︎
幼い頃からマッチョで劇画調のおっさん達に囲まれていたリラクは、久しぶりにその匂いを感じて呆然とした。
顔か?美顔の補正の為か?
首が片手で掴めるかと思ってた!
腰は細い。
て言うか、無駄な肉が無いせいでするりと細い。
後ろからこの細腰を見たら、確かにアホ王子なんかムラってするだろう。
でもシーシャ様は脱いだら凄いのだ‼︎
羨ましい…
湯上がりの色気満載の細マッチョを前に、リラクは引き絞られる様な妬みを感じた。
牛乳も飲んでる。
筋トレもしてる。
だから今頃、こんなキレてるマッチョボディを手に入れてる筈だったのに。
そしてじいちゃんとワハハと筋トレしていた筈だったのに。
シーシャは、タオルを差し出したまま目を見開いて固まったリラクに、ちょっとがっかりした。
今まで先祖返りと言われたこの顔を、誰もかれもが熱の籠った目で見てくる。
面倒くさい。
リラクの目は深いエメラルドグリーンだった。
それが従者という立場も忘れて、主人の裸をガン見している。
この子は今でも俺を保護対象として見ているんだろうか。
なんで誰もがこの俺に雌で保護される者を当て込んで来るんだろう。
この子はちょっと面白いな。
って思ったけどやっぱり同じなのか。
観察するように見返して、リラクの目がギラギラしていない事に気がついた。
いや、むしろ緑の洞窟と化している。
そのふっくりした唇が、ふるふると動いているので。
シーシャは邪魔な髪をかき上げてそっと聞いてみた。
「上腕二頭筋もこんなに育ってやがる。」
「腹直筋の上部も下部も仕上がってるし…」
「身長もあってこの筋肉かよ。チクショウ」
……あれ?
なんか思ってたのと違う。
自分の世界に入ったリラクに、シーシャは自分でタオルで拭いた。
その目は興味深そうにリラクを見ている。
「いや、僕にはじいちゃんの血が流れている!」
「大器晩成なんだ‼︎」
「今に見ていろ!ぐんと伸びて見下ろしてやる‼︎」
根本ポジティブなリラクは、最終的にそう決意した。
自己暗示をかけながらイキっている姿は、ちょっと不気味で面白かった。
シーシャの肩はくっくっと揺れた。
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