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もしかして私の事が・・・好きなの?(5話)

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煌太「父上、手紙にはなんと書いてあるのですか?」
煌太が不思議そうに聞くと皆も天空王を見つめた。
天空王「あ、あぁ、天空地風で五日後に宴を開きたいそうだ。
健汰、天地王に伝えてくれ。宴に参加すると。」
健汰「はい!分かりました。」
天空王「そういえば健汰達と沙汰達は会った事がなかったな?
四人で自己紹介しなさい。」
二人が頷いた。
煌太「俺は天空界の第二王子、煌太だ!」
沙汰「私も同じく天空界の第一王子、沙汰だ。」
二人の自己紹介が終わると朱美<歩美>達がお辞儀した。
朱美<歩美>(沙汰って人は頭が良さそうで、顔もまあまあいけてるわね!
でも、弟の煌太って人は、顔はイケメンだけど、頭が悪そうだわ。)
そう思っていると健汰が自己紹介を始めた。
健汰「私は天地界の第一王子、健汰です。」
朱美<歩美>も健汰に続いて自己紹介をした。
朱美<歩美>「私は天地界の第一王女のあゆ・・・あ、じゃなかった。
朱美と申します。」
沙汰と煌太は驚いた顔をしながらもお辞儀をした。
すると天空王が
天空王「四人で都を見て回ったらどうだ?」
と提案してきた。
四人は顔を見合わせてから、頷いた。
そして、天空王にお辞儀をして王宮を出た。
◯天空界・市場
話している朱美<歩美>と沙汰。
気が合って話し込んでいる煌太と健汰。
沙汰「そういえば、ソナタの事をなんて呼べばよい?」
朱美<歩美>が笑いながら
朱美<歩美>「どうしたんです?急に。
私の事は朱美と呼んでください!
私はなんて呼べばいいですか?」
と言った。
沙汰はその笑顔を見て
沙汰(その笑顔は反則だろ・・・)
と思った。
沙汰は少し照れながら
沙汰「私の事は沙汰と呼んでくれ。
それから、敬語だと堅苦しいから、ため口を使ってくれ。」
と言った。
朱美<歩美>「うん!分かった!」
朱美<歩美>(沙汰は優しい人だな~。
テレビで見たけど、主人公に優しくしてくる人は主人公の事が好きだったわよね?
てことは、もしかして沙汰は私の事が・・・好き?)
朱美<歩美>が頬に手を当てながら思った。
沙汰「顔が赤いけど、熱でもあるのか?」
そう言って沙汰が朱美<歩美>のおでこを触った。
沙汰「熱はなさそうだな。」
朱美<歩美>「だ、大丈夫です!」
朱美<歩美>が驚いた表情をしながら言った。
沙汰「だけど嬉しいな。」
朱美<歩美>が不思議そうに
朱美<歩美>「何が嬉しいんですか?」
沙汰「いや、何でもない!
あ、聞きたかったんだが、朱美ってもしかして、都で一番可愛いと噂されてる、あの朱美なのか?」
そう聞かれて朱美<歩美>は少し照れながらも
朱美<歩美>「あー、もう知られてるんですね。
そうです。私がその朱美なんです。」
と言った。
沙汰「やはりそうなのか?
皆が噂してるから、一度会ってみたいと思っていたんだ。
まさか、こんな形で会うとはな。」
沙汰が笑顔で言った。
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