ぼっちな僕がデスゲームに強制参加させられたんだけど、逃げ回っているうちにハーレムがどんどん増えて夜の順番とか勝手に決められて困っています

Rain

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37 愛と奇跡のバトルセックス その1

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 レイカさんの斬撃がきらめく。

 それは見事な太刀筋でした。
 横一閃に斬りつけられた二体の石の戦士は、音を立てながらバラバラに崩れ落ち、粉々になって床に四散しました。
 
 
 やった! と思えたのはほんの一瞬。
 息ひとつ吐く間もありませんでした。


 ギヌヴァスが指をグルリと回す。
 それに追随するように、砕けた石は集合してまたたく間に結合していく。


 石は再生しているのだ。
 足ができ、胴ができ、そして首――

 形成する前に、ぼくはシミターを両手で強く握り、体重をかけて叩きつけた。
 一瞬で手がしびれた。
 だけど、びくともしない。
 今のぼくは、腕力、素早さ、すべてが三分の一。
 この力では、石を砕くのは不可能。


 ぼくでは目の前の敵に勝てない……

 
 レイカさんが粉砕した石の戦士は、1秒もしないまま完全なる形に修復した。
 目元が怪しく輝く。
 それと同時に、重量にモノをいわせて、大振りにロングソードを叩きつけてくる。


「危ない!」

 レイカさんは槍で防ごうとするが、あまりの剣圧。泥でできたレイカさんの左腕には、一筋のヒビが生まれ、上腕部に向かって亀裂が走る。肩まで到達すると根元から木端微塵に砕け散った。



 レイカさんの左腕は完全に消滅してしまったのだ。




 他の人形のように再生はしない。
 破損したまま。


「レ、レイカさん!」

「あたしは泥人形。泥はモロい。すぐに壊れる。術者の恩恵なしではすぐに消えゆく存在です。だけどあなたを逃がすことくらいの時間稼ぎはできます。あたしに構わず、早く行って!」



 レイカさんは、自らの存在を術者に見捨てられた泥人形と言った。

 簡単に壊れる。
 そして壊れても治らない肉体。
 崩れ去る定めの――つまり死ぬのを待つだけの命。
 ぼくと目が合うと、必ず口元で柔和に笑う彼女。
 どんな心境なのだろうか。

 どうせ死ぬ。
 だから、捨て駒になろうって言うのか。

 どうせ死ぬから。
 だから、せめてぼくを助けるための盾になろうと……。
 そう言っているのか?





 心臓が締め付けられる。





 彼女を見捨てる事なんてできない。
 この状況を打破するには、どうしたらいいんだ!?
 力が通じない以上、武器はこの小賢しい頭だけだ。
 っていっても頭だってそれほどいい方ではない。
 
 頼りになるのは、この『超聴覚』のみ。
 

 耳だけなら、最強だ。


 耳を使って、敵と渡り合うには……


 そ、そうだ!
 この城内にはたくさんの女の子が捕えられている。
 その子と合流することができれば、バトルセックスができる。
 おまんこに射精さえできれば、ぼくはまだまだ戦える!



 ――最も近くにいるのは……


 
 20メートル先……
 音が聞こえる。
 竜巻のような轟音。
 いや……
 これは竜巻のように大剣を豪快に振り回しながら猛進している音だ。
 襲いかかってくる敵の大軍を蹴散らしながら、単騎で突入している。
 すさまじい戦闘能力だ。


 敵か、味方か!?



「海斗殿、どこですかあああ!? 邪魔だ! どけ!! この泥人形(デクノボウ)!」


 その声で分かりました。
 彼女は妖魔最強の剣士と謳われる銀の長髪をしたダークエルフ、ジークフィルナさんです。
 彼女は簡単に捕まるようなタマではないと思っていましたよ。


 シミターを敵に投げつけて隙を作り、レイカさんの手を取って走りました。
 耳だけを頼りに、迷路のような回廊を突き進みます。


 城内の見張りは、ほとんどがギヌヴァスの人形なのかもしれません。ぼくを見つけると、剣を抜いて襲いかかってくるのです。
 すでに妖魔の城は、たった一人の術者に乗っ取られたのでしょうか。
 本物のレイカさんは、捕まっています。


 おそらくリリア王女も、王様も……


 剣の猛攻をかわしながら、とにかく走りました。


 しかし道は行き止まり。
 目の前には、大きな石壁。
 袋小路に追い詰められてしまいました。

 ガチャリガチャリと甲冑をまとった兵士達が追いかけてきます。


 ジークフィルナさんの気配は、すぐ近くで感じるのに――
 なんてことだ。
 

 じりじりと距離を詰めてくる鎧騎士。
 その後ろにはギヌヴァス。


「追い詰めたぞ、小僧と出来損ないのクズ人形!」


 レイカさんの体の崩壊は続いている。崩れた左腕からは、黄色い砂塵が舞っている。
 その進行は左の肩まで。彼女の肩からは血のように砂が流れていく。
 それでも残された右手で槍を持ち、きつく敵を睨みつける。


「彼女はクズでも人形でもない。熱いハートを持った純粋な女の子だ! クズはギヌヴァス、お前だ!」


「ククク。なかなか言うじゃないか。俺がクズか。最低のクズと言いたいのか。フフフ。あははは、だがな、この最低のクズである俺様にまったく歯が立たないお前は一体何者なのだ?
 天と地の――いや究極神と汚ねぇドブネズミくらいの力量差を思い知らされてみっともなく負けるお前はいったい何者なのだ? クズ以外の何者なのだ? ほら言ってみろよ! 何者だ? お前が知っている最悪最低最下層の者より下の名を言ってみろ! ガハハハハ! それがお前だ。お前とはその程度。
 そして、お前のそばにいる泥人形はそれ以下。
 お前が助けようとしているレナとかいう売女は更に下の下の下下下下!! 名前すら許されぬクソ虫以下の害虫よ。
 これからその便所に沸いたクソ害虫を処分してやるから、ありがたく感謝しろ。
 こんなどーしよーもないゴミを殺処分してやる慈悲深いを俺に感謝するがいい。
 手下(パペット)に殺させるのも面白くないし……。
 どうやって駆除してやろうか。
 そうだな。俺のおもちゃにしてやる。
 レプリカは所詮レプリカ。レプリカレイカは、オリジナルレイカのような経験による人心掌握術に長けていないから、国家を収めるにはちぃと不向きと思っていたところだ。
 まず、てめぇをレイカ王女同様、地下に永久冬眠させて、その細胞よりお前のレプリカを作ってやる。
 そして眠らせたオリジナルレイカ王女を蘇らせ、お前のレプリカを使って俺が裏から実質支配するのも面白い。
 レイカ王女。
 あの女は、てめぇの小汚いサオが大好きだから、すぐに落とせるぜ。
 その後は、海斗のレプリカで薄汚れたレナを拷問し、シルフィーナや捕えたお前の女どもを薬漬けにして奴隷商に売り飛ばし……ククク……。
 全部終わって、俺に支配権を委任させたらてめぇらゴミは闇に廃棄処分。
 つまり崇高かつ仁愛の心を持つこの俺が王ってか。
 くぅぅぅ~♪ 完璧だ。完璧すぎる。
 なんて無駄がなく美しいストーリーなんだ。
 さすがエリート。
 誰一人不幸にならずにみんな幸せ。
 メス豚は奴隷になって金を生める。
 クズは苦しむ前にあっさり死ねる。
 みんな生産的。
 こんな幸せはありえない。
 お前にこんな弱点のない完璧な筋書きが書けるか?
 俺は天才だ。
 お前のようなクズには思いつかない神がかり的発想が次々と浮かんでくる。
 この国を支配した後のこともだ。
 キャハハハハ。
 俺に逆らうクズは全員奴隷だ。
 楽しすぎるぜ。
 さぁ、どうする? 海斗?
 一か八か、そこのレプリカとセックスでもしてみるか?
 キャハハ。もしかして神の奇跡とやらを拝めるかもしれんぞ。
 拝めないにしても、そこの出来損ないのダッチワイフと快楽を味わいながら死ねるんだ。
 それがいい。
 そうしろ。
 やれよ。
 やらないのか?
 じゃぁ、覚悟しろ。クズゴミのカァァ、イィィ、トォォォオオオ!!!!」

