俺と竜。ときどき王子。

たまとら

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辺境で大暴れ

16 地竜ってなんですか

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帰って来たジャスはまず俺にハグちゅうした。
軽くスキップしながら執務室に向かう。
机の上には頼まれていた測量地図。
(地下水脈バージョン)
ジャスは鞄の中から羊皮紙の地図を取り出した。そして両方を見ながら何か指でチェックしていく。
父様も母さまもじっとそれを見ている。
なんだ。何やってんだよう。
って待ってたら、やがてジャスはうんと頷いた。

「地竜って知ってます?」

「え、もぐら?」

「いえ、竜です。大地の竜。」

地竜はほぼ500年前に絶滅した竜だ。
直射日光というか、紫外線に弱くて、土の中か青霧山脈でしか生きられなかったっていう。

「我が帝国の始祖が竜だったと伝説があるのはご存知ですよね。ウチの領も竜がエンブレムですし。」

いや、マークじゃなくてまんまだよね。
心の中で突っ込む。

「ウチには秘密で保存されてる地図があって、それが地竜の巣の地図なんです。
ソレは青霧山脈から、ここの領地にも伸びてます。」

「何っ!」父様ががたっと立ち上がった。
そりゃそうだ。
自分の領地の地図なんか、他国にあったら大変だ

「あ、大丈夫です。地下の巣の地図ですから。え~っと。」
二枚をチェックしながら、机の上の一点を指す

「ここに出入り口があって。」

二つ向こうの町だ。
そのからこうやって、と指ですっとながす。

「そのままパパラチャの渓谷の崖に続いてます。」
それは全くの直線。大人の目が見開かれる。

「直接見てないのでなんとも言えませんが、今までの地竜のトンネルなら、大きさはほぼ4メートル前後。荷馬車の行き来に問題は無いです。」

「いや、そこには確かに枯れた渓谷の跡の様なモノがあったはずだが…」

考え込むように父様は腕組みする。
ソレが本当なら道が出来る。
荷馬車が通れる道。
経済を回す道。
喉から手が出る程に欲しい道。


「今、知られてなくて使われて無いと言うことは出入り口にちょっとだけ人の手が必要かもしれません。風と土の魔力、使えますよね?」

ジャスはにっこり笑って土木工事を示唆した。

「竜のトンネルは、その体液を使って固めてるので硬度は有ります。そこに足した所は、土用の魔石を使って固めましょう。中をチェックして道を作る。あ、まず調査して。この道が使える様ならパパラチャにも王宮にも根回しと許可がいりますね。」

ジャスは持ってきた羊皮紙を畳むと差し出した。

「コレにはここの領地の秘密もあるでしょう。 差し上げます。青霧山脈のこともあるので、希望としては王宮に取り上げられる前に燃やして頂くのがありがたいです。」

父様がソレを受け取る。


「ジャス。」

母様が静かな声で呼ぶ。

の重大さはわかるわね。貴方は何を求めているの?」

そのアメジストの瞳はひたりとジャスに向いている。嘘を許さないその視線の絡まりに、俺も父様も言葉が出ない。



ジャスは美しい笑顔を作った。

「あと数年したら、

母様とジャスはしばらく見つめ合った。
母様はふっと息を吐いた。

「その時、私達は反対はしないわ。」

「ありがとうございます。今はそれで充分です。」

なんかわからないけど、うふふあははと2人は納得している。
まぁ、いいや。

これから風と土の魔石を駆り集めて、楽しい土木工事がはじるんだ!
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