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11パシリ 偉いぞミィちゃん
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魔族領に遊撃隊を送り込む計画はゾルゲによって阻まれた。シャンディ国に戻り体制を整えいざ、再度遊撃の任務に就こうとしたとき、その計画は凍結された。任を解かれたメンバーは前線に行くことになるのかと思いきや、面子はそのままでとある開拓村の調査に行くことになった。
「左遷たぁ酷いものだな。確かに遊撃隊として作戦は失敗したが、こちとら十二将軍と会敵したんだぜ。少しぐらい温情あってもいいんじゃないか?」
「せめて最前線で切り込みくらいには使い捨てて欲しいものだな。武人として」
「俺はそれも嫌だぜ」
不平不満に仏頂面の武闘家ロンの愚痴に真面目に武人としての矜持で返すは重装兵アルゴス。ロンとしては武を極めることが目標であり、戦いはおまけのようなものでそれ以外にはシニカルな感性だ。武人でありながらもこの二人は微妙な齟齬があるが仲が悪いわけではない。
「火竜ぶっ放す方向間違えたかしら?」
「私新しい神術『荒魂樹海津波』使ってみたかったの。いい練習になりそう!」
「待て待て、前半二人はいいとして、お前ら女二人街を滅ぼす気か! 最後まで話を聞け!」
物騒なことを言い始めた魔術師メルモと巫女コメットに焦った神聖騎士フーリンはなだめながら受けた指令の説明を続けた。
国が鉱山開発のために移住者を募り作ったイワミンという開拓村があるのだが、その開拓村から定期連絡が全く来なくなった。邪な同族が略奪や虐殺をしたと考えられるが、人間領になんらかの方法で魔族が入り込み後方撹乱をしている可能性も捨てられない。どちらにしてもその武力は小さいものではないと想像される。ギルドにも協力を要請したが守備隊もいる村が全滅した可能性がある不気味な内容で行きたがる者がいない。そこで少人数で十二将軍クラスと渡り合える遊撃隊が第一次調査帯として指名された、ということだ。
「んだよ、てっきり島流しにされたのかと思ったぜ。もし同じ人間の仕業だったら、あの傘野郎に打ち込む新技の練習台になってもらうか」
「魔族と争ってるこの時に、同族人間の仕業だとしたら最悪だな。大盾シールドバッシュからのフルプレートアーマー状態での鉄山靠は確実だな」
「人間が犯人だったら死なないように全身ミディアムローストにしようかしら」
「半身は残しておいて、私がフリーズドライにさせるから」
ゾルゲに敗れてからというもの、あまりの実力の差を感じ、一時は言い様のない焦燥感に駆られていたが、その反動かロンは今まで以上の修行をその身に与えていた。重装兵アルゴスもまた一段と分厚く重い鎧を特注してその身を慣らし、術者の二人は新術や高速同時詠唱など術式の研究に熱をあげていた。
「まあともかくイワミンはかなり遠方だから準備はぬかりなくな」
こいつらいちいち穏やかじゃねぇよな……と内心思いながら、開拓村失踪事件の犯人が人間で無いことをフーリンは祈るのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「それでねミィねこわくてお母さんのところに行ったらお母さんもいなくなってたの。それからよくわからないけど、起きたらもうみんないたの」
「そうだったのか。怖い事思い出させてごめんな。すごーい役にたったぞ! ありがとうな!」
「ううん、もうミィ怖くないの。もうすぐおねえさんになるから怖がってちゃいけないの」
「くっ…… そうか、偉いぞミィちゃん!」
「エヘヘ……」
調査隊は一軒一軒聞き込みをしていた。どの家でも誰もが気付いたら一糸まとわぬ姿で床で倒れているか椅子に座ったままだったらしい。そしてさらに奇妙なことに、食べようとしていた夕飯のパンがカラカラに乾いていたりスープが飲んでもいないのに蒸発してたりしていた。酒場では翌日が祝言だから非番の守備隊みんなで飲みすぎて裸踊りでもして記憶が吹っ飛んだんだと、自分達で決着をつけている者たちもいた。事態が事態なため祝言そのものは延期となったらしいが。
話を統合させると村民達の意識が同時になくなったのと、定期連絡がなくなった時期は一致している。その中でロンが受け持った家の少女と母親からは貴重な情報が聞けた。間違いなくさっきまでいた家族が泡のように消えてしまったことと、出産時期が月一巡り後と迫っていた母親は、例の全裸事件で目覚めたときにはすでに出産予定時期を過ぎていたといこと。さらにその後の産婆の問診でもう月ひと巡り出産が延びたのだという。暦を管理する教会の弁ではこの期間の村の記録が無くなっているとのこと。
理解の範疇を超えているこの事件の調査報告書を提出するため元遊撃隊の面々はイワミン守備隊の寮にある来客用の一室を借り、ここ数日の聞き取り調査の総括をしていた。
「つまり、月ひと巡りの間誰もが眠りこけていたっていうのか? 全裸で? 飲まず食わずで? 産まれるはずの赤子も産まれずに? なんなんだ」
「眠りこけていた、というのは正しくないわね。だってミィちゃんはさっきまでいた家族がいなくなった、と証言してるのよ。つまり一瞬にして失踪したか綺麗さっぱり消えたかのどちらかでしょ?」
神聖騎士フーリンのぼやきに天才魔女メルモは訂正をいれる。彼女の言う通り寝ているのであれば寝てたとミィは証言するはずが “いなくなった” と言っているのだ。これは存在そのものの消失を意味している。
「一瞬にして失踪するも綺麗さっぱり消えるのもどっちにしても無理あるわね。しかも村ごとなんて」
「それだけじゃない。村人を消した後、またしばらくしてから元に戻しているんだ。全裸にした状態でな」
あきれたように言う天帝の巫女に補足するアルゴスは冗談を言っているつもりはないのに、発言の内容が冗談にしか聞こえないため、言ったあとに口角があがってしまう。
「たが俺たちはそれをできそうな奴を知っている」
フーリンの一言に一同口をつぐむ。人間界でも最高クラスの戦闘力を持つと自負する自分達が手も足も出ずにお情けの引き分けになった相手、虹色の日傘を振り回す男を思い出しているのだろう。あの日戦った街道周辺はメルモの召喚術『火竜』によって焼きつくされ、地面に空いた底が見えぬ穴は小金持ちの邸宅が余裕を持って入る程の広ろさだった。それが───まばたき一つの間に、何ごともなかったように戦闘前の元の街道に戻っていたのだ。もしかしたら戦闘そのものが幻視幻術の類だったのかもしれない、自分達だけが踊らされていたのかもしれないと思えるくらい。それにしたって常軌を逸した術であることにはかわりないが。
「じゃあ “動機はよくわからないけど傘野郎の仕業だと思われる” って報告書提出しちゃえば? これから変な事件起きたらアイツのせいにしちゃえばいいのよ」
戯けた調子で自嘲気味に魔女は言う。あの男のことを思い出すと自分のとっておきだった『火竜』が通用しなかった悔しさが言葉の節々に滲み出してしまう。
「できるか。前の戦いだって集団幻覚じゃないかと疑われているくらいだ」
悲しいかな、上層部にはフーリン達の報告に人間の最高戦力がおめおめと逃げ帰ってきた事実を認められずにいた者達も少なくなかった。
「それって私達の精神防壁を馬鹿にしてるってこと?誰なの言いなさいフーリン。触手攻めにして尻の穴かき回してあげるわ」
「落ち着けコメット、反逆罪になるぞ。だいたい巫女が使っていい言葉じゃないだろ」
「別に “尻の穴かきまわす” という言葉を使ってはいけません、なんて言われたことないから大丈夫よ」
「優しいわねコメット。私だったら穴だけ火炙りにして排便のときに地獄の苦しみを味わう身体にしてやるのに」
「肛門からはなれろ! そこの女二人!」
結局報告書は考えられるうる最も現実的なラインとなった。 “鉱山から発生した有毒ガスによる住民の意識喪失” なぜ全裸なのか? 月ひと巡りのあいだ飲まず食わずで生きていられたのか? など突っ込みどころは満載だが、身体が暑く感じる幻覚と夢遊病のように動き生きる最低限のことは無意識にしていたとし、村人そのものが消失してたことを伏せておけば通らないこともない苦しい内容になった。どうにもすっきりしないまま複雑な表情をする一同だったが、書き上げた報告書を提出するべくシャンディに帰還する調査隊なのであった。
「左遷たぁ酷いものだな。確かに遊撃隊として作戦は失敗したが、こちとら十二将軍と会敵したんだぜ。少しぐらい温情あってもいいんじゃないか?」
「せめて最前線で切り込みくらいには使い捨てて欲しいものだな。武人として」
「俺はそれも嫌だぜ」
不平不満に仏頂面の武闘家ロンの愚痴に真面目に武人としての矜持で返すは重装兵アルゴス。ロンとしては武を極めることが目標であり、戦いはおまけのようなものでそれ以外にはシニカルな感性だ。武人でありながらもこの二人は微妙な齟齬があるが仲が悪いわけではない。
「火竜ぶっ放す方向間違えたかしら?」
「私新しい神術『荒魂樹海津波』使ってみたかったの。いい練習になりそう!」
「待て待て、前半二人はいいとして、お前ら女二人街を滅ぼす気か! 最後まで話を聞け!」
物騒なことを言い始めた魔術師メルモと巫女コメットに焦った神聖騎士フーリンはなだめながら受けた指令の説明を続けた。
国が鉱山開発のために移住者を募り作ったイワミンという開拓村があるのだが、その開拓村から定期連絡が全く来なくなった。邪な同族が略奪や虐殺をしたと考えられるが、人間領になんらかの方法で魔族が入り込み後方撹乱をしている可能性も捨てられない。どちらにしてもその武力は小さいものではないと想像される。ギルドにも協力を要請したが守備隊もいる村が全滅した可能性がある不気味な内容で行きたがる者がいない。そこで少人数で十二将軍クラスと渡り合える遊撃隊が第一次調査帯として指名された、ということだ。
「んだよ、てっきり島流しにされたのかと思ったぜ。もし同じ人間の仕業だったら、あの傘野郎に打ち込む新技の練習台になってもらうか」
「魔族と争ってるこの時に、同族人間の仕業だとしたら最悪だな。大盾シールドバッシュからのフルプレートアーマー状態での鉄山靠は確実だな」
「人間が犯人だったら死なないように全身ミディアムローストにしようかしら」
「半身は残しておいて、私がフリーズドライにさせるから」
ゾルゲに敗れてからというもの、あまりの実力の差を感じ、一時は言い様のない焦燥感に駆られていたが、その反動かロンは今まで以上の修行をその身に与えていた。重装兵アルゴスもまた一段と分厚く重い鎧を特注してその身を慣らし、術者の二人は新術や高速同時詠唱など術式の研究に熱をあげていた。
「まあともかくイワミンはかなり遠方だから準備はぬかりなくな」
こいつらいちいち穏やかじゃねぇよな……と内心思いながら、開拓村失踪事件の犯人が人間で無いことをフーリンは祈るのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「それでねミィねこわくてお母さんのところに行ったらお母さんもいなくなってたの。それからよくわからないけど、起きたらもうみんないたの」
「そうだったのか。怖い事思い出させてごめんな。すごーい役にたったぞ! ありがとうな!」
「ううん、もうミィ怖くないの。もうすぐおねえさんになるから怖がってちゃいけないの」
「くっ…… そうか、偉いぞミィちゃん!」
「エヘヘ……」
調査隊は一軒一軒聞き込みをしていた。どの家でも誰もが気付いたら一糸まとわぬ姿で床で倒れているか椅子に座ったままだったらしい。そしてさらに奇妙なことに、食べようとしていた夕飯のパンがカラカラに乾いていたりスープが飲んでもいないのに蒸発してたりしていた。酒場では翌日が祝言だから非番の守備隊みんなで飲みすぎて裸踊りでもして記憶が吹っ飛んだんだと、自分達で決着をつけている者たちもいた。事態が事態なため祝言そのものは延期となったらしいが。
話を統合させると村民達の意識が同時になくなったのと、定期連絡がなくなった時期は一致している。その中でロンが受け持った家の少女と母親からは貴重な情報が聞けた。間違いなくさっきまでいた家族が泡のように消えてしまったことと、出産時期が月一巡り後と迫っていた母親は、例の全裸事件で目覚めたときにはすでに出産予定時期を過ぎていたといこと。さらにその後の産婆の問診でもう月ひと巡り出産が延びたのだという。暦を管理する教会の弁ではこの期間の村の記録が無くなっているとのこと。
理解の範疇を超えているこの事件の調査報告書を提出するため元遊撃隊の面々はイワミン守備隊の寮にある来客用の一室を借り、ここ数日の聞き取り調査の総括をしていた。
「つまり、月ひと巡りの間誰もが眠りこけていたっていうのか? 全裸で? 飲まず食わずで? 産まれるはずの赤子も産まれずに? なんなんだ」
「眠りこけていた、というのは正しくないわね。だってミィちゃんはさっきまでいた家族がいなくなった、と証言してるのよ。つまり一瞬にして失踪したか綺麗さっぱり消えたかのどちらかでしょ?」
神聖騎士フーリンのぼやきに天才魔女メルモは訂正をいれる。彼女の言う通り寝ているのであれば寝てたとミィは証言するはずが “いなくなった” と言っているのだ。これは存在そのものの消失を意味している。
「一瞬にして失踪するも綺麗さっぱり消えるのもどっちにしても無理あるわね。しかも村ごとなんて」
「それだけじゃない。村人を消した後、またしばらくしてから元に戻しているんだ。全裸にした状態でな」
あきれたように言う天帝の巫女に補足するアルゴスは冗談を言っているつもりはないのに、発言の内容が冗談にしか聞こえないため、言ったあとに口角があがってしまう。
「たが俺たちはそれをできそうな奴を知っている」
フーリンの一言に一同口をつぐむ。人間界でも最高クラスの戦闘力を持つと自負する自分達が手も足も出ずにお情けの引き分けになった相手、虹色の日傘を振り回す男を思い出しているのだろう。あの日戦った街道周辺はメルモの召喚術『火竜』によって焼きつくされ、地面に空いた底が見えぬ穴は小金持ちの邸宅が余裕を持って入る程の広ろさだった。それが───まばたき一つの間に、何ごともなかったように戦闘前の元の街道に戻っていたのだ。もしかしたら戦闘そのものが幻視幻術の類だったのかもしれない、自分達だけが踊らされていたのかもしれないと思えるくらい。それにしたって常軌を逸した術であることにはかわりないが。
「じゃあ “動機はよくわからないけど傘野郎の仕業だと思われる” って報告書提出しちゃえば? これから変な事件起きたらアイツのせいにしちゃえばいいのよ」
戯けた調子で自嘲気味に魔女は言う。あの男のことを思い出すと自分のとっておきだった『火竜』が通用しなかった悔しさが言葉の節々に滲み出してしまう。
「できるか。前の戦いだって集団幻覚じゃないかと疑われているくらいだ」
悲しいかな、上層部にはフーリン達の報告に人間の最高戦力がおめおめと逃げ帰ってきた事実を認められずにいた者達も少なくなかった。
「それって私達の精神防壁を馬鹿にしてるってこと?誰なの言いなさいフーリン。触手攻めにして尻の穴かき回してあげるわ」
「落ち着けコメット、反逆罪になるぞ。だいたい巫女が使っていい言葉じゃないだろ」
「別に “尻の穴かきまわす” という言葉を使ってはいけません、なんて言われたことないから大丈夫よ」
「優しいわねコメット。私だったら穴だけ火炙りにして排便のときに地獄の苦しみを味わう身体にしてやるのに」
「肛門からはなれろ! そこの女二人!」
結局報告書は考えられるうる最も現実的なラインとなった。 “鉱山から発生した有毒ガスによる住民の意識喪失” なぜ全裸なのか? 月ひと巡りのあいだ飲まず食わずで生きていられたのか? など突っ込みどころは満載だが、身体が暑く感じる幻覚と夢遊病のように動き生きる最低限のことは無意識にしていたとし、村人そのものが消失してたことを伏せておけば通らないこともない苦しい内容になった。どうにもすっきりしないまま複雑な表情をする一同だったが、書き上げた報告書を提出するべくシャンディに帰還する調査隊なのであった。
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