90 / 215
異次元からの侵略者
第90話 復活の超新星
しおりを挟む
これは西暦9980年のはるか未来のお話。
この時代に召喚されたマイは、仲間の召喚者のユアとメドーラとともに、激戦の北部戦線への参戦に向けて、特訓をしていた。
その渦中に、侵略者の巨大戦艦が姿を現す。
巨大戦艦に苦戦するも、マイは謎の声の導きで、巨大戦艦見事撃破する。
しかし、巨大戦艦を撃破するために、巨大な立体映像を投影してしまう。
この投影された立体映像を動かすのは、機械やコンピュータではない。
召喚者の生命力である。
元々立体映像の投影は、自機と同じ大きさの伴機を投影する事を目的にしている。
それ以外も投影可能だが、それは武具の範疇しか想定していない。
つまり、巨大すぎる人型機体など、想定外なのだ。
マイはその巨大すぎる人型機体の操縦に、全ての生命力を注ぎ込んでしまう。
生命力を使い尽くしたマイは、仮死状態になってしまう。
生命力とは、生きる希望持っている限り、無限に湧き出るものである。
しかし、生命活動に最低限必要な生命力は、無ければ生きられない。
マイは今、その瀬戸際に立っていた。
ここはどこだろう?
マイは、よく分からない空間を彷徨っていた。
誰かが呼んでいる気がする。
「マイー。」
マイを呼ぶ声が、はっきりと聞こえてくる。
「僕はここだよ、あなたは誰なの?」
マイは大きな声で問いかけたつもりでも、なぜか声のトーンは小さい。
「私は私だよ、マイ、早くー。」
誰かの声を追いかけるマイ。
だが、追いつける気がしない。
逆に遠ざかってるようにも感じる。
「もう、待ってよー。」
マイはあゆみを止める。
「どうしたのー、マイー。」
声の主は、近寄ってくる気がする。
マイはふと背後に気配を感じ、素早く振り返る。
誰もいない。
「なーに?マーイ?」
だけど声はする。
「あなたは誰なの?ここに居るの?」
マイは透明人間らしきその人物に、問いかける。
「えー、私は私だよー。」
返ってくる答えは、マイにはよく分からない。
「あー、そっか。今のマイは、私を知る前のマイか。」
話しのかみあわない会話だったが、声の主は何か納得した様子だ。
「どーゆーことー?」
「そのうち分かるよー。分からないかもしれないけどー。」
再び尋ねるマイだが、マイには、やはり意味が分からない。
「それよりマイー、あなたはどこに行きたいのー。」
声の主が問いかけてくる。
どこ?
マイは考える。
僕は、どこに行くつもりだったのだろう?
確か、何処かに行かなければならなかったはず。
それなのに、何故か思い出せない。
「それでは、ここにふたつの道がありまーす。
どっちにするか、選んでくださーい。」
思い悩むマイに、声の主はふたつの道を示す。
「まずは、穏やかで平穏で、平和な道でーす。」
マイの左手方向に、一本の道が見える。
「次は、危険で危なくて、争いの絶えない道でーす。」
今度はマイの右手方向に、一本の道が現れる。
「そんな、平和か争いか言われたら」
平和な道じゃん。
マイは思わず口にしそうになるが、言わなかった。
左手の平和な道に目を向けると、そこには何も無かった。
ただの暗い闇が広がるだけだった。
右手の争いの道は、色があった。暖かい何かを感じる。
マイは自然と、右手の争いの道に吸い込まれるように歩きだす。
「ふーん、今度のマイは、そっちを選ぶんだー。」
「え?」
マイは声のした方へ、振り返る。
だがマイは争いの道に吸い込まれていく。
「もう、ここへは、来るんじゃないよー。」
その声も、次第に遠ざかっていく。
マイは眼を開けた。
よく知った天井が、そこにはあった。
マイは宇宙ステーションのメディカルルームのベッドの上で、目が覚めた。
「マイー、良かったー。」
マイの右手を握っていたアイが、抱きついてきた。
「心配したんだからねー。」
「く、苦しいぉ」
マイはアイを突き放そうとするが、アイの力が強くて無理だった。
「アイは、ずっとおまえの事を心配してたんだ。それくらい我慢しろ。」
マイは、声のした方を振り返る。
ミサだ。
ミサが壁によりかかっている。
マイは、ミサと反対方向に目を向ける。
どでかいメスシリンダーみたいなカプセルに入ったマインがいた。
マインはまだ治らないみたいだ。
「マイ、なんであんな無茶をしたのよ。」
「え?」
泣きやんだアイは、マイに尋ねてきた。
マイには、なんの事だか分からない。
「ちょっと、何も覚えてないの?」
「んー。」
アイの言葉に、マイは記憶をたどってみる。
マイの脳裏に、戦闘機を飛ばす自分の視界が映る。
自分の前方を、ユアとメドーラの機体が飛んでいる。
