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宇宙召喚編
第1話 宇宙を駆ける
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漆黒の暗闇が広がる宇宙空間。
一隻の宇宙戦闘機が飛んでいた。
「まもなく、演習場周辺です。」
「ん…」
サポートAIの言葉に、パイロットが力なく返事をする。
ここら一帯の十億光年四方は、恒星系がひとつも存在しない。
ちなみに地球からアンドロメダ星雲までは、2500万光年である。
「なめてたわ、十億光年。」
宇宙戦闘機の窓から暗黒の宇宙空間を眺めながら、パイロットはつぶやく。
満天の星空を期待してたのだが、そんなもん存在しなかった。
あるのは自分の向きさえ分からなくなるような暗黒の宇宙空間であった。
「これなら、直接ワープアウトすべきだったわ…ふぁあ…」
自動操縦を手動操縦に切り替えながら、またもおおあくび。
ビービービー
ふと、コックピットの片隅に赤いランプが点灯する。
「なんだっけ、これ。」
パイロットはサポートAIに問いかける。
「アラートメッセージです。」
「アラート…?」
いまだに寝ぼけ眼なパイロット。思考がはっきりしない。
「アラートメッセージです。急いで対処してください。」
続けざまのサポートAIの言葉に、パイロットの意識もはっきりしてくる。
「レーダー切り替え、航行用レーダーから、時空間探知レーダーへ。」
「な?」
切り替えられたレーダーには、無数の機影が写し出される。
「10時方向から3時方向へ。敵機なおも展開中。」
サポートAIが、現状を淡々と伝える。
「そんなの見れば分かる!敵機の種類と数は!?」
パイロットは機首を1時方向へ向けると、速度を上げる。
「主砲エネルギー充填!」
「敵機判明。無人砲撃機雷追尾型通称シャークボム。その数三千。距離4万宇宙マイリ。」
「4万…」
敵機シャークボムの射程は1万。
対してこちらの射程は砲種にもよるが、1万から1万5千。
そして4万宇宙マイリは今の速度なら30宇宙秒の距離。
いや、加速している今なら、20宇宙秒を切る。
「…上等!」
なおも加速し、主砲のエネルギー充填率を見る。
「主砲エネルギー45パーセント!48…49…50!主砲発射!」
きっかり1万5千宇宙マイリの距離から主砲をぶちかます。
敵機は、こちらを包囲しようと展開してたが、中央部分は数がまだかたまっていた。
こちらと一定の距離を保って包囲するのだが、こちらの急加速により、包囲陣形も当初の型とは異なり、敵機の隊列は乱れが生じていた。
そこへ主砲の直撃。
隊列の中央部分の大部分が消滅した。
そしてその中央部分に突っ込みながら、機首を右旋回。
軌道が右に逸れるでもなく、そのまままっすぐ進みながら、機首だけが右旋回。
「ロックオンレーダー!」
敵機の隊列の右側にいる全ての機体がロックオンされる。
「発射!」
ロックオンされた敵機が、次々と消滅していく。
残すは左翼の敵機だけだ。
こちらも、難なく撃退。
ピーピーピー
ここで一息つきたかったのだが、コックピットの片隅の黄色のランプが点滅。
「!今度はアラームメッセージ!」
シャークボムの船団を抜けた先には、小惑星帯が控えていた。
既に距離は1万宇宙マイリ。
先の戦闘で加速しすぎているため、速度を落として回避するのは不可能。
パイロットは意識を集中する。
すると、おのずとコースが見えてきた。
「…行ける、このまま突っ込む!」
パイロットは操縦桿を小刻みに動かす。
少し右…左下方…上昇軽く!…急降下!
左!…右…右下方……
これは、1宇宙分にもみたない時間の出来事だった。
しかしパイロットには、その数十倍にも長く感じた。
そして、
ここを右に抜けたら、急上昇!
そう思い右に抜けたところで、パイロットはめんくらう。
「な?」
宇宙戦闘機の十倍はあろうかと思う巨大な小惑星。
今までの小惑星は、宇宙戦闘機と同じか、大きくても二倍程度だった。
それと比較したら、桁違いの大きさ!
これを上昇してかわせるのか?
下降の方がよくないか?
この一瞬の躊躇が命取りとなった。
躊躇なく急上昇していれば、ギリギリかわせた。
だが、一瞬でも遅れれば、かわせない。
ならば、下降する!
パイロットは操縦桿を下降へと傾ける。
この巨大小惑星。
これひとつをかわすなら、上昇するよりも下降する方が正しい。
だからこそ、躊躇するのだ。
しかしここは小惑星帯。
この巨大小惑星を下降してかわした先は、袋小路だった。
目の前に現れた小惑星に機銃掃射!
