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主人と首輪
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しおりを挟む「……んんっ、…はっ、」
毎回ながら、出てしまう声に恥ずかしくて死にそうになる。
主人のキスは、私を一瞬たりとも休ませない。
頭がぼーっとしてくる。
こんな中でも、
"これも全部計算なのだろう"
そんなことを考えてしまう私は、おかしいのだろうか。
やっぱり主人の考えてることは解せない。
今までは、キスして終わりだった主人が、今日は様子が違った。
体を離した主人は、私の首元に吸い付く。
くすぐったい感覚に、息が荒くなって。
気づいた時には、主人が私のブラウスのボタンを外して、私の上に馬乗りになった。
「…ちょ、蓮様……やめてくだ…ッ」
「うるさい」
喋るな、と言わんばかりにまた唇を塞ぐ。
主人の大きな手のひらが、私の胸元に触れる。
ひんやりとした指先が、まるで私の体温を奪おうとするみたいに滑って、ビクリと体が跳ねた。
嫌なのに、抵抗できない。動けない。
「……っや、…まって……」
やっぱり違う。
触り方も、その目つきも、
怖いと感じてしまった。
息が詰まって心臓が嫌な音を立てた。
このまま、私はこの人に壊されてしまうのかもしれない…そんなことを思った。
でも主人に抵抗なんてできるわけなくて、
体が震えて、私の目から、涙がこぼれた。
私の涙に気づいた主人は、動きを止めた。
「……ごめん、」
そう言って、私の涙を舐め取る。
「俺が悪かった」
そう悲しい表情を見せる主人。
私はこれでいいのだろうか。
"首輪"として、
「…いえ。私は、あなたに抵抗なんてできません、」
「……え?」
主人は目をまん丸にする。
「…もし、蓮様がお望みなら、」
私は、主人の手を握って、露わになった自分の胸元に置いた。
「…私を好きにしてください、蓮様」
絶対服従。
それが私の守るべきこと。
ふっ、と息を吐き出すように笑った主人は、
私の唇に、触れるだけのキスを落とした。
「バカだな。こんな震えて涙流してそんなこと言っても説得力ないよ?」
丁寧に、はだけた服を元に戻していく。
「…ごめんなさい、」
「え?何で謝るの?」
「……だって、」
主人は、また私を抱き寄せる。
さっきとは違う優しい目。
暖かい体温。
……なのに、どこか不安気だった。
本当の主人は、どこにいるんだろう。
「俺が馬鹿だった、みゆには簡単に手出しちゃいけないって分かってたのに」
「…え?」
「みゆは心が綺麗だから」
心が綺麗……
初めて言われたその言葉が、なぜかもどかしい。
綺麗なんかじゃないのに。
「だからもっと、欲しくなる。」
そういった主人の声は少し震えていた。
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