4 / 15
青年、順位がバレる
しおりを挟む
「ふわぁ~……今何時だ~……?」
亮介が目覚めた時間は8時30分、いつもなら既に学校に向かっている時間である。
(この時間帯、いつもなら楓が来てる筈なんだが……遂に俺を見捨てたかな)
そんな事を考えながら、彼は着替えて外に出る。
(まあ、この程度の距離本気を出せば……ん?)
亮介は、自分の家の周りを見回してみる。
「・・・・・・・・や~れやれ、厄介事は嫌いだクソが」
ヒュン
瞬間、何かに気付いた亮介は、一瞬にしてその場から消えた。
場所は一転し、とある廃工場……そこには3人の男と、一人の少女……楓が縛られていた。
「ちょっと、離してよ……!!」
「へへへ、いい女だ~!!」
「先輩、やっちゃっていいんですかね!!」
「構わねぇ構わねぇ、好きなだけやりな!!」
この男、昨日亮介から金を巻き上げていた所を楓に邪魔された柄の悪い先輩である。
「あなた達、本当に捜査官志望なの!?こんな事をして、ただで済むと思ってるの!?」
「うるせぇなぁ!!どうせ俺達はもうすぐ退学なんだよ!!だったら何したって関係ないだろうが!!」
「そんな……最低!!」
「先輩!!こいつ腕に順位がありますよ!!」
「っ!!」
楓は、慌てて腕を隠す。
「へぇ……そうだ、良いことを思いついたぜ……おい、そいつの腕を押さえとけ」
そう言って、柄の悪い先輩の後輩は楓を押さえつける。
「な、何するのよ!!」
「なぁ~に、ちょっと俺の手形をつけてやろうと思ってなぁ」
ボォォォォ
そういうと、柄の悪い先輩の掌から炎が出始めた。
「ひひひ、てめぇの順位の上によぉ……手形付けてやるからよぉ!!」
「い、いや、それだけは、いやぁ!!」
楓が焦る理由は、何らかの理由で順位が破壊されると、その人物の順位が二度と上がらないからである。シングル補佐官を目指している楓にとって、それは避けなければならない事なのである。
「へえ、105000位だってよ~、年下なのに俺達より高いじゃねぇか……むかつくなぁおい!!」
柄の悪い先輩は、楓の順位を焼こうとした。
ドガァン
だが、その炎が触れる前に、廃工場の扉が蹴破られた。
「ああ~、やっぱりここか~」
そこにいたのは、先ほどまで家にいたはずの亮介だった。
「な!?て、てめぇ!!」
「り、亮介!?」
「楓さぁ、てんぱり過ぎて自分も能力使うの忘れてない?しょうがねえ奴だなほんと」
彼は頭を掻きながら楓に近付いていく。
「て、てめぇ来るんじゃねえ!!何でここが分かった!!」
「どっちなんだよ……あんたらさぁ、俺の家の近くで楓さらったろ?あちこち荒れてるし、見慣れた奴が見れば気付くわあんなん」
亮介は、家から出た時に、家の周りが少し荒れていることや、落ちていた物から、楓に何かあった事を突き止めた。
「そんで、ここが分かった理由は、単純に人目につかない場所が、ここらじゃこの廃工場くらいしか無いと思ったから」
「へ、へへ、そうかよ、だがなぁ!!てめぇなんか来たってどうにも出来ねぇだろうが!!最下位野郎が!!死ね!!」
ボォン!!
柄の悪い先輩は亮介に向かって炎を放った。
「え……?り、亮介……?」
「は、ははは!!殺っちまった!!遂に……!!人を殺っちまった!!もうどうにでもなれや!!」
ドサドサ
「は……?」
気がつけば、柄の悪い先輩が連れていた二人は、意識を失い倒れていた。
「そうはしゃぐなよ、先輩、あんたの火力じゃ俺を殺せねぇから」
「な、何でお前……!!」
いつの間にか、炎を放たれた筈の亮介が、柄の悪い先輩の真横に立っていた。
「は、離れろ!!」
柄の悪い先輩は、もう一度炎を放とうとした。しかし、炎は出なかった。
「な、何でだ……!?」
「もしかして、これが無いせいかな?」
亮介の手には、小さなライターが握られていた。
「あんたの能力、操作系だな、発生系じゃない。発生系だったらもっと火力があるはずだからな、だけど、あんたの順位でこの火力……何か良くないものを使ったのかな?」
「て、てめえ、返しやがれ!!」
「ほーらよ」
ビシッ
亮介は、柄の悪い先輩の顔にライターを投げつけた。
「ふがっ!?」
「とりあえず気絶しててくれ」
スパン
そして、怯んだ所に蹴りを入れた。柄の悪い先輩は、顔面から地面に突っ込む。
「やれやれ、しかし危なかったな楓」
亮介は、楓に近付き、楓の拘束を外した。
「亮介、あんた……何者なの?」
「ん~……何者でしょうね」
亮介はまた頭を掻いた。この時、亮介は油断して確認をしていなかった。
「り、亮介!!あんた、順位!!」
「あ、やっべ」
先ほどの炎を防いだときに、手の甲の貼ってあった順位が焼けてしまった事に気付けてなかった。
「あんた、これ一体どういう……こ……と……」
そして、楓は亮介に近付いたときに見てしまった。彼の本来の順位を……。
「はあ~……よりによってお前にバレる?」
「3……?まさか……あんたが……シングルの……第3位ぃぃぃぃぃぃ!?」
「はあ~、だから面倒くさい事は嫌いだ」
亮介が目覚めた時間は8時30分、いつもなら既に学校に向かっている時間である。
(この時間帯、いつもなら楓が来てる筈なんだが……遂に俺を見捨てたかな)
そんな事を考えながら、彼は着替えて外に出る。
(まあ、この程度の距離本気を出せば……ん?)
亮介は、自分の家の周りを見回してみる。
「・・・・・・・・や~れやれ、厄介事は嫌いだクソが」
ヒュン
瞬間、何かに気付いた亮介は、一瞬にしてその場から消えた。
場所は一転し、とある廃工場……そこには3人の男と、一人の少女……楓が縛られていた。
「ちょっと、離してよ……!!」
「へへへ、いい女だ~!!」
「先輩、やっちゃっていいんですかね!!」
「構わねぇ構わねぇ、好きなだけやりな!!」
この男、昨日亮介から金を巻き上げていた所を楓に邪魔された柄の悪い先輩である。
「あなた達、本当に捜査官志望なの!?こんな事をして、ただで済むと思ってるの!?」
「うるせぇなぁ!!どうせ俺達はもうすぐ退学なんだよ!!だったら何したって関係ないだろうが!!」
「そんな……最低!!」
「先輩!!こいつ腕に順位がありますよ!!」
「っ!!」
楓は、慌てて腕を隠す。
「へぇ……そうだ、良いことを思いついたぜ……おい、そいつの腕を押さえとけ」
そう言って、柄の悪い先輩の後輩は楓を押さえつける。
「な、何するのよ!!」
「なぁ~に、ちょっと俺の手形をつけてやろうと思ってなぁ」
ボォォォォ
そういうと、柄の悪い先輩の掌から炎が出始めた。
「ひひひ、てめぇの順位の上によぉ……手形付けてやるからよぉ!!」
「い、いや、それだけは、いやぁ!!」
楓が焦る理由は、何らかの理由で順位が破壊されると、その人物の順位が二度と上がらないからである。シングル補佐官を目指している楓にとって、それは避けなければならない事なのである。
「へえ、105000位だってよ~、年下なのに俺達より高いじゃねぇか……むかつくなぁおい!!」
柄の悪い先輩は、楓の順位を焼こうとした。
ドガァン
だが、その炎が触れる前に、廃工場の扉が蹴破られた。
「ああ~、やっぱりここか~」
そこにいたのは、先ほどまで家にいたはずの亮介だった。
「な!?て、てめぇ!!」
「り、亮介!?」
「楓さぁ、てんぱり過ぎて自分も能力使うの忘れてない?しょうがねえ奴だなほんと」
彼は頭を掻きながら楓に近付いていく。
「て、てめぇ来るんじゃねえ!!何でここが分かった!!」
「どっちなんだよ……あんたらさぁ、俺の家の近くで楓さらったろ?あちこち荒れてるし、見慣れた奴が見れば気付くわあんなん」
亮介は、家から出た時に、家の周りが少し荒れていることや、落ちていた物から、楓に何かあった事を突き止めた。
「そんで、ここが分かった理由は、単純に人目につかない場所が、ここらじゃこの廃工場くらいしか無いと思ったから」
「へ、へへ、そうかよ、だがなぁ!!てめぇなんか来たってどうにも出来ねぇだろうが!!最下位野郎が!!死ね!!」
ボォン!!
柄の悪い先輩は亮介に向かって炎を放った。
「え……?り、亮介……?」
「は、ははは!!殺っちまった!!遂に……!!人を殺っちまった!!もうどうにでもなれや!!」
ドサドサ
「は……?」
気がつけば、柄の悪い先輩が連れていた二人は、意識を失い倒れていた。
「そうはしゃぐなよ、先輩、あんたの火力じゃ俺を殺せねぇから」
「な、何でお前……!!」
いつの間にか、炎を放たれた筈の亮介が、柄の悪い先輩の真横に立っていた。
「は、離れろ!!」
柄の悪い先輩は、もう一度炎を放とうとした。しかし、炎は出なかった。
「な、何でだ……!?」
「もしかして、これが無いせいかな?」
亮介の手には、小さなライターが握られていた。
「あんたの能力、操作系だな、発生系じゃない。発生系だったらもっと火力があるはずだからな、だけど、あんたの順位でこの火力……何か良くないものを使ったのかな?」
「て、てめえ、返しやがれ!!」
「ほーらよ」
ビシッ
亮介は、柄の悪い先輩の顔にライターを投げつけた。
「ふがっ!?」
「とりあえず気絶しててくれ」
スパン
そして、怯んだ所に蹴りを入れた。柄の悪い先輩は、顔面から地面に突っ込む。
「やれやれ、しかし危なかったな楓」
亮介は、楓に近付き、楓の拘束を外した。
「亮介、あんた……何者なの?」
「ん~……何者でしょうね」
亮介はまた頭を掻いた。この時、亮介は油断して確認をしていなかった。
「り、亮介!!あんた、順位!!」
「あ、やっべ」
先ほどの炎を防いだときに、手の甲の貼ってあった順位が焼けてしまった事に気付けてなかった。
「あんた、これ一体どういう……こ……と……」
そして、楓は亮介に近付いたときに見てしまった。彼の本来の順位を……。
「はあ~……よりによってお前にバレる?」
「3……?まさか……あんたが……シングルの……第3位ぃぃぃぃぃぃ!?」
「はあ~、だから面倒くさい事は嫌いだ」
0
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる