転生したら、ステータスの上限がなくなったので脳筋プレイしてみた

Mr.Six

文字の大きさ
63 / 101
リシャーダの海賊編

第62話 腕相撲

しおりを挟む
 屈強な男の腕は折れはしていないが異様な曲がりを見せていた。ソウタは合図と同時に勝負を決め余裕な表情を浮かべていた。

「ぐあぁ! う、腕がぁぁ!」

 男は腕を抑えながら、バタバタしている。男たちは目の前の状況が理解できず、口々にざわざわし始めた。

「お、おい負けたぞ?」

「腕っぷしに自慢のあるやつなのに……」

「どうなってんだ?」

 男たちの言葉をよそに、ソウタは声高らかに叫んだ。

「これで終わりかよ! 次は指1本で勝負してやる、次の奴は誰だ!」

「く、くそぉ、こうなったら俺が相手だ!」

 同じようなガタイをしている男が前に出て、ソウタの前に立ちはだかる。ソウタは指1本で勝負をしても結果は変わらなかった。最初は相手の力量を確かめつつ、男は体重を乗せソウタの指をへし折るつもりで臨んだが、涼しげな表情でソウタは勝負を決め、その後も次々と男たちを相手にした。

「あぁ、めんどくさいな。3人ずつかかって来いよ!」

「な、なんだと? なめやがってぇ!」

 男たちはプライドもなにもかも捨て、ソウタに対して3人で腕相撲をすることになった。1人はソウタの手を握り、残りの2人は両手で全体重をかけてソウタの手を掴む。マスターは驚いた表情を浮かべながらも恐る恐る合図を送る。結果はソウタの圧勝だった。結局男たちはソウタに勝つことができずソウタは手をパンパンと払った。

「これで、海賊の情報を教えてくれる……そうだよねマスター?」

「あ、あぁ……悪かったな」

 マスターの顔は引きつっていた。無理もない、目の前で大の男たちを腕相撲で黙らせたのだ、カウンターに席を設け、ソウタ達はそこに腰を下ろした。

「つ、つえぇ、この子たちならもしかして……」

「あぁ、海賊をやっつけてくれるかもしれねぇぞ」

 口々に会話をする男たち、ソウタの力を目の当たりにした男たちは、海賊を討伐してくれるのではと淡い希望を抱き始め、ソウタに海賊討伐をお願いし始めた。

「な、なぁあんた達、海賊の情報を手に入れてどうするんだ?」

 ソウタは後ろを振り向き答えた。

「やっつけるに決まってるじゃん、俺たちは自分たちの船を港に置きたいんだ。でも海賊が邪魔で置けないって言われたからさ」

「そ、そうか……なら、海賊達をやっつけてくれ! 頼む、海に出れば奴らがすぐに襲ってきて生活ができやしねぇ!」

「それは全然いいけど、海賊の場所もなにもわかんないからな」

「それは俺たちが教えてやる、さっきは悪かったな、あんたの力ならきっと倒せるよ!」

 そういって男たちはソウタに海賊の情報を話し始めた。どうやら海賊は港を襲うこともあれば、海で漁をしている船を襲うこともあるらしく、人間ではなく、羽を生やした獣の姿をしていると言うのだ。海賊たちは空からも海からも突如として現れ、船を海底に引きずり込むものもいるらしい。

「う~ん、羽を生やした獣か……鳥とか? どう神さま、そんなモンスターっているの?」

「空を飛ぶモンスターで獣の姿をしているというのはハーピーでまず間違いないだろう。天使と間違われやすいが、知性は天使、獰猛さはハーピーといった感じかな?」

 まるで兄弟関係みたいに説明をする神さまにシーナは頬膨らまして明らかに不機嫌な表情を浮かべる。

「ねぇ、そんな奴らと一緒にしないでよ、天使はもっと高貴で上品な種族よ! 羽が生えてるからって一緒にされたら堪んないよ」

「まぁ、そう怒るなよシーナ、別に悪気があって神さまも言ったわけじゃないと思うし……それより海からも来るってことはもしかして……マーフォークの軍団がこの近くまで来てるとか?」

「どうだろうな、ビースト軍団もあり得るが、すくなくとも、その海賊とやらはモンスター達で構成されてることは間違いないな、そして奴らを従えてるボスがいることもな」

 マーフォークとビーストの軍団がもし協力しているのだとしたら、今回の戦いは今までとは比較にならないほど危険な戦いになることは間違いない、ましてや今度の場所は船の上、本気で動けば船は木っ端みじんに破砕するし、かといって水中でいつもの動きができるとは限らない、ソウタは一抹の不安を感じながらも、目の前に出された飲み物を手に取り、一気に飲み干した。

「構わないさ、とにかく海賊を退治しないとな、ねぇ、海賊はどこにいるかわかるの?」

「あぁ、奴らは船で南に行ったところの離島『シャイルー島』といったところだ、10分ぐらいで行けると思うが、問題はどうやってそこまで行くかだな」

「えっ? なに、まずいの?」

 ソウタがその島に辿り着くにはさらなる問題が浮上していた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活

仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」  ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。  彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

処理中です...