「そうだ、ふたりとも無事なの?」
マイは、自分が巨大戦艦のエネルギー砲の射程から逃れるため、戦闘機を飛ばしてた事を思い出す。
ふたりはこの部屋にいない。
「ねえ、メドーラは、ユアは、無事なんでしょ、だからここにいないんでしょ。」
マイはアイにつめよる。
だが、マイの聞きたい事とアイの聞きたい事は、かみあわない。
「マイ、思い出してほしいのは、その後よ。」
アイはそう聞いてくるが、これに対して、マイは答えを持ち合わせていない。
「後って、後は僕がここに寝ていた事だけだよ。
ねえ、ふたりはどうなったの?答えてよ!」
マイは自分にある記憶を頼りに、アイの質問に答えるが、アイの聞きたい答えではない。
「んー、ふたりは北部戦線へ偵察中なんだけど、覚えてないのか。
なら今回は特別、私が思い出させてあげるわ。えい。」
アイは、巨大な人型機体を投影した辺りの記録映像を、マイの脳裏にダウンロードする。
「あ、あ、あ、」
マイも、思い出してきた。そして思わず叫ぶ。
「やめてー!」
マイは両手で頭を抱えて、うつむく。
身体の震えが止まらない。
「大丈夫、マイ?」
マイの豹変に、アイは慌てて声をかける。
「お、思い出した。声を聞いたんだ。」
「声?」
マイは両手を頭から離し、うつむいたまま語りだす。
「そしたら、魂を吸われた。
なんなの?あれって、悪魔の声だったの?」
マイは顔をあげ、アイに問いかける。
「そうですか。マイも聞いてしまったのですね、あの声を。」
アイは、何かを知ってるらしい。
「ねえ、教えてよ。あの声は何?」
マイは震える声で問いかける。
アイは首をふる。
「ごめんなさい。今は言えないわ。
時が来たら話すから、今は聞かないで。」
そう言うアイの瞳から、涙がこぼれる。
この涙が、さっきマイの無事を喜んで流した涙の残りなのか、今新たに流れた涙なのか、マイには分からない。
「なら、時が来たら教えてね。」
マイがそう言った直後、メディカルルームの扉が激しく開かれた。
アイツウが走り込んできた。
「よかった、目が覚めたのですね、マイ。」
息をきらせたアイツウは、マイのベッドに近づくと、倒れ込むように両手をベッドについた。
「お願い、メドーラとユアを助けて!
すぐ北部戦線に来て!」
この時代に召喚されたマイは、仲間の召喚者のユアとメドーラとともに、激戦の北部戦線への参戦に向けて、特訓をしていた。
その渦中に、侵略者の巨大戦艦が姿を現す。
巨大戦艦に苦戦するも、マイは謎の声の導きで、巨大戦艦見事撃破する。
しかし、巨大戦艦を撃破するために、巨大な立体映像を投影してしまう。
この投影された立体映像を動かすのは、機械やコンピュータではない。
召喚者の生命力である。
元々立体映像の投影は、自機と同じ大きさの伴機を投影する事を目的にしている。
それ以外も投影可能だが、それは武具の範疇しか想定していない。
つまり、巨大すぎる人型機体など、想定外なのだ。
マイはその巨大すぎる人型機体の操縦に、全ての生命力を注ぎ込んでしまう。
生命力を使い尽くしたマイは、仮死状態になってしまう。
生命力とは、生きる希望持っている限り、無限に湧き出るものである。
しかし、生命活動に最低限必要な生命力は、無ければ生きられない。
マイは今、その瀬戸際に立っていた。
ここはどこだろう?
マイは、よく分からない空間を彷徨っていた。
誰かが呼んでいる気がする。
「マイー。」
マイを呼ぶ声が、はっきりと聞こえてくる。
「僕はここだよ、あなたは誰なの?」
マイは大きな声で問いかけたつもりでも、なぜか声のトーンは小さい。
「私は私だよ、マイ、早くー。」
誰かの声を追いかけるマイ。
だが、追いつける気がしない。
逆に遠ざかってるようにも感じる。
「もう、待ってよー。」
マイはあゆみを止める。
「どうしたのー、マイー。」
声の主は、近寄ってくる気がする。
マイはふと背後に気配を感じ、素早く振り返る。
誰もいない。
「なーに?マーイ?」
だけど声はする。
「あなたは誰なの?ここに居るの?」
マイは透明人間らしきその人物に、問いかける。
「えー、私は私だよー。」
返ってくる答えは、マイにはよく分からない。
「あー、そっか。今のマイは、私を知る前のマイか。」
話しのかみあわない会話だったが、声の主は何か納得した様子だ。
「どーゆーことー?」
「そのうち分かるよー。分からないかもしれないけどー。」
再び尋ねるマイだが、マイには、やはり意味が分からない。
「それよりマイー、あなたはどこに行きたいのー。」
声の主が問いかけてくる。
どこ?
マイは考える。
僕は、どこに行くつもりだったのだろう?
