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その後のマリーン
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数年後の姿
マリーンのアトリエ。
窓から差し込む陽光の中で、針の先に宿る魔法の光が布を染めていく。
その後ろで静かに立っているのは、グレッグだった。
かつて騎士団で誰よりも槍を振るった男。
だが今は足に古傷を抱え、剣を抜いて戦場に立つことはない。
「無理はするなよ」
低く優しい声が飛んでくる。
「ええ、わかってる」
マリーンは振り返って微笑んだ。
表の彼は「人気デザイナーの護衛」。
だが私生活では、穏やかに笑い合う夫であり、ひとり娘の良き父親だった。
三人で食卓を囲むときの笑い声は、
かつて「余計な娘」と呼ばれていた伯爵家の屋敷では決して得られなかったもの。
マリーンはふと、幼い娘が笑う顔を見つめながら心に思う。
——守られるのではなく、自分で選んだ道。
その先で得た家族と居場所が、今は何よりの宝物だった。
王都でのマーメイド伝説
王都の社交界では、今やこんな噂が広がっていた。
「舞踏会にマーメイドのドレスを纏っていけば、一流と認められる」
「ええ、王女殿下も、公爵夫人も、皆マーメイド。
でも……どうやって注文しているのかは、誰も知らないのよ」
貴族令嬢たちは羨望のまなざしを向け、
商会の男たちは金の匂いを嗅ぎ取ろうとする。
だが、どこを探しても“マーメイド”に辿り着くことはできない。
その裏で——。
「依頼がある」
低い声で、ギルが帳簿に書き込む。
彼のもとには、密かに選ばれた客からの注文が集まっていた。
公には姿を見せない謎のデザイナー。
だがギルを通すことで、限られた者だけが手に入れることができる。
「……面倒だな」
ぶつぶつ言いながらも、ギルは手配を続ける。
その目の奥には、かつて小娘に生活魔法を教えた頃から変わらない、どこか愉快そうな光が宿っていた。
令嬢たちの競い合い
王都の午後。
貴族令嬢たちが集まるサロンは、いつも以上にざわめいていた。
「聞いた? この前のバザーで、マーメイドの服が出たのよ」
「えっ、本当? どこの誰が手に入れたの?」
「男爵令嬢だって! あの子が偶然、即決で買ったらしいの」
一斉にため息が漏れる。
「それって……王女殿下が舞踏会でお召しになっていた赤のドレスと同じ?」
「そうよ! あの胸元の刺繍まで、そっくりだったって」
「信じられない……どうして男爵令嬢がそんな幸運を」
「ねぇ、次に出る時は絶対に私が!」
「いいえ、私よ。父に頼んででも手に入れてみせるわ!」
小さな火花が散るように、サロンの空気は競争心で熱を帯びていく。
——マーメイドの名を口にすれば、誰もが羨望と嫉妬を隠せない。
それほどまでに、王都の令嬢たちを夢中にさせるブランドになっていた。
伯爵家での騒ぎ
伯爵家の広間。
妹のエリサはテーブルを叩きながら叫んでいた。
「わたしもマーメイドの服が欲しいの!
舞踏会で着れば、誰よりも注目されるのに!」
母が困惑の顔を見せる。
「でも……どうやって手に入れるのか、誰も知らないのよ」
「でも! 王女殿下も、公爵夫人も、皆マーメイドなのよ?
