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猫ポーチ流行の兆し
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「これは絶対秘密だからな」
フリードリヒはそう言い切り、茶トラ猫のポーチを腰に結んだ。
「……趣味が悪い」
アドレはぼそりと呟きながらも、黒猫のポーチを帯に固定する。
その姿を見ていた侍女や従者たちは、最初こそ首をかしげた。
「……なんですか、その……猫の……」
「妙に丸っこいですね」
と、笑いをこらえきれなかった。
だが数日経つと――。
「見慣れたら……なんだか可愛いですね」
「いや、むしろあれがないと落ち着かない気が……」
「実は欲しい……」
屋敷の者たちの視線が、猫ポーチへと吸い寄せられていく。
さらに王子アルバートが堂々と「俺も欲しい!」と宣言してしまったことで、噂は瞬く間に広がった。
「殿下が腰につけてたとか……?」
「お忍びの時、確かに猫の丸いポーチが……!」
「えっ、可愛い! 欲しい!」
こうして“趣味の悪いポーチ”は、じわじわと“かわいい流行アイテム”に変貌していった。
だが――。
「作れるのは、私だけですっ!」
酔いの記憶を思い出しつつ、私は真っ赤になって叫んだ。
そう、マジックバッグはメイベル作限定。
どれほど欲しがられても、唯一無二の品なのだ。だが、それは、秘密だ。
猫バッグ流行の兆し
ある日、サロンに現れたシレーヌが、やけに自慢げに腰をくねらせて見せびらかした。
「見てちょうだい! これ、流行りのポーチよ!」
差し出されたのは――派手なリボンや金糸で飾られた猫型ポーチ。
どこかで見たような形。
私が作ったオカンアートの、どこか似たような模倣品だった。
「某デザイナーが新作で出したの! 今、町娘から貴婦人まで大人気なのよ!」
シレーヌは得意満面でくるくる回ってみせる。
取り巻きたちは「まぁ素敵!」と拍手をするが……。
私は内心で大きくため息をついた。
(……それ、見た目だけで、中身はただの飾りポーチよね。
本物は、私の“猫ポーチ”だけなんだけど)
フリードリヒも遠くからちらりと見て、口元に笑みを浮かべる。
「……あれは似せ物だな」
アドレは冷たい声で短く呟いた。
「……中身のない器ほど、騒がしいものだ」
シレーヌはそれにも気づかず、なおも胸を張っていた。
「やっぱり流行は先取りするものよね! 私が真の公爵令嬢だから!」
――本物の価値を知らない妹の姿に、私はただ静かに笑った。
町では猫型ポーチが流行の真っ只中だった。
某デザイナーが出した派手な新作は、リボンに宝石飾りに金糸刺繍。
見た目ばかりのきらびやかなポーチは、貴婦人たちの間で飛ぶように売れていた。
「やっぱり流行は大事よね!」
シレーヌは胸を張って、自分の偽ポーチを自慢する。
「これを持つのが“本物の令嬢”の証よ!」
取り巻きたちも口々に「素敵!」と褒めそやす。
だが私は内心で小さく笑った。
(……流行も大事。けれど、“本物”を知っている人は、誰かしら)
実際――。
本家の兄フリードリヒは、真顔で茶トラ猫ポーチを下げ、
「これがなければ仕事にならん」と言った。
アドレは黒猫ポーチを腰に結び、
「……なくすなと言ったのは、俺自身だったな」と小さく呟いた。
そして――
アルバート殿下は、子供のように机を叩いて叫んだ。
「どうしても欲しい! 俺も猫を飼いたいんだ!!」
影の三人は、揃って深々と頭を下げてきた。
「頼む。……どうか我々にも」
私は両手を広げて困ったように笑うしかなかった。
「……泣きつかれても、私の時間は一日二十四時間しかないんですけど……」
流行の偽物に紛れて、本物は誰にも気づかれない。
けれど、彼らが手放せないのは――私の猫ポーチだけ。
(猫ポーチの表と裏)
町も社交界も、猫ポーチ一色になっていた。