確か、何処かに行かなければならなかったはず。
それなのに、何故か思い出せない。
「それでは、ここにふたつの道がありまーす。
どっちにするか、選んでくださーい。」
思い悩むマイに、声の主はふたつの道を示す。
「まずは、穏やかで平穏で、平和な道でーす。」
マイの左手方向に、一本の道が見える。
「次は、危険で危なくて、争いの絶えない道でーす。」
今度はマイの右手方向に、一本の道が現れる。
「そんな、平和か争いか言われたら」
平和な道じゃん。
マイは思わず口にしそうになるが、言わなかった。
左手の平和な道に目を向けると、そこには何も無かった。
ただの暗い闇が広がるだけだった。
右手の争いの道は、色があった。暖かい何かを感じる。
マイは自然と、右手の争いの道に吸い込まれるように歩きだす。
「ふーん、今度のマイは、そっちを選ぶんだー。」
「え?」
マイは声のした方へ、振り返る。
だがマイは争いの道に吸い込まれていく。
「もう、ここへは、来るんじゃないよー。」
その声も、次第に遠ざかっていく。
マイは眼を開けた。
よく知った天井が、そこにはあった。
マイは宇宙ステーションのメディカルルームのベッドの上で、目が覚めた。
「マイー、良かったー。」
マイの右手を握っていたアイが、抱きついてきた。
「心配したんだからねー。」
「く、苦しいぉ」
マイはアイを突き放そうとするが、アイの力が強くて無理だった。
「アイは、ずっとおまえの事を心配してたんだ。それくらい我慢しろ。」
マイは、声のした方を振り返る。
ミサだ。
ミサが壁によりかかっている。
マイは、ミサと反対方向に目を向ける。
どでかいメスシリンダーみたいなカプセルに入ったマインがいた。
マインはまだ治らないみたいだ。
「マイ、なんであんな無茶をしたのよ。」
「え?」
泣きやんだアイは、マイに尋ねてきた。
マイには、なんの事だか分からない。
「ちょっと、何も覚えてないの?」
「んー。」
アイの言葉に、マイは記憶をたどってみる。
マイの脳裏に、戦闘機を飛ばす自分の視界が映る。
自分の前方を、ユアとメドーラの機体が飛んでいる。
「そうだ、ふたりとも無事なの?」
マイは、自分が巨大戦艦のエネルギー砲の射程から逃れるため、戦闘機を飛ばしてた事を思い出す。
ふたりはこの部屋にいない。
「ねえ、メドーラは、ユアは、無事なんでしょ、だからここにいないんでしょ。」
マイはアイにつめよる。
だが、マイの聞きたい事とアイの聞きたい事は、かみあわない。
「マイ、思い出してほしいのは、その後よ。」
アイはそう聞いてくるが、これに対して、マイは答えを持ち合わせていない。
「後って、後は僕がここに寝ていた事だけだよ。
ねえ、ふたりはどうなったの?答えてよ!」
マイは自分にある記憶を頼りに、アイの質問に答えるが、アイの聞きたい答えではない。
「んー、ふたりは北部戦線へ偵察中なんだけど、覚えてないのか。
なら今回は特別、私が思い出させてあげるわ。えい。」
アイは、巨大な人型機体を投影した辺りの記録映像を、マイの脳裏にダウンロードする。
「あ、あ、あ、」
マイも、思い出してきた。そして思わず叫ぶ。
「やめてー!」
マイは両手で頭を抱えて、うつむく。
身体の震えが止まらない。
「大丈夫、マイ?」
マイの豹変に、アイは慌てて声をかける。
「お、思い出した。声を聞いたんだ。」
「声?」
マイは両手を頭から離し、うつむいたまま語りだす。
「そしたら、魂を吸われた。
なんなの?あれって、悪魔の声だったの?」
マイは顔をあげ、アイに問いかける。
「そうですか。マイも聞いてしまったのですね、あの声を。」
アイは、何かを知ってるらしい。
「ねえ、教えてよ。あの声は何?」
マイは震える声で問いかける。
アイは首をふる。
「ごめんなさい。今は言えないわ。
時が来たら話すから、今は聞かないで。」
そう言うアイの瞳から、涙がこぼれる。
この涙が、さっきマイの無事を喜んで流した涙の残りなのか、今新たに流れた涙なのか、マイには分からない。
「なら、時が来たら教えてね。」
マイがそう言った直後、メディカルルームの扉が激しく開かれた。
アイツウが走り込んできた。
「よかった、目が覚めたのですね、マイ。」
息をきらせたアイツウは、マイのベッドに近づくと、倒れ込むように両手をベッドについた。
「お願い、メドーラとユアを助けて!
すぐ北部戦線に来て!」
0
あなたにおすすめの小説
Re:コード・ブレイカー ~落ちこぼれと嘲られた少年、世界最強の異能で全てをねじ伏せる~
たまごころ
ファンタジー
高校生・篠宮レンは、異能が当然の時代に“無能”として蔑まれていた。
だがある日、封印された最古の力【再構築(Rewrite)】が覚醒。
世界の理(コード)を上書きする力を手に入れた彼は、かつて自分を見下した者たちに逆襲し、隠された古代組織と激突していく。
「最弱」から「神域」へ――現代異能バトル成り上がり譚が幕を開ける。
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる