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リシャーダの海賊編
第62話 腕相撲
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屈強な男の腕は折れはしていないが異様な曲がりを見せていた。ソウタは合図と同時に勝負を決め余裕な表情を浮かべていた。
「ぐあぁ! う、腕がぁぁ!」
男は腕を抑えながら、バタバタしている。男たちは目の前の状況が理解できず、口々にざわざわし始めた。
「お、おい負けたぞ?」
「腕っぷしに自慢のあるやつなのに……」
「どうなってんだ?」
男たちの言葉をよそに、ソウタは声高らかに叫んだ。
「これで終わりかよ! 次は指1本で勝負してやる、次の奴は誰だ!」
「く、くそぉ、こうなったら俺が相手だ!」
同じようなガタイをしている男が前に出て、ソウタの前に立ちはだかる。ソウタは指1本で勝負をしても結果は変わらなかった。最初は相手の力量を確かめつつ、男は体重を乗せソウタの指をへし折るつもりで臨んだが、涼しげな表情でソウタは勝負を決め、その後も次々と男たちを相手にした。
「あぁ、めんどくさいな。3人ずつかかって来いよ!」
「な、なんだと? なめやがってぇ!」
男たちはプライドもなにもかも捨て、ソウタに対して3人で腕相撲をすることになった。1人はソウタの手を握り、残りの2人は両手で全体重をかけてソウタの手を掴む。マスターは驚いた表情を浮かべながらも恐る恐る合図を送る。結果はソウタの圧勝だった。結局男たちはソウタに勝つことができずソウタは手をパンパンと払った。
「これで、海賊の情報を教えてくれる……そうだよねマスター?」
「あ、あぁ……悪かったな」
マスターの顔は引きつっていた。無理もない、目の前で大の男たちを腕相撲で黙らせたのだ、カウンターに席を設け、ソウタ達はそこに腰を下ろした。
「つ、つえぇ、この子たちならもしかして……」
「あぁ、海賊をやっつけてくれるかもしれねぇぞ」
口々に会話をする男たち、ソウタの力を目の当たりにした男たちは、海賊を討伐してくれるのではと淡い希望を抱き始め、ソウタに海賊討伐をお願いし始めた。
「な、なぁあんた達、海賊の情報を手に入れてどうするんだ?」
ソウタは後ろを振り向き答えた。
「やっつけるに決まってるじゃん、俺たちは自分たちの船を港に置きたいんだ。でも海賊が邪魔で置けないって言われたからさ」
「そ、そうか……なら、海賊達をやっつけてくれ! 頼む、海に出れば奴らがすぐに襲ってきて生活ができやしねぇ!」
「それは全然いいけど、海賊の場所もなにもわかんないからな」
「それは俺たちが教えてやる、さっきは悪かったな、あんたの力ならきっと倒せるよ!」
そういって男たちはソウタに海賊の情報を話し始めた。どうやら海賊は港を襲うこともあれば、海で漁をしている船を襲うこともあるらしく、人間ではなく、羽を生やした獣の姿をしていると言うのだ。海賊たちは空からも海からも突如として現れ、船を海底に引きずり込むものもいるらしい。
「う~ん、羽を生やした獣か……鳥とか? どう神さま、そんなモンスターっているの?」
「空を飛ぶモンスターで獣の姿をしているというのはハーピーでまず間違いないだろう。天使と間違われやすいが、知性は天使、獰猛さはハーピーといった感じかな?」
まるで兄弟関係みたいに説明をする神さまにシーナは頬膨らまして明らかに不機嫌な表情を浮かべる。
「ねぇ、そんな奴らと一緒にしないでよ、天使はもっと高貴で上品な種族よ! 羽が生えてるからって一緒にされたら堪んないよ」
「まぁ、そう怒るなよシーナ、別に悪気があって神さまも言ったわけじゃないと思うし……それより海からも来るってことはもしかして……マーフォークの軍団がこの近くまで来てるとか?」
「どうだろうな、ビースト軍団もあり得るが、すくなくとも、その海賊とやらはモンスター達で構成されてることは間違いないな、そして奴らを従えてるボスがいることもな」
マーフォークとビーストの軍団がもし協力しているのだとしたら、今回の戦いは今までとは比較にならないほど危険な戦いになることは間違いない、ましてや今度の場所は船の上、本気で動けば船は木っ端みじんに破砕するし、かといって水中でいつもの動きができるとは限らない、ソウタは一抹の不安を感じながらも、目の前に出された飲み物を手に取り、一気に飲み干した。
「構わないさ、とにかく海賊を退治しないとな、ねぇ、海賊はどこにいるかわかるの?」
「あぁ、奴らは船で南に行ったところの離島『シャイルー島』といったところだ、10分ぐらいで行けると思うが、問題はどうやってそこまで行くかだな」