なのに、わたしだけ持ってないなんて、許せない!」
父も腕を組み、苛立ちを隠せなかった。
「どこの商会に聞いても“入手方法は不明”としか答えない。
ギルドに問い合わせても、情報は一切出てこなかった……」
「どうしてよ!」
エリサは半ば泣き声で叫んだ。
「わたしが伯爵家の娘なのよ! 侯爵夫人なのよ。欲しいと言えば、すぐに手に入って当然でしょ!」妹は、マリーンの結婚話を受けて侯爵夫人になっていた。
しかし——
マーメイドの服は、望んだ者のもとには決して届かない。
秘密裏に繋がる縁を持たぬ者には、どれほど金や身分を積んでも無意味だった。
その夜、伯爵家には不満と焦りだけが募り、
結局、妹の望みは叶わなかった。
——皮肉なことに、そのマーメイドこそが、かつて家から追い出した“余計な娘”マリーンだったのに。
舞踏会での屈辱
豪奢な音楽が響く舞踏会の大広間。
シャンデリアの光の下、令嬢たちの衣装が次々と視線を集めていた。
「ご覧になって! あれが新作のマーメイドよ」
「なんて美しい……まるで光が流れているみたい」
ひときわ注目を集めたのは、公爵夫人と王女の二人。
揺れる裾は水面のように煌めき、刺繍は夜空の星を縫い取ったかのように瞬いていた。
その姿に、広間の空気が一瞬で奪われる。
その傍らで、侯爵夫人——マリーンの妹もまた、新調したドレスで胸を張っていた。
一流仕立屋に特注させた、最新の流行色を取り入れたドレス。
だが……。
「……あれ、侯爵夫人のドレスって……」
「うん……確かに美しいけど、マーメイドの前では……」
「見劣りするな」
囁きが広間に広がる。
比べられてしまえば、どれほど手を尽くしても埋められない差。
妹の顔はみるみる赤く染まり、やがて青ざめていった。
「どうして……どうして、私には手に入らないの……!」
舞踏の輪の中で笑顔を張りつけながら、悔しさに唇を噛みしめる。
——その答えを、彼女自身が知る日は来ない。
なぜならマーメイドこそ、かつて「余計な娘」と呼んで追い出した姉、マリーンだったのだから。
マーメイドの顧客には、ひとりの大切な支えがいた。
それは、お針子時代から可愛がってくれていた公爵夫人。
不器用で、まだ見習い同然だった私を気にかけ、時には失敗も笑って許してくれた。
仕立ての合間にお茶をいただいたこともある。
「あなたは丁寧で、手に心がこもっているわ」
そう言ってもらえたことが、何より嬉しかった。
やがて、マーメイドは、公爵夫人の紹介で王女の衣装も任されることになった。
王女は夫人の姪──つまり血のつながりがあったのだ。
最初の試着のとき、王女が「おば様が薦めるなら間違いないわ」と笑ってくれた瞬間、胸が熱くなった。
そして今度は、王妃様からの正式な注文が舞い込んでいる。
信じられないほどの広がり。
けれどそのどれも、ただの偶然ではなかった。
人とのつながりが、少しずつ私をここまで連れてきてくれたのだ。
マリーンのアトリエ。
窓から差し込む陽光の中で、針の先に宿る魔法の光が布を染めていく。
その後ろで静かに立っているのは、グレッグだった。
かつて騎士団で誰よりも槍を振るった男。
だが今は足に古傷を抱え、剣を抜いて戦場に立つことはない。
「無理はするなよ」
低く優しい声が飛んでくる。
「ええ、わかってる」
マリーンは振り返って微笑んだ。
表の彼は「人気デザイナーの護衛」。
だが私生活では、穏やかに笑い合う夫であり、ひとり娘の良き父親だった。
三人で食卓を囲むときの笑い声は、
かつて「余計な娘」と呼ばれていた伯爵家の屋敷では決して得られなかったもの。
マリーンはふと、幼い娘が笑う顔を見つめながら心に思う。
——守られるのではなく、自分で選んだ道。
その先で得た家族と居場所が、今は何よりの宝物だった。
王都でのマーメイド伝説
王都の社交界では、今やこんな噂が広がっていた。
「舞踏会にマーメイドのドレスを纏っていけば、一流と認められる」
「ええ、王女殿下も、公爵夫人も、皆マーメイド。
でも……どうやって注文しているのかは、誰も知らないのよ」
貴族令嬢たちは羨望のまなざしを向け、
商会の男たちは金の匂いを嗅ぎ取ろうとする。
だが、どこを探しても“マーメイド”に辿り着くことはできない。
その裏で——。
「依頼がある」
低い声で、ギルが帳簿に書き込む。
彼のもとには、密かに選ばれた客からの注文が集まっていた。
公には姿を見せない謎のデザイナー。
だがギルを通すことで、限られた者だけが手に入れることができる。
「……面倒だな」
ぶつぶつ言いながらも、ギルは手配を続ける。
その目の奥には、かつて小娘に生活魔法を教えた頃から変わらない、どこか愉快そうな光が宿っていた。
令嬢たちの競い合い
王都の午後。
貴族令嬢たちが集まるサロンは、いつも以上にざわめいていた。
「聞いた? この前のバザーで、マーメイドの服が出たのよ」
「えっ、本当? どこの誰が手に入れたの?」
「男爵令嬢だって! あの子が偶然、即決で買ったらしいの」
一斉にため息が漏れる。
「それって……王女殿下が舞踏会でお召しになっていた赤のドレスと同じ?」
「そうよ! あの胸元の刺繍まで、そっくりだったって」
「信じられない……どうして男爵令嬢がそんな幸運を」
「ねぇ、次に出る時は絶対に私が!」
「いいえ、私よ。父に頼んででも手に入れてみせるわ!」
小さな火花が散るように、サロンの空気は競争心で熱を帯びていく。
——マーメイドの名を口にすれば、誰もが羨望と嫉妬を隠せない。
それほどまでに、王都の令嬢たちを夢中にさせるブランドになっていた。
伯爵家での騒ぎ
伯爵家の広間。
妹のエリサはテーブルを叩きながら叫んでいた。
「わたしもマーメイドの服が欲しいの!
