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暖炉から薪が爆ぜる音が聞こえる。
火があると部屋が明るくなるし、なにより戦い。
昨日は宿に泊まったので寒さを殆ど感じなかったけれど、この近辺は夜から朝方にかけて寒くなるらしい。
「魔法の火は範囲指定するとそれ以上燃え広がらない。ただし、消す時は魔法の水でないと消せないんだ」
「えっ、じゃあどうするんだこの火?」
「あそこにでているのが魔法の水さ。小屋には常設してあるから安心して」
「至れり尽くせりだな」
「フェザールは天使の恩恵を受けている国だからね。鉱石の採掘、自然の恩恵、作物の良作などあるけれど、一番はやぅぱり災害の有無だろうね。この国は他の国より圧倒的に自然災害が少ないんだよ。安心して暮らせる国だから人が集まってくる。お陰で商売繁盛だよ!」
「つまりお金が集まってるってことかー」
「そう、だからこういう小屋の設備に存分にお金をかけられるってわけだよ」
「へぇ、すごい国だなフェザールって」
「でしょ!」
なんで自慢げなのかは分からないけれど、ラフィはとても上機嫌だった。
「はい出来たよ、シチュー」
「ありがとう」
温かな湯気が鼻腔をくすぐる。
今日のシチューはどちらかというとクラムチャウダーっぽいシチューだ。
ラフィに料理名を聞いても「シチュー」としか言わないので、もしかしら料理名を知らないのかなと思う。
色んなシチューを食べさせて貰っているので飽きることはないけれど、何のシチューなのか知りたくなる。
「うん、今日も美味しい」
「良かった!」
にこりと笑うとラフィもシチューを食べ始めた。
ところでクラムチャウダーとシチューって何か違うのかな??
夜になりラフィは火を眺めてた。
横ではコウキが毛布にくるまってだらんと寝ている。
その寝姿sらとても美しく扇状的で思わず生唾を飲み込んでしまう。
どうしてこんなに美しい人がいるのか、あんなところにいたのか⋯
まるで追放された天使ではないかと、ちぎり取られでもしたかもしれない羽をつい探してしまう。
「うー⋯母さ、食べ、だ」
「!っ⋯コウキ、君はやっぱり」
コウキの寝言にラフィはコウキの背に真剣な眼差しを向ける。
暫く見つめたあと、ラフィも毛布を被り眠りについた。
それから数日、魔法の絨毯をフル稼働させてようやく見えてきた大都市。
「コウキ、あれがフェザール国の首都コーネリアだよ!」
「うわぁ、桁違いにデカイ街だな!!」
街へ入る門もどこか他所より大きく立派な門構えをしてる気がする。
衛兵の装備もしっかりしており、華やかだ。
「コールマン・ラフィだ、連れはミヤマ・コウキ」
「はっ、どうぞお通り下さい!」
衛兵はラフィに敬礼するとあっさりと通した。
「?首都なのにこんなにあっさり人を通して大丈夫なのか?」
「ん?まあ中の警備もしっかりしているし、この街で犯罪を犯したらかなり厳しい罰則がまっているからね」
「へぇー」
街並みを見ると、ラフィと同じ様な格好の男性が数人歩いている。
ただ、魔法の絨毯を使っている人はひとりも居ない。
というか、絨毯は先程から道ではなく民家の屋根の上を通っていいる。
道路交通法を守らなくてもいいのかよ!
そんな絨毯が一直線に向かっている場所がある。
街の中央にある小山だ。
「あそこは?」
「あそこは鑑定師の館、だ」
街の中心にあるということは、鑑定師というのはかなり地位の高い職業なんだなと思った。
普通街の中心なら教会か城が建ってるものだしな⋯
あっという間に館に到着した。
到着したのはいいが、勝手に庭に降り立っても良いのだろうか?
失礼になるのではと思うのだけれど、ラフィは気にした様子もなく館へと向かう。
慌てて俺もラフィを追う。
すると執事のような格好の老人が現れた。
とても背筋が伸びとても老人とは思えなかったけれど。
「お帰りなさいませ、ラフィ様」
「母さんはいる?」
「リビングでくつろがれておられます」
今、お帰りなさいませって言われたね!!ってラフィって!様って!
「コウキ!こっちだよおいでよ!」
俺は小走りでラフィに近寄る。
「僕の母を紹介するよ!父さんは仕事だから夜にでもね。あと兄さんが2人いるんだ」
「へ、へぇーそうなの⋯」
あ、靴のまま上がってる!
と思ったけれど、この世界基本土足だった。
館の中に入り、何箇所か角を曲がって大きな扉に辿り着く。
ラフィは扉を開けた。
「ただいま母さん、お客さんを連れてきたよ!」
扉を開けると、驚くほど⋯ではないリビングに辿り着いた。
ソファに座っていた女性が立ち上がりラフィに抱き着く。
「お帰りラフィちゃん、上手くいったのね」
「バッチリだったよ!強い味方もいたしね!」
そう言ってラフィは俺の手を引いた。
「わわっ!」
「あらあらまあまあ!!なんて美人さんなのかしら!天使の使いさん?それにしても美しいわぁー」
「母さん彼を鑑定してみてよ」
「わかったわ、鑑定の間へ行きましょう」
「さあ、こっちだよコウキ」
腰に手を添えられラフィにエスコートされる。
リビングから移動して再び角を幾つか曲がり、教会のステンドグラスのような装飾に包まれた場所へとやってきた。
丁度太陽光があたりとても綺麗に輝き床に絵が映し出されている。
天使の絵だ。
「さあ、そのサークルの中へ入って頂戴」
床には複雑な模様が描かれた円があった。
コウキは円の中心に立つ。
正面の壁には同じ円の模様が描かれている。
そこにラフィの母親は白い厚手の紙を置く。
ラフィは少し離れたところでその様子を見ていた。
「さあ、いきますよ!」
聞き取れないくらい小さな声でなにかを口早に呟く。
すると置いた紙に床の光が集まってく。
そして、再び床へと戻っていく。
な、なにがおこったのっ!!
コウキは驚きすぎて固まっていた。
「はい、鑑定終了よ!結果を見てみましょう!」
紙を外してふむふむと見てみる。
「あらあらあらまあまあまあまあま!!!素晴らしいわっ!」
どうだったの母さん!勿体ぶらずに教えてよ!
「これは家族皆での方がいいわねー。コウキさん、申し訳ないけれど今日は館に泊まってくださるかしら」
「あ、はい」
「じゃあ、私は厨房に籠もるから。ラフィあとはよろしくね!」
そう行って、鑑定の間を出ていった。
火があると部屋が明るくなるし、なにより戦い。
昨日は宿に泊まったので寒さを殆ど感じなかったけれど、この近辺は夜から朝方にかけて寒くなるらしい。
「魔法の火は範囲指定するとそれ以上燃え広がらない。ただし、消す時は魔法の水でないと消せないんだ」
「えっ、じゃあどうするんだこの火?」
「あそこにでているのが魔法の水さ。小屋には常設してあるから安心して」
「至れり尽くせりだな」
「フェザールは天使の恩恵を受けている国だからね。鉱石の採掘、自然の恩恵、作物の良作などあるけれど、一番はやぅぱり災害の有無だろうね。この国は他の国より圧倒的に自然災害が少ないんだよ。安心して暮らせる国だから人が集まってくる。お陰で商売繁盛だよ!」
「つまりお金が集まってるってことかー」
「そう、だからこういう小屋の設備に存分にお金をかけられるってわけだよ」
「へぇ、すごい国だなフェザールって」
「でしょ!」
なんで自慢げなのかは分からないけれど、ラフィはとても上機嫌だった。
「はい出来たよ、シチュー」
「ありがとう」
温かな湯気が鼻腔をくすぐる。
今日のシチューはどちらかというとクラムチャウダーっぽいシチューだ。
ラフィに料理名を聞いても「シチュー」としか言わないので、もしかしら料理名を知らないのかなと思う。
色んなシチューを食べさせて貰っているので飽きることはないけれど、何のシチューなのか知りたくなる。
「うん、今日も美味しい」
「良かった!」
にこりと笑うとラフィもシチューを食べ始めた。
ところでクラムチャウダーとシチューって何か違うのかな??