直接の衝突はさけられたが、砕けた破片が宇宙戦闘機を襲う。
「ここまでのようですね。脱出用移動ポッドを起動します。」
直後、宇宙戦闘機は爆発した。
一隻の宇宙戦闘機が飛んでいた。
「まもなく、演習場周辺です。」
「ん…」
サポートAIの言葉に、パイロットが力なく返事をする。
ここら一帯の十億光年四方は、恒星系がひとつも存在しない。
ちなみに地球からアンドロメダ星雲までは、2500万光年である。
「なめてたわ、十億光年。」
宇宙戦闘機の窓から暗黒の宇宙空間を眺めながら、パイロットはつぶやく。
満天の星空を期待してたのだが、そんなもん存在しなかった。
あるのは自分の向きさえ分からなくなるような暗黒の宇宙空間であった。
「これなら、直接ワープアウトすべきだったわ…ふぁあ…」
自動操縦を手動操縦に切り替えながら、またもおおあくび。
ビービービー
ふと、コックピットの片隅に赤いランプが点灯する。
「なんだっけ、これ。」
パイロットはサポートAIに問いかける。
「アラートメッセージです。」
「アラート…?」
いまだに寝ぼけ眼なパイロット。思考がはっきりしない。
「アラートメッセージです。急いで対処してください。」
続けざまのサポートAIの言葉に、パイロットの意識もはっきりしてくる。
「レーダー切り替え、航行用レーダーから、時空間探知レーダーへ。」
「な?」
切り替えられたレーダーには、無数の機影が写し出される。
「10時方向から3時方向へ。敵機なおも展開中。」
サポートAIが、現状を淡々と伝える。
「そんなの見れば分かる!敵機の種類と数は!?」
パイロットは機首を1時方向へ向けると、速度を上げる。
「主砲エネルギー充填!」
「敵機判明。無人砲撃機雷追尾型通称シャークボム。その数三千。距離4万宇宙マイリ。」
「4万…」
敵機シャークボムの射程は1万。
対してこちらの射程は砲種にもよるが、1万から1万5千。
そして4万宇宙マイリは今の速度なら30宇宙秒の距離。
いや、加速している今なら、20宇宙秒を切る。
「…上等!」
なおも加速し、主砲のエネルギー充填率を見る。
「主砲エネルギー45パーセント!48…49…50!主砲発射!」
きっかり1万5千宇宙マイリの距離から主砲をぶちかます。
敵機は、こちらを包囲しようと展開してたが、中央部分は数がまだかたまっていた。
こちらと一定の距離を保って包囲するのだが、こちらの急加速により、包囲陣形も当初の型とは異なり、敵機の隊列は乱れが生じていた。
そこへ主砲の直撃。
隊列の中央部分の大部分が消滅した。
そしてその中央部分に突っ込みながら、機首を右旋回。
軌道が右に逸れるでもなく、そのまままっすぐ進みながら、機首だけが右旋回。
「ロックオンレーダー!」
敵機の隊列の右側にいる全ての機体がロックオンされる。
「発射!」
ロックオンされた敵機が、次々と消滅していく。
残すは左翼の敵機だけだ。
こちらも、難なく撃退。
ピーピーピー
ここで一息つきたかったのだが、コックピットの片隅の黄色のランプが点滅。
「!今度はアラームメッセージ!」
シャークボムの船団を抜けた先には、小惑星帯が控えていた。
既に距離は1万宇宙マイリ。
先の戦闘で加速しすぎているため、速度を落として回避するのは不可能。
パイロットは意識を集中する。
すると、おのずとコースが見えてきた。
「…行ける、このまま突っ込む!」
パイロットは操縦桿を小刻みに動かす。
少し右…左下方…上昇軽く!…急降下!
左!…右…右下方……
これは、1宇宙分にもみたない時間の出来事だった。
しかしパイロットには、その数十倍にも長く感じた。
そして、
ここを右に抜けたら、急上昇!
そう思い右に抜けたところで、パイロットはめんくらう。
「な?」
宇宙戦闘機の十倍はあろうかと思う巨大な小惑星。
今までの小惑星は、宇宙戦闘機と同じか、大きくても二倍程度だった。
それと比較したら、桁違いの大きさ!
これを上昇してかわせるのか?
下降の方がよくないか?
この一瞬の躊躇が命取りとなった。
躊躇なく急上昇していれば、ギリギリかわせた。
だが、一瞬でも遅れれば、かわせない。
ならば、下降する!
パイロットは操縦桿を下降へと傾ける。
この巨大小惑星。
これひとつをかわすなら、上昇するよりも下降する方が正しい。
だからこそ、躊躇するのだ。
しかしここは小惑星帯。
この巨大小惑星を下降してかわした先は、袋小路だった。
目の前に現れた小惑星に機銃掃射!
直接の衝突はさけられたが、砕けた破片が宇宙戦闘機を襲う。
「ここまでのようですね。脱出用移動ポッドを起動します。」
直後、宇宙戦闘機は爆発した。
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