舞踏会で着れば、誰よりも注目されるのに!」
母が困惑の顔を見せる。
「でも……どうやって手に入れるのか、誰も知らないのよ」
「でも! 王女殿下も、公爵夫人も、皆マーメイドなのよ?
なのに、わたしだけ持ってないなんて、許せない!」
父も腕を組み、苛立ちを隠せなかった。
「どこの商会に聞いても“入手方法は不明”としか答えない。
ギルドに問い合わせても、情報は一切出てこなかった……」
「どうしてよ!」
エリサは半ば泣き声で叫んだ。
「わたしが伯爵家の娘なのよ! 侯爵夫人なのよ。欲しいと言えば、すぐに手に入って当然でしょ!」妹は、マリーンの結婚話を受けて侯爵夫人になっていた。
しかし——
マーメイドの服は、望んだ者のもとには決して届かない。
秘密裏に繋がる縁を持たぬ者には、どれほど金や身分を積んでも無意味だった。
その夜、伯爵家には不満と焦りだけが募り、
結局、妹の望みは叶わなかった。
——皮肉なことに、そのマーメイドこそが、かつて家から追い出した“余計な娘”マリーンだったのに。
舞踏会での屈辱
豪奢な音楽が響く舞踏会の大広間。
シャンデリアの光の下、令嬢たちの衣装が次々と視線を集めていた。
「ご覧になって! あれが新作のマーメイドよ」
「なんて美しい……まるで光が流れているみたい」
ひときわ注目を集めたのは、公爵夫人と王女の二人。
揺れる裾は水面のように煌めき、刺繍は夜空の星を縫い取ったかのように瞬いていた。
その姿に、広間の空気が一瞬で奪われる。
その傍らで、侯爵夫人——マリーンの妹もまた、新調したドレスで胸を張っていた。
一流仕立屋に特注させた、最新の流行色を取り入れたドレス。
だが……。
「……あれ、侯爵夫人のドレスって……」
「うん……確かに美しいけど、マーメイドの前では……」
「見劣りするな」
囁きが広間に広がる。
比べられてしまえば、どれほど手を尽くしても埋められない差。
妹の顔はみるみる赤く染まり、やがて青ざめていった。
「どうして……どうして、私には手に入らないの……!」
舞踏の輪の中で笑顔を張りつけながら、悔しさに唇を噛みしめる。
——その答えを、彼女自身が知る日は来ない。
なぜならマーメイドこそ、かつて「余計な娘」と呼んで追い出した姉、マリーンだったのだから。
マーメイドの顧客には、ひとりの大切な支えがいた。
それは、お針子時代から可愛がってくれていた公爵夫人。
不器用で、まだ見習い同然だった私を気にかけ、時には失敗も笑って許してくれた。
仕立ての合間にお茶をいただいたこともある。
「あなたは丁寧で、手に心がこもっているわ」
そう言ってもらえたことが、何より嬉しかった。
やがて、マーメイドは、公爵夫人の紹介で王女の衣装も任されることになった。
王女は夫人の姪──つまり血のつながりがあったのだ。
最初の試着のとき、王女が「おば様が薦めるなら間違いないわ」と笑ってくれた瞬間、胸が熱くなった。
そして今度は、王妃様からの正式な注文が舞い込んでいる。
信じられないほどの広がり。
けれどそのどれも、ただの偶然ではなかった。
人とのつながりが、少しずつ私をここまで連れてきてくれたのだ。
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