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薬草ポーション室は、大変!
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王宮の「薬草ポーション製造課」に勤めるライアー・ハワードは、限界を迎えていた。
癒し系の先輩・マリリンさんのおかげで、ギリギリで回っていた職場。だが——新しく異動してきたキムさんが、すべてをぶち壊した。
マリリン
「あなたのその性格どうにかして」
キム
「言われた通りにしてるだけですけど?」
毎日トラブル。報告書は戻り、試作品は爆発、会議は口論。仕事場の職員は、みんな疲れていた。
そんな時、王宮騎士課で集団腹痛が発生した。
原因は調査中。だが、その日支給されたポーションが疑われている。
廊下から調合室に戻ってきたキムの顔は、いつになく硬かった。
「今日の騎士課のポーション、マリリン主任が調合しましたよね」
カウンターの向こうで薬草を刻んでいたマリリンが、手を止めた。
「ええ。いつも通りよ。問題なんてあるはずないわ」
「ですが騎士課で集団腹痛です。偶然とは思えません」
「食堂で食事もしているでしょう」
「ご飯なら、発症が早すぎるんです」
空気が冷える。ライアーは手元の作業を続けながら、二人の間の温度が下がっていくのを感じた。
「何が言いたいの?」
「責任の所在を明確にするべきです」
ライアーは黙ってポーションを開封し、中身と処方書を照合する。数値は正常。だがその結果を口にする間もなく、言い争いは止まらない。
「あなたが来てから、この部署は落ち着かないのよ!」
「責任を押し付けないでください!」
声が大きくなる。ライアーは処方書と瓶を手に、どちらにも踏み込めないまま立っていた。
そのとき、重い足音。
扉が開いた。監査官スコットだった。
室内が静まり返る。スコットは二人を交互に見た。その目に感情はない。
「いい加減にしろ」
「原因はまだ確定していない。憶測で責任を決めるな」
だが、マリリンは目を伏せた。長い沈黙の後、絞り出すように言う。
「……もういいわ。私、辞める」
「私も辞めます!」キムが続く。
スコットは二人を見た。
「本気か?」
「ええ」
「構いません」
短い沈黙。部屋の中の誰も動かなかった。
「わかった。辞職願を出せ。今日付で受理する」
マリリンが息を呑む。
「……引き継ぎを一週間だけ」
「三日だ」
スコットは冷静に言った。
「キムは即日退職。経理課で手続きしろ。明日から来なくていい」
キムは顔を強張らせたまま出ていく。その背中が扉の向こうに消えた。
マリリンは深く頭を下げた。
「お世話になりました」
扉が閉まる。
残されたのは、静まり返った調合室。ライアーは、まだ温かいポーションを見つめていた。手の中の瓶が、妙に重い。
キムは即日退職となった。
静まり返った調合室。スコットがまだそこにいた。
「キムは辞めてもらった。明日からはライアー、お前が責任者だ」
「……え?」
空気が止まる。ライアーの頭が、一瞬真っ白になった。
「マリリンから引き継ぎを受けろ」
「えー!? 私がですか!? 無理無理無理!」
思わず声が裏返る。隣でマリリンが困ったように笑う。
「ライアーちゃん、お願い。あなたならできるわ」
「できません! 私まだ補佐ですよ! 主任なんて!」
スコットは腕を組む。その顔に迷いはない。
「大丈夫だ。すぐに正式な上司を連れてくる。それまでの暫定だ」
「暫定でも無理です!」
「仕方ないだろう。2人も、辞めたんだ」
現実だけが残る。言い返す言葉が、出てこない。
マリリンは書類をまとめながら言う。その手が、淀みなく動く。
「処方の管理表はここ。騎士課の定例分はこの棚。温度管理は必ず二重確認して」
「待ってください、早いです、情報量が多いです」
「覚えろ」
スコットの一言で、それ以上の異議は封じられた。
扉が閉まる。マリリンの背中が見えなくなる。静まり返る調合室。薬草の匂いだけが残る。
ライアーは立ち尽くす。
「……私には、できない」
手のひらが冷たい。責任という言葉が、重くのしかかる。
騎士課の集団腹痛の原因は、食堂で出された冷製魚料理だった。
