66 / 78
始まり〜シイ村
ある人生の結末
しおりを挟む
『それがですねー実を言うと、人に言うほど面白いものではなかったんですよ』
以前、詳細は自分で調べろって言ってたのに、忘れているのか喋り出した。
神様が面白くないって、よっぽどのことだったんですね?
『そうなのよ、ありきたりすぎて!』
ありきたり?
どんなスキルを持っていたんです?
『魅了よ』
ほーほーほーそれはまた。
扱いが難しいやつですな!
『前世はわがままお嬢さまだったんだけど、家族からの愛情は薄くて、今世では絶対に愛されたいっていう願望があったみたいよ』
それで魅了ですか。
安易ですな!
他ふたつのスキルはなんです?
『歳をとっても病気になっても変わらぬ美しさと、出しても出してもお金が減らないお財布』
・・・・・・ほう
ちなみに、それは2人目のほう?
『そうよ、つい昨日お亡くなりになったの』
わぁ、昨日。
・・・・・・詳細はこうだった。
前世わがままお嬢さまは夜中にふらふら遊びにでかける毎日で、犯罪に巻き込まれてお亡くなりに。
今世では親の愛をたくさん得たいが為に、赤ちゃん0才、貴族の家庭に産まれることになった。
始めは魅了を加減して使っていたが、父親に異変を察知されてしまう。
魔封じをされたが、ちゃんと愛されていた。
しかし、その愛を感じることができずに不満の毎日。
ある日、病気が発症してしまう。
発熱や咳で医師に見てもらうがただの風邪と診断。
本当は特定の薬を飲まなければ治らない病気だった。
全身に発疹やアザがでる病気なのだが、
「歳をとっても病気になっても変わらぬ美しさ」
このスキルを持っていた彼女には発疹やアザが出なくて、正しく診断されず・・・・・・
『苦しみの中、息を引き取ったわ。
1年も経たずに・・・・・・』
それは・・・・・・お悔やみ申し上げます・・・・・・
『もうちょっと粘って欲しかったんだけどね』
スキルの選択が間違ってたってことねー
私も間違ったけども。
でも家族にちゃんと愛されてたんでしょ?
『本人が感じ取っていたかどうかは別としてね』
せめて前世の記憶がなければ、愛を感じることができたかもしれないよね。
『なるほどー!それは今後に活かすわ!』
スキルを聞いた感じ、彼女は長生きレースで1位を取るというより、幸せレースで1位を取りたいって感じだったのかもね。
『そうね。彼女は若過ぎたし、人選を誤ったわね~。
それに比べて私の人選はなかなか良いと思うの。
暫定1位よ!』
それはあなたが不正をしたからでしょ!?
『まあ!不正なんてしてないわよ!
もう過ぎたことだし!』
他になにか言いたいことは?
『ソーマは元気だけど、ちょっとトラブルに巻き込まれそうよ』
なんですって!
『またねー!』
「ソーマ!」
心配で急に立ち上がると後頭部にいたエンを吹っ飛ばしてしまった。
「みゃあ」
「あ、ごめん」
エンは不満を溢しながら肩に乗った。
周囲の人たちも驚いて硬直している。
神官に至っては、長いお祈りのあとの急な行動に、神との交信でどんな話があったのか心配で仕方がない様子だった。
「あ、みなさん、急に、ごめんなさい。
私は大丈夫よ。みんなも大丈夫。
何も悪いことは起きないって神様が仰ってたから、心配しないで」
以前、詳細は自分で調べろって言ってたのに、忘れているのか喋り出した。
神様が面白くないって、よっぽどのことだったんですね?
『そうなのよ、ありきたりすぎて!』
ありきたり?
どんなスキルを持っていたんです?
『魅了よ』
ほーほーほーそれはまた。
扱いが難しいやつですな!
『前世はわがままお嬢さまだったんだけど、家族からの愛情は薄くて、今世では絶対に愛されたいっていう願望があったみたいよ』
それで魅了ですか。
安易ですな!
他ふたつのスキルはなんです?
『歳をとっても病気になっても変わらぬ美しさと、出しても出してもお金が減らないお財布』
・・・・・・ほう
ちなみに、それは2人目のほう?
『そうよ、つい昨日お亡くなりになったの』
わぁ、昨日。
・・・・・・詳細はこうだった。
前世わがままお嬢さまは夜中にふらふら遊びにでかける毎日で、犯罪に巻き込まれてお亡くなりに。
今世では親の愛をたくさん得たいが為に、赤ちゃん0才、貴族の家庭に産まれることになった。
始めは魅了を加減して使っていたが、父親に異変を察知されてしまう。
魔封じをされたが、ちゃんと愛されていた。
しかし、その愛を感じることができずに不満の毎日。
ある日、病気が発症してしまう。
発熱や咳で医師に見てもらうがただの風邪と診断。
本当は特定の薬を飲まなければ治らない病気だった。
全身に発疹やアザがでる病気なのだが、
「歳をとっても病気になっても変わらぬ美しさ」
このスキルを持っていた彼女には発疹やアザが出なくて、正しく診断されず・・・・・・
『苦しみの中、息を引き取ったわ。
1年も経たずに・・・・・・』
それは・・・・・・お悔やみ申し上げます・・・・・・
『もうちょっと粘って欲しかったんだけどね』
スキルの選択が間違ってたってことねー
私も間違ったけども。
でも家族にちゃんと愛されてたんでしょ?
『本人が感じ取っていたかどうかは別としてね』
せめて前世の記憶がなければ、愛を感じることができたかもしれないよね。
『なるほどー!それは今後に活かすわ!』
スキルを聞いた感じ、彼女は長生きレースで1位を取るというより、幸せレースで1位を取りたいって感じだったのかもね。
『そうね。彼女は若過ぎたし、人選を誤ったわね~。
それに比べて私の人選はなかなか良いと思うの。
暫定1位よ!』
それはあなたが不正をしたからでしょ!?
『まあ!不正なんてしてないわよ!
もう過ぎたことだし!』
他になにか言いたいことは?
『ソーマは元気だけど、ちょっとトラブルに巻き込まれそうよ』
なんですって!
『またねー!』
「ソーマ!」
心配で急に立ち上がると後頭部にいたエンを吹っ飛ばしてしまった。
「みゃあ」
「あ、ごめん」
エンは不満を溢しながら肩に乗った。
周囲の人たちも驚いて硬直している。
神官に至っては、長いお祈りのあとの急な行動に、神との交信でどんな話があったのか心配で仕方がない様子だった。
「あ、みなさん、急に、ごめんなさい。
私は大丈夫よ。みんなも大丈夫。
何も悪いことは起きないって神様が仰ってたから、心配しないで」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
55
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる