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第一章、動き始めた時
第1話''見えない小さな炎
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俺は転生する・・・らしい・・・。
まぁ、正直車に轢かれたのは覚えてる。その時の一瞬の痛みは全く感じず、大きく跳ね飛ばされ宙に浮いている間、俺の短い生涯が走馬灯として流れていた。
しかしふと気付くと、見渡す限り白い部屋で5人の老人がなにやら話をしている。何を話しているか言葉が理解できないが、まぁ、そういうことなんだろう。
さらさら聞く気もないんだけど・・・。
そうこうするうちに5人の話はまとまったのか、俺の体は突然光出しその場から消えた。
目が覚めたのは、アーチ窓から太陽の眩しい光が差し込んだ豪華絢爛な天蓋付ベッドの上だった。
「どこだここ? いや・・・」
そうだ、見知らぬ世界に転生して最初に確認するもの、それは自分の今の見た目だ。すぐに自分の両手を確認する。願わくばグチャグチャネチョネチョのスライム以外でありますように。
「なるほどな、この世界ではぬいぐるみなのか・・・」
可愛らしいぬいぐるみかどうかは手を見ただけじゃ分からないが、なんかのぬいぐるみであることは間違いなさそうだ。
それにしても、今の状況に困惑していて気が付かなかったが、なにやら肩からお腹辺りに暖かい温もりを感じる。
やけに重たい自分の首を動かし、周りを見渡すと今の状況が直ぐにわかった。
小さくて綺麗な手。あぁ、女の子?に抱かれているのだと・・・。
俺はお腹の上にある白く綺麗な両手を振りほどく。おそるおそるその女性の顔へと移動する。
そこにあったのは、まさに姫と呼ぶに値する絶世の美女の寝顔。すぅすぅと寝息を立てている。
「一体なんでこんなことに、にしても俺がこんなに綺麗な人と一緒に居るなんてな・・・まったく憂鬱でしかないんだが」
しばらくすると、
「うにゃ~」と寝息とは言い難い可愛らしい声がして、目を閉じていた女の子は目を覚ました。
俺は驚いてすぐに体の動きを止めた。
「おはよう~、フェア・ニヒター」
彼女はそういうと俺の頭を優しく撫でた。丁度その時メイドが三人やって来て、それぞれ何着かの洋服を持ってきた。やはりどれも安物ではなさそうにみえる。
「プラン様、今日はこちらを~」
「いやいやプラン様、あちらを~」
「そんなそんなプラン様~、どうぞそちらを~」
プランと呼ばれている彼女にとても癖のある三人のメイドが服を持ちながら踊りコミカルに歌っていた。
まるで何かの演劇かミュージカルを見ているような気分だ。
「う~ん、それじゃあ今日はこれにするわ」
この状況は見慣れているのか、プランは物応じせず服を決め着替え始めた。
俺? もちろんプランが見えるベットの上ですけど・・・。もちろん見ませんよ、目を閉じますよ。当然ですよ、ハハハ、ハハハ・・・ハァーって一体誰に言い訳をしているんだか。
俺が欲との葛藤でもやもやしている中、着替えが終わったプランはぬいぐるみの俺を抱き抱えて朝食へと向かった。
「おはようございます、お父様、お母様。今日もいいお天気ですね。アンナもおはよう」
俺を連れたプランは父親、母親それと妹らしき女の子に笑顔で声をかけ、椅子に腰をかけると朝食を食べ始めた。その間俺は机の上に。当然身動きは取れない。
「プラン、アンナ二人とも沢山食べて大きくなるんだぞ」
「二人もいつか自分にあった魔法を覚えることでしょう。頑張るのですよ」
「・・・うん、お父様、お母様・・・」
アンナは兎のぬいぐるみを抱きしめて小さな声で返事をしていた。
プランもそれに答えるように微笑んでいた。
そんなどこにでもあるような平和な時間、俺、もといこの世界でいうところのニヒターは思った。
何故プラン達はこんなにも幸せそうなのだろうか・・・。ずっとボッチで過ごしていた俺には到底理解が出来なかった。
こうも思ったこともあった。
「こんな平和、ぶち壊れてしまえばいいのに」と
まぁ、正直車に轢かれたのは覚えてる。その時の一瞬の痛みは全く感じず、大きく跳ね飛ばされ宙に浮いている間、俺の短い生涯が走馬灯として流れていた。
しかしふと気付くと、見渡す限り白い部屋で5人の老人がなにやら話をしている。何を話しているか言葉が理解できないが、まぁ、そういうことなんだろう。
さらさら聞く気もないんだけど・・・。
そうこうするうちに5人の話はまとまったのか、俺の体は突然光出しその場から消えた。
目が覚めたのは、アーチ窓から太陽の眩しい光が差し込んだ豪華絢爛な天蓋付ベッドの上だった。
「どこだここ? いや・・・」
そうだ、見知らぬ世界に転生して最初に確認するもの、それは自分の今の見た目だ。すぐに自分の両手を確認する。願わくばグチャグチャネチョネチョのスライム以外でありますように。
「なるほどな、この世界ではぬいぐるみなのか・・・」
可愛らしいぬいぐるみかどうかは手を見ただけじゃ分からないが、なんかのぬいぐるみであることは間違いなさそうだ。
それにしても、今の状況に困惑していて気が付かなかったが、なにやら肩からお腹辺りに暖かい温もりを感じる。
やけに重たい自分の首を動かし、周りを見渡すと今の状況が直ぐにわかった。
小さくて綺麗な手。あぁ、女の子?に抱かれているのだと・・・。
俺はお腹の上にある白く綺麗な両手を振りほどく。おそるおそるその女性の顔へと移動する。
そこにあったのは、まさに姫と呼ぶに値する絶世の美女の寝顔。すぅすぅと寝息を立てている。
「一体なんでこんなことに、にしても俺がこんなに綺麗な人と一緒に居るなんてな・・・まったく憂鬱でしかないんだが」
しばらくすると、
「うにゃ~」と寝息とは言い難い可愛らしい声がして、目を閉じていた女の子は目を覚ました。
俺は驚いてすぐに体の動きを止めた。
「おはよう~、フェア・ニヒター」
彼女はそういうと俺の頭を優しく撫でた。丁度その時メイドが三人やって来て、それぞれ何着かの洋服を持ってきた。やはりどれも安物ではなさそうにみえる。
「プラン様、今日はこちらを~」
「いやいやプラン様、あちらを~」
「そんなそんなプラン様~、どうぞそちらを~」
プランと呼ばれている彼女にとても癖のある三人のメイドが服を持ちながら踊りコミカルに歌っていた。
まるで何かの演劇かミュージカルを見ているような気分だ。
「う~ん、それじゃあ今日はこれにするわ」
この状況は見慣れているのか、プランは物応じせず服を決め着替え始めた。
俺? もちろんプランが見えるベットの上ですけど・・・。もちろん見ませんよ、目を閉じますよ。当然ですよ、ハハハ、ハハハ・・・ハァーって一体誰に言い訳をしているんだか。
俺が欲との葛藤でもやもやしている中、着替えが終わったプランはぬいぐるみの俺を抱き抱えて朝食へと向かった。
「おはようございます、お父様、お母様。今日もいいお天気ですね。アンナもおはよう」
俺を連れたプランは父親、母親それと妹らしき女の子に笑顔で声をかけ、椅子に腰をかけると朝食を食べ始めた。その間俺は机の上に。当然身動きは取れない。
「プラン、アンナ二人とも沢山食べて大きくなるんだぞ」
「二人もいつか自分にあった魔法を覚えることでしょう。頑張るのですよ」
「・・・うん、お父様、お母様・・・」
アンナは兎のぬいぐるみを抱きしめて小さな声で返事をしていた。
プランもそれに答えるように微笑んでいた。
そんなどこにでもあるような平和な時間、俺、もといこの世界でいうところのニヒターは思った。
何故プラン達はこんなにも幸せそうなのだろうか・・・。ずっとボッチで過ごしていた俺には到底理解が出来なかった。
こうも思ったこともあった。
「こんな平和、ぶち壊れてしまえばいいのに」と
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