保存温度の管理ミス。ポーションは無関係。完全にキムの早合点——いや、言いがかりだった。
報告書を読んだ瞬間、ライアーは力が抜けた。
「……やっぱり」
マリリンの処方は正しかった。最初から。
廊下でスコットとすれ違う。
「原因は食堂だ。ポーションは白だ」
「……マリリンさん、戻ってきますよね?」
スコットは一瞬、目を細めた。
「辞職願は受理済みだ」
冷たい答え。ライアーの胸がざわつく。
「キムさんは……?」
「退職扱いだ」
淡々と。スコットの足音が遠ざかっていく。
そのとき、ふと疑念がよぎる。
夕方、一人で後片付けをしながら、ライアーはキムのことを考えた。
キムは、もうここにいない。
あの言い争いを思い返す。キムの声の鋭さ、マリリンの疲れた表情、収拾のつかない口論。自分はその間、黙ってポーションの数値を確認していた。
キムは確かに扱いにくかった。正論を振りかざし、感情を逆撫でする言い方をした。
スコットはキムを即日退職にした。
それはキムが「辞める」と言ったからだ。建前としては。
キムはトラブルメーカーだった。小さな問題を大きくし、責任を押し付け、部署の空気を乱していた。
マリリンさんは、疲れていた。
もし。もしスコットが、キムを辞めさせる理由を探していたのだとしたら?今回の騒動は、好機だったのではないか。
でも。
「……マリリンさんまで辞めさせる必要、あったんですか」
問いかけは小さかった。スコットは振り返らない。
ライアーは一人、調合室に戻る。
机の上には、マリリンの字で書かれた引き継ぎメモ。丁寧な文字。
キムを切るためだったのか。それとも、ただの成り行きか。
わからない。
だが一つだけ確かなこと。自分が責任者になったという事実。そして、もう後戻りできないという現実。
ライアーはメモをそっと手に取った。薬草の匂いが、静かに漂っている。
ライアーは薬草棚の前に立ち、在庫表に今日の数字を書き込んだ。
明日も、誰かがポーションを必要とする。
騎士が、宮廷の侍女が、調理場の誰かが。
その誰かのために、調合室は動き続けなければならない。
ライアーは表紙を閉じ、棚に戻した。
帰り支度をしながら、マリリンのメモをしまう。
『監査官スコット、静かに現る』
魔導省から派遣された監査官スコットは、無言の嵐のように現れた。
誰も何も言っていないのに、現場の空気が一瞬で引き締まる。
黒いマントに銀のバッジ。
冷静な瞳の奥で、すべてを見透かしているような男だった。
「書類、これ、全部やり直しです」
声は低く、淡々。怒ってはいない。
けれど、否応なく背筋が伸びる。
──仕事は、確かに動き出した。
彼が来てから、報告書は整い、ポーションの品質も安定した。
「なぜ動くのかわからないけど、動く」そんな不思議な力があった。
スコットは神上司だ。
ただし、**“私語ゼロ神”**である。
夕方、王宮薬師棟を出ると、空はすでに茜色に染まっていた。一日中張り詰めていた神経がようやく緩み、その途端に足取りが重くなる。石畳を踏む靴音がやけに大きく感じられた。責任者――その言葉が何度も頭の中で反響する。マリリンの静かな背中と、スコットの冷たい声が、まだ胸の奥に残っている。
とぼとぼと歩いていると、不意に低く懐かしい声が呼び止めた。
「ライアー」
心臓がひとつ大きく跳ねる。振り返ると、そこに立っていたのは義兄のクリスだった。思春期の頃よりも輪郭が引き締まり、背もさらに高く見える。その隣には若い女性がいて、柔らかな色の服をまとい、自然な距離で彼のそばに立っていた。二人の間には、遠慮のない空気がある。
「クリス……? なんでここに」
「この会社か?」と彼は周囲を見回し、軽く笑った。「ひさしぶりだな」
声は穏やかだが、どこかよそよそしい。問いかけたいことは山ほどあるのに、言葉が出てこない。
「なんで……」
そう言いかけたところで、クリスは肩をすくめるようにして言った。
「今取り込み中なんだ。またな」
短い。それだけ。女性が小さく会釈し、二人は並んで歩き出す。夕暮れの光の中で、寄り添うような影が長く伸びていく。その後ろ姿を見送りながら、胸の奥がわずかにざわついた。
彼女だろうか、と一瞬思う。
並ぶ姿がやけに親密に見えてしまうのはなぜだろう。
しばらく立ち尽くしたあと、ライアーは小さく息を吐いた。薬草の匂いが夕風に薄れていく。明日もまた、責任者として調合室に立たなければならない。揺れた心を押さえ込み、彼女は再び歩き出した。
癒し系の先輩・マリリンさんのおかげで、ギリギリで回っていた職場。だが——新しく異動してきたキムさんが、すべてをぶち壊した。
マリリン
「あなたのその性格どうにかして」
キム
「言われた通りにしてるだけですけど?」
毎日トラブル。報告書は戻り、試作品は爆発、会議は口論。仕事場の職員は、みんな疲れていた。
そんな時、王宮騎士課で集団腹痛が発生した。
原因は調査中。だが、その日支給されたポーションが疑われている。
廊下から調合室に戻ってきたキムの顔は、いつになく硬かった。
「今日の騎士課のポーション、マリリン主任が調合しましたよね」
カウンターの向こうで薬草を刻んでいたマリリンが、手を止めた。
「ええ。いつも通りよ。問題なんてあるはずないわ」
「ですが騎士課で集団腹痛です。偶然とは思えません」
「食堂で食事もしているでしょう」
「ご飯なら、発症が早すぎるんです」
空気が冷える。ライアーは手元の作業を続けながら、二人の間の温度が下がっていくのを感じた。
「何が言いたいの?」
「責任の所在を明確にするべきです」
ライアーは黙ってポーションを開封し、中身と処方書を照合する。数値は正常。だがその結果を口にする間もなく、言い争いは止まらない。
「あなたが来てから、この部署は落ち着かないのよ!」
「責任を押し付けないでください!」
声が大きくなる。ライアーは処方書と瓶を手に、どちらにも踏み込めないまま立っていた。
そのとき、重い足音。
扉が開いた。監査官スコットだった。
室内が静まり返る。スコットは二人を交互に見た。その目に感情はない。
「いい加減にしろ」
「原因はまだ確定していない。憶測で責任を決めるな」
だが、マリリンは目を伏せた。長い沈黙の後、絞り出すように言う。
「……もういいわ。私、辞める」
「私も辞めます!」キムが続く。
スコットは二人を見た。
「本気か?」
「ええ」
「構いません」
短い沈黙。部屋の中の誰も動かなかった。
「わかった。辞職願を出せ。今日付で受理する」
マリリンが息を呑む。
「……引き継ぎを一週間だけ」
「三日だ」
スコットは冷静に言った。
「キムは即日退職。経理課で手続きしろ。明日から来なくていい」
キムは顔を強張らせたまま出ていく。その背中が扉の向こうに消えた。
マリリンは深く頭を下げた。
「お世話になりました」
扉が閉まる。
残されたのは、静まり返った調合室。ライアーは、まだ温かいポーションを見つめていた。手の中の瓶が、妙に重い。
キムは即日退職となった。
静まり返った調合室。スコットがまだそこにいた。
「キムは辞めてもらった。明日からはライアー、お前が責任者だ」
「……え?」
空気が止まる。ライアーの頭が、一瞬真っ白になった。
「マリリンから引き継ぎを受けろ」
「えー!? 私がですか!? 無理無理無理!」
思わず声が裏返る。隣でマリリンが困ったように笑う。
「ライアーちゃん、お願い。あなたならできるわ」
「できません! 私まだ補佐ですよ! 主任なんて!」
スコットは腕を組む。その顔に迷いはない。
「大丈夫だ。すぐに正式な上司を連れてくる。それまでの暫定だ」
「暫定でも無理です!」
「仕方ないだろう。2人も、辞めたんだ」
現実だけが残る。言い返す言葉が、出てこない。
マリリンは書類をまとめながら言う。その手が、淀みなく動く。
「処方の管理表はここ。騎士課の定例分はこの棚。温度管理は必ず二重確認して」
「待ってください、早いです、情報量が多いです」
「覚えろ」
スコットの一言で、それ以上の異議は封じられた。
扉が閉まる。マリリンの背中が見えなくなる。静まり返る調合室。薬草の匂いだけが残る。
ライアーは立ち尽くす。
「……私には、できない」
手のひらが冷たい。責任という言葉が、重くのしかかる。
騎士課の集団腹痛の原因は、食堂で出された冷製魚料理だった。
保存温度の管理ミス。ポーションは無関係。完全にキムの早合点——いや、言いがかりだった。
報告書を読んだ瞬間、ライアーは力が抜けた。
「……やっぱり」
マリリンの処方は正しかった。最初から。
廊下でスコットとすれ違う。
「原因は食堂だ。ポーションは白だ」
