33 / 48
近づく、離れる
新婚やり直し?②
しおりを挟む
「本当に大きくなったなぁ」
クロードはタロの頭を撫でながら目尻を下げた。
仔犬の成長は早い。
推定生後五ヶ月弱だと思われるタロは、もうだいぶ成犬の大きさに近づいているようだ。
ただ、体は大きくなっても性格はまだまだ子どもで、タロはクロードに遊んで欲しくてずっと足元にじゃれついている。
「そう言えば、サンフォース領にもタロを連れて行ったのですか?」
「もちろんですわ。家族ですもの」
クロードの質問に、アリスは胸を張って答えた。
(家族か…)
それを聞いたクロードは苦笑する。
クロードだってアリスの家族なのだが、里帰りの頭数に自分は入っていないのだ。
しかも里帰りと言えば、三兄レイモンがアリスの父を訪ね、馬鹿なことを言って来たらしい。
「ナルシスといいレイモンといい、長兄パトリス以外に俺には碌な兄がいない。本当に恥ずかしい限りです。貴女には迷惑ばかりかけて…」
そう言って頭を下げると、アリスは笑って首を横に振った。
たしかにレイモンの求婚には非常識過ぎて驚いたが、その件についてはコラール侯爵家から早急に謝罪があった。
悪く言えば嫡男パトリスのスペアであったレイモンは、そのことにずっと不満があったらしい。
そして最近ついにパトリスの妻が懐妊しいよいよ侯爵家から出されるにあたって、自分よりいい思いをしているだろうクロードが憎くなったのだ。
(全然いい思いなんてしていないのに…)
アリスはそう思いながらクロードの顔を見つめた。
彼は全然いい思いなんてしていないし、思い通りにも生きていない。
本来なら何も背負うものなく、もっと身軽に護衛騎士に専念できたはずなのに…。
そう思った瞬間、レイモンが言っていた言葉が蘇ってきた。
クロードがテルル語が堪能なのも、ダンスが上手くなったのも、全てはルイーズのためだったという言葉が。
(だって、初恋の人だもの…)
「どうかしましたか?」
黙ってクロードを見つめていたアリスを、彼が顔を覗き込むようにしてたずねた。
「いいえ、なんでも…」
アリスはそう言って小さく笑った。
「そう言えばね、アリス。来月国王陛下主催の天覧試合があって、俺もエントリーしてるんです」
なんとなく沈んだ空気を変えようと思ったのか、クロードが話題を変えた。
「天覧試合…、ですか?」
アリスは小首を傾げた。
そういうものがあるのは知っていたが、今まで武闘派貴族と関わりのなかったアリスは気に留めたことがなかったのだ。
アリスの周囲にいる武闘派は、諜報部隊や傭兵上がりの実践派ばかりのせいもある。
「旦那様は…、何に出場なさるの?」
一口に試合と言っても、剣術や馬術、柔術など色々あるのだろう。
「俺はもちろん騎馬試合ですよ」
クロードが少し自慢げに答える。
「まぁ…」
馬に乗って剣を闘わせる騎馬試合は、武術の中の花形だ。
しかも彼のこの見た目。
きっと観覧目的で集まった貴族令嬢たちが、きゃあきゃあ騒ぐことだろう。
「予選で勝たないと陛下の御前では試合が出来ないんですけどね」
「旦那様は…お強いのですか?」
「21歳以下の部に出るんですが。そこではいちおう優勝候補に名前が上がっています」
「まぁ、すごい!」
「優勝すると金一封と何か褒美がもらえるようです。何か欲しいものがあれば考えておいてくださいね」
クロードははにかむように笑うと、そう言った。
「でもそれは…危なくはないんですか?」
アリスは心配そうにクロードを見上げた。
試合とは言え、闘いなのだ。
怪我をしたり、運が悪ければ命を失うことだってあると聞く。
「大丈夫ですよ。これでも俺、体も頑丈ですから」
「私は…、何も欲しくありませんわ。旦那様が無事でお帰りになったら、それが一番です」
「アリス…」
クロードは感動したように体を前のめりにさせると、アリスの両手を自分の両手で包み込んだ。
「見に来てください、アリス。今回は、貴女のために頑張ります」
「ダメですよ旦那様。自分のために頑張ってください。絶対に怪我なんてしないでくださいね」
「はい、必ず」
クロードはそっとアリスの右手を取ると、その甲に口付けた。
そして顔を上げると、満面の笑みを浮かべた。
