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BLカテで乙女ゲーとか誰得
恋は仕勝ち
「ねえシューラ! 何方が良いと思います?」
「どっちでも良いんじゃない? トーレだったら両方可愛いって言うわよ」
「より可愛い方を選びたいんです! 真剣に考えてください!」
場所は高級住宅街の中でも一際広い敷地面積を持つジュメリ邸。
シューラはかれこれ1時間くらいシェリのデート服選びに付き合わされていた。
彼女の表情が浮かないのは、妹の服選びが億劫だからだではない。面倒だとは思うが、お洒落について語り合うのは何だかんだ毎回楽しいのだ。
シェリがトーレと付き合う前、シューラは彼女から恋愛相談されなかった。気がついたら交際を宣言され、あれこれ相談されるようになったのは付き合いだしてからだ。普通は逆ではないのか。
「……ねえ。何でシェリはトーレと付き合う前、私に何も言わなかったの? 双子なんだし普通は相談するものでしょ? …言ってくれれば、ちょっとは協力できたかもしれないじゃない」
「シューラがそれを言いますか。私はアウクトル様とのこと相談されてませんけど」
「うっ」
その通りだ。アミにも一方的にバレていたのであって、シューラが誰かに恋愛相談をした事はない。
「私が相談しなかったのは、無駄だからですよ」
シェリは姿見から目を離さず即答した。
「ム、ムダぁ!!??」
「無駄ですよ。恋愛はさっさと行動したもの勝ちです」
「いやだって、色々考えるでしょ。ウチってそれなりの家だし」
今のご時世、政略結婚なんて時代錯誤甚だしいが、ジュメリ家程となると年頃になると同じような家格の中から知人の紹介という名の縁談が来る。家の格差が大きければお互い苦労するのが分かっているので、自然と同じ階級同士で結婚するのだ。
「相手の立場とか、気持ちとか考えるのは付き合った後で良いんです。付き合ってもいないのに、うだうだ考えて行動しないのは馬鹿です。そんなことで時間を浪費していたら、結局何も考えてない行動力だけある人に掻っ攫われちゃうんですよ」
「うぅ」
一理あるかもしれない。今のシューラがまさにそんな感じだ。
アウクトルの身分にあれこれ思い悩み、彼の恋慕を知ったことで身動きが取れずにいる。ただそばに居れば満足なんて嘘。本音は自分が彼の一番になりたい。
彼の想いにしても、シューラはアミのような特殊な魔眼持ちではないので実感が薄い。
アミは完全に意気消沈していたが、彼女から情報を与えられただけのシューラには納得しかねた。人伝に知らされて、はいそうですかと諦めきれるほど彼女の想いは軽くない。
「先週からずっと辛気臭い顔をしていますが、原因はアウクトル様ですよね?」
「そ、それは…」
「自力で解決するかと様子を見ていましたが限界です。ちゃっちゃと吐いてください」
シェリは物腰柔らかい少女だが、見た目に反し強引というか容赦がない性格をしている。
ここは恋愛勝者の妹の意見を聞くべきかと、シューラは先日の出来事を説明した。
「馬鹿ですね」
話を聞き終えたシェリはバッサリ切って捨てた。
「仮にアウクトル様が店長さんに恋愛感情を抱いていたとしても、お二人が恋人同士である可能性は低いです。アウクトル様は指輪をしていませんし、先日お会いした店長さんも指には何もつけていませんでした」
「何で断言できるのよ」
「今、トーレくんとセミオーダーの指輪を注文する計画を立ててるんです。他人のデザインが気になるので、反射的に人の手元をチェックしちゃうんですよ」
「……それ聞いてない」
「誰かさんが暗い顔してるから、言えなかったんですよ」
「指につけてないだけかもしれないじゃない。チェーンに通してネックレスにしている可能性もあるでしょ」
「店長さんはわかりませんが、アウクトル様に関してはその可能性はありません。今日体育の授業があったので、もしそんなものを身につけていれば絶対トーレくんが気づきます」
一瞬アウクトルの着替えを想像してしまい、シューラは慌てて思考を霧散させた。
「お二人の関係で確定事項なのは、アウクトル様が後見人をされているという事だけです」
先日カフェに5人で行った際、アウクトルが自ら宣言していた。彼自身が口にした事なので、これは紛れもない事実。
「シューラ。選択肢を2つあげます。何方か片方を今日中に実行しなさい」
「ええ!?」
シェリは顔の横で右手の人差し指を立てた。
「ひとつ。アウクトル様に告白する」
「はぁ!? 無理無理無理!」
「両思いになりたいなら、いつかはしなきゃいけないんですよ」
ブンブンと頭を振るシューラの姿にシェリは溜息をつく。
「ふたつ。二人が付き合っているのかハッキリさせて、店長さんがアウクトル様をどう思っているか確認する」
「これ以上は妥協できません」と言って、彼女は左手の人差し指を立てた。
「…二つ目でお願いします……」
項垂れたシューラは妹の左手を掴んだ。
=========
姉妹は学園内のカフェ・ミルヒに来ていた。
ギリギリ閉店前に間に合ってしまった。シューラはがっかりしたが、後ろでシェリが見張っているのだ。逃亡は許されない。
「いらっしゃい。今がラストオーダーなんだが大丈夫か?」
「ああっ、えっと! はい!」
「アイスコーヒー2つお願いしまーす」
狼狽えるシューラを置き去りに、注文を終えたシェリはさっさと席に行ってしまった。
ソファに座った彼女は、何処ぞのスポーツクラブの監督のように腕を組み姉に睨みを利かせた。指令を実行するまで席に行くことは許されない雰囲気だ。
「? 何かな?」
カウンターの前で立ち尽くすシューラにフォンスが近寄る。
「あのっ! えっと、その。今日は店長さんに聞きたいことがあってーー」
シューラは最後まで言い切ることができなかった。
怖気づいた訳ではない。背後から突如強い光を浴びたからだ。
振り返ると等身大の魔法陣が展開されていた。
魔法陣越しにシェリと目が合う。
足をもつれさせながら此方に駆けてくるシェリ。何か叫んでいるが、酷い耳鳴りがして外部からの音が聞こえない。あんな必死な形相の妹なんていつぶりだろう。
そんな事考えている状況ではないのに、無性に可笑しくなり笑ってしまった。
背後から強く腕を掴まれたが、既に彼女の体は大部分が光に飲み込まれていた。
=========
転倒したシェリは木製の床に強かに身を打ち付けた。
痛みを無視して顔を上げたが、視線の先には誰も居ない。
何が起こった?
即座に答えを出す。あれは転移だ。姉が誘拐された。
見たこともない系統の魔法陣だったが、陣の大きさやタイミングから明らかに個人を狙ったものと推測できる。
犯人は? 目的は?
狙いはジュメリ家か?
それともアウクトルか?
シューラ自身が目的の可能性も否定できない。
彼女は特異体質の持ち主で、且つて怪しい団体に付け狙われたことがあった。その件は既に解決済みだが、残党がいた可能性もある。
伝達魔術で連絡しようとするが、うまく発動しない。
日頃は無意識に行えるくらい簡単な術なのに。
シェリが余裕を持って行動できるのは、いつも隣にシューラがいたからだ。不器用だけど、どんな状況でも自らを奮い立たせることができるシューラ。シェリは少し要領が良いだけで、拠り所となる片割れがいなければこんなにも脆い。
「状況を説明しろ」
誰も居ない空間に、低い声が響き渡る。
まるで見ていたかのような完璧なタイミングで主君が姿を現した。
身内に手を出されたことが逆鱗に触れたのか、今まで見た事がないほど厳しい表情をしている。
「アウクトル様…」
その存在の力強さに、シェリの魂は歓喜に震えた。
「どっちでも良いんじゃない? トーレだったら両方可愛いって言うわよ」
「より可愛い方を選びたいんです! 真剣に考えてください!」
場所は高級住宅街の中でも一際広い敷地面積を持つジュメリ邸。
シューラはかれこれ1時間くらいシェリのデート服選びに付き合わされていた。
彼女の表情が浮かないのは、妹の服選びが億劫だからだではない。面倒だとは思うが、お洒落について語り合うのは何だかんだ毎回楽しいのだ。
シェリがトーレと付き合う前、シューラは彼女から恋愛相談されなかった。気がついたら交際を宣言され、あれこれ相談されるようになったのは付き合いだしてからだ。普通は逆ではないのか。
「……ねえ。何でシェリはトーレと付き合う前、私に何も言わなかったの? 双子なんだし普通は相談するものでしょ? …言ってくれれば、ちょっとは協力できたかもしれないじゃない」
「シューラがそれを言いますか。私はアウクトル様とのこと相談されてませんけど」
「うっ」
その通りだ。アミにも一方的にバレていたのであって、シューラが誰かに恋愛相談をした事はない。
「私が相談しなかったのは、無駄だからですよ」
シェリは姿見から目を離さず即答した。
「ム、ムダぁ!!??」
「無駄ですよ。恋愛はさっさと行動したもの勝ちです」
「いやだって、色々考えるでしょ。ウチってそれなりの家だし」
今のご時世、政略結婚なんて時代錯誤甚だしいが、ジュメリ家程となると年頃になると同じような家格の中から知人の紹介という名の縁談が来る。家の格差が大きければお互い苦労するのが分かっているので、自然と同じ階級同士で結婚するのだ。
「相手の立場とか、気持ちとか考えるのは付き合った後で良いんです。付き合ってもいないのに、うだうだ考えて行動しないのは馬鹿です。そんなことで時間を浪費していたら、結局何も考えてない行動力だけある人に掻っ攫われちゃうんですよ」
「うぅ」
一理あるかもしれない。今のシューラがまさにそんな感じだ。
アウクトルの身分にあれこれ思い悩み、彼の恋慕を知ったことで身動きが取れずにいる。ただそばに居れば満足なんて嘘。本音は自分が彼の一番になりたい。
彼の想いにしても、シューラはアミのような特殊な魔眼持ちではないので実感が薄い。
アミは完全に意気消沈していたが、彼女から情報を与えられただけのシューラには納得しかねた。人伝に知らされて、はいそうですかと諦めきれるほど彼女の想いは軽くない。
「先週からずっと辛気臭い顔をしていますが、原因はアウクトル様ですよね?」
「そ、それは…」
「自力で解決するかと様子を見ていましたが限界です。ちゃっちゃと吐いてください」
シェリは物腰柔らかい少女だが、見た目に反し強引というか容赦がない性格をしている。
ここは恋愛勝者の妹の意見を聞くべきかと、シューラは先日の出来事を説明した。
「馬鹿ですね」
話を聞き終えたシェリはバッサリ切って捨てた。
「仮にアウクトル様が店長さんに恋愛感情を抱いていたとしても、お二人が恋人同士である可能性は低いです。アウクトル様は指輪をしていませんし、先日お会いした店長さんも指には何もつけていませんでした」
