37 / 84
1000年前から愛してる
盗撮ダメ絶対(アウクトルサイド)
Q.友人が盗撮に手を染めていたらあなたはどうする?
模範解答は「やめるよう説得する」「自首させる」。
現実だと、薄情だが「友人付き合いを止める」が最も多いかもしれない。
トーレ、アウクトル、アミの3人は幼馴染だ。
母親同士が産院で意気投合し、公園デビューも一緒だった。
派閥で言えば、トーレは中立派に当たる。
彼がアウクトルの正体を知ったのは、幼稚舎に入ったばかりの頃だ。
公園で遊んでいたら、四天王・血のヴィルトシャフトが現れた。
転移で突然現れたヴィルトシャフトは、号泣しながらアウクトルの前に跪いた。
いずれ分体を作り出す事を、魔王は眠りにつく前に四天王に告げていた。しかし何時、誰の子としてなどの詳しい情報は与えなかった。分体の気配を探し続けていたヴィルトシャフトは、漸く感知した主君の魔力の片鱗に我慢できず突撃訪問したのだ。
男泣きする四天王。驚いて泣き出すアミ。不審者におもちゃのスコップで殴りかかるトーレ。玉座に座るかのようにブランコに腰掛けて四天王を見下ろすアウクトル。
まさに混沌。
いつも共に行動する2人には説明すべきと判断したアウクトルは、自ら自身の身の上を明かした。
普通なら与太話と流されそうなものだが、幼い頃からアウクトルは普通ではなかった。
威厳を取り戻したヴィルトシャフトが背後に控えていたこともあり、トーレとアミは彼の話を信じた。
「アール。昼休みに時間をくれ。二人で話したいことがある」
「ふむ。俺もお前に聞きたいことがある。丁度良い」
共に育ったと言っても過言ではないトーレにとって、アウクトルは魔王である前にかけがえの無い幼馴染なのだ。
そんな彼が盗撮をしている。本人に罪の意識はない。
アウクトルを説得できるのは自分だけだ。
=========
「アール。単刀直入に言うぞ。盗撮を止めろ」
「何故だ?」
寧ろ何故大丈夫だと思うのか。早くもトーレの心が折れそうになる。
「相手の人権を無視している。お前だって、知らないうちに一方的にプライベートを暴かれたら嫌だろ?」
「フォンスは装飾品の機能を把握した上で、容認して装着している」
「何だって!?」
色々な意味で驚きだ。
フォンスというのはカフェの店長だ。異世界人でアウクトルが後見人をしている。果たして後見人という立場は、監視を行う権利を有していたか。トーレの常識が揺らぐ。
「お前たちには言っていなかったが、俺とフォンスは恋人同士だ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。理解が追いつかないっ」
立て続けに特大の爆弾が打ち込まれた。
「驚くのも無理はない。本当はもっと早く報告したかったのだが、学園の生徒と付き合っていることが知れるのは、彼奴の為にならぬと思ったのだ」
既にアウクトルと付き合っているため、以前フォンスは「生徒と付き合わない」という誓約魔術を持ちかけられたが拒否をした。
しかし、その場で生徒に手を出さないことを宣言してしまったのは不味かった。
アウクトルの友人たちが、彼の不利になることをするとは思えないが、秘密を知る人間が増えるに従い情報漏洩の危険は高まる。
そんなつもりはなくても、何かの拍子に秘密が漏れないとも限らないのだ。
「全て合意の上だ。問題ない」
「何を考えているんだ…」
トーレは米神に手を添えた。頭痛がしてきた。
独自の価値観で動くアウクトル。それでも長い付き合いなので、トーレはそれなりに彼の為人を把握しているつもりだった。しかしその自信は今にも儚く崩れ去りそうだ。
フォンスにしてもそうだ。一度しか会っていないが、スマートで理性的な人物だと感じたのは錯覚だったのか。
年齢差とか、性別とか色々言いたいことはあるけど、恋は理屈でするものじゃない。社会人の立場なら節度を持って欲しいが、付き合うこと自体は理解できる。
しかし盗撮の容認は理解し違い。
異世界では一般的なのか? それとも特殊なプレイなのか?