「アリス…、試合が終わったら、貴女に話したいことがあります」
「話…、ですか?」
話なら最近毎日のようにしているが、こんな風に言うということは、きっと重要な話なのだろう。
「…わかりましたわ」
アリスは小さく笑って頷いた。
晩餐の準備ができたと声をかけに来たフェリシーは、扉の前で逡巡していた。
漏れ聞こえてきた二人の会話が、甘過ぎて、砂を吐きそうになっていたのである。
この二人、離縁前提だなどと言っていたが、一体どうするつもりなのだろう。
すでにお互いかけがえのない存在になっていることに、気づいていないのだろうか。
「世話の焼けるご主人様だわ…」
できる侍女フェリシーは、二人の甘さが落ち着くまで扉の前で待機するのだった。
◇◇◇
晩餐がすんで少しお茶を飲みながら会話をし、そしてそれぞれの寝室に帰る。
最近の、二人のルーティンである。
フェリシーはアリスの髪をすきながら、先程二人から漏れ聞こえてきた天覧試合の話をした。
「旦那様が優勝したら、何をお望みになるのでしょうね」
「さぁ…、何かしらね」
アリスは小首を傾げ小さく笑った。
「王女様の護衛騎士になる夢は叶ってしまったし…。まだ既婚者である身で、王女様を欲しいなんて言えるわけないしね…」
「………は?今何ておっしゃいましたか?お嬢様」
フェリシーは目を見開いてアリスを問いただした。
「え……?」
きょとんと首を傾げるアリスに、フェリシーはため息をついた。
(伝わってない!全然伝わってない!旦那様お可哀想!)
明日もクロードは日勤で、また晩餐を一緒にと約束している。
なんだか新婚をやり直しているかのようで、むずぐったくなる。
(この穏やかな日がずっと続いてくれればいいのに…)
そんなことを祈りながら、アリスは静かに瞳をとじた。
クロードはタロの頭を撫でながら目尻を下げた。
仔犬の成長は早い。
推定生後五ヶ月弱だと思われるタロは、もうだいぶ成犬の大きさに近づいているようだ。
ただ、体は大きくなっても性格はまだまだ子どもで、タロはクロードに遊んで欲しくてずっと足元にじゃれついている。
「そう言えば、サンフォース領にもタロを連れて行ったのですか?」
「もちろんですわ。家族ですもの」
クロードの質問に、アリスは胸を張って答えた。
(家族か…)
それを聞いたクロードは苦笑する。
クロードだってアリスの家族なのだが、里帰りの頭数に自分は入っていないのだ。
しかも里帰りと言えば、三兄レイモンがアリスの父を訪ね、馬鹿なことを言って来たらしい。
「ナルシスといいレイモンといい、長兄パトリス以外に俺には碌な兄がいない。本当に恥ずかしい限りです。貴女には迷惑ばかりかけて…」
そう言って頭を下げると、アリスは笑って首を横に振った。
たしかにレイモンの求婚には非常識過ぎて驚いたが、その件についてはコラール侯爵家から早急に謝罪があった。
悪く言えば嫡男パトリスのスペアであったレイモンは、そのことにずっと不満があったらしい。
そして最近ついにパトリスの妻が懐妊しいよいよ侯爵家から出されるにあたって、自分よりいい思いをしているだろうクロードが憎くなったのだ。
(全然いい思いなんてしていないのに…)
アリスはそう思いながらクロードの顔を見つめた。
彼は全然いい思いなんてしていないし、思い通りにも生きていない。
本来なら何も背負うものなく、もっと身軽に護衛騎士に専念できたはずなのに…。
そう思った瞬間、レイモンが言っていた言葉が蘇ってきた。
クロードがテルル語が堪能なのも、ダンスが上手くなったのも、全てはルイーズのためだったという言葉が。
(だって、初恋の人だもの…)
「どうかしましたか?」
黙ってクロードを見つめていたアリスを、彼が顔を覗き込むようにしてたずねた。
「いいえ、なんでも…」
アリスはそう言って小さく笑った。
「そう言えばね、アリス。来月国王陛下主催の天覧試合があって、俺もエントリーしてるんです」
なんとなく沈んだ空気を変えようと思ったのか、クロードが話題を変えた。
「天覧試合…、ですか?」
アリスは小首を傾げた。
そういうものがあるのは知っていたが、今まで武闘派貴族と関わりのなかったアリスは気に留めたことがなかったのだ。
