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異次元からの侵略者
第121話 限界を越えた
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これは西暦9980年のはるか未来のお話し。
激戦を極めた北部戦線の戦い。
異次元からの侵略者は、衛星基地ソゴムの内部に出来た次元の扉からやってきていた!
ソゴム内部の次元の歪みを切り裂いて、裏の次元にやってきたマイとユアとメドーラの三人。
次元の歪みの向こうに広がる、ソゴムと同様の景色に驚くが、情報収集のため、第五作戦本部に向かう。
そしていつ間にか、120話になったこの作品。
今まではひとつの章に40話使ってきたのだが、この章の終わりは、まだ見えない。
霊源甲冑を壊しながら、出口へ向かうマイ達三人。
最初に出口にたどり着いたのは、メドーラだった。
メドーラの装備するグローブは、インパクトの瞬間、殴られた物体から生じる作用反作用の法則のチカラのベクトルを、正反対にする事が出来る。
柔らかい物体にはさほど効果はないが、硬い物体には効果はバツグン。
さらにメドーラは今、強化アシストパーツを装備中。
霊源甲冑など、劣化プラスチックみたいに、すんなりと粉々に破壊される。
それに比べて、マイは苦戦する。
マイのトンファーでの打撃は、強化アシストパーツで強化されている。
それでもマイの打撃は、霊源甲冑をへこませるだけだった。
そのへこみに二撃三撃加えて、やっと表面を裂く事が出来た。
出口にたどり着いたメドーラが振り返ると、ユアが霊源甲冑の裏側に剣を突き立てるのが、見てとれる。
「ふふ、そうだった。」
メドーラは、霊源甲冑の弱点を思い出す。
乗り手の霊力が集中する部位を壊せば、霊源甲冑は動かなくなる。
そんな事も思い出せないなんて、私もまだまだだな。
メドーラの心の奥底から、先ほどまでの激しい憎悪が、嘘のように消えていく。
つか、そんなさっきまでの自分が、おかしく思える。
「どったの、メドーラ。すごい笑顔だけど。」
メドーラの居る出口にたどり着いたユアが、メドーラの表情を見て、ひと言言った。
そっか、今の私は、笑顔なんだ。
メドーラもユアに言われて、はじめて気がついた。
「これも、ユアお姉さまのおかげですわ。」
霊源甲冑の弱点に気づかせてくれたユアに対し、礼を言う。
「え、私は何もしてないよ?」
いきなり自分のおかげと言われても、ユアは戸惑う。
「いいえ、あなたは行動で示してくださいましたわ。」
そう言いながら、メドーラのソウルブレイドが形を変えていく。
両手のグローブはゴツい光線銃に、その形状を変える。
「それって、ロックオンレーザー?」
メドーラの作り出す武器の形状を見て、ユアは驚く。
ロックオンレーザーとは、文字通りロックオンした標的を撃ち抜くレーザーである。
そのロックオン出来る標的は、数に限りはない。
無限にロックオンでき、一度に破壊する事が出来る。
当然、ソウルブレイドを展開させて作り出すような武器ではない。
戦闘機などの搭乗型や、操作型の兵器に搭載する代物である。
人が携帯して使うにしても、専用のユニットパーツが必要である。
そしてこの武器の運用には、サポートAIの補助が必要である。
ロックオンレーザーの性質をユアが思い出してる横で、メドーラの持つロックオンレーザーの銃口に、エネルギーが集まっていく。
霊源甲冑の霊力増幅装置を次々にロックオンしているのが分かる。
「駄目よ、メドーラ!」
ユアは思わず叫ぶ。
ソウルブレイドとは、文字通りソウル、精神力を具現化した武器である。
ブレイドと言いながら、様々な武器に形状変化出来る。
しかし、剣からかけ離れた武器を作り出す場合、かなりの精神力を必要とする!
光線銃くらいならともかく、ロックオンレーザーなんて、精神力が保つ訳がない!
「ごめんなさい、ユアお姉さま。」
メドーラも、ユアの言いたい事は分かる。
「私には、こいつらをこのまま放っておく事など、出来ません。」
メドーラの霊源甲冑に対する憎しみは、余りにも根深かった。
メドーラはユアの不安を吹き飛ばすよう、マイに向かって叫ぶ。
「マイお姉さま、遅いですわよ!」
マイはまだ、半分の距離しか進んでいない。
トンファーごときでやみくもにぶっ叩いても、霊源甲冑には、あまり効果はなかった。
「ごめん、メドーラ。武器の選択、ミスったみたい!」
マイは、霊源甲冑を壊して進もうと言った手前、メドーラに申し訳なく思う。
「あとは私がやりますので、マイお姉さまも、こちらに来てください。」
メドーラはにこやかな声で、マイに応える。
マイも、メドーラが何か攻撃しようとしてる事に、気がついた。
「分かったよ、メドーラ。」
マイはトンファーを元のソウルブレイドのクダに戻すと、霊源甲冑を無視して出口に向かう。
「ホーミング、シュート!」
ビビビビピッツァアアーンン!!
ロックオンレーザーは、けたましい爆音とともに放たれ、全ての霊源甲冑の霊力増幅装置を、破壊する。
同時に、ロックオンレーザーは元のソウルブレイドのクダに戻り、床に落ちる。
クダの先から煙が立ち上り、全体的に火花がパチパチいっている。
無茶な使い方をしたため、ぶっ壊れたのだ。
そしてメドーラはしゃがみこむ。
「ばか、なんでこんな無茶すんのよ!」
ユアはメドーラの左肩に右手を置き、どなる。
メドーラの精神力はすでに尽き、意識を保っている事が奇跡な状況だ。
「わ、私は平気。」
「どこがよ!」
強がるメドーラを、ユアは否定する。
そんなユアを無視するかのように、メドーラは右手を動かして、前方を指さす。
「私より、マイお姉さまが、」
メドーラの言葉に、ユアはハッとして後ろを振り向く。
マイは仁王立ちしたまま、息が荒い。
強化アシストパーツからは、火花が散っている。
「もう、無茶な使い方するから。」
ユアはマイに駆け寄ると、マイの強化アシストパーツをはずす。
その間、マイは仁王立ちしたまま、肩で息をするだけだった。
身体を思うように動かせない。
頭で身体を動かそうとしても、その神経伝達が何かに阻害されてるような感覚だった。
マイはユアにお礼をひと言言いたかったが、その言葉を発する事さえ出来ない。
「今は呼吸を整えて。」
そんなマイに、逆にユアが声をかける。
「チカラを出し過ぎた反動がきてるのよ。
深く呼吸して。酸素を身体の隅々に行き渡らせるイメージで。」
マイは言われた通り、深く呼吸する。
この強化アシストパーツとは、瞬間的なパワーが欲しい時に使う物である。
継続的なパワーの維持の為に、使う物ではない。
人の身体は、持てるチカラの三割しか、普段は発揮出来ない。
十割のチカラに、人の身体は耐えられないからだ。
強化アシストパーツも、その普段は使っていないチカラを引き出しているに、すぎない。
マイ達召喚者のアバター体も、人の身体と原理は同じだ。
マイは知らなかった。
強化アシストパーツとは、どの様な物であるのかを。
激戦を極めた北部戦線の戦い。
異次元からの侵略者は、衛星基地ソゴムの内部に出来た次元の扉からやってきていた!
ソゴム内部の次元の歪みを切り裂いて、裏の次元にやってきたマイとユアとメドーラの三人。
次元の歪みの向こうに広がる、ソゴムと同様の景色に驚くが、情報収集のため、第五作戦本部に向かう。
そしていつ間にか、120話になったこの作品。
今まではひとつの章に40話使ってきたのだが、この章の終わりは、まだ見えない。
霊源甲冑を壊しながら、出口へ向かうマイ達三人。
最初に出口にたどり着いたのは、メドーラだった。
メドーラの装備するグローブは、インパクトの瞬間、殴られた物体から生じる作用反作用の法則のチカラのベクトルを、正反対にする事が出来る。
柔らかい物体にはさほど効果はないが、硬い物体には効果はバツグン。
さらにメドーラは今、強化アシストパーツを装備中。
霊源甲冑など、劣化プラスチックみたいに、すんなりと粉々に破壊される。
それに比べて、マイは苦戦する。
マイのトンファーでの打撃は、強化アシストパーツで強化されている。
それでもマイの打撃は、霊源甲冑をへこませるだけだった。
そのへこみに二撃三撃加えて、やっと表面を裂く事が出来た。
出口にたどり着いたメドーラが振り返ると、ユアが霊源甲冑の裏側に剣を突き立てるのが、見てとれる。
「ふふ、そうだった。」
メドーラは、霊源甲冑の弱点を思い出す。
乗り手の霊力が集中する部位を壊せば、霊源甲冑は動かなくなる。
そんな事も思い出せないなんて、私もまだまだだな。
メドーラの心の奥底から、先ほどまでの激しい憎悪が、嘘のように消えていく。
つか、そんなさっきまでの自分が、おかしく思える。
「どったの、メドーラ。すごい笑顔だけど。」
メドーラの居る出口にたどり着いたユアが、メドーラの表情を見て、ひと言言った。
そっか、今の私は、笑顔なんだ。
メドーラもユアに言われて、はじめて気がついた。
「これも、ユアお姉さまのおかげですわ。」
霊源甲冑の弱点に気づかせてくれたユアに対し、礼を言う。
「え、私は何もしてないよ?」
いきなり自分のおかげと言われても、ユアは戸惑う。
「いいえ、あなたは行動で示してくださいましたわ。」
そう言いながら、メドーラのソウルブレイドが形を変えていく。
両手のグローブはゴツい光線銃に、その形状を変える。
「それって、ロックオンレーザー?」
メドーラの作り出す武器の形状を見て、ユアは驚く。
ロックオンレーザーとは、文字通りロックオンした標的を撃ち抜くレーザーである。
そのロックオン出来る標的は、数に限りはない。
無限にロックオンでき、一度に破壊する事が出来る。
当然、ソウルブレイドを展開させて作り出すような武器ではない。
戦闘機などの搭乗型や、操作型の兵器に搭載する代物である。
人が携帯して使うにしても、専用のユニットパーツが必要である。
そしてこの武器の運用には、サポートAIの補助が必要である。
ロックオンレーザーの性質をユアが思い出してる横で、メドーラの持つロックオンレーザーの銃口に、エネルギーが集まっていく。
霊源甲冑の霊力増幅装置を次々にロックオンしているのが分かる。
「駄目よ、メドーラ!」
ユアは思わず叫ぶ。
ソウルブレイドとは、文字通りソウル、精神力を具現化した武器である。
ブレイドと言いながら、様々な武器に形状変化出来る。
しかし、剣からかけ離れた武器を作り出す場合、かなりの精神力を必要とする!
