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(39)SIDE:奏太
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僕の後孔周辺を洗う斗輝の手は、一向にそこから離れない。揉み解すように円を描き、時折指先を押し付けてくる。
その指先はナカに入り込むことはなく、入り口とその周辺ばかりを行ったり来たりしていた。
完全に愛撫としか思えない動きに、僕のお腹の底ではいやらしい熱がぐんぐんと温度を上げていく。腰の揺れも止まらない。
こうなったら、太く立派な斗輝のペニスで奥まで満たしてもらわないと落ち着かないだろう。
僕は額をマットに擦り付け、背後の彼に懇願する。
「とき……、も……、むり……。おなか、ジンジンする、たすけてぇ……」
今すぐ、彼の熱を感じたい。逞しい腕に抱かれて、一つになりたい。
舌っ足らずな声でお願いするものの、斗輝は「もう少しだけ待ってくれ」と、非情なセリフを口にした。
「やだぁ、まてない……」
ほんの一かけらだけ残る羞恥心を押しのけ、僕は足を開いて彼を誘う。
ここに、挿(い)れてほしくて。硬くて熱いモノで、激しく掻き混ぜてほしくて。
いっそう腰を高く上げ、泡と分泌液に塗(まみ)れている後孔を斗輝に見せつけた。
「……ぐ、うっ」
すると、背後の彼が苦しそうに呻いた。
「奏太が可愛い上に、恐ろしいほど色っぽい。今ので、思わずイキそうだった……」
低い声でボソボソと呟いた斗輝は、フッと短く息を吐く。
うまく聞き取れなかった僕は、彼がなにを言いたいのか理解できない。それでなくても、発情症状が時間を追うごとに強まっているので、頭が回らないのだ。
ただ、『イキそうだった』という言葉だけは、しっかりと拾うことができた。
その言葉を耳にした途端、僕はとても焦る。
「とき、ダメ! ぼくのナカにだして!」
イクなら、二人一緒がいい。それに、彼の精液を受け止めるのは、自分の役目だ。彼のものなら、なに一つ取りこぼしたくない。
その思いで、ふたたび大声を上げる。
「ダメ……、ダメだよ! ときは、ぜんぶ、ぼくのだからね!」
切羽詰まった声を出した僕は、早くナカに挿れろとばかりに腰を揺らした。
「ぼくのぜんぶをときにあげるから、ぼくにときをちょうだい……」
色々な感情が爆発的にこみ上げてきて、それが涙となって目から溢れる。グズグスと鼻を鳴らして腰を揺らす僕は、傍目から見ると、さぞかし滑稽だろう。
それでも、今の僕には斗輝が欲しくて欲しくてたまらないという思いのほうが強かった。
「と、きぃ……」
すすり泣きながら名前を呼ぶと、四つん這いになっている僕の背に彼が覆いかぶさる。そして、長く逞しい腕でギュウッと抱き締めてきた。
「心配しなくても、奏太に俺のすべてをあげるから」
「ホント?」
「ああ、もちろん。奏太がいらないって言っても、押し付けるさ」
彼はさらに強く僕を抱き締め、優しい声で囁く。
それを聞いて、少し涙が収まった。
「じゃあ、ちょうだい?」
僕のお尻に当たっている彼のペニスを誘うように、腰を揺らして見せる。
ところが斗輝は体を起こし、シャワーで僕の体の泡を流し始めてしまった。
「なんで……? くれるって、いったのに……」
改めて涙が溢れ、ボロボロと零れていく。
「奏太、泣かないでくれ。あと少しの我慢だからな」
そう言って、斗輝はシャワーから出るお湯をじっくり当てる。少しだけお湯の勢いを弱めると、今度は後孔周辺についている泡を流し始めた。
彼に触られても泡が付いても沁みなかったけれど、お湯が当たった拍子に、チリチリと微かな痛みを感じる。
「ん……」
ギュッと肩を縮めて息を呑む僕の様子に、斗輝はいったんシャワーのお湯を後孔から外した。
「痛むか?」
心配そうな声で尋ねられ、僕は急いで首を横に振る。
「いたくない! へいき!」
痛みを感じたことを知られたら、過保護な彼は僕を抱いてくれなくなる。それを恐れた僕は、なんでもないとばかりに明るい声を出した。
とはいえ、こんな下手な演技に引っかかるような斗輝ではない。
「隠さなくていい」
まるで分っているばかりに苦笑されたけれど、僕は何度も「いたくない!」と繰り返した。
聞き分けのない子供のようなことをしていると、お尻の丸みに彼がキスを落とした。
「心配しなくても、俺は奏太を抱くから。ただ、そのためには今の奏太の状態をきちんと把握して、手当をしておきたいんだよ」
彼の言葉に、僕は途端に大人しくなる。
僕を抱くための準備をするのなら、意地を張る必要はない。むしろ、意地を張ることで、彼と抱き合う時間がずれ込んでしまうのは困る。
僕はチラッと背後を伺い、こちらを見つめる彼にオズオズと答えた。
「おゆだと、ちょっとしみる……」
それを聞いて、斗輝は苦笑を深める。
「そうか、少し温度が高かったかもな」
そして水の蛇口に手を伸ばし、温度の調整を始めた。空いているほうの手に当てて温度を確かめた後、ふたたび後孔にシャワーを当ててくる。
「今度はどうだ?」
「ん、だいじょうぶ」
湯温が下がったことで、刺激を受けずに済んだ。
素直に答えると、彼はホッとした様子でことさら丁寧に後孔に付いている泡を流していった。
すっかり綺麗に流してもらったところで、やっと斗輝に抱いてもらえると思った僕は期待で胸を膨らませる。
ところが、斗輝のペニスは僕のナカに入ってきてくれなかった。お尻の丸みに手を掛けてグッと左右に割り広げたものの、彼はそこから動かないのだ。
「とき?」
不安と困惑が入り混じる顔で名前を呼ぶと、後孔に生温かくて柔らかいものが触れてきた。
「……え?」
それがなんなのか理解する前に、生温かくて柔らかいものがヌラヌラと動き回る。
しばらくしてから、後孔から謎の感触が消えた。次いで、斗輝が問いかけてくる。
「奏太、舐めても沁みないか?」
その言葉を聞いた瞬間、消えかけていた羞恥心がいくらか形を取り戻す。
「な、なに、してるの!?」
恥ずかしさのあまりにジタバタともがいてみるものの、快感に蕩けつつある体にはろくに力が入らず、モソモソと緩慢な動きを僅かに示した程度だ。
そんな僕にかまうことなく、斗輝はふたたび舌を伸ばす。さっき以上にお尻を割り開き、後孔の入り口を優しく舌先で突いた。
「とき! そこ、きたないから!」
必死になって暴れるけれど、ねっとりと丁寧に舐められているうちに、ますます体から力が抜けていってしまう。
それでも彼の名前を呼び続けていたら、ベロリと強めに舐められた。
その感覚は羞恥心を上回る快感を呼び、僕はガクンと崩れ落ちてしまった。
その指先はナカに入り込むことはなく、入り口とその周辺ばかりを行ったり来たりしていた。
完全に愛撫としか思えない動きに、僕のお腹の底ではいやらしい熱がぐんぐんと温度を上げていく。腰の揺れも止まらない。
こうなったら、太く立派な斗輝のペニスで奥まで満たしてもらわないと落ち着かないだろう。
僕は額をマットに擦り付け、背後の彼に懇願する。
「とき……、も……、むり……。おなか、ジンジンする、たすけてぇ……」
今すぐ、彼の熱を感じたい。逞しい腕に抱かれて、一つになりたい。
舌っ足らずな声でお願いするものの、斗輝は「もう少しだけ待ってくれ」と、非情なセリフを口にした。
「やだぁ、まてない……」
ほんの一かけらだけ残る羞恥心を押しのけ、僕は足を開いて彼を誘う。
ここに、挿(い)れてほしくて。硬くて熱いモノで、激しく掻き混ぜてほしくて。
いっそう腰を高く上げ、泡と分泌液に塗(まみ)れている後孔を斗輝に見せつけた。
「……ぐ、うっ」
すると、背後の彼が苦しそうに呻いた。
「奏太が可愛い上に、恐ろしいほど色っぽい。今ので、思わずイキそうだった……」
低い声でボソボソと呟いた斗輝は、フッと短く息を吐く。
うまく聞き取れなかった僕は、彼がなにを言いたいのか理解できない。それでなくても、発情症状が時間を追うごとに強まっているので、頭が回らないのだ。
ただ、『イキそうだった』という言葉だけは、しっかりと拾うことができた。
その言葉を耳にした途端、僕はとても焦る。
「とき、ダメ! ぼくのナカにだして!」
イクなら、二人一緒がいい。それに、彼の精液を受け止めるのは、自分の役目だ。彼のものなら、なに一つ取りこぼしたくない。
その思いで、ふたたび大声を上げる。
「ダメ……、ダメだよ! ときは、ぜんぶ、ぼくのだからね!」
切羽詰まった声を出した僕は、早くナカに挿れろとばかりに腰を揺らした。
「ぼくのぜんぶをときにあげるから、ぼくにときをちょうだい……」
色々な感情が爆発的にこみ上げてきて、それが涙となって目から溢れる。グズグスと鼻を鳴らして腰を揺らす僕は、傍目から見ると、さぞかし滑稽だろう。
それでも、今の僕には斗輝が欲しくて欲しくてたまらないという思いのほうが強かった。
「と、きぃ……」
すすり泣きながら名前を呼ぶと、四つん這いになっている僕の背に彼が覆いかぶさる。そして、長く逞しい腕でギュウッと抱き締めてきた。
「心配しなくても、奏太に俺のすべてをあげるから」
「ホント?」
「ああ、もちろん。奏太がいらないって言っても、押し付けるさ」
彼はさらに強く僕を抱き締め、優しい声で囁く。
それを聞いて、少し涙が収まった。
「じゃあ、ちょうだい?」
僕のお尻に当たっている彼のペニスを誘うように、腰を揺らして見せる。
ところが斗輝は体を起こし、シャワーで僕の体の泡を流し始めてしまった。
「なんで……? くれるって、いったのに……」
改めて涙が溢れ、ボロボロと零れていく。
「奏太、泣かないでくれ。あと少しの我慢だからな」
そう言って、斗輝はシャワーから出るお湯をじっくり当てる。少しだけお湯の勢いを弱めると、今度は後孔周辺についている泡を流し始めた。
彼に触られても泡が付いても沁みなかったけれど、お湯が当たった拍子に、チリチリと微かな痛みを感じる。
「ん……」
ギュッと肩を縮めて息を呑む僕の様子に、斗輝はいったんシャワーのお湯を後孔から外した。
「痛むか?」
心配そうな声で尋ねられ、僕は急いで首を横に振る。
「いたくない! へいき!」
痛みを感じたことを知られたら、過保護な彼は僕を抱いてくれなくなる。それを恐れた僕は、なんでもないとばかりに明るい声を出した。
とはいえ、こんな下手な演技に引っかかるような斗輝ではない。
「隠さなくていい」
まるで分っているばかりに苦笑されたけれど、僕は何度も「いたくない!」と繰り返した。
聞き分けのない子供のようなことをしていると、お尻の丸みに彼がキスを落とした。
「心配しなくても、俺は奏太を抱くから。ただ、そのためには今の奏太の状態をきちんと把握して、手当をしておきたいんだよ」
彼の言葉に、僕は途端に大人しくなる。
僕を抱くための準備をするのなら、意地を張る必要はない。むしろ、意地を張ることで、彼と抱き合う時間がずれ込んでしまうのは困る。
僕はチラッと背後を伺い、こちらを見つめる彼にオズオズと答えた。
「おゆだと、ちょっとしみる……」
それを聞いて、斗輝は苦笑を深める。
「そうか、少し温度が高かったかもな」
そして水の蛇口に手を伸ばし、温度の調整を始めた。空いているほうの手に当てて温度を確かめた後、ふたたび後孔にシャワーを当ててくる。
「今度はどうだ?」
「ん、だいじょうぶ」
湯温が下がったことで、刺激を受けずに済んだ。
素直に答えると、彼はホッとした様子でことさら丁寧に後孔に付いている泡を流していった。
すっかり綺麗に流してもらったところで、やっと斗輝に抱いてもらえると思った僕は期待で胸を膨らませる。
ところが、斗輝のペニスは僕のナカに入ってきてくれなかった。お尻の丸みに手を掛けてグッと左右に割り広げたものの、彼はそこから動かないのだ。
「とき?」
不安と困惑が入り混じる顔で名前を呼ぶと、後孔に生温かくて柔らかいものが触れてきた。
「……え?」
それがなんなのか理解する前に、生温かくて柔らかいものがヌラヌラと動き回る。
しばらくしてから、後孔から謎の感触が消えた。次いで、斗輝が問いかけてくる。
「奏太、舐めても沁みないか?」
その言葉を聞いた瞬間、消えかけていた羞恥心がいくらか形を取り戻す。
「な、なに、してるの!?」
恥ずかしさのあまりにジタバタともがいてみるものの、快感に蕩けつつある体にはろくに力が入らず、モソモソと緩慢な動きを僅かに示した程度だ。
そんな僕にかまうことなく、斗輝はふたたび舌を伸ばす。さっき以上にお尻を割り開き、後孔の入り口を優しく舌先で突いた。
「とき! そこ、きたないから!」
必死になって暴れるけれど、ねっとりと丁寧に舐められているうちに、ますます体から力が抜けていってしまう。
それでも彼の名前を呼び続けていたら、ベロリと強めに舐められた。
その感覚は羞恥心を上回る快感を呼び、僕はガクンと崩れ落ちてしまった。
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