 

 
 ギヌヴァスは手のひらをこちらに向けて、片目を閉じて念じる。
 奴の手のひらが青白く光る。
 おそらく奴の呪文が終わったとき、ぼくは、本物のレイカ王女のように永久冷凍されて、すべてが潰える。



 クッ。
 こんな卑劣な奴に負ける訳にはいかない。
 斬り込むにも、ギヌヴァスの前には石の兵団。
 飛び込んだと同時に、叩き斬られる。
 目の奥が熱くなるのをグッと堪えて奴を睨む。

 だけど……
 策が思いつかない。


 一か八か、偽レイカさんとセックスをしてみる……か……

 駄目だ。
 奴がこれほどにまでに挑発しているのは、確固たる自信のあらわれ。


 それか……もうひとつ。


 なんとなく後者の予感がするが、もはやどちらに転んでもレイカさんとセックスをして切り抜けられる状況下ではない。



 床に血痕が生まれる。
 強く握る拳から血がぽつりぽつりと落ちている。


 万事休すと思えたその瞬間。


 渾身の力で叫んだ。
 あの人はすぐそばにいるんだ。


 あの人――
 最初は、ぼくの事を妖怪と蔑み、ぼくのおちんちんをカナブンの幼虫と罵倒もした。初めて彼女のおまんこに入れた時、心がへし折られ、萎えもした。
 いつも上から目線で、勝手に場をしきる我がままな女の子。
 長身の割には、ちいさくてきついおまんこ。
 そんな彼女をとにかく見返してやりたくて、認めて貰いたくて、必死におちんちんを突き刺した。
 その懸命な思いが、彼女に通じた時、ぼくのおちんちんを妖魔界最高の魔剣、ブリュヒルデを凌駕すると賞賛してくれた。
 ぼくと500回以上、セックスしたいと言ってくれた。
 ぼくの事を考えると、おまんこがうずいて仕方ないとまでいってくれた。
 ぼくのおちんちんを知ったら、キュウリなんてもう二度と使えないと言ってくれた――あの人。


 あの人――

 
 太陽のように情熱的な褐色の肌。
 海のように躍動する筋肉。
 雪原のオーロラのように美しい透き通る白銀の髪。

 妖魔屈指の剣豪、ダークエルフのジークフィルナさん!


 お願いだ!
 ぼくの声を聞いてくれえええええ!!!!!
 今のぼくには、君のおまんこが必要なんだよ!!!!








 激しい炸裂音がした。





 光ったのはギヌヴァスの手のひら――


 ではない!



 突如、背後の石壁が木端微塵に破壊され、黒い影がぼくの前に躍り出たと思うと、目の前にいた鎧騎士総勢10体以上を一刀のもと粉砕したのだ。


 それは剣技の範疇を超えていた。
 サキちゃんの鶴の舞いのような華麗な剣さばきでもなければ、ゆかりちゃんのトップダンサーのようなリズミカルな動きでもない。
 

 嵐。
 いや、そんな生易しいものではない。
 荒れ狂う豪風。


 それは敵だけではない――壁も柱もすべてを包み込んで消し飛ばす、まさに豪風だった。


 
 風がやんだ。
 その中央。
 残っているのは、ギヌヴァスともう一人。
 彼女の白銀の髪が、まだ残った風に揺らされて舞っている。


 シルバーの髪をなびかせながら、身の丈を超える大剣をギヌヴァスへ向けて威嚇する女剣士が、ぼくの赤く染まった視界に映っています。


 性格はかなり荒っぽく、発する言葉も乱暴ですが――
 妖魔の国最強の狂剣士。
 灼熱のハートを持つダークエルフ。
 その名はジークフィルナ。
 
 
 彼女の肩当ては半壊しており、胸当てにも無数の傷跡がある。見事に割れた腹筋にも太刀を浴びただろう無数の刀傷が。その姿から想像できるが、ここまで来るために壮絶を絶する戦いをしてきたのだろう。背中と左上腕には折れた矢がつきささっている。手当すらしていない患部からは、赤い血が流れている。そんな屈強な女剣士は、こちらに目だけ振り返り微笑を浮かべた。
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