光線銃くらいならともかく、ロックオンレーザーなんて、精神力が保つ訳がない!
「ごめんなさい、ユアお姉さま。」
メドーラも、ユアの言いたい事は分かる。
「私には、こいつらをこのまま放っておく事など、出来ません。」
メドーラの霊源甲冑に対する憎しみは、余りにも根深かった。
メドーラはユアの不安を吹き飛ばすよう、マイに向かって叫ぶ。
「マイお姉さま、遅いですわよ!」
マイはまだ、半分の距離しか進んでいない。
トンファーごときでやみくもにぶっ叩いても、霊源甲冑には、あまり効果はなかった。
「ごめん、メドーラ。武器の選択、ミスったみたい!」
マイは、霊源甲冑を壊して進もうと言った手前、メドーラに申し訳なく思う。
「あとは私がやりますので、マイお姉さまも、こちらに来てください。」
メドーラはにこやかな声で、マイに応える。
マイも、メドーラが何か攻撃しようとしてる事に、気がついた。
「分かったよ、メドーラ。」
マイはトンファーを元のソウルブレイドのクダに戻すと、霊源甲冑を無視して出口に向かう。
「ホーミング、シュート!」
ビビビビピッツァアアーンン!!
ロックオンレーザーは、けたましい爆音とともに放たれ、全ての霊源甲冑の霊力増幅装置を、破壊する。
同時に、ロックオンレーザーは元のソウルブレイドのクダに戻り、床に落ちる。
クダの先から煙が立ち上り、全体的に火花がパチパチいっている。
無茶な使い方をしたため、ぶっ壊れたのだ。
そしてメドーラはしゃがみこむ。
「ばか、なんでこんな無茶すんのよ!」
ユアはメドーラの左肩に右手を置き、どなる。
メドーラの精神力はすでに尽き、意識を保っている事が奇跡な状況だ。
「わ、私は平気。」
「どこがよ!」
強がるメドーラを、ユアは否定する。
そんなユアを無視するかのように、メドーラは右手を動かして、前方を指さす。
「私より、マイお姉さまが、」
メドーラの言葉に、ユアはハッとして後ろを振り向く。
マイは仁王立ちしたまま、息が荒い。
強化アシストパーツからは、火花が散っている。
「もう、無茶な使い方するから。」
ユアはマイに駆け寄ると、マイの強化アシストパーツをはずす。
その間、マイは仁王立ちしたまま、肩で息をするだけだった。
身体を思うように動かせない。
頭で身体を動かそうとしても、その神経伝達が何かに阻害されてるような感覚だった。
マイはユアにお礼をひと言言いたかったが、その言葉を発する事さえ出来ない。
「今は呼吸を整えて。」
そんなマイに、逆にユアが声をかける。
「チカラを出し過ぎた反動がきてるのよ。
深く呼吸して。酸素を身体の隅々に行き渡らせるイメージで。」
マイは言われた通り、深く呼吸する。
この強化アシストパーツとは、瞬間的なパワーが欲しい時に使う物である。
継続的なパワーの維持の為に、使う物ではない。
人の身体は、持てるチカラの三割しか、普段は発揮出来ない。
十割のチカラに、人の身体は耐えられないからだ。
強化アシストパーツも、その普段は使っていないチカラを引き出しているに、すぎない。
マイ達召喚者のアバター体も、人の身体と原理は同じだ。
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