恋と首輪

山猫

文字の大きさ
4 / 75
主人と首輪

1-4

しおりを挟む
「やっぱり、君は俺の本性見抜いてたんだね」
「ええ、確信はなかったですけど、」
「はは、君はやっぱり他の女とは違う。」

主人はもう一度、私の方へ歩み寄る。

その綺麗な顔は、きっとどの瞬間を切り取っても崩れない。
恐ろしいほどに。

「すぐ勘違いして、俺を好きになるバカ女達とは。」
「……ッ、」
低い声が、さらに低くなる。

「君が初めてだよ。」
また、近づいてくる主人の顔に、避けれるはずもない奴隷の私は、ただ、主人の唇を受け入れる。されるがままに。

この体は彼の指先ひとつで簡単に熱を持ってしまう。
そんな自分が、何よりも悔しい。

「……んっ……はぁ、」
主人の舌が、私の中をかき乱す。
息ができなくなりそうなぐらい、激しいキスは、いつまで経っても終わらない。

力が入らなくなった私を、主人が支えた。


---

キスでヘロヘロになった彼女を支えた俺はそのまま耳元でこう囁く。

「君が初めてだよ。こんなに人の心が欲しいと思ったのは。」
自分でも、不思議だよ。
ここまで人に執着することなんか、なかったから。何もかもが、初めてなタイプの女。

全てを見透かしてるような、その目は俺をゾクゾクさせる。
こんな楽しいゲームは、初めてだ。

「蓮様、唯一お金で買えないものをご存知ですか?」
「何?」

「人の心です」
みゆは、俺の頬に手を添える。
俺の目をしっかり捉えて離さない、彼女の目。

「私の心が、蓮様に行くことはありません、絶対に。」
「何で言い切れる?」
「私にとって蓮様は恐怖の対象でしかないから。」

"恐怖"
そんな言葉なんて、全く感じさせないぐらい彼女は堂々としてる。

「それに、私はあなたが嫌いです。」

嫌いか…
生まれて初めて言われたその言葉は、意外にも悪い気なんてしなかった。

むしろ、すごく魅力的だ。

ああ、やっぱり君は最高だよ。
俺をここまで狂わせる。

俺は、真っ白な彼女の首に吸い付いた。
しっかりと、残った赤い跡。

その綺麗な跡をぺろっと舐めると、ビクッと体を震わせる彼女。


「ゲーム、スタートだ」

俺は、誰にも渡さない。
たとえ君が俺を拒もうと、逃げようと、
その心ごと、俺のものにする。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~

伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華 結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空 幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。 割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。 思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。 二人の結婚生活は一体どうなる?

私はお世話係じゃありません!【時任シリーズ②】

椿蛍
恋愛
幼い頃から、私、島田桜帆(しまださほ)は倉永夏向(くらながかなた)の面倒をみてきた。 幼馴染みの夏向は気づくと、天才と呼ばれ、ハッカーとしての腕を買われて時任(ときとう)グループの副社長になっていた! けれど、日常生活能力は成長していなかった。 放って置くと干からびて、ミイラになっちゃうんじゃない?ってくらいに何もできない。 きっと神様は人としての能力値の振り方を間違えたに違いない。 幼馴染みとして、そんな夏向の面倒を見てきたけど、夏向を好きだという会社の秘書の女の子が現れた。 もうお世話係はおしまいよね? ★視点切り替えあります。 ★R-18には※R-18をつけます。 ★飛ばして読むことも可能です。 ★時任シリーズ第2弾

恋に臆病な私と恋を知らなかった御曹司の距離が、ゼロになるまで

夏目萌
恋愛
過去の恋愛が原因で、「女にだらしない男」を何よりも嫌う向坂 来海(29)。 一方、御曹司で誰にでも優しく、来る者拒まず──けれど、誰にも本気になったことのない羽柴 充輝(29)。 本来なら交わるはずのなかった二人は、ある出来事をきっかけに関わるようになる。 他の女性とは違い媚びることも期待することもない来海の態度に、充輝は次第に強く惹かれていく。 「誰にも本気にならない」はずだった彼の、一途すぎる想いに触れ、恋を信じることを避けてきた来海の心は少しずつ揺らぎ始めていき――。 不器用で焦れったくて、簡単には進まない二人の恋の行方は……。 他サイト様にも掲載中

ブラック企業で倒れた私を、ネトゲ仲間の社長が強制保護して溺愛しています

紅 与一
恋愛
過労で倒れた私を救ったのは、 ネトゲ仲間――そしてIT企業の若き社長。 「もう君は、僕の管理下だよ」 退院と同時に退職手続きは完了。 住む場所も、生活も、すべて彼に囲われた。 外出制限、健康管理、過保護な独占欲。 甘くて危険な“保護生活”の中で、 私は少しずつ彼に心を奪われていく――。 元社畜OL×執着気味の溺愛社長 囲い込み同棲ラブストーリー。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

君は恋人、でもまだ家族じゃない

山田森湖
恋愛
あらすじ 同棲して3年。 毎朝コーヒーを淹れて、彼の寝ぼけた声に微笑んで、 一緒に暮らす当たり前の幸せを噛みしめる——そのはずだった。 彼女は彼を愛している。 彼も自分を愛してくれていると信じている。 それでも、胸の奥には消えない不安がある。 「私たちは、このまま“恋人”で止まってしまうの?」 結婚の話になると、彼はいつも曖昧に笑ってごまかす。 最初は理由をつけていたのに、今では何も言わなくなった。 周囲の友人は次々と結婚し、家族を持ち始めている。 幸せそうな写真を見るたび、彼女の心には “言えない言葉”だけが増えていく。 愛している。 でも、それだけでは前に進めない。 同棲という甘い日常の裏で、 少しずつ、確かにズレ始めているふたりの未来。 このまま時間に流されるだけの恋なのか、 それとも、家族へと歩き出せる恋なのか——。 彼の寝息を聞きながら、 彼女は初めて「涙が出そうな夜」を迎えていた。

俺様御曹司に飼われました

馬村 はくあ
恋愛
新入社員の心海が、与えられた社宅に行くと先住民が!? 「俺に飼われてみる?」 自分の家だと言い張る先住民に出された条件は、カノジョになること。 しぶしぶ受け入れてみるけど、俺様だけど優しいそんな彼にいつしか惹かれていって……

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

処理中です...