「……マリリンさん、戻ってきますよね?」
スコットは一瞬、目を細めた。
「辞職願は受理済みだ」
冷たい答え。ライアーの胸がざわつく。
「キムさんは……?」
「退職扱いだ」
淡々と。スコットの足音が遠ざかっていく。
そのとき、ふと疑念がよぎる。
夕方、一人で後片付けをしながら、ライアーはキムのことを考えた。
キムは、もうここにいない。
あの言い争いを思い返す。キムの声の鋭さ、マリリンの疲れた表情、収拾のつかない口論。自分はその間、黙ってポーションの数値を確認していた。
キムは確かに扱いにくかった。正論を振りかざし、感情を逆撫でする言い方をした。
スコットはキムを即日退職にした。
それはキムが「辞める」と言ったからだ。建前としては。
キムはトラブルメーカーだった。小さな問題を大きくし、責任を押し付け、部署の空気を乱していた。
マリリンさんは、疲れていた。
もし。もしスコットが、キムを辞めさせる理由を探していたのだとしたら?今回の騒動は、好機だったのではないか。
でも。
「……マリリンさんまで辞めさせる必要、あったんですか」
問いかけは小さかった。スコットは振り返らない。
ライアーは一人、調合室に戻る。
机の上には、マリリンの字で書かれた引き継ぎメモ。丁寧な文字。
キムを切るためだったのか。それとも、ただの成り行きか。
わからない。
だが一つだけ確かなこと。自分が責任者になったという事実。そして、もう後戻りできないという現実。
ライアーはメモをそっと手に取った。薬草の匂いが、静かに漂っている。
ライアーは薬草棚の前に立ち、在庫表に今日の数字を書き込んだ。
明日も、誰かがポーションを必要とする。
騎士が、宮廷の侍女が、調理場の誰かが。
その誰かのために、調合室は動き続けなければならない。
ライアーは表紙を閉じ、棚に戻した。
帰り支度をしながら、マリリンのメモをしまう。
『監査官スコット、静かに現る』
魔導省から派遣された監査官スコットは、無言の嵐のように現れた。
誰も何も言っていないのに、現場の空気が一瞬で引き締まる。
黒いマントに銀のバッジ。
冷静な瞳の奥で、すべてを見透かしているような男だった。
「書類、これ、全部やり直しです」
声は低く、淡々。怒ってはいない。
けれど、否応なく背筋が伸びる。
──仕事は、確かに動き出した。
彼が来てから、報告書は整い、ポーションの品質も安定した。
「なぜ動くのかわからないけど、動く」そんな不思議な力があった。
スコットは神上司だ。
ただし、**“私語ゼロ神”**である。
夕方、王宮薬師棟を出ると、空はすでに茜色に染まっていた。一日中張り詰めていた神経がようやく緩み、その途端に足取りが重くなる。石畳を踏む靴音がやけに大きく感じられた。責任者――その言葉が何度も頭の中で反響する。マリリンの静かな背中と、スコットの冷たい声が、まだ胸の奥に残っている。
とぼとぼと歩いていると、不意に低く懐かしい声が呼び止めた。
「ライアー」
心臓がひとつ大きく跳ねる。振り返ると、そこに立っていたのは義兄のクリスだった。思春期の頃よりも輪郭が引き締まり、背もさらに高く見える。その隣には若い女性がいて、柔らかな色の服をまとい、自然な距離で彼のそばに立っていた。二人の間には、遠慮のない空気がある。
「クリス……? なんでここに」
「この会社か?」と彼は周囲を見回し、軽く笑った。「ひさしぶりだな」
声は穏やかだが、どこかよそよそしい。問いかけたいことは山ほどあるのに、言葉が出てこない。
「なんで……」
そう言いかけたところで、クリスは肩をすくめるようにして言った。
「今取り込み中なんだ。またな」
短い。それだけ。女性が小さく会釈し、二人は並んで歩き出す。夕暮れの光の中で、寄り添うような影が長く伸びていく。その後ろ姿を見送りながら、胸の奥がわずかにざわついた。
彼女だろうか、と一瞬思う。
並ぶ姿がやけに親密に見えてしまうのはなぜだろう。
しばらく立ち尽くしたあと、ライアーは小さく息を吐いた。薬草の匂いが夕風に薄れていく。明日もまた、責任者として調合室に立たなければならない。揺れた心を押さえ込み、彼女は再び歩き出した。
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