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二章:思春期~新成人
リリィの進路
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「終戦の記念パーティーがあるので必ず出席するように」
「はい」
国王はヴィンセントやカイル、他の活躍した兵士たちに参加を促した。そこで褒美の儀式が行われるのであろう。
「あと、ヴィンセント。君のいつまでも大事に隠している娘も連れてくるように」
「・・・」
「これは王命だ」
「はっ・・・」
ヴィンセントは敬礼をして王室を出る。
「くそっ・・・」
(あんな貴族たちの目線に晒したくないのに)
パーティーには悪意を持った者たちが蠢いている。どんな奴がリリィに目をつけるか分からない。
「ヴィンセント、気持ちは分かるがそろそろ潮時だっただろ。僕もリリィちゃんをできるだけ守るから」
「ああ、ありがとうカイル」
+
+
+
「終戦の記念パーティー・・・?」
「ああ。リリィも一緒に来てもらうことになる」
あの事件が起きてからリリィとヴィンセントはまともに話していなかった。ヴィンセントは朝早くから起きて出かけ、帰るのも夜中を過ぎてからであった。久しぶりに夕食を共にし、リリィにそう告げた。
「・・・うん、分かった」
「ドレスなどはマリアが用意してくれるそうだ。マリアが明日洋服屋に寄るように言っていたから学校帰りに寄っていくように」
「うん」
ヴィンセントがリリィに距離を置いてから、卒業に向けての試験に必死に取り組んで気を紛らわしていた。卒業後には結婚をする者もいれば、淑女教育として王城に上がるのが貴族にとって一般的である。
「あの・・・ヴィー、私ね、卒業したら、王城で働こうと思ってるの」
「・・・そうか」
「でね、今騎士団の治療担当に志願してるの」
──バン!!──
ヴィンセントの机を叩く音が響いた。
「どういうことだ」
「ヴィーの助けになりたくて。私一生懸命勉強したの」
女学校でも看護方面を目指す人がいる。貴族で看護を目指す者は少なく、男爵など身分の低い女性たちが目指す職だ。ずっとリリィは将来について考えていた。ヴィーの助けになる仕事、これしかないとリリィは思った。
「もう、国の許可はおりてるから」
「ダメだ、ダメだ、リリィがそんな危ないところで働くなんて」
「もう決めたの!!」
リリィがこの目をするときは、彼女は決して意思を曲げないことをヴィンセントは知っている。
「・・・好きにしろっ!」
ヴィンセントは夕食にほとんど手をつけず立ち上がり、部屋に戻っていった。
(リリィももう大人なんだ、俺が口を出す筋合いはない)
分かっている、分かっているのだがヴィンセントは納得がいかない。彼女に穢れを見せないように、大事に大事に育てていたのに、まさかその危険の中に飛び込むようなことをしようとは。
(くそっ、また感情的になってしまった)
最近ヴィンセントはリリィに対して気持ちをコントロールできなくなってきているようだ。リリィのことを思えば思う程空回りしている自分が嫌になる。ヴィンセントは机の上にあるリリィへの婚約願いの手紙を手にとった。
「はい」
国王はヴィンセントやカイル、他の活躍した兵士たちに参加を促した。そこで褒美の儀式が行われるのであろう。
「あと、ヴィンセント。君のいつまでも大事に隠している娘も連れてくるように」
「・・・」
「これは王命だ」
「はっ・・・」
ヴィンセントは敬礼をして王室を出る。
「くそっ・・・」
(あんな貴族たちの目線に晒したくないのに)
パーティーには悪意を持った者たちが蠢いている。どんな奴がリリィに目をつけるか分からない。
「ヴィンセント、気持ちは分かるがそろそろ潮時だっただろ。僕もリリィちゃんをできるだけ守るから」
「ああ、ありがとうカイル」
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「終戦の記念パーティー・・・?」
「ああ。リリィも一緒に来てもらうことになる」
あの事件が起きてからリリィとヴィンセントはまともに話していなかった。ヴィンセントは朝早くから起きて出かけ、帰るのも夜中を過ぎてからであった。久しぶりに夕食を共にし、リリィにそう告げた。
「・・・うん、分かった」
「ドレスなどはマリアが用意してくれるそうだ。マリアが明日洋服屋に寄るように言っていたから学校帰りに寄っていくように」
「うん」
ヴィンセントがリリィに距離を置いてから、卒業に向けての試験に必死に取り組んで気を紛らわしていた。卒業後には結婚をする者もいれば、淑女教育として王城に上がるのが貴族にとって一般的である。
「あの・・・ヴィー、私ね、卒業したら、王城で働こうと思ってるの」
「・・・そうか」
「でね、今騎士団の治療担当に志願してるの」
──バン!!──
ヴィンセントの机を叩く音が響いた。
「どういうことだ」
「ヴィーの助けになりたくて。私一生懸命勉強したの」
女学校でも看護方面を目指す人がいる。貴族で看護を目指す者は少なく、男爵など身分の低い女性たちが目指す職だ。ずっとリリィは将来について考えていた。ヴィーの助けになる仕事、これしかないとリリィは思った。
「もう、国の許可はおりてるから」
「ダメだ、ダメだ、リリィがそんな危ないところで働くなんて」
「もう決めたの!!」
リリィがこの目をするときは、彼女は決して意思を曲げないことをヴィンセントは知っている。
「・・・好きにしろっ!」
ヴィンセントは夕食にほとんど手をつけず立ち上がり、部屋に戻っていった。
(リリィももう大人なんだ、俺が口を出す筋合いはない)
分かっている、分かっているのだがヴィンセントは納得がいかない。彼女に穢れを見せないように、大事に大事に育てていたのに、まさかその危険の中に飛び込むようなことをしようとは。
(くそっ、また感情的になってしまった)
最近ヴィンセントはリリィに対して気持ちをコントロールできなくなってきているようだ。リリィのことを思えば思う程空回りしている自分が嫌になる。ヴィンセントは机の上にあるリリィへの婚約願いの手紙を手にとった。
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