夜になりラフィは火を眺めてた。
横ではコウキが毛布にくるまってだらんと寝ている。
その寝姿sらとても美しく扇状的で思わず生唾を飲み込んでしまう。
どうしてこんなに美しい人がいるのか、あんなところにいたのか⋯
まるで追放された天使ではないかと、ちぎり取られでもしたかもしれない羽をつい探してしまう。
「うー⋯母さ、食べ、だ」
「!っ⋯コウキ、君はやっぱり」
コウキの寝言にラフィはコウキの背に真剣な眼差しを向ける。
暫く見つめたあと、ラフィも毛布を被り眠りについた。
それから数日、魔法の絨毯をフル稼働させてようやく見えてきた大都市。
「コウキ、あれがフェザール国の首都コーネリアだよ!」
「うわぁ、桁違いにデカイ街だな!!」
街へ入る門もどこか他所より大きく立派な門構えをしてる気がする。
衛兵の装備もしっかりしており、華やかだ。
「コールマン・ラフィだ、連れはミヤマ・コウキ」
「はっ、どうぞお通り下さい!」
衛兵はラフィに敬礼するとあっさりと通した。
「?首都なのにこんなにあっさり人を通して大丈夫なのか?」
「ん?まあ中の警備もしっかりしているし、この街で犯罪を犯したらかなり厳しい罰則がまっているからね」
「へぇー」
街並みを見ると、ラフィと同じ様な格好の男性が数人歩いている。
ただ、魔法の絨毯を使っている人はひとりも居ない。
というか、絨毯は先程から道ではなく民家の屋根の上を通っていいる。
道路交通法を守らなくてもいいのかよ!
そんな絨毯が一直線に向かっている場所がある。
街の中央にある小山だ。
「あそこは?」
「あそこは鑑定師の館、だ」
街の中心にあるということは、鑑定師というのはかなり地位の高い職業なんだなと思った。
普通街の中心なら教会か城が建ってるものだしな⋯
あっという間に館に到着した。
到着したのはいいが、勝手に庭に降り立っても良いのだろうか?
失礼になるのではと思うのだけれど、ラフィは気にした様子もなく館へと向かう。
慌てて俺もラフィを追う。
すると執事のような格好の老人が現れた。
とても背筋が伸びとても老人とは思えなかったけれど。
「お帰りなさいませ、ラフィ様」
「母さんはいる?」
「リビングでくつろがれておられます」
今、お帰りなさいませって言われたね!!ってラフィって!様って!
「コウキ!こっちだよおいでよ!」
俺は小走りでラフィに近寄る。
「僕の母を紹介するよ!父さんは仕事だから夜にでもね。あと兄さんが2人いるんだ」
「へ、へぇーそうなの⋯」
あ、靴のまま上がってる!
と思ったけれど、この世界基本土足だった。
館の中に入り、何箇所か角を曲がって大きな扉に辿り着く。
ラフィは扉を開けた。
「ただいま母さん、お客さんを連れてきたよ!」
扉を開けると、驚くほど⋯ではないリビングに辿り着いた。
ソファに座っていた女性が立ち上がりラフィに抱き着く。
「お帰りラフィちゃん、上手くいったのね」
「バッチリだったよ!強い味方もいたしね!」
そう言ってラフィは俺の手を引いた。
「わわっ!」
「あらあらまあまあ!!なんて美人さんなのかしら!天使の使いさん?それにしても美しいわぁー」
「母さん彼を鑑定してみてよ」
「わかったわ、鑑定の間へ行きましょう」
「さあ、こっちだよコウキ」
腰に手を添えられラフィにエスコートされる。
リビングから移動して再び角を幾つか曲がり、教会のステンドグラスのような装飾に包まれた場所へとやってきた。
丁度太陽光があたりとても綺麗に輝き床に絵が映し出されている。
天使の絵だ。
「さあ、そのサークルの中へ入って頂戴」
床には複雑な模様が描かれた円があった。
コウキは円の中心に立つ。
正面の壁には同じ円の模様が描かれている。
そこにラフィの母親は白い厚手の紙を置く。
ラフィは少し離れたところでその様子を見ていた。
「さあ、いきますよ!」
聞き取れないくらい小さな声でなにかを口早に呟く。
すると置いた紙に床の光が集まってく。
そして、再び床へと戻っていく。
な、なにがおこったのっ!!
コウキは驚きすぎて固まっていた。
「はい、鑑定終了よ!結果を見てみましょう!」
紙を外してふむふむと見てみる。
「あらあらあらまあまあまあまあま!!!素晴らしいわっ!」
どうだったの母さん!勿体ぶらずに教えてよ!
「これは家族皆での方がいいわねー。コウキさん、申し訳ないけれど今日は館に泊まってくださるかしら」
「あ、はい」
「じゃあ、私は厨房に籠もるから。ラフィあとはよろしくね!」
そう行って、鑑定の間を出ていった。
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