「えっ? なに、まずいの?」
ソウタがその島に辿り着くにはさらなる問題が浮上していた。
「ぐあぁ! う、腕がぁぁ!」
男は腕を抑えながら、バタバタしている。男たちは目の前の状況が理解できず、口々にざわざわし始めた。
「お、おい負けたぞ?」
「腕っぷしに自慢のあるやつなのに……」
「どうなってんだ?」
男たちの言葉をよそに、ソウタは声高らかに叫んだ。
「これで終わりかよ! 次は指1本で勝負してやる、次の奴は誰だ!」
「く、くそぉ、こうなったら俺が相手だ!」
同じようなガタイをしている男が前に出て、ソウタの前に立ちはだかる。ソウタは指1本で勝負をしても結果は変わらなかった。最初は相手の力量を確かめつつ、男は体重を乗せソウタの指をへし折るつもりで臨んだが、涼しげな表情でソウタは勝負を決め、その後も次々と男たちを相手にした。
「あぁ、めんどくさいな。3人ずつかかって来いよ!」
「な、なんだと? なめやがってぇ!」
男たちはプライドもなにもかも捨て、ソウタに対して3人で腕相撲をすることになった。1人はソウタの手を握り、残りの2人は両手で全体重をかけてソウタの手を掴む。マスターは驚いた表情を浮かべながらも恐る恐る合図を送る。結果はソウタの圧勝だった。結局男たちはソウタに勝つことができずソウタは手をパンパンと払った。
「これで、海賊の情報を教えてくれる……そうだよねマスター?」
「あ、あぁ……悪かったな」
マスターの顔は引きつっていた。無理もない、目の前で大の男たちを腕相撲で黙らせたのだ、カウンターに席を設け、ソウタ達はそこに腰を下ろした。
「つ、つえぇ、この子たちならもしかして……」
「あぁ、海賊をやっつけてくれるかもしれねぇぞ」
口々に会話をする男たち、ソウタの力を目の当たりにした男たちは、海賊を討伐してくれるのではと淡い希望を抱き始め、ソウタに海賊討伐をお願いし始めた。
「な、なぁあんた達、海賊の情報を手に入れてどうするんだ?」
ソウタは後ろを振り向き答えた。
「やっつけるに決まってるじゃん、俺たちは自分たちの船を港に置きたいんだ。でも海賊が邪魔で置けないって言われたからさ」
「そ、そうか……なら、海賊達をやっつけてくれ! 頼む、海に出れば奴らがすぐに襲ってきて生活ができやしねぇ!」
「それは全然いいけど、海賊の場所もなにもわかんないからな」
「それは俺たちが教えてやる、さっきは悪かったな、あんたの力ならきっと倒せるよ!」
そういって男たちはソウタに海賊の情報を話し始めた。どうやら海賊は港を襲うこともあれば、海で漁をしている船を襲うこともあるらしく、人間ではなく、羽を生やした獣の姿をしていると言うのだ。海賊たちは空からも海からも突如として現れ、船を海底に引きずり込むものもいるらしい。
「う~ん、羽を生やした獣か……鳥とか? どう神さま、そんなモンスターっているの?」
「空を飛ぶモンスターで獣の姿をしているというのはハーピーでまず間違いないだろう。天使と間違われやすいが、知性は天使、獰猛さはハーピーといった感じかな?」
まるで兄弟関係みたいに説明をする神さまにシーナは頬膨らまして明らかに不機嫌な表情を浮かべる。
「ねぇ、そんな奴らと一緒にしないでよ、天使はもっと高貴で上品な種族よ! 羽が生えてるからって一緒にされたら堪んないよ」
「まぁ、そう怒るなよシーナ、別に悪気があって神さまも言ったわけじゃないと思うし……それより海からも来るってことはもしかして……マーフォークの軍団がこの近くまで来てるとか?」
「どうだろうな、ビースト軍団もあり得るが、すくなくとも、その海賊とやらはモンスター達で構成されてることは間違いないな、そして奴らを従えてるボスがいることもな」
マーフォークとビーストの軍団がもし協力しているのだとしたら、今回の戦いは今までとは比較にならないほど危険な戦いになることは間違いない、ましてや今度の場所は船の上、本気で動けば船は木っ端みじんに破砕するし、かといって水中でいつもの動きができるとは限らない、ソウタは一抹の不安を感じながらも、目の前に出された飲み物を手に取り、一気に飲み干した。
「構わないさ、とにかく海賊を退治しないとな、ねぇ、海賊はどこにいるかわかるの?」
「あぁ、奴らは船で南に行ったところの離島『シャイルー島』といったところだ、10分ぐらいで行けると思うが、問題はどうやってそこまで行くかだな」
「えっ? なに、まずいの?」
ソウタがその島に辿り着くにはさらなる問題が浮上していた。
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