「何で断言できるのよ」
「今、トーレくんとセミオーダーの指輪を注文する計画を立ててるんです。他人のデザインが気になるので、反射的に人の手元をチェックしちゃうんですよ」
「……それ聞いてない」
「誰かさんが暗い顔してるから、言えなかったんですよ」
「指につけてないだけかもしれないじゃない。チェーンに通してネックレスにしている可能性もあるでしょ」
「店長さんはわかりませんが、アウクトル様に関してはその可能性はありません。今日体育の授業があったので、もしそんなものを身につけていれば絶対トーレくんが気づきます」
一瞬アウクトルの着替えを想像してしまい、シューラは慌てて思考を霧散させた。
「お二人の関係で確定事項なのは、アウクトル様が後見人をされているという事だけです」
先日カフェに5人で行った際、アウクトルが自ら宣言していた。彼自身が口にした事なので、これは紛れもない事実。
「シューラ。選択肢を2つあげます。何方か片方を今日中に実行しなさい」
「ええ!?」
シェリは顔の横で右手の人差し指を立てた。
「ひとつ。アウクトル様に告白する」
「はぁ!? 無理無理無理!」
「両思いになりたいなら、いつかはしなきゃいけないんですよ」
ブンブンと頭を振るシューラの姿にシェリは溜息をつく。
「ふたつ。二人が付き合っているのかハッキリさせて、店長さんがアウクトル様をどう思っているか確認する」
「これ以上は妥協できません」と言って、彼女は左手の人差し指を立てた。
「…二つ目でお願いします……」
項垂れたシューラは妹の左手を掴んだ。
=========
姉妹は学園内のカフェ・ミルヒに来ていた。
ギリギリ閉店前に間に合ってしまった。シューラはがっかりしたが、後ろでシェリが見張っているのだ。逃亡は許されない。
「いらっしゃい。今がラストオーダーなんだが大丈夫か?」
「ああっ、えっと! はい!」
「アイスコーヒー2つお願いしまーす」
狼狽えるシューラを置き去りに、注文を終えたシェリはさっさと席に行ってしまった。
ソファに座った彼女は、何処ぞのスポーツクラブの監督のように腕を組み姉に睨みを利かせた。指令を実行するまで席に行くことは許されない雰囲気だ。
「? 何かな?」
カウンターの前で立ち尽くすシューラにフォンスが近寄る。
「あのっ! えっと、その。今日は店長さんに聞きたいことがあってーー」
シューラは最後まで言い切ることができなかった。
怖気づいた訳ではない。背後から突如強い光を浴びたからだ。
振り返ると等身大の魔法陣が展開されていた。
魔法陣越しにシェリと目が合う。
足をもつれさせながら此方に駆けてくるシェリ。何か叫んでいるが、酷い耳鳴りがして外部からの音が聞こえない。あんな必死な形相の妹なんていつぶりだろう。
そんな事考えている状況ではないのに、無性に可笑しくなり笑ってしまった。
背後から強く腕を掴まれたが、既に彼女の体は大部分が光に飲み込まれていた。
=========
転倒したシェリは木製の床に強かに身を打ち付けた。
痛みを無視して顔を上げたが、視線の先には誰も居ない。
何が起こった?
即座に答えを出す。あれは転移だ。姉が誘拐された。
見たこともない系統の魔法陣だったが、陣の大きさやタイミングから明らかに個人を狙ったものと推測できる。
犯人は? 目的は?
狙いはジュメリ家か?
それともアウクトルか?
シューラ自身が目的の可能性も否定できない。
彼女は特異体質の持ち主で、且つて怪しい団体に付け狙われたことがあった。その件は既に解決済みだが、残党がいた可能性もある。
伝達魔術で連絡しようとするが、うまく発動しない。
日頃は無意識に行えるくらい簡単な術なのに。
シェリが余裕を持って行動できるのは、いつも隣にシューラがいたからだ。不器用だけど、どんな状況でも自らを奮い立たせることができるシューラ。シェリは少し要領が良いだけで、拠り所となる片割れがいなければこんなにも脆い。
「状況を説明しろ」
誰も居ない空間に、低い声が響き渡る。
まるで見ていたかのような完璧なタイミングで主君が姿を現した。
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