=========
「お前の話は以上か? では、次は俺の番だな」
悶々とする幼馴染をスルーして、アウクトルは話を続ける。
「お前とシェリは仲睦まじいな」
「え? ああ」
「どうやっているのだ」
「え?」
「お前たちは、側から見て恋人同士とわかる甘い空気を纏っている」
「そう見えているなら嬉しいけど…」
「その手段を知りたい」
学園を卒業するまで、恋人関係であることを隠し続けるつもりだったアウクトルだったが、今朝盗み見た一幕で考えを改めた。
あれは害虫だ。駆除せねばならない。
一匹排除しただけでは意味がない。時間が経てば新たな害虫が現れるだろう。
害虫の駆除に一番効果的なのは、フォンスが誰のものか知らしめることだ。
そもそも魔王であるアウクトルが周囲に配慮していたのがおかしかったのだ。彼が是と言えば、性別も、社会的立場も問題にすらならない。
手始めに友人に事情を明かし、周囲に恋人同士だと知らしめる手法を取得しよう。
=========
「……アール。フォンスさんと本当に付き合ってるんだよな?」
「そうだ」
自信満々だが、質問内容と矛盾している。
「二人はその…、どこまでいってるんだ?」
気が進まないが、トーレは確認した。
「肉体関係がある」
「ん”!!?」
想像以上だった。キスの次に進むタイミングを図りかねているトーレよりも、何ステップも先を行っている。
「…その関係になったのは、い…いつごろ…?」
トーレの中で好奇心が優った。参考にしたい。
「出会った日だ」
「!!!」
手が早過ぎる。相手が歳上だからか? そうなのか?
「今までは店で二人で過ごすことが多かったので気にならなかったが、我が家でフォンスが同居した際に違和感があった」
カフェが倒壊した為、フォンスがアーヴォ家に居候したことは周知の事実だ。
同居と居候の違いって何だろうな、とトーレの思考が逸れた。現実逃避とも言う。
「同居中、恋人らしい触れ合いが全く無かった」
「……」
「指輪を作成したのだが、あまり嬉しそうでは無かった」
「指輪の習慣って、男同士だとどうなるんだ…?」
口から思わず疑問が漏れた。
「お互いに贈り合った。俺たちは対等だからな」
「そ、そうなのか」
余計な知識を得てしまった。
今後指輪をした男性を見かけたら、邪推してしまいそうだ。
…
……
………
アウクトルの視線が突き刺さる。
長い付き合いなので、トーレは彼が何を望んでいるのが察してしまった。
「…………僕も気になるし、フォンスさんと話してみるよ」
模範解答は「やめるよう説得する」「自首させる」。
現実だと、薄情だが「友人付き合いを止める」が最も多いかもしれない。
トーレ、アウクトル、アミの3人は幼馴染だ。
母親同士が産院で意気投合し、公園デビューも一緒だった。
派閥で言えば、トーレは中立派に当たる。
彼がアウクトルの正体を知ったのは、幼稚舎に入ったばかりの頃だ。
公園で遊んでいたら、四天王・血のヴィルトシャフトが現れた。
転移で突然現れたヴィルトシャフトは、号泣しながらアウクトルの前に跪いた。
いずれ分体を作り出す事を、魔王は眠りにつく前に四天王に告げていた。しかし何時、誰の子としてなどの詳しい情報は与えなかった。分体の気配を探し続けていたヴィルトシャフトは、漸く感知した主君の魔力の片鱗に我慢できず突撃訪問したのだ。
男泣きする四天王。驚いて泣き出すアミ。不審者におもちゃのスコップで殴りかかるトーレ。玉座に座るかのようにブランコに腰掛けて四天王を見下ろすアウクトル。
まさに混沌。
いつも共に行動する2人には説明すべきと判断したアウクトルは、自ら自身の身の上を明かした。
普通なら与太話と流されそうなものだが、幼い頃からアウクトルは普通ではなかった。
威厳を取り戻したヴィルトシャフトが背後に控えていたこともあり、トーレとアミは彼の話を信じた。
「アール。昼休みに時間をくれ。二人で話したいことがある」
「ふむ。俺もお前に聞きたいことがある。丁度良い」
共に育ったと言っても過言ではないトーレにとって、アウクトルは魔王である前にかけがえの無い幼馴染なのだ。
そんな彼が盗撮をしている。本人に罪の意識はない。
アウクトルを説得できるのは自分だけだ。
=========
「アール。単刀直入に言うぞ。盗撮を止めろ」
「何故だ?」
寧ろ何故大丈夫だと思うのか。早くもトーレの心が折れそうになる。
「相手の人権を無視している。お前だって、知らないうちに一方的にプライベートを暴かれたら嫌だろ?」
「フォンスは装飾品の機能を把握した上で、容認して装着している」
「何だって!?」
色々な意味で驚きだ。
フォンスというのはカフェの店長だ。異世界人でアウクトルが後見人をしている。果たして後見人という立場は、監視を行う権利を有していたか。トーレの常識が揺らぐ。
「お前たちには言っていなかったが、俺とフォンスは恋人同士だ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。理解が追いつかないっ」
立て続けに特大の爆弾が打ち込まれた。
「驚くのも無理はない。本当はもっと早く報告したかったのだが、学園の生徒と付き合っていることが知れるのは、彼奴の為にならぬと思ったのだ」
既にアウクトルと付き合っているため、以前フォンスは「生徒と付き合わない」という誓約魔術を持ちかけられたが拒否をした。
しかし、その場で生徒に手を出さないことを宣言してしまったのは不味かった。
アウクトルの友人たちが、彼の不利になることをするとは思えないが、秘密を知る人間が増えるに従い情報漏洩の危険は高まる。
そんなつもりはなくても、何かの拍子に秘密が漏れないとも限らないのだ。
「全て合意の上だ。問題ない」
「何を考えているんだ…」
トーレは米神に手を添えた。頭痛がしてきた。
独自の価値観で動くアウクトル。それでも長い付き合いなので、トーレはそれなりに彼の為人を把握しているつもりだった。しかしその自信は今にも儚く崩れ去りそうだ。
フォンスにしてもそうだ。一度しか会っていないが、スマートで理性的な人物だと感じたのは錯覚だったのか。
年齢差とか、性別とか色々言いたいことはあるけど、恋は理屈でするものじゃない。社会人の立場なら節度を持って欲しいが、付き合うこと自体は理解できる。
しかし盗撮の容認は理解し違い。
異世界では一般的なのか? それとも特殊なプレイなのか?
