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chapter2
2人が居なくなった学園
しおりを挟む涙達の居なくなったクラスは、どんよりとしていた。
「ねえ、僕達がやっぱり守っておくべきだったんだよ。本当は生徒会の方々の親衛隊でも富永様の親衛隊でも…ましてや、鶴野様の親衛隊でもない、涙様の非公認親衛隊の僕達が」
「でも、富永様に涙様の好きなものを聞いて、こういう王道学園?みたいなのを期待してるって言ってたから、僕達も頑張ってたのに。やっぱり傷つけてしまってたのかな」
「富永様に僕達のこの行動を伝えとくべきだった??」
「でも、涙様が時々僕達を見て口元しか見えなかったけど、微笑んでくれてたよね」
「うんうん!僕も微笑まれた事あるよ!!頑張って良かったって思ったもん!!」
「しかし、今回のは……俺達じゃどうする事も出来なかっただろ。このクラスの奴らや涙様の親衛隊は誰も署名してないし。どうせ花月様の親衛隊がいろんな人脅して無理矢理書かせてたんだろ」
「しかも、涙様の親衛隊ってかなり居たよね?とくに、最近入ってきたC組なんて全学年だよ!?まあ、涙様の顔を見たとかムカつくけど、涙様の為に承認したし!!」
そう、涙の親衛隊は非公認だが、この学園で1番多かった。涙が1年間腐った思考で学園を楽しんでいるなか、涙の仕草がいちいち可愛いとか、慶に担がれて寝ている時にチラッと顔が見えて可愛すぎたとか、親衛隊を嫌悪せず自分達に微笑んでくれるだとか、その時の唇がエロいだとか……涙達が知らない間にファンが増え、涙が喜んでくれるならと、心を鬼にしてチワワを演じていたらしい。
そして、非公認なのに何故そこ迄大きくなったかというのは、生徒会長である神崎が、涙の親衛隊隊長だったからだ。彼の家は、涙の家に恩があり、涙の父親から頼まれた時に喜んで引きうけた。
「クソっ!俺のせいだ。本当にすまない。まさかあいつらがあそこまでするとは思わなかった。一度避難というかたちで無理矢理追い出したが……涙の父親は……むしろ喜んでいた」
そう、涙の親衛隊の数を考えれば、自分の親衛隊の数も合わせると、あきらかに署名数が足りないのだ。それでも、涙を無理矢理出ていかせたのは、涙の父親からの命令で、わざわざ架空の署名を作った。
「え!どういう事ですかバ会長!!避難?そんなの僕達聞いてませんよ!!取り敢えず、全部説明して下さい!!僕達はまだ貴方を許してませんよ!!」
「あー、分かった。取り敢えず、今回は偽の署名を俺が作り、退学というかたちで追い出した。それは全部涙の父親からの命令で、そうでもしないと、あのバカは涙を殺そうとしたんだよ。叔父が何を勘違いしたか知らねぇが、自分が理事長だからもみ消せると思ったんだろ。あいつ理事長でもなんでもねぇのに」
「え……」
「それって……」
「「「ジジイ頭大丈夫?」」」
「それよりも、バ会長に命令できる涙様のお父様って何者……」
涙のクラスはめいいっぱい人が入っているのに、誰も言葉を発しず、シンと静まりかえり、ついでに入りきれなかった者たちも、各々盗聴器と監視カメラを通して話を聞いていた為、学園中が静かになった。
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