アリスの周囲にいる武闘派は、諜報部隊や傭兵上がりの実践派ばかりのせいもある。
「旦那様は…、何に出場なさるの?」
一口に試合と言っても、剣術や馬術、柔術など色々あるのだろう。
「俺はもちろん騎馬試合ですよ」
クロードが少し自慢げに答える。
「まぁ…」
馬に乗って剣を闘わせる騎馬試合は、武術の中の花形だ。
しかも彼のこの見た目。
きっと観覧目的で集まった貴族令嬢たちが、きゃあきゃあ騒ぐことだろう。
「予選で勝たないと陛下の御前では試合が出来ないんですけどね」
「旦那様は…お強いのですか?」
「21歳以下の部に出るんですが。そこではいちおう優勝候補に名前が上がっています」
「まぁ、すごい!」
「優勝すると金一封と何か褒美がもらえるようです。何か欲しいものがあれば考えておいてくださいね」
クロードははにかむように笑うと、そう言った。
「でもそれは…危なくはないんですか?」
アリスは心配そうにクロードを見上げた。
試合とは言え、闘いなのだ。
怪我をしたり、運が悪ければ命を失うことだってあると聞く。
「大丈夫ですよ。これでも俺、体も頑丈ですから」
「私は…、何も欲しくありませんわ。旦那様が無事でお帰りになったら、それが一番です」
「アリス…」
クロードは感動したように体を前のめりにさせると、アリスの両手を自分の両手で包み込んだ。
「見に来てください、アリス。今回は、貴女のために頑張ります」
「ダメですよ旦那様。自分のために頑張ってください。絶対に怪我なんてしないでくださいね」
「はい、必ず」
クロードはそっとアリスの右手を取ると、その甲に口付けた。
そして顔を上げると、満面の笑みを浮かべた。
「アリス…、試合が終わったら、貴女に話したいことがあります」
「話…、ですか?」
話なら最近毎日のようにしているが、こんな風に言うということは、きっと重要な話なのだろう。
「…わかりましたわ」
アリスは小さく笑って頷いた。
晩餐の準備ができたと声をかけに来たフェリシーは、扉の前で逡巡していた。
漏れ聞こえてきた二人の会話が、甘過ぎて、砂を吐きそうになっていたのである。
この二人、離縁前提だなどと言っていたが、一体どうするつもりなのだろう。
すでにお互いかけがえのない存在になっていることに、気づいていないのだろうか。
「世話の焼けるご主人様だわ…」
できる侍女フェリシーは、二人の甘さが落ち着くまで扉の前で待機するのだった。
◇◇◇
晩餐がすんで少しお茶を飲みながら会話をし、そしてそれぞれの寝室に帰る。
最近の、二人のルーティンである。
フェリシーはアリスの髪をすきながら、先程二人から漏れ聞こえてきた天覧試合の話をした。
「旦那様が優勝したら、何をお望みになるのでしょうね」
「さぁ…、何かしらね」
アリスは小首を傾げ小さく笑った。
「王女様の護衛騎士になる夢は叶ってしまったし…。まだ既婚者である身で、王女様を欲しいなんて言えるわけないしね…」
「………は?今何ておっしゃいましたか?お嬢様」
フェリシーは目を見開いてアリスを問いただした。
「え……?」
きょとんと首を傾げるアリスに、フェリシーはため息をついた。
(伝わってない!全然伝わってない!旦那様お可哀想!)
明日もクロードは日勤で、また晩餐を一緒にと約束している。
なんだか新婚をやり直しているかのようで、むずぐったくなる。
(この穏やかな日がずっと続いてくれればいいのに…)
そんなことを祈りながら、アリスは静かに瞳をとじた。
124
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約破棄はお受けいたしましょう~踏みにじられた恋を抱えて
ゆうぎり
恋愛
「この子がクラーラの婚約者になるんだよ」
お父様に連れられたお茶会で私は一つ年上のナディオ様に恋をした。
綺麗なお顔のナディオ様。優しく笑うナディオ様。
今はもう、私に微笑みかける事はありません。
貴方の笑顔は別の方のもの。
私には忌々しげな顔で、視線を向けても貰えません。
私は厭われ者の婚約者。社交界では評判ですよね。
ねぇナディオ様、恋は花と同じだと思いませんか?
―――水をやらなければ枯れてしまうのですよ。
※ゆるゆる設定です。
※名前変更しました。元「踏みにじられた恋ならば、婚約破棄はお受けいたしましょう」
※多分誰かの視点から見たらハッピーエンド
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
月夜に散る白百合は、君を想う
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢であるアメリアは、王太子殿下の護衛騎士を務める若き公爵、レオンハルトとの政略結婚により、幸せな結婚生活を送っていた。
彼は無口で家を空けることも多かったが、共に過ごす時間はアメリアにとってかけがえのないものだった。
しかし、ある日突然、夫に愛人がいるという噂が彼女の耳に入る。偶然街で目にした、夫と親しげに寄り添う女性の姿に、アメリアは絶望する。信じていた愛が偽りだったと思い込み、彼女は家を飛び出すことを決意する。
一方、レオンハルトには、アメリアに言えない秘密があった。彼の不自然な行動には、王国の未来を左右する重大な使命が関わっていたのだ。妻を守るため、愛する者を危険に晒さないため、彼は自らの心を偽り、冷徹な仮面を被り続けていた。
家出したアメリアは、身分を隠してとある街の孤児院で働き始める。そこでの新たな出会いと生活は、彼女の心を少しずつ癒していく。
しかし、運命は二人を再び引き合わせる。アメリアを探し、奔走するレオンハルト。誤解とすれ違いの中で、二人の愛の真実が試される。
偽りの愛人、王宮の陰謀、そして明かされる公爵の秘密。果たして二人は再び心を通わせ、真実の愛を取り戻すことができるのだろうか。
【完結】彼を幸せにする十の方法
玉響なつめ
恋愛
貴族令嬢のフィリアには婚約者がいる。
フィリアが望んで結ばれた婚約、その相手であるキリアンはいつだって冷静だ。
婚約者としての義務は果たしてくれるし常に彼女を尊重してくれる。
しかし、フィリアが望まなければキリアンは動かない。
婚約したのだからいつかは心を開いてくれて、距離も縮まる――そう信じていたフィリアの心は、とある夜会での事件でぽっきり折れてしまった。
婚約を解消することは難しいが、少なくともこれ以上迷惑をかけずに夫婦としてどうあるべきか……フィリアは悩みながらも、キリアンが一番幸せになれる方法を探すために行動を起こすのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
【完結】呪言《ことほぎ》あなたがそうおっしゃったから。
友坂 悠
恋愛
「君はまだ幼い、私は君を大事にしたいのだ」
あなたがそうおっしゃったから。
わたくしは今までお飾りの妻でがまんしてきたのに。
あなたがそうおっしゃったから。
好きでもない商会のお仕事を頑張ってこなしてきたのに。
全部全部、嘘だったというの?
そしたらわたくしはこれからどうすればいいっていうの?
子供の頃から将来の伴侶として約束された二人。
貴族らしく、外あたりが良く温厚に見えるように育ったラインハルト。
貞淑な令嬢、夫を支えるべき存在になるようにと育てられたアリーシア。
二人は両家に祝福され結婚したはず、だった。
しかし。
結婚したのはラインハルトが18になった歳、アリーシアはまだ14歳だった。
だから、彼のその言葉を疑いもせず信じたアリーシア。
それがまさか、三年後にこんなことになるなんて。
三年間白い結婚を継続した夫婦は子を残す意思が無いものと認められ、政略的な両家のしがらみや契約を破棄し離縁できる。
それがこの国の貴族の婚姻の決まりだった。
元は親同士の契約に逆らって離縁しやり直すための決まり事。
もちろん、そんな肉体的繋がりなど無くても婚姻を継続する夫婦は存在する。
いや、貴族であれば政略結婚が当たり前、愛はなくても結婚生活は続いていく。
貴族の結婚なんて所詮そんなもの。
家同士のつながりさえあれば問題ないのであれば、そこに愛なんてものがなくってもしょうがないのかも、知れない。
けれど。
まさかそんなラインハルトから離婚を言い出されるとは思ってもいなかったアリーシア。
自分は傾いた家を立て直すまでのかりそめの妻だったのか。
家業が上手くいくようになったらもう用無しなのか。
だまされていたのかと傷心のまま実家に戻る彼女を待っていたのは、まさかのラインハルトと妹マリアーナの婚約披露。
悲しみのまま心が虚になったまま領地に逃げ引き篭もるアリーシアだったが……
夫と妹に、いや、家族全てから裏切られたお飾り妻のアリーシア。
彼女が心の平穏を取り戻し幸せになるまでの物語。
【完結】恋が終わる、その隙に
七瀬菜々
恋愛
秋。黄褐色に光るススキの花穂が畦道を彩る頃。
伯爵令嬢クロエ・ロレーヌは5年の婚約期間を経て、名門シルヴェスター公爵家に嫁いだ。
愛しい彼の、弟の妻としてーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる