記憶のない彼女と運命の恋

冬花美優

文字の大きさ
13 / 30
第2章 東国編

13話 失った記憶の欠片

しおりを挟む
人間界の隣には、もう1つの世界がある。それは魔界。先の大戦で戦場と化した場所もある。そしてこの魔界こそ、エリスの故郷でもある。人間界のように澄んだ青い空に光が降り注ぎ、畑や村や街などあり、森や山など人間界よりも自然豊かな風景が広がっている。ただ人間界と違うのは多種多様な種族が共存していることであった。

エルフ族やオーク族、そして魔族や亜人、そしてドラゴン族や精霊族や天使族や神族、そしてサキュバス族など他にもたくさんの種族がいる。

そんな世界にルシアとエリスは足を踏み入れたのだった。


まず、辿り着いたのはルシアが皇帝として治める国、東国だ。街中が和風な建物が連なって和風な着物を着た人々が活気よく賑わっている。

その景色をみたエリスは思わず見とれていた。

「素敵な街ね」

「俺には見慣れた景色だけどな、さて城に行くとしよう」

ルシアはエリスの細身で美白の肌の腕を優しく持って歩き出した。

2人で歩くと道行く人が見てくる。どうやらルシアの顔は皆、知ってるらしく知らない女性と歩いてるのが珍しいらしい。そして城門に着くと出迎えたのが赤い髪で頭に赤い角を生やし目が赤い瞳で漆黒の翼を生やした絶世の美女がいた。

「あらあら、お二人共早い帰りね。しかも腕なんて組んじゃって……ルシアあんたさ、意外とやることはやってて手を出すのが早いのね」

顔を赤らめてルシアは言った。

「う、うるさいぞ!ユリナ!」

へぇー、冷静沈着なルシアでも意外な一面があるのねと感じたエリスはユリナを見て言った。

「すみません、こちらの女性はどちらの方?」

するとユリナは頬をふくらませてエリスのほっぺたをつねった。

「い、いたい!いたい、いたいです!」

「あ!ん!た!は、腹を痛めて産んでくれた、マ!マ!の事を!忘れるのかしら!!?エリス!!」

街中に響き渡る絶叫でエリスに言った。

「へ!?……マ、ママ?」

放心状態になるエリスに愛娘からママと呼ばれて満面の笑みのユリナを見て思わず笑うルシア。

「ユリナ、許してやれ。エリスは記憶喪失だ」

すると今度はルシアの顔をつねった

「痛っ!!」

「他人事のように言わないでくれる!?アンタが100年後に飛ばすからでしょ!バカ!」

エリスはユリナの顔を見て思った。
この娘思いで明るく元気で何も考えてないように振舞ってるけど彼女の娘だからか、ユリナの瞳が悲しみで溢れてるのを感じた。

そしてエリスは無意識に発した

「は……、母、母上……、お母さま……」

ユリナはエリスに近づいて優しく抱きしめてエリスの耳元で囁いた

「ん?なーに?可愛いエリス、よくぞ無事に私の元に帰ってきて嬉しいわ…おかえりなさい。もっと可愛い娘の顔をママに見せてごらんなさい」

ユリナは優しく両手でエリスの頬を触って見つめた。

エリスは今までの事や不安な気持ちが絡み合うのを優しく母が流してくれるような安心感を感じて子供のように泣いていた

「よしよし、アンタはやっぱり私の子だよ」

こうしてエリスは母ユリナと再会してルシアの城内で話すことにした。


謁見の間でルシアは玉座に座りユリナとエリスと話すことにした。

「ユリナ、エリスは旅疲れているから今日は、ゆっくり2人で休むと良い。部屋を用意させる」

そしてエリスとユリナは同じ部屋で一夜を明かすが翌朝にエリスの身体に異変が起きた。

エリスは新しい記憶が喪失して昔の記憶だけ残ってしまった。

急な異変にユリナは怒りをあらわにした

「アンタらさ、私の娘に変な事させた落とし前どうしてくれんの?」

陽気で明るいユリナとは一変し鋭く睨む赤い瞳にただならぬ覇気をまとわせて怒りに満ちていた姿は初代女帝サキュバス・ユリナだった。そこに1人の家臣を拘束した騎士が現れた

「くっ、はなせ!貴様ら!」


ユリナはルシアに状況説明を求めた
「これはなんの真似? ルシア」

「実は昨夜の夕食の時に記憶の聖水をエリスのワイングラスに入れた犯人らしい」

「なぜそんなことをしたのよ」

問いただすユリナに家臣が答えた


「この東国は魔界と人間界の中立だが私たち人間界は魔界に幾千の人が殺められたのだ、その張本人に復讐して何が悪い」

「黙れ、下賎なやつ……」

「ぐぁぁ!」

拘束された家臣はユリナの指が鳴ると業火の火柱が現れて家臣を焼き尽くした

そしてユリナは言った

「おい、東国の連中共に言っておくぞ、あまり変な事をすれば……」

「変な事をすれば何ですかな?」

後ろから現れたのは東国のルシアの側近の老人だった。

すると身体を拘束されたエリスを連れてきた。

ルシアの顔つきも変わった。

「おい、爺よ、なんの真似だ……」

「なんの真似? 人間界での反逆者を処刑するんですよ」

ユリナとルシアは怒りに満ちた。

「き、貴様! 私の娘に指一本触れてみろ、人間界ごと吹き飛ばしてやるぞ!」

「爺よ、あまりはしゃぎ過ぎるなよ」

不穏な笑みを浮かべながら老人は言った。

「おっと、私を殺めればエリス嬢も亡くなりますよ」

老人はエリスに魔力封じと人質の魔法をかけてるため老人が亡くなるとエリスも亡くなるという

「では、後日に処刑を速やかに致します。これにて失礼」

ユリナはルシアに言った。

「どうするのよ」

「力づくは難しいだろうな、他の方法で助ける」

こうしてエリスを助けるためにルシアとユリナは動くのだった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

義兄様と庭の秘密

結城鹿島
恋愛
もうすぐ親の決めた相手と結婚しなければならない千代子。けれど、心を占めるのは美しい義理の兄のこと。ある日、「いっそ、どこかへ逃げてしまいたい……」と零した千代子に対し、返ってきた言葉は「……そうしたいなら、そうする?」だった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

淫紋付きランジェリーパーティーへようこそ~麗人辺境伯、婿殿の逆襲の罠にハメられる

柿崎まつる
恋愛
ローテ辺境伯領から最重要機密を盗んだ男が潜んだ先は、ある紳士社交倶楽部の夜会会場。女辺境伯とその夫は夜会に潜入するが、なんとそこはランジェリーパーティーだった! ※辺境伯は女です ムーンライトノベルズに掲載済みです。

処理中です...