転生、このぬいぐるみは世界最強の勇者、いや破壊者?

かしまゆう

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第一章、動き始めた時

第3話"始まりと予兆

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気がつくと、俺はプランの腕の中で目が覚めた。
俺はふいに腕を動かし顎に持っていき考える。

「う~ん、確か俺は廊下を歩いていたような気がするんだが?」

「なに? なにか言った? ニヒター?」
そっ~と上を見た俺はビックリした。プランは目を開けこちらをまじまじと見ていたのだ。

俺があわあわと動揺していると、プランはゆっくり頭を撫でながら語りかけてきた。

「怖くないよ~、おはようニヒター。私の名前はフォートプランツォング。まあみんなは私の事、プランって呼ぶんだけどね。宜しくね」
いや別に怖がっていたわけで訳ではないのだが・・・。
「よ、よろしく。じ、実は、ね。俺は昨日、目を覚ましたんだ・け・ど・うぉ。」

大事にしていたぬいぐるみ(俺)が喋ったことがよほど嬉しかったのか、プランは目をキラキラさせて更に強く抱き締めてきた。

「プランさん、あの~苦しいんですけど、プランさ~ん」
苦しくもあったが同時に俺は久しく感じていなかった温もりを感じ、俺はにっこりと涙を浮かべ笑った。

しばらくプランは俺を抱き上げ回ってみたり、また抱き締めたりを何度か繰り返した。

「私ね、あなたとお話が出来て良かったわ。凄く、凄く嬉しいわ。これからも沢山お話しましょうね」

内心やれやれと思いながらも俺は答えていた。
「うん、よろしく」と。

あの時の気持ちが消えている訳ではないと思うけど、この温かい気持ちも嘘ではない。
これからプランと過ごし、なにかが変わっていくのかも知れないと俺は思うのだった・・・。



さて、今日も平和な日常が始まった。
プランは俺としばらく話した後、いつものごとく三人のメイドが来て服を選び着替えをした。
メイドにも俺の話をしたらしく、
「まぁまぁ、あなた~しゃべれるの~」
「しゃべれるなんて~すごいのね~」
「他のぬいぐるみは~普通は喋らないのにね~」とそれぞれ楽しそうに踊りながら言う。
俺はメイド達のおねぇぽさに引きぎみになりながらプランの後を追い、朝食へと向かった。
俺がプランに抱き上げられ朝食へと向かうと父親と母親が座って待っていた。しかし居るはずのアンナの姿が見えなかった。

俺とプランが席につくと執事が父親へと近づき耳元で囁いた。
直ぐに父親は叫んだ。
「なに~、アンナが居なくなっただと!!」
まるで漫画やアニメの如く皆に伝わるようなオーバーリアクションで・・・。別に叫ばなくてもよくねと、心の中で思ったのはおれだけだろう。
母親もプランもビックリした様子で固まっていたが次第に状況の重大さを理解して慌て始めた。

まぁ、一寸前にフラグを立てた俺、ちゃんと回収終えました。と
一応、覚えはあるきっとあれだろう。昨日すれ違った違和感、一人はアンナだろう、そしてもう一人?人間なのかさえ定かではないが、きっとそいつが犯人だ。

そして、あの不自然な絵も関係している筈だ。

さてと探してやるような義理はないがどうせ暇だしボッチは一人で探してやりますか・・・。

とはいかなかった。
「プラン~、俺を離してくれ~。一人で探して来るからさ~」
俺の悲痛の叫びは届くことのない心の中に響いた。
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