色鮮やかな生地に宝石のチャーム、豪奢なリボン。
貴婦人も令嬢も、競うように腰にぶら下げて歩く。
「私の猫はフランス絹よ」
「こっちは特注の銀糸刺繍!」
「やっぱり今は猫ポーチがなくちゃね!」
誰もが笑顔で自慢しあう。
けれど、私が持っているのは――
不格好な縫い目の、丸っこい猫顔のポーチ。
毛糸も安物、布もよれよれ。
「まあ……メイベル様のは……ずいぶん手作り感が強いですわね」
「趣味がちょっと……でも、かわいらしいのかしら?」
「ふふ、オカンアートってやつ?」
笑いをこらえる声がひそひそと耳に届く。
私は苦笑して、ポーチを撫でる。
(……誰も価値を知らないから、紛れていられる。それでいい)
――そう、この“オカンアート猫”こそ、唯一のマジックバッグ。
兄も、アドレも、殿下も、影も。
皆が秘密裏に泣いて頼む、唯一無二の宝物なのだ。
(シレーヌの不機嫌)
シレーヌはこの頃、いつも不機嫌だった。
伯爵家の三男という婚約者とは、会えば口論ばかり。
彼は仕事ばかりで人付き合いに乏しく、シレーヌの「構ってほしい」には応えられない。
「どうして私を大事にしてくれないの!」
「……帳簿の締め切りがある」
そんなやり取りばかりが続く。
苛立ったシレーヌは、買い物に走った。
有名デザイナーの猫ポーチを筆頭に、宝石、ドレス、靴。
片っ端から買い漁っては、取り巻きに見せびらかす。
「見て、これ! 新作の猫ポーチよ! 私だけが手に入れたの!」
取り巻きたちは「まぁ素敵!」と持ち上げる。
けれど――。
「シレーヌ!」
父の怒声が屋敷に響いた。
「一体いくら使ったと思っている! お前の贅沢でうちは、もう余裕がないのだぞ!」
叱責に、シレーヌは唇を噛む。
「だって、必要なものだったのよ……!」
けれど誰も、その言葉を信じはしなかった。
有名デザイナーの猫ポーチは、ただの飾り。
見せびらかすほどに、彼女の空虚さだけが浮き彫りになっていった。
*このポーチ、某100均ストアの、
猫の丸座椅子カバーを、鞄に仕立てたのをイメージしています。(ちょっと小ぶりですが、)
フリードリヒはそう言い切り、茶トラ猫のポーチを腰に結んだ。
「……趣味が悪い」
アドレはぼそりと呟きながらも、黒猫のポーチを帯に固定する。
その姿を見ていた侍女や従者たちは、最初こそ首をかしげた。
「……なんですか、その……猫の……」
「妙に丸っこいですね」
と、笑いをこらえきれなかった。
だが数日経つと――。
「見慣れたら……なんだか可愛いですね」
「いや、むしろあれがないと落ち着かない気が……」
「実は欲しい……」
屋敷の者たちの視線が、猫ポーチへと吸い寄せられていく。
さらに王子アルバートが堂々と「俺も欲しい!」と宣言してしまったことで、噂は瞬く間に広がった。
「殿下が腰につけてたとか……?」
「お忍びの時、確かに猫の丸いポーチが……!」
「えっ、可愛い! 欲しい!」
こうして“趣味の悪いポーチ”は、じわじわと“かわいい流行アイテム”に変貌していった。
だが――。
「作れるのは、私だけですっ!」
酔いの記憶を思い出しつつ、私は真っ赤になって叫んだ。
そう、マジックバッグはメイベル作限定。
どれほど欲しがられても、唯一無二の品なのだ。だが、それは、秘密だ。
猫バッグ流行の兆し
ある日、サロンに現れたシレーヌが、やけに自慢げに腰をくねらせて見せびらかした。
「見てちょうだい! これ、流行りのポーチよ!」
差し出されたのは――派手なリボンや金糸で飾られた猫型ポーチ。
どこかで見たような形。
私が作ったオカンアートの、どこか似たような模倣品だった。
「某デザイナーが新作で出したの! 今、町娘から貴婦人まで大人気なのよ!」
シレーヌは得意満面でくるくる回ってみせる。
取り巻きたちは「まぁ素敵!」と拍手をするが……。
私は内心で大きくため息をついた。
(……それ、見た目だけで、中身はただの飾りポーチよね。
本物は、私の“猫ポーチ”だけなんだけど)
フリードリヒも遠くからちらりと見て、口元に笑みを浮かべる。
「……あれは似せ物だな」
アドレは冷たい声で短く呟いた。
「……中身のない器ほど、騒がしいものだ」
シレーヌはそれにも気づかず、なおも胸を張っていた。
「やっぱり流行は先取りするものよね! 私が真の公爵令嬢だから!」
――本物の価値を知らない妹の姿に、私はただ静かに笑った。
町では猫型ポーチが流行の真っ只中だった。
某デザイナーが出した派手な新作は、リボンに宝石飾りに金糸刺繍。
見た目ばかりのきらびやかなポーチは、貴婦人たちの間で飛ぶように売れていた。
「やっぱり流行は大事よね!」
シレーヌは胸を張って、自分の偽ポーチを自慢する。
「これを持つのが“本物の令嬢”の証よ!」
取り巻きたちも口々に「素敵!」と褒めそやす。
だが私は内心で小さく笑った。
(……流行も大事。けれど、“本物”を知っている人は、誰かしら)
実際――。
本家の兄フリードリヒは、真顔で茶トラ猫ポーチを下げ、
「これがなければ仕事にならん」と言った。
アドレは黒猫ポーチを腰に結び、
「……なくすなと言ったのは、俺自身だったな」と小さく呟いた。
そして――
アルバート殿下は、子供のように机を叩いて叫んだ。
「どうしても欲しい! 俺も猫を飼いたいんだ!!」
影の三人は、揃って深々と頭を下げてきた。
「頼む。……どうか我々にも」
私は両手を広げて困ったように笑うしかなかった。
「……泣きつかれても、私の時間は一日二十四時間しかないんですけど……」
流行の偽物に紛れて、本物は誰にも気づかれない。
けれど、彼らが手放せないのは――私の猫ポーチだけ。
(猫ポーチの表と裏)
町も社交界も、猫ポーチ一色になっていた。
色鮮やかな生地に宝石のチャーム、豪奢なリボン。
貴婦人も令嬢も、競うように腰にぶら下げて歩く。
「私の猫はフランス絹よ」
「こっちは特注の銀糸刺繍!」
「やっぱり今は猫ポーチがなくちゃね!」
誰もが笑顔で自慢しあう。
けれど、私が持っているのは――
不格好な縫い目の、丸っこい猫顔のポーチ。
毛糸も安物、布もよれよれ。
「まあ……メイベル様のは……ずいぶん手作り感が強いですわね」
「趣味がちょっと……でも、かわいらしいのかしら?」
「ふふ、オカンアートってやつ?」
笑いをこらえる声がひそひそと耳に届く。
私は苦笑して、ポーチを撫でる。
(……誰も価値を知らないから、紛れていられる。それでいい)
――そう、この“オカンアート猫”こそ、唯一のマジックバッグ。
兄も、アドレも、殿下も、影も。
皆が秘密裏に泣いて頼む、唯一無二の宝物なのだ。
(シレーヌの不機嫌)
シレーヌはこの頃、いつも不機嫌だった。
伯爵家の三男という婚約者とは、会えば口論ばかり。
彼は仕事ばかりで人付き合いに乏しく、シレーヌの「構ってほしい」には応えられない。
「どうして私を大事にしてくれないの!」
「……帳簿の締め切りがある」
そんなやり取りばかりが続く。
苛立ったシレーヌは、買い物に走った。
有名デザイナーの猫ポーチを筆頭に、宝石、ドレス、靴。
片っ端から買い漁っては、取り巻きに見せびらかす。
「見て、これ! 新作の猫ポーチよ! 私だけが手に入れたの!」
取り巻きたちは「まぁ素敵!」と持ち上げる。
けれど――。
「シレーヌ!」
父の怒声が屋敷に響いた。
「一体いくら使ったと思っている! お前の贅沢でうちは、もう余裕がないのだぞ!」
叱責に、シレーヌは唇を噛む。
「だって、必要なものだったのよ……!」
けれど誰も、その言葉を信じはしなかった。
有名デザイナーの猫ポーチは、ただの飾り。
見せびらかすほどに、彼女の空虚さだけが浮き彫りになっていった。
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