帝都の影の下で~若いノンケの軍人さんが、年上のえっちな男娼さんに捕まってしまったようです~

真田火澄

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 目を開けた時、叫ばなかった自分を褒めたい、とツェツィーリア……セシル・アイゼンハワーは真っ先に思った。

 ジークハルトに添い寝なら良いと言われ、乞われたからには同じベッドで寝るのは構わない。

 彼がバスルームから戻ってくる前に寝落ちてしまったのは単にセシル自身の失態だが、それにしたってまさかこんな近距離で寝られるとは思わなかった。

 ジークハルトはセシルを抱きしめたままぐっすり眠っているようで、真面目一辺倒なあの金色の瞳は瞼の裏に隠されていて、長いまつ毛がよく見える。ほのかに香るシャボンの匂いと彼自身の匂いに、また瞼が落ちそうになったが、慌てて頭を覚醒させた。

 これからアジトへ連絡して、ピックアップに来てもらわなければならないのだ。これ以上失態を重ねるわけにはいかない。

 緩くこちらの身体を抱きしめている手から、そーっと離れてベッドから抜け出す。近くの部屋にフェリックスがいるせいで、外を出歩くわけにもいかず。仕方なくバルコニーに出て、シャツのポケットからイヤホン型の通信機を出した。雨はすっかり上がっていて、まだ濡れている床は無視して裸足でバルコニーを歩いて手すりに寄りかかる。

 奴らに小型通信機を発見されなくて本当によかった。これが無かったら本当に詰んでいた。

 部屋の中をチラリと確認してから、セシルは小型通信機を耳につけた。

「はい」

「俺だ」

 ワンコール後、セシルが可愛がっている部下の声が聞こえる。それに帝国語で答えると状況をすぐ理解し、通信機の向こうの彼も帝国語で「どうしましたか」と聞いてきた。

「どうしたもこうしたもねぇよ……明日迎えに来て。位置情報はそっちで分かるだろ」

「確認します。……なんて場所にいるんですか、あなた。そこ、あなたの監視対象の家じゃないですか。ダニーとクインがさっき爆笑してましたけど、これのことだったんですね」

 まったく、なんて溜め息をつかれたが、こればかりはセシルの失態でもあるので受け入れるしかない。

「迎えに行くのは構いませんが、ご自分で出てこれないんですか」

「それが出来てたら電話してねぇよ」

「……まぁいいですけどね。では、明日の朝、お迎えにあがります」

「ああ、頼んだ」

「アイゼンハワー隊長」

 電話を切ろうとしたタイミングで、部下の静かな声が名前を呼ぶ。

「その名前で呼ぶな、バカ」

「すみません。ですが、これだけはお伝えしたくて」

「なんだ?」

「このまま、抜けても構いませんよ。こちらにはその準備が出来ています」

 部下の言葉に、呼吸が一拍止まる。なにを、とかろうじて呟くと、部下は少し言い淀んでから「これはおれ個人の希望でしかありませんが、」と前置きした。

「おれは、あなたが幸せになることを望んでいます。このまま、あなたが軍に畜生のように殺されていいわけがない。幸いあなたの監視対象は理解のあるひとです。理性も地位もあるし、何よりあなたを心から愛して、」

「それ以上言うな」

 出た静止の声は思いの外低く、部下が小さく「すみません」と謝罪してくる。

 聞きたくない。そんなこと。

 そんなものは、向こうの本心ではないはずなのだ。
 向こうは客で、こちらは春を売る側で通している。今回のこの不本意な宿泊も、こちらへ恩を売るためでしかないはずだ。

 記憶が飛ぶ寸前で聞こえた声を思い出すが、フルフルと頭を振って霧散させる。
 そんな虫のいい話があるはずがない。

 向こうは敵軍で監視対象でしかないのだから。

「それは、お前の勘違いだ」

「……隊長」

「あの人は単なる監視対象だ。それに、俺は抜けない。……抜けるわけにはいかない。あいつの為にも」

 祖国に残っている幼馴染みの顔が浮かぶ。セシルの生存を唯一リアルタイムで知っている人間だ。彼が生きている限り、セシルも生きなければならない。

「それじゃ、明日な。待ってる」

「……はい。隊長、おれは本当にあなたの、」

 パツン、と無理矢理通信を切る。無理にでも切らないと、自分が自分では無くなりそうだった。
 通信機を外して、部屋に戻ろうと思っても足が鉛のように重たい。

 こんなことで寝落ちした自分が、自分のことだというのに理解し難い。絶食状態でほぼ不眠不休だったせいもあるが、まさか自分が赤の他人の、しかも敵地のど真ん中でぐっすり寝てしまうとは。

