ナンバー3、最強の男は三番手

天然焦土

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青年、順位がバレる

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「ふわぁ~……今何時だ~……?」

亮介が目覚めた時間は8時30分、いつもなら既に学校に向かっている時間である。

(この時間帯、いつもなら楓が来てる筈なんだが……遂に俺を見捨てたかな)

そんな事を考えながら、彼は着替えて外に出る。

(まあ、この程度の距離本気を出せば……ん?)

亮介は、自分の家の周りを見回してみる。

「・・・・・・・・や~れやれ、厄介事は嫌いだクソが」

ヒュン

瞬間、何かに気付いた亮介は、一瞬にしてその場から消えた。



場所は一転し、とある廃工場……そこには3人の男と、一人の少女……楓が縛られていた。

「ちょっと、離してよ……!!」

「へへへ、いい女だ~!!」

「先輩、やっちゃっていいんですかね!!」

「構わねぇ構わねぇ、好きなだけやりな!!」

この男、昨日亮介から金を巻き上げていた所を楓に邪魔された柄の悪い先輩である。

「あなた達、本当に捜査官志望なの!?こんな事をして、ただで済むと思ってるの!?」

「うるせぇなぁ!!どうせ俺達はもうすぐ退学なんだよ!!だったら何したって関係ないだろうが!!」

「そんな……最低!!」

「先輩!!こいつ腕に順位がありますよ!!」

「っ!!」

楓は、慌てて腕を隠す。

「へぇ……そうだ、良いことを思いついたぜ……おい、そいつの腕を押さえとけ」

そう言って、柄の悪い先輩の後輩は楓を押さえつける。

「な、何するのよ!!」

「なぁ~に、ちょっと俺の手形をつけてやろうと思ってなぁ」

ボォォォォ

そういうと、柄の悪い先輩の掌から炎が出始めた。

「ひひひ、てめぇの順位の上によぉ……手形付けてやるからよぉ!!」

「い、いや、それだけは、いやぁ!!」

楓が焦る理由は、何らかの理由で順位が破壊されると、その人物の順位が二度と上がらないからである。シングル補佐官を目指している楓にとって、それは避けなければならない事なのである。

「へえ、105000位だってよ~、年下なのに俺達より高いじゃねぇか……むかつくなぁおい!!」

柄の悪い先輩は、楓の順位を焼こうとした。

ドガァン

だが、その炎が触れる前に、廃工場の扉が蹴破られた。

「ああ~、やっぱりここか~」

そこにいたのは、先ほどまで家にいたはずの亮介だった。

「な!?て、てめぇ!!」

「り、亮介!?」

「楓さぁ、てんぱり過ぎて自分も能力使うの忘れてない?しょうがねえ奴だなほんと」

彼は頭を掻きながら楓に近付いていく。

「て、てめぇ来るんじゃねえ!!何でここが分かった!!」

「どっちなんだよ……あんたらさぁ、俺の家の近くで楓さらったろ?あちこち荒れてるし、見慣れた奴が見れば気付くわあんなん」

亮介は、家から出た時に、家の周りが少し荒れていることや、落ちていた物から、楓に何かあった事を突き止めた。

「そんで、ここが分かった理由は、単純に人目につかない場所が、ここらじゃこの廃工場くらいしか無いと思ったから」

「へ、へへ、そうかよ、だがなぁ!!てめぇなんか来たってどうにも出来ねぇだろうが!!最下位野郎が!!死ね!!」

ボォン!!

柄の悪い先輩は亮介に向かって炎を放った。

「え……?り、亮介……?」

「は、ははは!!殺っちまった!!遂に……!!人を殺っちまった!!もうどうにでもなれや!!」

ドサドサ

「は……?」

気がつけば、柄の悪い先輩が連れていた二人は、意識を失い倒れていた。

「そうはしゃぐなよ、先輩、あんたの火力じゃ俺を殺せねぇから」

「な、何でお前……!!」

いつの間にか、炎を放たれた筈の亮介が、柄の悪い先輩の真横に立っていた。

「は、離れろ!!」

柄の悪い先輩は、もう一度炎を放とうとした。しかし、炎は出なかった。

「な、何でだ……!?」

「もしかして、これが無いせいかな?」

亮介の手には、小さなライターが握られていた。

「あんたの能力、操作系だな、発生系じゃない。発生系だったらもっと火力があるはずだからな、だけど、あんたの順位でこの火力……何か良くないものを使ったのかな?」

「て、てめえ、返しやがれ!!」

「ほーらよ」

ビシッ

亮介は、柄の悪い先輩の顔にライターを投げつけた。

「ふがっ!?」

「とりあえず気絶しててくれ」

スパン

そして、怯んだ所に蹴りを入れた。柄の悪い先輩は、顔面から地面に突っ込む。

「やれやれ、しかし危なかったな楓」

亮介は、楓に近付き、楓の拘束を外した。

「亮介、あんた……何者なの?」

「ん~……何者でしょうね」

亮介はまた頭を掻いた。この時、亮介は油断して確認をしていなかった。

「り、亮介!!あんた、順位!!」

「あ、やっべ」

先ほどの炎を防いだときに、手の甲の貼ってあった順位が焼けてしまった事に気付けてなかった。

「あんた、これ一体どういう……こ……と……」

そして、楓は亮介に近付いたときに見てしまった。彼の本来の順位を……。

「はあ~……よりによってお前にバレる?」

「3……?まさか……あんたが……シングルの……第3位ぃぃぃぃぃぃ!?」

「はあ~、だから面倒くさい事は嫌いだ」
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