転生腐女子令嬢は二人の♂♂の受けとなった。

ほのじー

文字の大きさ
15 / 37

最終選考!!


「落ち着け、エリカ」


ビッグがエリカの肩を叩いた。ビッグはエリカが必ず婚約者の身分を勝ち取ると信じているのだ。


「で・・・でも・・・」
「昨日レオンも言ってただろ。お前なら絶対大丈夫だって」


そう、昨日エリカはビッグに肩を押されて使われていない教会に連れていかれたのだ。そこにはステンドグラスから漏れる光でキラキラと輝くレオンが立っていた。選考日の前日、自身なさげなエリカにバレるリスクを犯して励ましに来てくれたのだ。


「エリカ・・・君ならできるよ・・・僕が渡した膨大な課題も、淑女教育も、全てこなしてきただろう?」
「ああ、エリカ・・・俺らはお前を誇りに思うぞ」


それだけ二人に信用されてエリカは感動で涙に濡れた。涙が止まらないエリカによしよしと二人は頭を撫で抱き締めた。おまじないだと言ってレオンは右頬に、ビッグは左頬にキスをする。涙に濡れながら両頬を押さえて顔を赤くするエリカに二人は腹を抱えて笑った。


「また爆発したら駄目だから頬のキスで許してあげる」
「お前が勝つ、まじないだよ」


エリカはレオンにもらった涼しげな緑色のドレスに身を包み、恐怖に震える足を一歩前に出した。







「まずは今から一時間、妃としての常識テストをします。では、はじめっ」


(え・・・これ簡単じゃない・・・?)


昨日の二人の優しい励ましに勇気を貰いながらエリカはテスト用紙をペラリと捲り解き始めた。テストは全てエリカが教師に教えてもらった範囲、もしくはレオンが追加で課した本の中に書いていたことである。この選考期間きちんと勉強していなければ相当難しいものであるのだが、それをエリカは知らない。エリカは難なくそれをこなし、一呼吸ついた。


(はぁ~、なんとかできた・・・)


十分ほどの休憩の後、実技のテストに移る。皆課題は何かとソワソワとしていたのだが、審査官が手を叩いた。


「はい、では次は各自、得意な芸があると思うので、それを披露してください。今から十分与えますので、ご準備ください」


(っ・・・どうしたら・・・)


戸惑いの表情をするエリカの様子をレオンが察知し、不自然にならないように参加者全員に向かって声をあげた。


「自分が一番好きなことを、考えてみてごらん」


レオンは四人にそうアドバイスをする。皆が準備に取りかかろうとしたところで、エリカはレオンと目が合った。そしてレオンはコクリと頷く。


(私が一番好きで・・・得意なこと・・・)


エリカは急いで部屋に戻る。他の者たちは侍女に頼んだのか準備が整っており、エリカはギリギリ間に合ったようだ。


「では、私はダンスを」


アルマは得意のダンスを披露した。彼女がクルクルと回れば「おおぉ!!」と拍手が起こる。


「次はローズさん、あなたは何を披露されますか」
「私はバイオリンを御披露目しますわ」


ローズは華麗な音で音楽を奏でていく。皆目を細めて音楽に聞き入っていた。


「次は、ネネさんですね」
「わ、私はっ、私はっ・・・刺繍をしたいのですが・・・」


ネネは少し時間が掛かりそうなことを心配しているようだ。


「では、私と同時に行ったらどうでしょうか。私はボレロをレオン王子に挑みたいと思います」
「ボレロを・・・ですか?」


エリカが一番好きなこと・・・それはゲームである。レオンとはあれから何度かボレロをプレイしており、あと一歩で一勝できるところまできていたのだ。


「面白い。では息子と君がボレロをしている間に、君は刺繍をしたら良い。私たちは君たちを見て回っていこう」


国王がそう宣言して、レオンへのボレロの挑戦が始まった。レオンがボレロが強いのは皆知っているので手加減をすればすぐにバレてしまうだろう。レオン自身も手加減する気は全くなく、真剣勝負だ。


「君の本気を見ようじゃないか」


レオンが始めの一手を打った。
感想 83

あなたにおすすめの小説

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた

狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた 当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

抱かれたい騎士No.1と抱かれたく無い騎士No.1に溺愛されてます。どうすればいいでしょうか!?

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
ヴァンクリーフ騎士団には見目麗しい抱かれたい男No.1と、絶対零度の鋭い視線を持つ抱かれたく無い男No.1いる。 そんな騎士団の寮の厨房で働くジュリアは何故かその2人のお世話係に任命されてしまう。どうして!? 貧乏男爵令嬢ですが、家の借金返済の為に、頑張って働きますっ!

襲われていた美男子を助けたら溺愛されました

茜菫
恋愛
伯爵令嬢でありながら公爵家に仕える女騎士イライザの元に縁談が舞い込んだ。 相手は五十歳を越え、すでに二度の結婚歴があるラーゼル侯爵。 イライザの実家であるラチェット伯爵家はラーゼル侯爵に多額の借金があり、縁談を突っぱねることができなかった。 なんとか破談にしようと苦慮したイライザは結婚において重要視される純潔を捨てようと考えた。 相手をどうしようかと悩んでいたイライザは町中で言い争う男女に出くわす。 イライザが女性につきまとわれて危機に陥っていた男ミケルを助けると、どうやら彼に気に入られたようで…… 「僕……リズのこと、好きになっちゃったんだ」 「……は?」 ムーンライトノベルズにも投稿しています。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

魚人族のバーに行ってワンナイトラブしたら番いにされて種付けされました

ノルジャン
恋愛
人族のスーシャは人魚のルシュールカを助けたことで仲良くなり、魚人の集うバーへ連れて行ってもらう。そこでルシュールカの幼馴染で鮫魚人のアグーラと出会い、一夜を共にすることになって…。ちょっとオラついたサメ魚人に激しく求められちゃうお話。ムーンライトノベルズにも投稿中。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!