駆け落ちの後始末を、僕らに求めるのはマジ勘弁して欲しい

たまとら

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王都事変

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ラルーナ・ロウは、その儚げな姿とは違い
焔のようだった。
と、スーティ・オウは語った。

魔力は段違いに多かった。
望めば、周りの山も谷も形を変えてしまうほどに。

かつての世界大戦を学んだ時、ラルーナはきょとんと聞いた。

「何故そんなもの達を駆逐しなかったのですか?結界を張って消えるくらいなら、他を操ったほうが早いのでは無いですか。」

無垢に。
ただ純粋に発せられた言葉は、古老達を震え上がらせた。

静かに暮らしたいと望むタイタニアの方針に、それでは先が無いのだと口を尖らせる。
そしてスーティ・オウに何故行動しないのだと詰め寄った。

挙句、結界ギリギリに立って下界を睥睨する。
ラルーナ・ロウの心がどうなっているのかは誰も知らない。
やがて結界に穴を開けてオベロンを呼び込んだ。

オベロンは野心と探究心にギラギラとした獅子の獣人だった。
二人は一目で惹かれあった。

オベロンをタイタニアから出そうとする勢力に、このまま閉じていては未来が無い!と叫びながら。
ラルーナ・ロウはオベロンと同衾し、発情し、番になった。

番は離れては生きていけない。
オベロンがタングル国に帰る時、ついて行こうとするラルーナに、生活魔法以上の力を封じ込める為の陣を体に刻んだのはスーティ・オウだった。
それでも姉として愛していたから、連絡の魔道具を渡していたのだが…。



「オベロン王はを育てているとおっしゃっていました。」

「「妃‼︎」」
パルスとライサンダーの声が重なる。

ラルーナがあの場に安置している事から考えると。
きっと依代にするのでしょう。
発情した時頸を噛む。
そうすると番になる。
もう他者を受け入れはしない。




~~ロクサーヌの駆け落ちはひょっとして~~


ライサンダーは喉から苦いものが込み上げてきた。
自身の子を孫を、妃とする為に飼う…。
そのエグさに、ライサンダーは吐き気がした。

発情を迎える前にシルフィを救い出さなくては…。



発情はだいたい成人を迎える15歳前後に起こる。
王宮の奥にある空中庭園。
そこにシルフィがいる。


ディミトリア学園に10歳で入学する。
それまでに沢山の力を蓄えなくては…と、パルスは決意を新たにするのだった。





        **************

いつも拙いモノを読んで頂きありがとうございます。
一部はこれで終わりです。

この後は学園に入学したパルスが、どんどこしていく感じです。

またよろしくお願いします。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

にゃんた
2022.07.13 にゃんた

王様がしっかりと気持ち悪くて思わずアプリ閉じました笑

早くシルフィを変態から取り戻して…!!

2022.07.13 たまとら

ありがとうございます。
まったく、おじいサマ、エグい!
と思っております。
頑張れ皆んな!
の気分です。

解除

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