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屋敷の暮らし
13 セバスティン レリア四歳
「ざまぁされたら、悪役令嬢と呼ばれる。
悪役令嬢だぞっ!」
客間でサモエドが人形達に喋る機能を付加している隣で、セバスティンはかなり酔っていた。
「いつもこっちの出方を伺っていた有象無象のモブ野郎までが、サフィア様を嘲笑ったんだ!」
セバスティンの心はあの夜から凍っている。
自分の手の中にサフィア様を閉じ込めても、そのへし折られたプライドと、怨嗟は未だにジクジクと膿んでいた。
サモエドは処置の終わった人形達を部屋から出すと、オッドマンにだらしなく足を投げ出して寝転ぶセバスティンを見下ろした。
サイドテーブルの上には、既に空になった酒瓶が転がっている。
いつもピンと背筋を伸ばすこの男しか、レリアは見ていない。
この姿をみたら、きっと仰天するだろう。
「レリアはもっと人馴れさせた方がいい。
これから人形が喋るから、もう少しマシになるだろうが、な。」
いつも人の顔色を伺うおとなしい子供が心配だ。
セバスティンはふふふっと笑うと、サモエドに手を伸ばした。
「あの子は似てるだろう?……あの二人に。」
「ああ、そっくりだ。」
その手にゆっくりと顔を近づける。
「はじめは見ているだけで、腹の底が焼け焦げる様だった。~~四年もいると、情が湧くものだな。」
触れた指がゆっくりと頬から滑って唇をなぞる。
ゆるゆると指が唇をこじ開けながら、口の中へと這いずっていく。
「これからはいろいろ連れ出すさ。侍従が出来たら外界に慣れさせなくてはならないしな。」
もう片方の手が髪の中に蠢きながら後頭部に回っていくのを、サモエドは熱い脳裏で意識していた。
「あのそっくりな顔が社交界に現れたら、奴らはどうするだろうな。」
自分の唇から引き抜かれた形のいい指に、白い糸がつっと流れ、ねろりとぶら下がった。
口の中に空きが出来る。
~~物足りない…。
焦れる心が浮かんだのか、サモエドの目をじっと見上げてセバスティンはにやりと笑った。
くくくっと喉の奥で笑いながら頭を引き寄せる。
半開きの唇が合わさった。
今まで指で舐っていた口の中に舌が捩じ込まれる。
セバスティンの舌が絡みつき、空いた場所を埋められて、力がどんどん抜けていく。
「あ、あの子を社交界に?」
「勿論だ。使える駒は使う。
アイツらに心底後悔させてやるさ。」
顎から耳元。
そして首筋。
這っていく舌が熱い。
「どう考えてもあの女では王太子妃が務まるはずも無かった。
サフィア様の後釜があの女では、あまりにもお粗末だろう。」
呪詛の様な言葉とは、あまりにも違う愛撫に、サモエドは堪えられなくなってセバスティンを跨いで抱きついた。
「もっとも、明らかに自分の種でなかったのに、子供を認知した王太子はちょっと見直したがな。
~~まぁ、プライドなのか、本当の馬鹿なのか迷うところだがな。
王も王妃も王族の血の簒奪だとは考えてないらしい。……笑える。」
サモエドに抱きつかれたまま、肩を揺すって笑いながらセバスティンは顎をのけぞらせた。
形のいい顎が翻り、喉仏がくっきりと浮き上がる。
それを見て、強烈な飢餓感がサモエドのペニスをずくんずくんと勃ちあげた。
「サフィア様のように社交界の華になる様に仕立て上げて見せる。
誰もが欲しがる高嶺の花に育ててやるさ。」
そう言いながら耳元で囁く。
『咥えろ。上手く育ててられたら、今夜は可愛がってやる。』
~~この、悪魔めっ!
サモエドは呪詛を心の中で吐き散らす。
でも抵抗出来ない。
初めて会った時から約15年。
コイツは俺が惚れてることをいい事に利用してくる。
愛する女神に口付けの一つも出来ないコイツは。
こうやって発散させる。
そんな惨めな関係に、それでもいいと思っている。
ぐちゅぐちゅと水音のたつ中で。
荒くなっていく息の中で。
交差した愛情はどろどろに絡まっていた。
悪役令嬢だぞっ!」
客間でサモエドが人形達に喋る機能を付加している隣で、セバスティンはかなり酔っていた。
「いつもこっちの出方を伺っていた有象無象のモブ野郎までが、サフィア様を嘲笑ったんだ!」
セバスティンの心はあの夜から凍っている。
自分の手の中にサフィア様を閉じ込めても、そのへし折られたプライドと、怨嗟は未だにジクジクと膿んでいた。
サモエドは処置の終わった人形達を部屋から出すと、オッドマンにだらしなく足を投げ出して寝転ぶセバスティンを見下ろした。
サイドテーブルの上には、既に空になった酒瓶が転がっている。
いつもピンと背筋を伸ばすこの男しか、レリアは見ていない。
この姿をみたら、きっと仰天するだろう。
「レリアはもっと人馴れさせた方がいい。
これから人形が喋るから、もう少しマシになるだろうが、な。」
いつも人の顔色を伺うおとなしい子供が心配だ。
セバスティンはふふふっと笑うと、サモエドに手を伸ばした。
「あの子は似てるだろう?……あの二人に。」
「ああ、そっくりだ。」
その手にゆっくりと顔を近づける。
「はじめは見ているだけで、腹の底が焼け焦げる様だった。~~四年もいると、情が湧くものだな。」
触れた指がゆっくりと頬から滑って唇をなぞる。
ゆるゆると指が唇をこじ開けながら、口の中へと這いずっていく。
「これからはいろいろ連れ出すさ。侍従が出来たら外界に慣れさせなくてはならないしな。」
もう片方の手が髪の中に蠢きながら後頭部に回っていくのを、サモエドは熱い脳裏で意識していた。
「あのそっくりな顔が社交界に現れたら、奴らはどうするだろうな。」
自分の唇から引き抜かれた形のいい指に、白い糸がつっと流れ、ねろりとぶら下がった。
口の中に空きが出来る。
~~物足りない…。
焦れる心が浮かんだのか、サモエドの目をじっと見上げてセバスティンはにやりと笑った。
くくくっと喉の奥で笑いながら頭を引き寄せる。
半開きの唇が合わさった。
今まで指で舐っていた口の中に舌が捩じ込まれる。
セバスティンの舌が絡みつき、空いた場所を埋められて、力がどんどん抜けていく。
「あ、あの子を社交界に?」
「勿論だ。使える駒は使う。
アイツらに心底後悔させてやるさ。」
顎から耳元。
そして首筋。
這っていく舌が熱い。
「どう考えてもあの女では王太子妃が務まるはずも無かった。
サフィア様の後釜があの女では、あまりにもお粗末だろう。」
呪詛の様な言葉とは、あまりにも違う愛撫に、サモエドは堪えられなくなってセバスティンを跨いで抱きついた。
「もっとも、明らかに自分の種でなかったのに、子供を認知した王太子はちょっと見直したがな。
~~まぁ、プライドなのか、本当の馬鹿なのか迷うところだがな。
王も王妃も王族の血の簒奪だとは考えてないらしい。……笑える。」
サモエドに抱きつかれたまま、肩を揺すって笑いながらセバスティンは顎をのけぞらせた。
形のいい顎が翻り、喉仏がくっきりと浮き上がる。
それを見て、強烈な飢餓感がサモエドのペニスをずくんずくんと勃ちあげた。
「サフィア様のように社交界の華になる様に仕立て上げて見せる。
誰もが欲しがる高嶺の花に育ててやるさ。」
そう言いながら耳元で囁く。
『咥えろ。上手く育ててられたら、今夜は可愛がってやる。』
~~この、悪魔めっ!
サモエドは呪詛を心の中で吐き散らす。
でも抵抗出来ない。
初めて会った時から約15年。
コイツは俺が惚れてることをいい事に利用してくる。
愛する女神に口付けの一つも出来ないコイツは。
こうやって発散させる。
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