 料理に何か盛られていたのだろうか、とも思ったが、それにしては自分の身体は綺麗だった。無体を強いられた形跡は無く、服も変に乱れた箇所がない。宣言通り、本当に何もしなかったらしい。

 変なやつ、と鼻を鳴らしたところで、背後から「ツェツィーリア?」と偽名で呼ばれた。驚いて振り返ると、慌てた様子のジークハルトがバルコニーに出るガラスドアの奥に立っていて、その距離から通信の会話は聞かれていなかったと判断できて安堵する。

 どうしたの、と聞こうとしたら、ジークハルトの視線が下に行き、そして慌てた様子でこちらに駆け寄ってきた。問う間もなく抱え上げられ、喉の奥で小さい悲鳴をあげてしまう。慌ててジークハルトの首に抱きつくと、ほっとしたような吐息が耳に触れた。

「なに、え、ヴェルト?」

「こんな水浸しのところで、裸足なんて。怪我もしているのにいったい何を考えてるんだ、ツェツィーリア」

「これぐらい、別になんともないって」

 雪の中を裸足で走ったこともあるし、怪我をしたまま汚水に入らなきゃいけない場面も多々あった。だがこちらを見るジークハルトの視線は鋭く、やはりどこか自分とは違うと感じた。

「包帯を変えないと。傷に障る」

「大丈夫だよ、これくらい」

「ダメだ」

 ぴしゃりと拒否されてしまって、反論する余地もない。大人しくしていた方がいいか、と判断して口を閉じると、ジークハルトはセシルを抱えたままベッドへ戻った。何をされるのだろう、と身構えていると、セシルをベッドへ下ろしたジークハルトは一度部屋から出て行き、程なくして救急箱と清潔なタオルを持って戻ってきた。固まっているセシルを無視して、目の前に椅子を持ってくると、何の躊躇いもなくセシルの足を抱えて包帯を解き出した。

「自分でできる」

「ダメだ」

「でも、ヴェルト……」

「やらせてほしい」

 こちらを見る視線は有無を言わさない力を秘めていて、居心地が悪い思いはあったが大人しく受け入れることにした。ワンピースシャツの裾が捲れて、奥まで見えてしまいそうでヒヤヒヤするが、ジークハルトの方はまったくこちらの乱れを気にしていない様子で、それはそれで腹が立つ。
 濡れた包帯を床に落として、足裏のガーゼも取り除かれる。優しくタオルで拭かれている間に、ぽつりとジークハルトが口を開いた。

「起きたら、ツェツィーリアがどこにもいなくて、焦った」

「……なんで?」

「黙って出て行くような人じゃないと信じていたけど……何か、あったんじゃないかって」

 消毒液を塗られて、新しいガーゼを当てながら話すジークハルトの視線は真剣そのもので、どうしてなんて聞けそうにない。

「見つけたと思ったら裸足だし、それと……」

「それと?」

 不自然に言葉を切ったジークハルトに先を促すが、黙々と手当てを続行されてしまう。両足とも綺麗に包帯を巻き直したところで、またぽつりとジークハルトが口を開いた。

「どこか遠くに、行ってしまいそうだった」

「……はあ? どこかって、どこに」

 思わず、素のテンションで聞き返してしまった。それにジークハルトは顔を真っ赤にして、慌てて手を振ってきた。

「いや、その、どことか、そういうのは無くて……ただ、今にも消えてしまいそうな空気があって、思わず抱き上げてしまった」

 ごめん。

 そう謝るジークハルトの頬は赤い。パタパタと赤くなった頬を冷まそうと手で扇いでいる。まさかそんな詩的な返答が来るとは思わず固まっていると、ジークハルトはチラリとこちらを見て、へにゃと笑った。

「ジルケ、顔が赤い」

「……へ?」

「ぼくと同じだ」

 恥ずかしいな、なんて言うジークハルトはどこまでも純粋だった。
 どうして自分の顔が赤くなったのか理解が追いつかず混乱しているセシルをよそに、ジークハルトは嬉しそうにクスクス笑う。それにぎこちなく笑い返すと、ジークハルトはセシルの足を下ろして横に座るとぎゅうと抱き締めてきた。抱き締め返した方がいいかと思って腕を回すと、ツェツィーリア、と、やたらと幸せそうに名を呼ばれた。

『幸せになってほしいんです』

 部下の声がリフレインした。

 幸せなんて。手にしていい身じゃないのに。
 ただ、今この瞬間だけは、心が少し温かくなったのを感じて、手放すのが惜しいと思ってしまった。
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