=========
「お前の話は以上か? では、次は俺の番だな」
悶々とする幼馴染をスルーして、アウクトルは話を続ける。
「お前とシェリは仲睦まじいな」
「え? ああ」
「どうやっているのだ」
「え?」
「お前たちは、側から見て恋人同士とわかる甘い空気を纏っている」
「そう見えているなら嬉しいけど…」
「その手段を知りたい」
学園を卒業するまで、恋人関係であることを隠し続けるつもりだったアウクトルだったが、今朝盗み見た一幕で考えを改めた。
あれは害虫だ。駆除せねばならない。
一匹排除しただけでは意味がない。時間が経てば新たな害虫が現れるだろう。
害虫の駆除に一番効果的なのは、フォンスが誰のものか知らしめることだ。
そもそも魔王であるアウクトルが周囲に配慮していたのがおかしかったのだ。彼が是と言えば、性別も、社会的立場も問題にすらならない。
手始めに友人に事情を明かし、周囲に恋人同士だと知らしめる手法を取得しよう。
=========
「……アール。フォンスさんと本当に付き合ってるんだよな?」
「そうだ」
自信満々だが、質問内容と矛盾している。
「二人はその…、どこまでいってるんだ?」
気が進まないが、トーレは確認した。
「肉体関係がある」
「ん”!!?」
想像以上だった。キスの次に進むタイミングを図りかねているトーレよりも、何ステップも先を行っている。
「…その関係になったのは、い…いつごろ…?」
トーレの中で好奇心が優った。参考にしたい。
「出会った日だ」
「!!!」
手が早過ぎる。相手が歳上だからか? そうなのか?
「今までは店で二人で過ごすことが多かったので気にならなかったが、我が家でフォンスが同居した際に違和感があった」
カフェが倒壊した為、フォンスがアーヴォ家に居候したことは周知の事実だ。
同居と居候の違いって何だろうな、とトーレの思考が逸れた。現実逃避とも言う。
「同居中、恋人らしい触れ合いが全く無かった」
「……」
「指輪を作成したのだが、あまり嬉しそうでは無かった」
「指輪の習慣って、男同士だとどうなるんだ…?」
口から思わず疑問が漏れた。
「お互いに贈り合った。俺たちは対等だからな」
「そ、そうなのか」
余計な知識を得てしまった。
今後指輪をした男性を見かけたら、邪推してしまいそうだ。
…
……
………
アウクトルの視線が突き刺さる。
長い付き合いなので、トーレは彼が何を望んでいるのが察してしまった。
「…………僕も気になるし、フォンスさんと話してみるよ」
あなたにおすすめの小説
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
引きこもり魔法使いが魔法に失敗したら、ヤンデレ補佐官が釣れた。
零壱
BL
──魔法に失敗したら、脳内お花畑になりました。
問題や事件は何も起こらない。
だが、それがいい。
可愛いは正義、可愛いは癒し。
幼児化する主人公、振り回されるヤンデレ。
お師匠やお師匠の補佐官も巻き込み、時には罪のない?第三者も巻き込み、主人公の世界だけ薔薇色・平和が保たれる。
ラブコメです。
なんも考えず勢いで読んでください。
表題作、2話、3話、5話、6話再掲です。
4話(噂の王子視点)と、師匠×トーリの馴れ初め番外編は同人誌に掲載(シリアスなので)
他サイトにも再掲しています。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
【完結】逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。抱かれたら身代わりがばれてしまうので初夜は断固拒否します!
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
隣国の国王キリアン(アルファ)に嫁がされたオメガの王子リュカ。
しかし実は、結婚から逃げ出した双子の弟セラの身代わりなのです…
本当の花嫁じゃないとばれたら大変!
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだんキリアンに惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。