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プロローグ 辺獄の戦場
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火薬が焦げた匂いが鼻を撫でる。
兵士達の声が戦場を揺るがす。
それに応えるように俺は咆哮した。
「オマエらッ!ここの砦さえ落とせたら辺獄の戦いは俺たちの勝利だっ!」
『オオォォォッ!!』
武器が交錯する音が鳴る。魔弾が炸裂し、前線の兵士が吹き飛ぶ。
そんな光景に顔をしかめながら俺は突き進んだ。
この身が纏う魔術鉄鋼の鎧の重さが全身に疲労を与える。だが、それによって命が助かるのだ。軽い軽い。
「軽イ軽イッ!コノ程度カ下等ナ猿ドモッ!コレデハ砦ノ防衛ドコロカ、前線基地マデ将デアル俺1人デ滅ボシテシマエルゾッ!」
前線が近づいてくるとそんな声が耳に入った。あれは……辺獄の兵を束ねているというアガレスか!
(下等な猿……か。お前らにとっては人間なんてそんなもんだろうさ……でもな)
脚部に魔力と気迫を込め、一気に解放する。そして、何度叫んだかわからない起動文句……
「魔法起動……インクリッター!」
俺の気迫に応えるかのように両手に握る斧が起動する。
俺の魔力を一気に吸い上げ、エネルギーに変換。斧内部に記された魔法式に従い、俺の期待した通りの結果で現実を粉砕する。
斧の先端の何層にも重なった刃が轟音とともに疾り眼前の敵を捉える。
「ウグォォッ!?」
予期せぬ衝撃にアガレスも驚いたようだ。だが、斧は敵の身体ではなく硬い皮膚によって守られた腕にめり込んでいる。
咄嗟の判断で身体を腕で守ったのだ。流石に将を務めるだけはあるか……
「猿ドモノ中ニモ骨ノアル一撃ヲ放ツ者モ居ルヨウダナ……貴様、名ヲ名乗レ!」
俺は斧に魔力を回しながら名前を叫ぶ。
「俺の名前はカナデ=ノートリアスだ!」
「貴様ガ噂ニ聞ク暁ノ英雄……面白イッ!ナラバ、コノアガレスガ討チトッテヤロウッ!」
魔法によって重さが増しているインクリッターを跳ね飛ばそうとアガレスは力を込める。
凄まじい力だ……まさしくこの辺獄を管理するに相応しい力を持っている……
だが……相性が悪い。力比べという面において、俺の魔法具は絶対だ。
「ブチ抜けっ!インクリッタァッ!!」
魔法によって無限に増した重さがアガレスの腕を……そして脳天を襲う。
「ウグォォ……オオォォォッ!!」
断末魔をあげながらアガレスは崩れ落ちた。
「ハァ……ハァ……」
なんとか将を倒すことが出来た。だが、既に魔力は尽きかけている。一先ず前線から下がるか……
「隊長!危ない!」
ヨロヨロと立ち上がった俺を青年が押し倒す。
『グェェェッ!』
すると、さっきまで俺が立っていた場所に巨大な鳥が突っ込んできた。
アガレスはタカを飼っていたと聞く。主人が死んで自滅覚悟で突っ込んできたのだろう。
「助かったよ、君は……?」
「はい!辺獄統治部隊二等兵、ミッシェル=コーデリアであります!」
「ミッシェル、怪我はないか?」
「自分は大丈夫です!それより隊長こそ、すぐに退いて魔力の回復を……」
「あぁ、そのつもりだ。一緒に来てくれるか?ミッシェル」
「もちろんです!さ、隊長!僕の肩に……」
俺はミッシェルを突き飛ばした。
「隊長!?イデッ……」
俺の腹には穴が開いていた。
魔法弾による狙撃だろうか……?参ったな、流石にコレは……
「た、隊長!隊長!そ、そんな……隊長ッ!」
ミッシェルは……どうやら無事のようだ。よかった……
「そんな……僕の、僕のせいだ……!」
ミッシェル……自分を責めるな……お前だけでも生きて……
「隊長……クソッ!必ず、必ず姉さんの所に……」
レンカ……アツヤ……後は……頼むぞ……
兵士達の声が戦場を揺るがす。
それに応えるように俺は咆哮した。
「オマエらッ!ここの砦さえ落とせたら辺獄の戦いは俺たちの勝利だっ!」
『オオォォォッ!!』
武器が交錯する音が鳴る。魔弾が炸裂し、前線の兵士が吹き飛ぶ。
そんな光景に顔をしかめながら俺は突き進んだ。
この身が纏う魔術鉄鋼の鎧の重さが全身に疲労を与える。だが、それによって命が助かるのだ。軽い軽い。
「軽イ軽イッ!コノ程度カ下等ナ猿ドモッ!コレデハ砦ノ防衛ドコロカ、前線基地マデ将デアル俺1人デ滅ボシテシマエルゾッ!」
前線が近づいてくるとそんな声が耳に入った。あれは……辺獄の兵を束ねているというアガレスか!
(下等な猿……か。お前らにとっては人間なんてそんなもんだろうさ……でもな)
脚部に魔力と気迫を込め、一気に解放する。そして、何度叫んだかわからない起動文句……
「魔法起動……インクリッター!」
俺の気迫に応えるかのように両手に握る斧が起動する。
俺の魔力を一気に吸い上げ、エネルギーに変換。斧内部に記された魔法式に従い、俺の期待した通りの結果で現実を粉砕する。
斧の先端の何層にも重なった刃が轟音とともに疾り眼前の敵を捉える。
「ウグォォッ!?」
予期せぬ衝撃にアガレスも驚いたようだ。だが、斧は敵の身体ではなく硬い皮膚によって守られた腕にめり込んでいる。
咄嗟の判断で身体を腕で守ったのだ。流石に将を務めるだけはあるか……
「猿ドモノ中ニモ骨ノアル一撃ヲ放ツ者モ居ルヨウダナ……貴様、名ヲ名乗レ!」
俺は斧に魔力を回しながら名前を叫ぶ。
「俺の名前はカナデ=ノートリアスだ!」
「貴様ガ噂ニ聞ク暁ノ英雄……面白イッ!ナラバ、コノアガレスガ討チトッテヤロウッ!」
魔法によって重さが増しているインクリッターを跳ね飛ばそうとアガレスは力を込める。
凄まじい力だ……まさしくこの辺獄を管理するに相応しい力を持っている……
だが……相性が悪い。力比べという面において、俺の魔法具は絶対だ。
「ブチ抜けっ!インクリッタァッ!!」
魔法によって無限に増した重さがアガレスの腕を……そして脳天を襲う。
「ウグォォ……オオォォォッ!!」
断末魔をあげながらアガレスは崩れ落ちた。
「ハァ……ハァ……」
なんとか将を倒すことが出来た。だが、既に魔力は尽きかけている。一先ず前線から下がるか……
「隊長!危ない!」
ヨロヨロと立ち上がった俺を青年が押し倒す。
『グェェェッ!』
すると、さっきまで俺が立っていた場所に巨大な鳥が突っ込んできた。
アガレスはタカを飼っていたと聞く。主人が死んで自滅覚悟で突っ込んできたのだろう。
「助かったよ、君は……?」
「はい!辺獄統治部隊二等兵、ミッシェル=コーデリアであります!」
「ミッシェル、怪我はないか?」
「自分は大丈夫です!それより隊長こそ、すぐに退いて魔力の回復を……」
「あぁ、そのつもりだ。一緒に来てくれるか?ミッシェル」
「もちろんです!さ、隊長!僕の肩に……」
俺はミッシェルを突き飛ばした。
「隊長!?イデッ……」
俺の腹には穴が開いていた。
魔法弾による狙撃だろうか……?参ったな、流石にコレは……
「た、隊長!隊長!そ、そんな……隊長ッ!」
ミッシェルは……どうやら無事のようだ。よかった……
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ミッシェル……自分を責めるな……お前だけでも生きて……
「隊長……クソッ!必ず、必ず姉さんの所に……」
レンカ……アツヤ……後は……頼むぞ……
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実話も混ざっております
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